タラバモドキ
先日、沼津魚市場の活魚のセリ場に、こんな変わった名前のかにが、入荷していました。
”タラバモドキ”と書かれています。その名の通り、姿、形は”たらばがに”なのですが、色が違います。”タラバモドキ”は赤い色をしています。ちなみに、生のタラバガニは、茶褐色をしています。その時は、「どうせ、美味しくもないだろう。」と思い、値段も気にもかけませんでした。
これがその姿です。
その日の夜、”タラバモドキ”のことを、常連さんに話すと、「志村さん、それって美味しいって、テレビでやってましたよ。」と言われたのです。そうはいっても、後の祭り。
それが分かった以上、というより、この後のセリフは、御察しの通りです。食べたことがないものは一度は食べなければ、気が済みません。
そんなことを、思いながら、今朝市場に行くと、いました。”タラバモドキ”を眺めていると、市場のセリ人が、「親方、これって結構旨いっす。」と言ってくるではありませんか。続けて、「この間も、そんなには高くなかったっすよ。」
”渡りに船”とは、このことです。今日のセリもそんな感じで、仕入れることが出来ました。
店に帰ってきて、早速、茹でてみました。面白いことに、この”タラバモドキ”は、茹でる前と後で、全く色が変わりません。普通、エビ、カニの類は、加熱することで、色鮮やかな赤に、変わります。
ですから、あえて写真も撮りませんでした。
”一度は、食べなければ、気が済まない”シリーズの最後は、やはり肝心の味です。
ズバリ言って、いけます。冷凍の本タラバよりも、いいかもしれません。身もプリプリしています。さすが、”生の活け”だけのことは、あります。
また入荷があれば、仕入れて来ます。その時まで、乞うご期待!
志村
無農薬・有機野菜の畑
定休日の今日は、普段、幽閉されている”佳肴 季凛”を飛び出して、提携農家の、”百姓屋つぐみ”こと、芦沢さんの畑に行ってきました。ちなみに、畑は富士宮市にあります。
言うまでもありませんが、無農薬、有機栽培の野菜を作っています。
いろんな野菜を使わせてもらっているのですが、ここ最近、頻繁に仕入れているのが、”菜の花”です。
ちょうど今、摘んでいるところです。ご存知のように、”菜の花”は春を代表する食材の一つで、”佳肴 季凛”では、”お浸し”や”胡麻和え”として、お出ししています。
”菜の花”と一般的に言われていますが、今日の今日まで、自分は”菜の花”という野菜があるものだと思っていました。”菜の花”とは、大根をはじめとするアブラ菜科の野菜の花の部分のことを総称していうことを、教えてもらいました。
”百聞は一見に如かず”とは、まさにこのことです。ですから、小松菜の菜の花もあれば、ブロッコリー、大根・・・といろいろあるのです。料理人としては、まだまだ不勉強な部分も沢山あります。
ちなみに、これが小松菜で、まだ”菜の花”はとれません。芦沢さんによれば、”菜の花”を取るために、わざと大きくしているとのことでした。
そんなことを、教えてもらっていると、芦沢さんは、藁を取り出しました。
こんな風に、藁で囲いをし始めました。自分も少し手伝わせてもらいました。この程度なら、素人の自分でもできます。
今度はこの沢山の落ち葉を、この囲いの中に入れ始めました。
苗を育てるための場所を作るために、このような作業をしたのです。こういったことも、畑に行ってこそ、分かるものです。まさに、”目から鱗”状態の連続です。
その後、”佳肴 季凛”で使う野菜を取ってもらいました。
左から、エシャレット、白菜、キャベツ、菜の花。一番手前にある袋入りのが、秋に取れた小豆です。
ご存知のように、”佳肴 季凛”はマクロビオティックを基本コンセプトに据えています。ですから、芦沢さんのような方は、自分にとっては、不可欠な存在です。
こういう、新鮮な美味しい野菜使って、料理を作り、お客さんに食べてもらうことがができるのは、自分としては、何よりの喜びです。
