今季初の鱧(はも)は、静岡県沼津産
今朝、沼津魚市場に行くと、
地物の旋網で水揚げされた鯖(さば)などの仕分けをしていました。
いつもながらの光景ということもあり、さほど気に留めなかったのですが、いつもより、1時間近く早く着き、手持ち無沙汰だったので、眺めていました。
すると、鱧(はも)と思しき魚が入ったコンテナが目に入り、
コンテナが重なっており、30キロぐらいはあった感じでした。
遠目で見ていた時、サイズにばらつきがあったものの、中を確認し、
自分好みのサイズである500グラムくらいのものを、5本選らせてもらい、秤に掛けてもらうと、2,8キロでした。
このように、セリの前に選ることを、先取りと言うのですが、これも一時間近く早く着いたおかけで、それこそ、早起きは三文の得そのものです。
沼津魚市場に通うようになって、20年ぐらい経つのですが、実を言うと、地物の鱧が、ある程度まとまった量で水揚げされているのを見るのは、初めてのことです。
さらに言うと、シーズン初の鱧が、地物だったのも、初めてのことで、意外にも、沼津近郊にも、鱧がいることにも驚きました。
また、今日は、西伊豆・仁科の知り合いの漁師さんから、
目鯵(めあじ)をもらい、三文の得が、六文の得になり、嬉々としながら、魚市場から帰り、『佳肴 季凛』に戻ったら、野締めだったのですが、死後硬直もしていなかったので、
頭の付根に包丁を入れ、虫の息の鱧には、
神経を抜くため、脊髄に、針金を通しておきました。
また、野締めの鱧は、お腹にエサを残したまま、死んでしまっており、その臭いが回ると使い物にならなくなるので、
ぬめりを取る前に、はらわたを抜いておくようにしています。
その後、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
ぬめりを取ってくれたら、自分が手直しをし、
水洗いをしたら、
卸すと、虫の息だった2本は、
活かしのものと何ら変わらない状態で、
残りの3本は、血抜きが出来ていないので、身も赤らんでいました。
卸しただけでは、下拵えは終わらないのが鱧で、この後の下拵えが、
骨切りで、骨切りをするのは、鱧には、無数の小骨があるからで、骨切りには、その名の通り、骨切り包丁と呼ばれる包丁の出番で、骨切りのための包丁で、包丁の中でも数少ない季節ものです。
骨切りを終えた鱧は、
テイクアウトの天丼弁当の天ぷらに仕立てのですが、通常の天丼弁当をバージョンアップさせたものでした。
例年、ゴールデンウィークが終わると、各地から、鱧が入荷してくるのですが、昨今の社会状況ゆえ、どうなるかも分かりませんし、今日から、当店がある静岡県富士市でも、
休業要請が出されたこともあり、5月6日までは、テイクアウト、持ち帰りのみの営業となります。
こんな状況ですが、当ブログは、休業要請を求められてはいないので、自粛することなく、粛々と更新させて頂くだけでなく、粛々としていたら、先週の時点で、2900回の更新をしていました。
諸々のことを含め、今後とも、宜しくお願い致します。
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