“ふぐの女王”こと、真ふぐの刺身は、薄造りと炙りのハーフアンドハーフ
ふぐと言えば
とらふぐですが
とらふぐ以外のふぐで
仕立てたふぐ刺も
一興の味わいです
そんなふぐ刺とは・・・

4月6日(Vol. 4,350)
いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼
熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「親方、これって
ふぐ刺だよね?」
と、ミニふぐちゃんが
訊いてきました
「ふぐ刺には
違いないんだけど
とらふぐじゃないんだよ」
と、自分

「やっぱりね
でも、今日の“昼ふぐ”の
ふぐ刺は
天然のとらふぐ
だったよね?」
「そうだよ
ふぐ料理のコースは
天然のとらふぐONLY
だからね」
「じゃあ、このふぐは
何ふぐなの?」

「これは
真ふぐだよ」
「真ふぐかぁ
確か、ふぐの女王
って呼ばれているよね?」
「おっ、同じフグ類だけに
詳しいねぇ」
「えへへ・・・♬」
「ふぐの王様の
とらふぐに比べて
歯応えこそないけど
甘味とあっさりした
美味しさがあるんだよ」
「へぇ~
とらふぐが王様
ってことは
僕達は王子ってことじゃん!」
「一応ねwww」
「そんなこと言ってると
王様になった時
どうなるか
覚えておいた方が
いいんじゃね ?」
「はは~っ
それは大変
失礼しました m(__)m」
「真ふぐの刺身には
皮がついていないけど
どうしてなの?」
「真ふぐの皮には
毒があるからだよ」
「どんなフグでも
皮って
食べられるんじゃないの!?」
「皮が食べられるフグって
少数派なんだよ、実は」
「そうなんだぁ
コリコリした
食感が何とも
言えないんだよね」
「そうだね
あとさぁ
真ふぐの皮には
棘(とげ)が無くて
ツルツルしていて
なめらかな表面をしているから
ナメラフグとも
言われいるんだよ」
「ナメラちゃんかぁ
やっぱ、女王様系だね♬」
「あはは・・・」

「あとさぁ
炙りと薄造りが
半分ずつだけど・・・」
「そうそう
とらふぐに比べて
歯応えが無いし
小さめだったから
身皮ごと
炙ってあるんだよ」
「炙りかぁ
んまそうな響きだよね」
「そうだね」
こちらが
真ふぐの卸し身です

薄造りにする方は
身皮と呼ばれる
薄皮を引きます

薄皮を引いた状態

身皮付きの身は
氷の上に乗せたら

バーナーでFIRE

焼目が付いたら
身を返し
粗熱が取れたら
盆ざるに上げておきました

あとは
引くだけです

右側に薄造り

左側に炙りを
盛付けていきます
つまを盛付け
大葉を敷いたら

薬味を添えれば
真ふぐの
薄造りと炙りの
ハーフアンドハーフが
仕上がりました

薬味:もみじ卸し
ねぎ、紅たで
ぽん酢と共に
召し上がって頂くのですが

この真ふぐには
白子が入っていたので

白子と共に
お出ししました

白子は軽く湯がいてから
レア状態で焼いてあります
ぽん酢に焼白子を溶き
ディップ状にしてから
薬味を合せ
召し上がって頂きました
もちろん
白子だけを
召し上がるのも
大いにありです
そこは
お客様次第で
カウンターでの
ご用意でしたので
召し上がり方については
自分が説明させて頂きました
真ふぐ自体
流通量の多いフグですが
太平洋側よりも
日本海側の水揚げが多く
ふぐ=とらふぐ
なので
マイナーなフグでもあります
ただ、沼津魚市場に
自ら仕入れに
行っているだけでなく
真ふぐに限らず
珍しい魚を見ると
素通り出来ません
というのも
知りたがりの
好奇心の塊だからです
魚食文化である
日本料理文化を
守るためにも
マイナーであれ
メジャーであれ
魚の美味しさを
伝えなくてはなりません
和食離れが進み
ジャンク化している
日本人の食生活に
警鐘を鳴らすためにも
声を出し続けなくては
ならないのです
また、魚食文化を
支えてくれるのは
漁師達で
料理人は
漁師を含め
一次産業の代弁者で
なくてはなりません
自分は
その使命感を
失うわけには
いかないのです
真ふぐの美味しさを
話すつもりでしたが
バーナーでの
FIREついでに
ついつい熱く・・・
真ふぐの刺身は
今夜のカウンターのお席に
お出しし
刺身同様
アレンジしした献立でした
その献立については
明日お話しさせて頂きます

「どんな献立なのか
明日のブログが
楽しみだね
そんじゃ、また」
★☆★ 【コエタス】 ☆★☆
当店のお取り寄せや
通販の商品などを召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
コメントを残す