梅肉醤油
鱧料理の代名詞とも言えるのが、
“落とし”で、“湯引き”とも呼ばれています。“落とし”にする鱧は、
必ず、活きたものでなくてはなりません。そうでないと、綺麗に、花が咲いたようにならないだけでなく、味もパサパサして、美味しくありません。
ちなみに、沼津の魚市場で、今朝仕入れてきた鱧は、
和歌山県産のものでした。
“落とし”には、
梅肉醤油を添えて、お出しし、
卸したての生の本山葵をつけて、召し上がって頂きます。他のつけ醤油が、ないわけではありませんが、梅肉醤油が、定番中の定番です。
そんな梅肉醤油の作り方ですが、鍋に、
日本酒、味醂、赤酒を、2:1:1の割合で合わせ、そこに、
昆布、干し椎茸の足を入れ、半日ほどおき、
火にかけます。
沸いてきたら、
鰹節を入れ、火を止めます。
冷めたら、キッチンペーパーで濾します。
別のボウルに、
市販の梅肉を入れ、
日本酒、味醂、赤酒を合わせたものを、交ぜあわせたら、
土佐醤油を、さらに合わせます。土佐醤油とは、このようなものです。
さらに、甘味を補うため、
てんさい糖を合わせ、味を確認したら、別の容器に移し、冷蔵庫にしまっておきます。
既製品の梅肉醤油もありますが、どんなものでも、手作りしないと気が済まないだけでなく、手作りすることこそ、料理人の存在意義があります。そうすることで、料理への意欲、愛情が生まれますし、自分は、愚直に、仕事をこなすのみです。
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