定休日に、『胡麻だれ』と『野菜感溢れるドレッシング』の仕込み
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3694回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は定休日でしたが、
『胡麻だれ』の仕込みにして、休日出勤をしました。
先ず、
『野菜感溢れるドレッシング』を仕込んだら、
一升瓶に詰め替えたのですが、味醂(みりん)も赤酒(あかざけ)のどちらも、『野菜感溢れるドレッシング』に使っているので、空になったら、そのまま使うことが出来ます。
ちなみに、『野菜感溢れるドレッシング』 の原材料は、 サラダ油、有機西京味噌、純米吟醸酒、てんさい糖、リンゴ酢、レモン、みりん、赤酒、醤油、ゆず胡椒、トマト、はちみつ、ねり胡麻、塩、野菜パウダー(玉ねぎ・セロリ・にんにく・人参)、胡椒です。
これらのうち、味のベースとなっているのが、
有機JAS認証済の西京味噌で、
当店の看板の一つでもある『西京漬』にも、使っています。
西京味噌は、鮮度を保持するため、冷凍庫にしまっているのですが、開封したばかりということもあり、
他の原材料と合わせ、真空パックしてから、冷凍しておきました。
このようにするのは、次回以降の仕込みを簡単に済ますためで、あとでお話ししますが、休日出勤をしたさらなる理由でもあります。
『野菜感溢れるドレッシング』の次に、
『胡麻だれ』の仕込みを始めたのですが、中途半端な分量なのは、昨日、途中で仕込みをやめたからです。
仕上ったら、
寸胴(ずんどう)に入れ替え、
『野菜感溢れるドレッシング』と共に、
冷蔵庫へしまいました。
一連の仕込みの様子を見ていた29匹ふぐちゃん達が、「親方、休日出勤お疲れ様です。」
「包丁を使う仕込みもないから、それほどでもないけど、有難うね。」
「さっき、休日出勤のさらなる理由ってあったけど、どういうことなの?」
「『野菜感溢れるドレッシング』や『胡麻だれ』のように、決まった分量で仕込むものを、和食では、割物(わりもの)っていんだけど、割物(われもの)じゃないよ。」
「それくらい、分かるよ~。」
「割物は、ある程度、見計らって仕込むんだけど、せわしない時に仕込むと、分量を間違えたりする場合があるから、今日のように時間がある時に仕込んだ方が、ミスが少ないからなんだ。」
「なるほど~。」
「 あと、和食では、分量のことを、割(わり)って呼んでいて、割を書いてまとめたものを、割帳(わりちょう)って言うんだ。」
「親方もあるんでしょ?」
「もちろん。勤めていた時のものあるし、ポイントになる点も書いてあるよ。」
「今度、見せてよ。」
「熱烈歓迎!」
「でも、そういうのって、門外不出じゃないの?」
「トップシークレートや事項みたいなものもあるけど、殆どの料理人は、訊かれれば、教えてくれるし、自分も教えるよ。」
「え゛っ~!?そうなの。」
「そもそも仕事って、親方や先輩から教わったもので、それを後輩や人に教えて、アレンジしてもらうと、さらに良いものになるのは分かるよね?」
「うん。」
「それこそが伝統で、そういう役目を断つわけにはいかないでしょ。教えた人は、さらに良い仕事をするようになるし、教えたところで、先を行っているわけだから、追い付かれることはないと思うんだ。」
「言われみれば、そうだね。それこそ、御意!」
「難しい言葉を知っているじゃん。」
「えへへ・・・。」
「割と言えば、浜松にいた時の親方は、そういうのを持っていなかったよ。」
「何、それ!」
「何かを仕込む時に、いきなり、調味料の分量を言い始めで、メモを取ったら、仕込み始めると、ほぼ100%に近い状態で仕上るんだ。」
「・・・・・。」
「そこで、足りない物を微調整することで、仕上るんだ。」
「すげ~!」
「その頃、自分も同じ様に思ったんだけど、経験を重ねることで、その勘が磨かれていくんだよね。よく言うんだけど、いい加減が良い加減になることだね。」
「親方も、そうなの?」
「一応ね。そういう意味では、浜松の親方に近づいたかも・・・。『胡麻だれ』はその親方に教わったものを、アレンジしたものだよ。」
「伝統じゃん!」
「『野菜感溢れるドレッシング』は、完全オリジナルだよ。」
「今日は休みだから、脱線が多かったね。」
「そういう時もあるさ。」
「また、教えてね。」
「はいよ~。」
そんなこんなで、休日出勤が終わったのですが、明日からも、伝統を紡(つむ)ぐため、日々の仕事に臨みます。
2022.6.20|胡麻だれ 野菜感溢れるドレッシング |permalink|コメントはまだありません
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