また、芦沢さんは、一般の方にも、野菜を販売しているので、興味のある方は、是非一度、お声をかけてみては。こんな感じのセットもあるとのことです。
芦沢さん、今日は、お忙しい中、有難うございました。これからも、宜しくお願いします。
志村
2009.2.2|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
頭のない魚
魚市場には、色んな魚が並んでいます。活きている魚もあれば、冷凍の魚など、その種類というか状態もさまざまです。
冷凍の魚でも、先日お話した鯖のように、三枚におろしたものもあれば、このように、頭だけ取ってある魚もあります。
写真の腕は、てんでダメの自分ですが、写真が上下反対ではありません。そのまんま写して、アップしただけです。もう少し、近くで見てみます。
確かに、頭はついていません。冷凍のまま入荷してくるわけですから、国内で水揚げされた魚ではありません。
”USA”と書かれています。アメリカ産です。その魚の名前は、”銀鱈(ぎんだら)”です。
”銀鱈”は、”たら”と名前がついていますが、”たら”の仲間ではありません。開きの定番の”ほっけ”に近い仲間です。棲んでいるところは、北海道以北から、アメリカまでの北太平洋です。
アメリカ産と書かれていますが、もっというと”アラスカ産”です。”銀鱈”は頭を取った状態で、2,5キロぐらいある大きな魚です。
スーパーなどでは、切り身の状態で売られていますが、家庭でおかずにするような魚の値段にしては、ちょっとしたご馳走とも言えます。
”銀鱈”の身は、白身ですが脂もかなり乗っています。そのため、日本料理店では、焼物にすることが殆どです。照焼や西京焼が、一般的です。
”佳肴 季凛”でも、西京焼としてお出ししています。照焼も悪くはないのですが、やはり西京焼のほうが、個人的には美味しいと思います。
西京焼といえば、”鰆(さわら)”も有名です。「どちらが美味しいのか?」という質問に対しては、好みの問題としか答えられませんが、自分の独断と偏見、そして想いの中では、”鰆”に軍配を上げます。”鰆”については、以前お話ししたことがあります。
こちらが、”銀鱈の西京焼”です。この”照り”具合を見ると、否応無く食欲がそそられます。”佳肴 季凛”では、単品ものとしてだけでなく、会席料理のコースの焼物としても、召し上がれます。
自分としては、会席のコースの焼物に使う魚は、出来る限り、旬の魚を使いたいのですが、入荷状況によっては、使えない時、”銀鱈”に限らず、西京焼を使っています。
ちなみに、ちょっと前までは、”鰤(ぶり)”を使っていました。これからの冬と春の間の時季は、どの魚を使うか、判断に迷うこともしばしばですが、西京焼のような正統派は、一年を通じてのオールラウンド・プレーヤーです。
ただ、本来西京焼は、冬の焼物でした。味噌を使った料理は、冬の料理の典型でもありました。もっとも、今では頓着されなくなりましたが、格式を重んじる日本料理店では、今でも伝統にのっとっているようです。
ところで、”銀鱈”は焼物など、加熱して食べる魚ですが、最近では、生のまま入荷してくる養殖の”銀鱈”がいることを、昨年沼津の魚市場で、知りました。その”銀鱈”を扱う魚専門の商社の営業マンが、パンフレットを配っていました。
その時、サンプルとしても並んでいませんでしたし、食べられませんでしたが、自分が尋ねたところ、値段もなかなかでした。機会があれば、仕入れてきますので、味はその時まで。
志村
”ふぐの・・・。” by 富士市保健所
今日、富士市の保健所から、こんな通知が来ました。
”ふぐの白子”に関するもので、ご覧のように、”注意喚起”とまで書かれています。さらに、こんな目立つチラシというか、ポップも同封されてきました。
何故、ふぐの白子に注意しなければならないのでしょうか?
