東京日帰り旅行 日本橋編
今日のお話しは、東京日帰り旅行の最終回の日本橋編です。
池袋から、地下鉄を乗り継ぎ、降りた駅は、
銀座線の三越前でした。
向かった先は、
夕食の予約をしておいた日本料理店【三冨魯久汁八(さぶろくじゅうはち)】でした。
こちらで、食事をすることにしたのは、Facebookで知り合った店主である石沢さんが、自分と同じように、所謂オーナーシェフとして、仕事をされていることが、一番の理由でした。
また、2人の娘達には、色んなものを食べさせており、大体のものを食べることが出来るものの、コース料理を、食べる機会が、無かったことも、その理由でした。
ホームページを御覧になれば、お分かり頂けると思いますが、こちらのお店は、石沢さんの出身地である青森県の食材や、郷土料理をお出ししているのも、特徴の一つで、食べる前から、色々とお話しもしたかったので、今回は、カウンターに席を用意してもらいました。
席には、
青森県の地図と共に、
料理や食材について書かれたものが、置かれており、青森県は、東西南北に長く、広がっていて、県の面積でも、全国8位と、自分が想像していた以上に、広いことを知りました。
店内に入ると、
石沢さんは、独り黙々と、仕事をしていました。
自分達は、
それぞれが、好みの飲みものを注文し、次女の書道展での成果、そして、一日中、歩いた労をねぎらい、乾杯。
自分が飲んだのは、
お気に入りの銘柄の“赤星”と呼ばれている『サッポロラガービール』で、“女三羽烏”は、アセロラのジュースを、注文していました。
先ず、お出ししてくれたのが、
前菜でした。
左奥のグラスに入っているのが、南瓜と玉蜀黍の冷製のすり流しで、真ん中の器には、焼松茸、新銀杏、食用ほうずき、青菜のお浸しが盛り付けれており、右手前の竹筒には、金糸瓜の土佐酢和えが、盛り付けられていました。
前菜は、山海のものを盛り合わせたものが、一般的ですが、このように、野菜だけでも、味の変化が十分楽しめることを、改めて感じました。
その次が、
御椀で、
青森県八戸地方の郷土料理の“いちご煮”で、細かく刻んだ大葉が、あしらわれていました。
“いちご煮”という名前は、御椀の中の乳白色のすまし汁に沈む雲丹(うに)が 朝もやに霞む野いちごのように見えることから、名づけられたと言われています。
その次が、
刺身で、手前から左回りに、車海老、秋刀魚、鯨、北寄貝、伊佐木(いさき)が、盛り付けられた五種盛りでした。
刺身が運ばれてきたこともあり、
ここからは、日本酒。自分は、一年365日、熱燗で、やはり、日本料理との相性は、語るまでもありません。
刺身の次が、
焼物で、
青森シャモロックの胸とももの部分を、串焼にしたものでした。
その次が、
酢の物の“もずく酢”で、このもずくは、生の本鮪で有名な大間産のもので、シャキシャキとした歯応えをしており、これまでに食べたことのある様々な産地のものとは異なり、目から鱗とも言うべき感じでした。
この後、焼物の第二弾が、
甘鯛の酒盗焼で、酒盗とは、鰹や鮪などの内臓で作った塩辛のことですが、今回は、鮪の塩辛で作ったものでした。
最近では、脂の有る無しが、焼魚の美味しさのように思われがちですが、魚本来というより、甘鯛のような上物と呼ばれる魚の持つ美味しさを、凝縮した味わいで、もう少し、食べたいくらいでした。
コースも、〆の食事となり、
雲丹御飯が、供されました。
雲丹は、水揚げされた直後のものを、蛤の殻に入れて、蒸されたものですので、2番目に出された“いちご煮”の雲丹とは、全く違う味わいで、雲丹を、さほど好まない自分でも、箸が進むこと、この上ありませんでした。
一緒に出されたのが、
留椀の青森県十三湖産の蜆の清まし仕立てで、十三湖産と言っても、蜆の数は、13個ではありませんでした。(笑)
そして、デザートが、
苺のシャーベットで、苺そのものも味わいで、自分が作る苺のアイスとは、全くの別ものでした。こちらのお店らしく、青森県産の苺で、作られたものでした。
大満足のうちに、食事を終えたのですが、全ての料理について言えるのは、食べる前に、どんな味なのかは、想像出来ているにも関わらず、食した味わいは、期待に違(たが)わぬもので、種明かしが分かる手品や、落ちの分かる落語を観ても、面白さを感じるような感じでした。
また、自分の作る料理は、どこまでいっても、自分の味でしかありませんし、この日のように、別の料理人の方が作ったお料理は、ひと際の美味しさを感じました。
そして、この日のように、灼熱の中、歩き周り、水分の取り過ぎで、身体も疲れ果てつつ、食事をするのが、億劫な気分すら、あったにもかかわらず、箸をつけはじめると、思いの外、箸が進んだのは、こちらのお料理が、本物であったことの証し以外の何物でもありません。
丁寧な仕込みをすることが、美味しさにつながり、それが、全てだとも、再認識することが出来、日本料理を自分の道として、選んだことも、間違いでなかったことも、確信することが出来ました。
そんな気分のまま、
同志である石沢さんと、記念撮影し、お店を後にし、東京駅へ向かったのですが、新幹線の発車には、まだ時間があったので、
【大丸】に寄り、
こんなものを手にし、
改札口へ。
新富士までの道中の‟独り二次会”のために、
先程の“こんなもの”の相棒を買い求めたのですが、この後、偶然にも、お客様に会ったので、‟独り二次会”は、お流れになってしました。
それでも、道中は、逆に楽しいもので、
新富士に、無事到着しました。
同席したお客様とは、ここで別れ、この後、スーパー銭湯に寄り、風呂上りに、
‟独り二次会”を決行し、かくして、東京日帰り旅行は、無事に終わりました。
家族それぞれの目的地は違ったものの、どれもこれも、楽しい時間だったのは確かで、久し振りに、休みを満喫出来ました。
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