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もっとおいしいお話し

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湾内もの

 毎年2月の終わり頃から、ホタルイカが入荷してきます。
 ホタルイカと言うと、富山湾が有名ですが、ホタルイカは北陸から山陰にかけての日本海でも獲れます。
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 こちらが、富山湾産のもので、”湾内もの”と呼ばれます。
 一方こちらが、日本海産のものです。
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 これだけでは、分からないので、もう少し近くに寄ってみます。
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 ご覧のように、兵庫県産です。
 
 どちらも、ホタルイカですが、”佳肴 季凛”では、富山湾産のものしか使いません。理由は美味しいからです。
 ということは、日本海産は美味しくないのでしょうか?
 語弊はあるかもしれませんが、美味しくありません。当然値段も、大きな差があります。この時季ですと、3~4倍くらいの差があります。
 また、この時季になると、スーパーの鮮魚コーナーにもホタルイカが並び、その殆どが日本海産です。ご覧いただければ、お分かりになると思います。
 その違いは、まずその大きさです。富山湾産のものは、一回り大きく、ホタルイカの味の決め手である”わた”の量、甘味も全然違います。
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 ”佳肴 季凛”では、昨日お話したように、目玉、くちばし、軟骨を取り除いてあるので、食べやすいはずです。
 これから旬を迎える、富山湾産のホタルイカを、是非味わって下さい。
 志村
 
 

魚の産地

 活魚とは、文字通り活きている魚のことです。沼津の魚市場の場合、地元産が中心ですが、ふぐをはじめとする活魚は、同じ静岡県でも、御前崎産のものが多く、良い魚が多く入荷します。
 ただ、魚(ふぐ、はも、養殖の平目など)によっては、中国、韓国産の入荷もあります。
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 今朝は、鯛(たい)、鱸(すずき)をはじめ、何種類か入荷していました。”佳肴 季凛”で刺身に使う白身は、このような魚を仕入れてきます。
 言うまでもありませんが、市場に入荷する魚は、活きたものだけではありません。野締め(死んだ魚)や、冷凍のものの方が、ずっと多く、それらが殆どです。
 特に、干物のような加工した魚の産地は、様々です。
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 ”鰯(いわし)の丸干し”です。千葉県産、三重産です。
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 この”カワハギの醤油干し”は、ベトナム産です。
 その隣には、”カレイの干物”が並んでいました。
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 オランダ産です。
 これだけでは、ありません。ノルウェー、中国、アラスカ、タイ、チリ、韓国、モロッコ、・・・。地理の授業ではありません。すべて、魚の産地です。
 ここにはありませんが、干物の定番と言えば、”鯵(あじ)”です。現在、普通に売られている鯵(あじ)の産地の殆どが、オランダ産です。
 また、冷凍エビは、東南アジア産が、殆どです。
 これらの写真には、書かれていませんが、加工地も日本国内だけではありません。そうでないものの多くは、中国です。
 これが、今の日本の水産業の現状です。もっと言えば、農業も同様です。その是非を話し始めてしまうと、きりがないのでやめておきます。
 本物の素材の味を、ご堪能して頂き、満足してもらうのが、料理人です。
 何度もお話ししていますが、料理人とは、料理を作る人ではありません。美味しい料理を、作ってこそ料理人です。
 そのために、不肖・志村は日々料理道に邁進するのです。
  志村