ふぐの白子は、ふぐの内臓の中で、唯一食べることの出来る部位(=無毒)で、”美食の極み”とも言える食材で、かなり高価なものです。
ただ、ごくまれに、”両性ふぐ”という、雌雄同体のふぐがいます。つまり、生殖腺が、二つあるのです。白子と真子(まこ)が、一緒になっているのです。
先程の紙にも、写真が付いています。もう少し近くで見ます。
黄色いのが、真子(=卵巣)です。この真子を取り除いても、食べることは出来ません。この白子と真子のついている生殖腺は、不可食部分と決められています。
というのも、この白子はふぐ毒である”テトロドトキシン”に汚染されているからです。
何となくもったいないような気がします。最初から、メスと分かっていれば、あきらめがつくのですが、・・・。
富士市内でふぐを取り扱っている日本料理店などで、昨年の秋から今年にかけて、両性ふぐが幾つか見られたと、この通知には書かれていました。
”佳肴 季凛”では、まだお目にかかったことは、ありません。何でも知らないと気が済まない自分としては、いつか見てみたいものです。
ニューヨーク産本鮪
”佳肴 季凛”では、昨年9月の開店以来、本鮪を使っています。殆どが、青森県大間産で、たまに北海道産でした。一度だけ、生のめばち鮪を、使いました。
その大間の鮪も、先週を最後に入荷が終わりました。これからの時季は、九州の壱岐や対馬産の本鮪が入荷する予定です。
今日入荷したのは、対馬産でもなく、壱岐産でもありません。海の遥か向こうの、アメリカ・ニューヨーク産です。アメリカ産の本鮪で有名なのは、ボストン産です。
アメリカから来ると言っても、冷凍ものではありません。ちゃんとした生のものです。
ニューヨークもボストンも、アメリカ北東部に位置しており、この海域では本鮪以外の鮪も獲れ、輸入されています。
また、ボストン産などの、輸入の本鮪は通称、”ジャンボ”と呼ばれ、現在では、空輸されてくる大西洋産(スペイン、地中海産など)の本鮪全般を、”ジャンボ”と呼んでいます。
角度を変えてみましたが、大間の鮪と比べても、それほど差はありません。
大間の鮪の写真は、こちらを、ご覧下さい。
肝心の味ですが、はっきり言って、大差はありません。というより、大間の鮪だから、美味しいとは限りません。確かに一つのブランドではありますが、他の産地でも、美味しい鮪はいくらでもあります。
時季が違えば、獲れる場所は違いますし、脂の乗りも自然と、変わります。これからの時季、どこの鮪が入荷してくるかは、分かりませんが、美味しい鮪に限らず、美味しい日本料理を出し続ける努力を、怠らないようにしたいものです。
そのために、早起きして、”佳肴 季凛”のある富士市から沼津の魚市場へ行くのです。それが自分にとっての単なる仕事以上なのは、今更お話しするまでもありません。
新しい魚を買えるというのは、お客さんが来て、召し上がってくれたことでもあるのですが、商売人として”ありがとうございます。”というよりも、料理人として”ありがとうございます。”の気持ちで、一杯です。
新しい魚を仕入れることが出来るのは、自分にとって何よりのことです。これからも、良い魚が買えるように、くれぐれも宜しくお願いします。何となく、選挙の時の立候補者のようなセリフのような気がしますが・・・。
これって、”先生”になったことの証明!?
志村
ランチの主菜
”佳肴 季凛”のランチメニューは、こちらをご覧下さい。
”季”の献立には、主菜とあります。日本料理では、このような呼び方は、あまりしません。フレンチやイタリアンではよく使われます。
”佳肴 季凛”の場合、メインとなる”おかず”のことを指します。ここ最近、お出ししているのが、”鯖(さば)の塩焼”です。
ちなみにこの鯖は冷凍もので、ノルウェー産です。正式には、”ニシマサバ”といいます。一本まるごとの姿でも、売られていますが、こんな風に三枚に卸した状態(”フィレー”と呼ばれています。)でも、売られています。
日本近海の鯖(マサバ、ゴマサバ)の漁獲量が減って以来、輸入されるように、なりました。脂がかなりの乗っているので、焼いたり、煮て食べるには、持ってこいの魚です。
自分は、”フィレー”のものを仕入れてきます。ご存知かと思われますが、加工された魚は、”産地”と”加工地”を明記しなくてはなりません。
