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サラダ素麺の野菜

昨日、夏季限定ランチメニュー『涼し夏(涼しげ)』のお話しをしましたが、そのメインでもある“サラダ素麺”には、
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沢山の刻み野菜が、盛り付けてあります。刻み野菜にする野菜は、その時季によって若干異なりますが、その名前の如く、包丁で刻んだ野菜です。刻む前の野菜は、
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このような状態にしておき、その次にするのは、出来るだけ細く包丁するのみです。包丁し終えると、
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このような状態になります。この日の野菜は、
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右から、アーリーレッド、胡瓜、パプリカ(赤&黄)で、
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その隣が、青ピーマン、人参、茗荷で、
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その隣が、長葱、レッドキャベツで、全部で、9種類でした。これら以外で使う野菜では、ラレシ、紅芯大根、ビーツなどがありますが、時季や入荷状況によって、変わります。
これらを刻んで、水に晒(さら)せば、シャキッとした刻み野菜になるわけではなく、晒し方にも、ちゃんとしたやり方があるのです。
刻んだ野菜は、大きめのボウルに入れ、
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軽く混ぜ合わせ、
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水道の水を入れながら、全体を混ぜます。
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水が全体に行き渡ったら、水を捨て、野菜だけをザルに上げます。
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その時の水は、野菜のアクでこんな状態になっています。この作業をすることで、野菜のアクが、全体に回ることがなくなり、食べた時に、大きな差が出ます。
この次に晒し終えた水は、
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透明に近い感じになるので、先程の仕事が、かなりのウェイトを占めるのは、言わずもがなです。
その後、水に晒すのですが、この時季の水道水はぬるいので、
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氷を入れながら、晒します。そのまま晒し、野菜の状態を見ながら、ザルに上げた野菜が、
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こちらです。
煮たり、揚げたりするような調理技術こそありませんが、切るという包丁仕事は、素材に触れるだけの原始的な調理とはいえ、晒し方一つで、味や仕上がりにも、大きな差が出る以上、調理であると言わざるを得ません。
ただ、包丁仕事は、理屈抜きで、身体で覚える仕事ですので、一朝一夕には、上達しませんし、料理人の仕事の基本です。みじん切りや千切りをみるだけでも、その料理人のレベルというものが、分ってしまうものです。
包丁仕事は、10回よりも、100回、100回よりも、1000回と、数をこなしただけの仕事で、それこそ『継続は力なり』の言葉以外に、表現の仕様がありません。
この世界に転がり込んで、20余年が過ぎましたが、包丁仕事をする度に、自らの未熟さを痛感することもしばしばです。転がり込んだのか、飛び込んだのかはともかく、明日も包丁を手にする以上、せめて数だけは、人並みには、辿り着きたいものです。
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