市場にあっても・・・。

 ”築地編”のお話しが続きましたが、今朝はホームグランドである沼津の魚市場へ、仕入れに行って来ました。
 沼津の魚市場は、漁港も隣接しているので、その日に水揚された魚も、セリ場に並びます。
 ちょうど、市場に着くと、伊佐木(いさき)が沢山水揚されていました。
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 伊佐木は夏が旬なのですが、ここ最近、よく入荷しています。また、自分も良いものがあれば、仕入れています。先月お話しした伊佐木については、こちらを。
 これだけあると、相場も安そうなので、仕入れようと思って、近づいてみました。
 よく見ると、この伊佐木は、”トメ”です。”トメ”とは、遅れて入荷した古いものを言います。
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 ご覧のように、目は白く濁っています。船の中の生簀で、”トメ”られていた魚です。
 鮮度も落ちていますし、味も同じです。仕入れるまでもありません。このように、市場に並んでいるからといって、新鮮なものとは限りません。
 魚の良し悪しを見極める目を養うため、自分は市場に行くのです。そうして、出来るだけ良い魚を求めるのです。それが、いわゆる”目利き”です。
 料理人としては、まだまだです。というより、いつまでもまだまだという気持ちを持ち続けて、いきたいものです。
  志村

半年振りの築地

 昨日お話ししたように、今日は東京・築地へ行って来ました。開店直前に行って以来ですから、約半年振りです。案の定、昨日の夜は嬉しさのあまり、大して寝れず、朝3時前には、起きてしまい、予定よりも1時間も早く、出発しました。
 当然、築地に着いても、まだ真っ暗でした。
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 買出しに来る人も、まだいません。
 場内も、人はまばらです。
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 今日の一番の目的は、まぐろの仕入れです。”佳肴 季凛”では、開店以来、大間を始め、”生”の本まぐろを使っています。
 何はともあれ、まぐろ屋に向かいました。、まぐろ屋に着いた時、ケースにまぐろが並び始めました。
 ここ最近使っているのが、この写真の長崎・壱岐産の本まぐろです。
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 ”生”のまぐろの赤身や、切り落としの部分は、ランチメニューになるのは、以前お話ししたことがあります。
 それらの殆どが”山掛け”になるのですが、”生”を使っていると、ランチ・メニューのバリエーションが少なくなってしまい、作る側の自分としても、モチベーションが上がらないのが、本当のところです。
 もっとも、お客さんには、ランチでも”生”のまぐろが食べられるので、喜んで頂いてはいるのですが・・・。
 そのため、”生”の入荷が無い時や、メニューに変化をもたせるため、”冷凍”のまぐろを、秘密兵器とまではいかなくても、ピンチヒッターとして、使うことにしました。
 使うまぐろは、脂の乗りが強い”南まぐろ”、通称”インドまぐろ”です。ちなみに、南アフリカ・ケープタウン(通称 ケープ)産です。
 ”冷凍”も、”生”同様、塊で仕入れるのですが、ロスを減らすため、柵にとってもらいます。
 
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 先ず、最初に赤身の部分を取ります。この赤身の部分を、”テンパネ”と呼びます。
 それから、中トロの部分を柵にとります。
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 そして、最後に量りにかけます。今回の目方は、約6キロでした。若干大きいような気もしましたが、ピンチヒッターはいつ何時、必要になるのか分からないのと、試しも兼ねているので、多目にしました。
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 生”と”冷凍”を使い分けることで、色んな種類の魚を、これからの時季、お出し出来そうなのが楽しみです。特に、これから入荷して来る初鰹なども、そんな魚の一つです。
 次回のお話しも、”もっと美味しいお話し・築地編”です。
 志村
 

旬はまだですが・・・

 魚市場には、時季外れの魚も、入荷してきます。時季外れだからといって、必ずしも味が落ちるということはありません。
 そんな魚の一つで、ここ最近入荷が多いのが、伊佐木(いさき)です。伊佐木の旬は夏で、”夏の伊佐木は、鯛より美味しい”という言葉もあるほどです。
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 この伊佐木は、伊豆大島産なので、鮮度も抜群です。魚に限らず、食材は鮮度が命です。当然刺身でも、食べられますが、刺身にするには、”活け”のものでないと美味しくありません。
 また、昨日は、”活け”の伊佐木も入荷していました。
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 ただこの伊佐木は、養殖もの(愛媛産)です。
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 養殖の伊佐木は、天然ものに比べ、黄色の背びれが、鮮やかです。
 自分は、昨日のような伊佐木は、焼物用に仕入れてきます。鮮度もいいので、そのまま塩焼でお出ししています。
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 単品ものは、このように姿のままです。一本が、300グラム位の大きさです。また、会席のコースの焼物でも、召し上がれます。
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 会席の場合は、三枚に卸し、このように半身(はんみ)を、一人前としています。
 前から、何度かお話ししていますが、この時季は端境にあたるので、伊佐木に限らず、食材選びには、幾分苦労します。
 そんな悩みも魚市場に、足繁く通うことで、解消できるわけで、それが自分の中では、ある意味”ストレス解消”でもあります。
 志村