こちらが、自分が仕入れてくる鯖の箱です。
千葉県で加工されたものです。このような、国産というか国内加工のものだけでは、ありません。
ここまでお話しすれば、もうお分かりだと思います。
中国加工のものです。値段も国内のものに比べ、安いのが現状です。味に差はありませんが、一連の食品の問題を考えると、仕入れるのにも、二の足を踏まざるを得ません。
どんなものを仕入れるにせよ、出来る限り、自分の目で吟味したものを、納得した料理法で、お客様に召し上がって欲しいのは、自分のスタイルであるのは、ご承知のことだと思います。
タイトルと内容が、少しずれてきましたが、先程お話したように焼いて食べると、御飯のおかずには、相性抜群です。
ランチメニューの”季”は、”小会席”とうたっていますが、どちらかと言えば、”和定食”と言った方がふさわしいかもしれません。
ちなみに、今日は”鯖の塩焼”に、”山掛け”を副菜としてお出ししました。”山掛け”のお話しは、こちらを。
こういうものが、献立に入ると、日本料理店のランチと言った感じです。時には、肉類も献立の中に、入れたりもしますが、”佳肴 季凛”に見える地元の富士市や富士宮市の女性のお客様には、今日のような献立が、お好みのようです。
献立を立てる時、特にランチの場合、自分は”佳肴 季凛”の女性スタッフに相談します。女性の気持ちは女性にしか分かりませんし、料理人は兎角、独りよがりになりやすい生き物ですし、特に自分は、脇目も振らない”料理一徹”ですから・・・。
志村
ふぐカツ
魚市場を歩いていると、時々珍しいものを見つけることも、しばしばで、先日の、”サメ”のような変り種もあれば、冷凍食品や加工食品にも、「何、これ?」というようなものも、あります。
それがこちらです。”ふぐかつ”なる商品で、自称”富士市で一番ふぐが好きな男”の自分としては、手に取らずにはいられませんでした。ただ、見るだけでは全く意味がありません。
そのふぐが、どんなふぐを使っているのかが、何よりの疑問点です。そういう時はパッケージの裏側の、表示を見ます。
ふぐの加工食品は、使っているふぐがどんな種類のふぐで、どこで獲れたかを、記さなくてはなりません。
ご覧のように、”中国産のしろさばふぐ”です。しろさばふぐは、以前お話ししたことがあります。詳しくは、こちらを。
どんなものでも、一度は食べないと気が済まない性分ですが、今回は手に取っただけでした。理由はあえて言いませんし、味も想像できますし・・・。
ただ、こういう食品も世の中にはあるということだけは、知っておかなければならないと、思っています。料理人である以上、”あれは知らない、これは聞いたことがない。”ということだけは言いたくありません。
それが、本物であり、辿り着けるかどうかわかりませんが、そこを目指し続ける日々です。
志村
先生デビュー
以前から、お話ししていたように、昨日は東京電力の富士支社で、先生デビューを果たしました。
緊張のあまり、前の夜は寝れないなんてことはなく、しっかりと4時起きして、沼津魚市場に仕入れにも行ってきました。料理講習会そっちのけではありません。というのも、明日は市場が休みだからです。
昨日に限って、セリの終わる時間が遅れ、富士市までの道中、気が気でありませんでしたが、”佳肴 季凛”に着いて、講習会の準備をし、遅れることもなく、会場入りし、準備も無事済ませることが出来ました。
準備が終えた頃、開始時間前にも関わらず、参加者の方が見え始めました。
IHクッキングヒーターを使うこともあり、参加者の方の中には、マクスの社長に、IHに関する質問をしている方もいました。
そんなことを尻目に、自分は”デビュー”を待つばかりです。参加者の殆どの方が座り始めました。
そうこうしているうちに、講習会は始まりました。最初は緊張していたのですが、教壇ならぬ調理台の前に立てば、”水を得た魚”とまではいかなくても、緊張もほぐれました。
ここからの様子は、マクスの社長のブログとの二元中継で、お楽しみ下さい。
講習会の途中で感じたことは、参加者の皆さんの食への関心が予想以上に高いことでした。
