ころがし
沼津の魚市場は、漁港も隣接しているので、その場で水揚された魚もセリ場に並びます。
左側が、”スルメイカ”で、右側が”ウマヅラハギ”です。
これは、”ホウボウ”です。三月の”旬の素材”でもあります。この箱には、15本くらい入っています。
これらのように、数や目方がまとまると、それだけでセリにかけられますが、同じ種類の魚がそれなりに獲れるわけではありません。
右側が、”ごまさば”です。左側が、”タイ”と”?”。”?”は”エボダイ”のような・・・。分かりません。
その先には、”カワハギ”、”カマス”、”?”。これまた分かりません。
これらのように、数や目方が揃わない魚のことを、沼津の魚市場では”ころがし”と呼んでいます。
”ころがし”は、それこそ小物ばかりなので、買い手もほとんどつかないので、値段も二足三文どころか、子供のお小遣いにも劣ります。
鮮度は良いのですが、使い勝手はてんでダメで、それこそ、賄い用のためのようなものです。自分も何度か仕入れましたが、今お話しした通りでした。
魚市場には、普段使っているような言葉が、特殊な意味というか、市場の中でしか通用しない意味で使われることもしばしばです。
最近では、そんな言葉も聞き慣れましたが、その語源や本当の意味はどこにあるのか、と思うこともよくあります。
そう思うと、魚市場はある意味”ミステリーワールド”なのかもしれません。そんな場所に、心惹かれる自分は、一体・・・?
志村
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