養殖の銀鱈

以前、銀鱈についてお話しをしたことがあります。
その時に生で食べられる養殖の銀鱈についてもふれました。今朝、沼津の魚市場へ行くと、その銀鱈がありました。
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”カナダ産 養殖”と書かれています。
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こんな風に、ポップつきです。魚市場の人に聞けば、なかなかの人気とのことです。そうと聞けば、後の展開は予想がつくと思います。
そうです。”食べたことのないものは、一度は食べなければ気が済まない”シリーズです。
ただ、この銀鱈に関しては、買うのに躊躇しました。というのも、養殖ものだからです。養殖ものですから、味に関しては、予想がつきます。
そんな風に悩んでいると、次々に売れていくのです。とうとう最後の一本になってしまいました。そうなってくると、買いたくなるのが人情というものです。
”だめもと”で買うことにしました。
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店に戻り、まな板の上に置いたところです。頭というか、顔はこんな感じです。また、ノルウェー・サーモンのように、はらわたは抜いてあります。初めて、見る姿です。
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お腹の様子も、冷凍の銀鱈と同じです。早速卸してみました、”生”で食べられるのが、この銀鱈の”売り”ですから、一応食べることにしました。これが、卸して、皮を引いた身です。
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ご覧のように、白身ですが、銀鱈だけあって、脂が乗っています。ただ、皮を引いてから、匂いを嗅いでみると、やはり養殖の魚の匂い(養殖臭)がします。
乗り気はしませんでしたが、味見をしなければ、意味がありません。一切れ、食べてました。
「・・・・・。」
養殖の魚そのものです。美味しくありません。試しに焼いてみましたが、案の定美味しくありません。生で食べても、美味しくなければ、煮ても焼いても美味しくないのは、ごく当然のことですし、やはり、皮目の養殖臭が気になります。
でも、一つだけ、長所がありました。冷凍の銀鱈と違って、見割れしにくいのと、水分が多くないことです。ただ、自分は使う予定もないので、どうということはないのですが・・・。
食べたのは、ほんの数十グラム。残った身は、子供のお弁当用に、”佳肴 季凛”の女将にして、志村家の母である真由美さんに、買い取ってもらいました。
何はともあれ、食べたことで、納得しました。もっとも、そのため”だけ”に、仕入れてきたのは、お分かりだと思いますが・・・。
志村

早過ぎです。

 魚市場にはいろんな魚が並んでいます。旬の魚、別の言い方をすれば、”さかり”の魚が中心となります。とは言っても、時季はずれの魚が、沢山入荷することもあります。
 また、時季はずれというより、旬を先取りした”はしり”の魚の入荷も、ここ最近、目にします。
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 そんな魚が”かつお”です。
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 向こうも、”カツヲ”です。
 試しに仕入れてきたのですが、イマイチでした。というのも、水揚げされて、その日にセリ場に並んだものではないからです。こういう魚のことを、”トメ”と言います。
 ただ、今日和歌山産の鰹を、仕入れてみました。鮮度は抜群で、鰹独特の風味を、味わえました。ただ、お客様にお出しするのは、自分としては、気乗りしませんでした。
 ですから、ここで写真もアップしません。というより、お客様に出せないようなものを、見せるわけにはいきません。やはり、幾分早過ぎます。
 恐らく、もう少しすると、お出しできるような鰹も入荷するはずです。今しばらく、お待ち下さい。
  志村
 