これを機会に食への関心、さらにはマクロビオティックにも関心を持っていただけそうなことも、嬉しい限りでした。そして、”人は教えることによって、もっともよく学ぶ”ということを、改めて感じることが出来た一日でした。
参加者の皆さん、マクスの方々のご協力あってこその講習会でした。どうも有難うございました。また次回も開催できるように、料理の道に精進します。
志村
バスツアーのお客様のランチ
”佳肴 季凛”の駐車場のスペースは、広いので、このようにバス(この写真は中型 28人乗り)も駐車可能です。もちろん、大型バスもです。
バスで見えるお客様なので、地元富士市でなく、遠方のお客様です。今回は御前崎の方たちでした。ちなみに、御前崎は”佳肴 季凛”とつながりがあります。
何も自分の出身地というわけではなく、”ふぐ”、”さわら”をはじめとした色々な魚の多くは、御前崎産です。今回お出しした刺身の”すずき”も御前崎産でした。御前崎の魚は、良質の魚が多いのが、特徴です。
”さわら”については、以前にも、お話ししたことがあります。昨日お話しした”ふぐ”も御前崎産です。
団体のお客様のお食事ですから、普段のランチ以上に忙しく、特にホールの女性スタッフは、なおさらです。
お客様との会話も地元・富士市の方とは、違う内容なので、ある意味新鮮味があります。遠方のお客様なので、富士山が見えると、料理以上に、喜ぶこともしばしばです。
また、お帰りも皆さん一緒です。従業員みんなで、お見送りです。
お客様も、バスの中から手を振ってくれます。こんな風に、団体旅行のお客様が、見えると、自分たちもちょっとした旅行気分に浸れます。決まってその後の会話は、「こうやって、バス旅行に行ってみたいよね~。」です。
「ね、親方。伊豆の近場でも、どうですか?」
「もっと、儲かったら、みんなで行こう!さぁ、その前に仕事、仕事。」
志村
一年を通じて、富士市で天然ふぐが安く食べられる訳
まだまだ、寒い日が続きますが、ふぐのシーズンも段々と終わりに近づいてきました。
ふぐの入荷量も、秋口に比べ、少なくなってきました。そうは言っても、時には、入荷量が多い時もあります。昨日もそうでした。
沼津魚市場の活魚のセリ場です。
この他にも、ふぐが入っていました。
こういう時は、値段も安いので、自分は何本もまとめて、セリ落としてもらいます。
そのままふぐを活かしたまま、”佳肴 季凛”のある富士市まで持って帰ってきます。そのまま卸すこともありますが、忙しくて卸せない時は、例の水槽ならぬ”富士市私設ふぐ水族館”に入れておきます。
手が空いている時を見計らって、水槽から出します。
そして卸します。
今更ですが、これまでの作業(仕入れから、仕込みまで)全て、自分一人です。
また、先程お話ししたように、余程のことがない限り高い値段で買うことはあまりしません。
この卸したふぐを、しばらく寝かして使うこともあるのですが、今回のように多く仕入れた時は、真空包装して、冷凍するのです。
これを、マイナス40度で急速冷凍するのです。
冷凍しても、天然ふぐは、味が殆ど変わらないのです。百回中百回とまで言わなくても、十回中十回、違いが分かったら、その人はかなりのツワモノと言えます。
実際ふぐ専門店(通称ふぐ屋)では、このようにやっています。ただこういうことがなせるのも、天然ものだからこそで、養殖ものではそうはいきませんし、実際そういうものもあるのですが、味は・・・。
活きていたとしても、養殖ものは、逆立ちしても冷凍の天然ものにはかないません。繰り返しになりますが、天然の”冷凍”と”生”は遜色ありません。
”佳肴 季凛”では、予約が集中した時や、夏場のふぐが無い時はこのように、冷凍したものを使います。だからこそ、値段もそこそこに抑えることができるのです。
参考までに、当店のふぐの値段は、こちらを。
ふぐが無い夏場でも、また、ふぐの本場でもない富士市でも、安く天然ふぐが食べられるのも、今日お話しした理由によるのです。また、夏場にも活きた天然ものの入荷もあるのですが、冬場のものに比べ、正直言って、味も落ちるので、値段も安くしてあるのです。
もうすぐ、ふぐの旬は終わってしまいますが、”佳肴 季凛”では一年を通じてふぐが召し上がることができるので、「時季を逃した。」なんて言わず、いつでも召し上がって下さい。
そのために、ストックしてありますが、無い時はご勘弁を。
志村