東伊豆・稲取産のジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐ
仕入れるものがあろうとなかろうと、沼津魚市場に着き、一番最初に向かうのが、
活魚売場です。
今朝は、東伊豆・稲取の定置網漁で水揚げされた魚の仕分けをしており、近づいていくと、職員が、「親方、いいとこに来た!」と、声を掛けてくれ、
ジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐを秤にかけるところで、
生簀に入れると、
目方(5,4)と水揚げした船(山下丸)の名前が書かれた札が貼られており、山下丸という漁船は、東伊豆の稲取や河津で操業している漁業会社です。
なお、 今朝、沼津魚市場に入荷した活魚については、山下丸のFacebookページに投稿されており、動画を見ると、ジャンボちゃんと思しき魚体が、20秒ぐらい経過した辺りで、見ることが出来ます。
また、山下丸が水揚げする魚を何度も見ていますが、ジャンボちゃんに限らず、とらふぐ自体の水揚げがごく稀で、同じく相模湾に面している熱海・網代(あじろ)の定置網漁では、時々とらふぐが水揚げされており、自然界とは一筋縄ではいかないことが、よく分かります。
ところで、ジャンボちゃんとは、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、天然のとらふぐへの想いを込めた呼び名で、4キロ以上が、ジャンボちゃんの規定です。
その下のサイズの2,5キロ以上4キロ未満が、BIGちゃんで、0,6キロ以上2,5キロ未満が並とら、0,5キロ以下のものがチビとらで、これらも、自分が勝手に付けたものであるのは、言うまでもありません。
仲買人と作戦を立てている時点で、体内のアドレナリンが沸々しながら、別の売場に行くと、
ふぐはふぐでも、
三重県産のさばふぐが入荷しており、お弁当や会席料理の揚物用に、仕入れることにしたのですが、自分にとってのふぐは天然のとらふぐなので、さばふぐは魚でしかありません。
そうこうしていると、セリの時間となり、
ソーシャル・ディスタンスを保ち、眺めていると、競り合った仲買人とのジャンケンになるも、
ジャンケンに勝ち、ジャンボちゃんGET!
その様子を、
友人が撮ってくれ、アドレナリンは一気に体内を駆け巡り、お決まりの萌え燃え・・・♥
嬉々としながら、
ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、持ち帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
すぐに締め、
血抜きのため、海水に浸け、仕込みを始め、普段の段取りを終えたら、
さばふぐの下処理をし、さばふぐのような小さいふぐは、背びれと尻びれを切り落としたら、頭の付根に包丁を入れ、頭ごと皮を剥(は)ぐ、ぐる剥(む)きとという方法で、卸します。
さばふぐの下処理を終えたら、
真打ちと共に、改めて萌え燃え・・・♥
最初に、
くちばしを切り落したら、
ここからは、 萌えモードから燃えモードにシフト。
これだけのサイズゆえ、白子の有無が気になる方も多いでしょうが、
安の定、
真子と呼ばれる卵巣を持つメスで、案の定とお話ししたのは、ジャンボちゃんの殆どがメスで、ジャンボちゃんが女系なのは、オスとメスの成長の早さに違いによるものです。
卵巣同様、猛毒なのが、
肝臓(肝)で、これを見たら、食べたくなってしまうのも、容易に想像出来ます。
ジャンボちゃんを卸している隣では、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
さばふぐの下処理の続きを終えたら、
ジャンボちゃんとさばふぐの水洗いを始め、
自分が手直しをし、
洗い上げたら、
ジャンボちゃん、
さばふぐ共に拭き上げ、下拵えが終わりました。
ジャンボちゃんのように大きいと、大味だと思われがちですが、そのようなことは一切なく、むしろ、天然のとらふぐの繊細さを束ねたような味わいで、一度でも、この味を堪能したら、その美味しさの虜になってしまいますし、この経験ゆえに、自分は、天然のとらふぐの美味しさに魅了されてしまったのです。
しかも、その美味しさを味わうなら、ふぐちりしかなく、結果として、自分の好きな食べ物の御三家の一つになってしまいました。
ちなみに、残りの二つは、鰹の刺身と海老フライで、当ブログでも、時々お話ししています。
天然のとらふぐのシーズンは、秋のお彼岸から春のお彼岸と言われていますが、なかんずくジャンボちゃんに限っては、立春前からゴールデンウィーク辺りまです。
ただ、天然素材ゆえ、いつでも水揚げがあるものではないので、御予約されても、100%のお約束は出来ませんが、ジャンボちゃんを食す機会があれば、是非とも、その美味しさを堪能し、天然とらふぐの美味しさに魅了される方が多いことを願ってやみません。
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