本気のあおりいか

 今更ながら、魚市場の魚の値段は、”セリ”で決まります。ですから、予想以上に高い時もあれば、その逆もあります。
 ”セリ”で値段が決まるということは、”セリ”合う相手がいるということです。最初は大勢で、値段が上がるにつれ、その数は減っていきます。最後は二人で、”セリ”合うことになります。
 相手も強気、こっちも強気となると、値段は天井知らずです。言い換えれば、お互い欲しいから、”セリ”合うのです。
 市場に行って、欲しくてたまらない魚があると、どんな高値になろうとも、仕入れて来てしまうことが、よくある自分です。図らずも、今朝もそんな仕入れをしてしまいました。
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 この”58”の札がついているのが、そんな”セリ”で仕入れた”あおりいか”です。
 ”58”という番号は、自分の仲買人のもので、今回のタイトルではありませんが、”本気”で欲しい時は、仲買人に「いくらでもいいから。」と伝えます。この言葉が、一蓮托生を意味するのは、言うまでもありません。
 勿論、その日の相場、魚の質、入荷状況によっては、二番手、三番手で、値をつけていくこともあります。
 ただ、先程お話ししたように、本気で”セリ”あって、周囲の予想以上の値が付くと、その場が妙な雰囲気となります。
 今朝の場合ですと、「お前ら二人には、GDP年率12,7%減なんて、関係ねえな!」なんて声が出たり、「ウォー!」の声と共に拍手が出ました。
 自分が素材選びに関して、無頓着ならば、こんなことにはなりません。でも、”本気”である以上、こうならざるを得ないのです。
 ”本気”で仕入れて、”本気”で料理を作れば、食べ手であるお客さんも、”本気”で、自分の料理を食べてくれるのは、ごく自然のことです。
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 こちらが、”本気のあおりいか”です。味ですか?
 美味しいに決まっています。
 志村

のれそれ

立春を過ぎると、段々と春の魚が入荷してきます。先日も入荷していたのですが、ここ最近は全然なかった魚がこちらの”のれそれ”です。
 ”のれそれ”というのは、穴子の稚魚の名称です。この”のれそれ”は愛知産です。
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 真っ白です。写真の撮り損ないではありません。こちらがその姿です。
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 左側に目がついているのですが、このままでは分からないので、もう少し近づいて見ます。
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 ”のれそれ”については、以前のブログ”美味しいお話し”で、去年の今頃、お話ししているので、詳しくは、こちらを。
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 そのまま盛り付けて、ポン酢ともみじ卸しで、食べるのが一般的です。こんな感じで春が、段々と近づいて来ました。市場に行くことで、自分は季節を感じる不思議な生き物です。
  志村
 追伸 ここ最近入荷する鮪は、産地がまちまちで、そんな産地の違いも自分には新鮮です。
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 こちらが、本日入荷した長崎・壱岐産の本鮪です。

藁で燻します。

 以前、金目鯛のお話ししたことがあります。
 その時、”藁で燻す”とお話ししましたが、あいにくその時は、仕込みの都合で写真を撮ることが出来ませんでした。ブログをご覧になったお客様にも、「秘密にするなんて、親方らしくない。」と言われてしまいました。
 今日は、写真に撮ることができたので、ご覧下さい。
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 先ず、藁を用意します。これに火をつけます。その後、火が消えると、煙が上がってきます。
 この時、串打ちした金目鯛を、煙の中で燻します。
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 皮目、身の両方を燻しますが、身を中心に燻します。長い時間、燻していると、火が入ったしまい、出来損ないの焼魚になってしまうので、注意します。
 身の方が、軽く火が入ったような感じになったら、もう一度、藁を足して、火をつけます。その火が大きい時に、皮目を燻すのではなくて、炙ります。
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 串を抜いて、冷蔵庫で自然と冷まします。料理の写真は、先程のリンクから、ご覧下さい。
  志村
 

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