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続・箱入りのふぐ

昨日は、養殖の“身欠き(みがき)ふぐ(以降 “身欠き”)の続編で、今日は、天然の“身欠き”についてのお話しです。
養殖の“身欠き”同様、
s-画像 773.jpg
箱に入っています。中を開けると、
s-画像 774.jpg
青い紙に包まれています。さらに、それを開けると、
s-画像 775.jpg
ふぐが入っています。その下には、
s-画像 776.jpg
皮、かまなどの部位が、あります。
箱の裏を見ると、
s-画像 777.jpg
このふぐの産地、加工地が書かれています。製造年月日が、空白になっているのは、別にシールがあるからです。
こんな風に、中を開けて見ることが出来るのは、ちゃんと仕入れたからです。このふぐは、ちゃんとしたものなので、刺身用に使うことも出来ますが、自分は唐揚や、鍋用に使っています。
この時季ですと、天然ものであっても、相場も安いので、多目に仕入れることが出来ます。その後、個別に分けて、真空包装してから、急速冷凍するので、生のものと殆ど味も変わることなく、使うことが出来ます。
s-画像 778.jpg
また、沼津の魚市場でも、
s-画像 729.jpg
死んでいる野締め(のじめ)のふぐを仕入れ、唐揚や鍋用に、使うこともします。これも、先程のように、個別に真空包装してから、冷凍保存しておきます。
シーズン前の相場の安いこの時季に、仕入れることで、お客様にも、高価なふぐ料理を、リーズナブルなお値段で、提供することが出来るのです。“佳肴 季凛”のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。
普段食べられないものを、ご提供するのが、日本料理店の存在意義だと、自分は思っているので、多少無理があっても、ふぐや大間の鮪のようなものを仕入れるのです。
良いものを使いたいのは、単なる職人気質からだけでなく、富士市にいながらにして、東京でしか食べられないような本物の味を提供することで、日本料理の良さを伝えたい思いがあるからです。
そういう意味では、商売人失格かもしれませんが、商売人である前に、自分は料理人です。そのバランスを取ることは、難しいのですが、だからこそ、工夫のしがいがあるものです。
その工夫をするからこそ、料理人は職人です。そんな職人の心をいつまでも、持ち続けたいものです。
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