果汁100%ベースの西瓜(すいか)のアイス
Twitterでは、お昼の時点で呟いていたのですが、今日仕込んだのが、
“西瓜(すいか)のアイス”です。
ただ、西瓜というのは、デザートやお菓子等に仕立てるのが難しい食材で、本やネットで見ても、これと言ったものもなかったので、知り合いのフレンチのシェフに、聞いてみることにしました。
「シェフ、西瓜を使って、デザートを作ったことある?」
「無いんです。」
「じゃ、何か思い浮かぶものは?」
「これと言ったものも浮びませんよ。」
「そうだよね。西瓜は簡単に言えば、野菜っていうだけじゃなく、甘い水の塊だからねぇ~。」
「それに、あの青臭い香りがネックだし、あと考えられるのは、コンポートにするくらいでしょうけど、それじゃ面白みも無いですからねぇ~。」
「う~ん、何かやってみるよ。」
「期待してますから。」
といったやりとりで終わったのでした。
とりあえず、包丁をしてから、考えることにしました。
眺めていても、仕方がないので、“マスクメロンのアイス”も、もうすぐ終わるので、駄目もとでアイスを作ることにしました。また、英語で言えば、西瓜は“ウォーターメロン”ですから、“メロン”つながりで、上手くいくかもしれないという妙な願掛けもあったので、アイスにしたのです。
半分に包丁した西瓜は、適当な大きさに包丁してから、
フードプロセッサーにかけてから、
種と繊維質を取除くため、笊で漉したのが、
西瓜の果汁です。
ここで悩んだのが、コクをつけるために、ヨーグルトや生クリームなどを使うのか、それとも素材感を生かすのか、ということでした。ただ、マクロビオティックを基本に据えている『佳肴 季凛』ですし、「素材に勝る味付けは無し」の格言こそが、料理の真髄ですから、自分は後者を選択しました。
ただ、今回は失敗するかもしれない前提での仕込みですから、使う砂糖も上白糖にしました。また、手探り状態での仕込みでしたので、写真がないのもご容赦下さい。
この果汁を少し取り出してから、水でふやかしたゼラチンをいれ、煮溶かします。この時、西瓜特有の青臭さを抑えるために、
オレンジのリキュールである“コワントロー”を入れます。ちなみに、切ったままの西瓜にかけても、美味しく食べられるので、機会があれば是非試してみて下さい。西瓜が、ワンランク上の味に変わります。
そこに砂糖を加えた果汁を混ぜて、アイスの種を作ります。これをアイスクリームマシンにかけます。
固まりかけてくると、こんな感じになってきます。
ここまで固まったら、
バットに取り、冷凍庫に入れて固まれば、完成です。と言うより、今回は成功でした。
その味ですが、果汁を固めたわけですら、西瓜そのものです。ほのかに感じられる西瓜の青臭さが、爽やかさだけでなく、後を引く香りでもあります。
また、淡いピンク色ゆえ、清々しさも感じられ、酷暑とも言える、今年の夏の暑さを忘れさせてくれます。まだまだ、この暑さは続くようですが、くれぐれもご自愛下さい。
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店主 志村
これも実に美味しそうですね!いつも思うのですが、最後の甘味、デザートまで本当に余念が無いですね。脱帽です。
金太郎様
余念どころか、邪念の塊ですから・・・・・、恐縮です。