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テンションが上がらない鯵(あじ)


2024年7月19日


魚市場に

自ら通っていても

自分好みの魚を

仕入れることが

出来ないこともあります


そういう時は

否が応でも

テンションが

下がらずを

得ません 





いらっしゃいませ 


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 



「おはよう、親方🐡

こういう大きな箱で

アジを仕入れて

来るのって

久々じゃね?」 

と、熱血君



「おはよう🐡

そうなんだけど

・・・・・」

と言うと




「何だか

テンション

低めじゃね?」 



「分かる?」


「そりゃ

分かるさぁ

市場から

戻って来ると

眠そうな顔を

していることはあっても

やる気アリアリが

普通だもん」 


市場とは

沼津魚市場のことで

ほぼ毎日通っている

ホームグランドです


「そっか~」


「この際

白状しちゃいなさいwww」 



 

「この鯵は

3キロ入っていて

一応、規格っていうか

サイズの目安が

あるんだけど

どんな荷主でも

サイズが違うのが

あるんだよ

ほら👇」




「こんなにも

違いがあるってことは

ちゃんとサイズを

確認しているの!?」



「市場で見た時も

多少の違いは

分かってはいたんだけど

こうなると

テンションが

下がっちゃう

っていうより

上がらないんだよね」


「そうだよね」




「ここ最近は

東伊豆とかの

朝獲れのものを

仕入れることが多いし


そういう時は

自分好みのサイズの

鮮度が良さそうな

ものだけを

使いたい分だけ選るから

黙っていても

テンションが上がるんだよ」



「それなのに

どうして

箱で仕入れたの?」


「昨日も今日も

朝獲れのが

あったんだけど

入荷時間が

遅かったんだよ」


「ありゃりゃ・・・」


「明日の予約の

仕込みもあるから

これで良しとするしか

なかったんだよ」


「そうなんだぁ」




「それに

再来週の月曜日は

バスの予約があって

それ用のも仕込んで

冷凍しておかないと

ならないしね

仕込んだものも

冷凍庫にあるんだけど

時季的に

ストックしておかないと

困るからだよ」



「時季って?」



「これからの時季は

台風が来ると

一週間近く魚が

切れる(なくなる)ことも

あるからだよ」


「無いと

ヤバいじゃん」




「無いと

どうにもこうにも

ならないからね

それにさぁ

そもそも

人が触った魚って

どうも好きになれないんだよね」


「どういうこと?」


「さっきも言ったけど

自分が気に入ったものだけを

お客さんのために

使いたいから

自分で見なきゃ

気が済まないんだよね」 



「それって

前からなの?」 



「そうだね

料理の道の始まりって

東京の鮨屋だったのは

知っているよね?」


「うんうん♬」



「その店は

交替で築地に仕入れに

行っていたんだけど

注文した魚を

取りに行くだけじゃ

面白味が無いってことに

すぐに気付いたんだよ


たださぁ、当時は

ペーペーも

ペーペーだから

注文済の魚には

目をつむっていたんだけど

追加で仕入れなきゃ

ならないものがあると

血眼(ちまなこ)になって

探したんだよ

そういうのが

今も変わらないんだよ」 


「三つ子の魂

百まで!」 


「まぁ~ね」 



「そこまでしちゃうのは

どうしてなの?」 



「出来る限り

ベストの仕入れをして

料理を作りたいだけだよ

お客さんが満足する前に 

自分が納得しないと

本気になれないしね」 



「それこそ

熱血料理人の

本性みたいな

もんじゃん」


「そうだね

自分の場合

食材だけじゃなく

モチベーションを

仕入れる

って言っても

間違いないからね」


「確かに・・・

恐れ入ったよ」 



下処理を終えた鯵は

いつものように

女将兼愛妻(!?)の

真由美さんが

水洗いしてくれました




「おはよう、真由美さん♬

さっき親方が

言ってたけど

今日のアジって

いつもと違うの?」



「おはよう🐡

詳しいことは

よく分かんないけど

親方が選んで

仕入れて来るのとは

違うよ」 


「どういうところ?」


「やっぱ、鮮度だね

それに同じ大きさの方が

色んな意味で

仕事しやすいしね」 


「真由美さんでも

分かるくらい

違いがあるんだね

でも、鮮度って・・・?」



「その辺は

親方に訊いてごらん」



//

ねぇ~親方

どういうことなの?

\\


「今朝、売場で

昨日水揚げされた魚

って言われて

手に取ったら

昨日の水揚げで

間違いないんだけど

氷入りで冷蔵されて

送られても

その間に

動いたりすると

どうしても

腹の部分が

弱くなっちゃうんだよね」


「それって

どうにも

ならないでしょ?」



「そうなんだけど

どんな形であっても

自分の思い通りの

魚じゃなきゃ

嫌なんだよ」 

 


「そっかぁ~」 



水洗いを終えたら

三枚に卸しました




「大きさが

違う感じだけど・・・」 


「明日の法事と

今度のバスの

予約用に

使い分けているからだよ」 




「真ん中の

大きい3枚が

気になるんだけど・・・」 


「これは

鯵フライにして

明日の昼御飯用だよ

脂が乗っている

鯵だから

揚げると

フワフワで

サクサクだよ」



「んまそう~🤤」


また、身質が

良かったものは


〆鯵に

仕込みました




揚物用のうち

明日の法事用のものは

しんびき粉をつけ



バス用の方は

真空パックしたのち

冷凍庫へ



そして

例の3枚は

海老と共に

フライにして


お昼に

クオリティチェック




「これは

絶対ヤバいよ~🤤」 



「こういうのが

本当の鯵フライ

なんだよね~」 




今日の鯵が

悪いわけではありません


というよりも

普段仕入れている鯵が

上であるだけです 




東京・豊洲など

大量消費地にある

大都市の魚市場は

全国どころか

世界中から

良質の魚が

入荷して来ます 



が、しかし

どんなに鮮度が良くても

水揚げされた

翌日の魚です 


沼津のように

鮮度バリバリの

朝獲れ鯵を

仕入れることが

出来るのは

漁港が併設されている

魚市場だからです



そういう地方ならではの

メリットを最大限

活かすために

自ら魚市場に通い

魚というより

魚菜食文化である

日本料理の魅力を

伝え続けていきます 


それは

一次産業の代弁者であるべき

料理人の使命に

他なりません 





「まだまだ

お中元の注文が

続くみたいだよ

そんじゃ、また明日🐡」



by ふぐとらちゃん




⭐⭐ コエタス ⭐⭐

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が 

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています

ご興味、ご関心のある方は

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