脂が乗った鰤(ぶり)の見分け方
どんな魚でも
脂が有る無しが
気になるものです
その見分け方について
お話しします

Vol.4331(3月18日)
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼
熱血料理人の志村弘信です
今朝
沼津市場から帰って来ると
ミニふぐちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方
定休日なのに
市場へ行って来たの?」
「そうだよ
明日は
市場が休みだからね」
「そうなんだぁ
っていうか
今年になってから
火曜日休みが
増えてね?」
「元々、月1か2で
火曜日休みはあったんだけど
今年から増えたからね」
「そうなんだぁ
休めないから
たいへんじゃん」
「これまでにも
月曜日に市場へ行くのは
普通にあったから
それほどでもないよ」

「ふぅ~ん
で、今日は
スッポンの仕込みもあるの?」
「すっぽんのコースに使うから
明日だよ」
「じゃ、ブリだけ?」
「そうそう
コース料理の西京焼用に
仕込むよ」

「そんなら
脂の有る無しが
大事じゃね?」
「そうだよ」
「卸す前に
脂の有る無しって
わかるものなの?」
「そりゃ~
卸すまでは
実際のところは
わかんないから
見た目で判断するしか
ないんだよ」
「活きてはいないし
サカナ語が
話せるわけないだろうし・・・
どうやって?」
「じゃ、今朝の市場で
仕入れた様子を話すよ」
「わぁ~い♬」
「本当は
どんどん終わらせたいんだけど・・・」
「何か言った?(笑)」
ということで
時計の針を
魚市場時間に戻します
今朝の沼津魚市場です

ここから

ここまで


鰤が並んでいました
鰤の産地は
以下の通りです
①三重産(その1)


②三重産(その2)


③長崎産


④島根産


⑤静岡・焼津産


⑥和歌山産


以上、6つの産地の
鰤が入荷していました
選ぶにあたって
重視すべきは
先ずは鮮度です
昨日の売残りもあれば
浜(産地)で
止まっていたものもあります


これは
少なくとも
一昨日の朝刊レベルです
これなどは
血が赤いので
問題ありません

えらの色も
鮮度を見分けるための
ポイントです

肝心の脂の有無は
肥えている
つまり、太っているかどうかに
かかっています
頭の大きさに対して
胴体の比率で見るのですが
確証度は
6~70%
青物系と呼ばれている
鰤などは
下半身の丸みを見れば
おおよその判断がつきます
肛門から下が細いと
エネルギー使いすぎてて
脂が薄いからです
その中で白羽の矢が立ったのが

焼津産でした
活〆にされているので
切り口を見た時点で
脂有りは
ほぼ確定

そして選んだのが
こちらの11,3キロ

「この流れで
仕入れて来たんだよ」

「そうなんだぁ~
早く卸してよ」
「まぁ、慌てなさんな」
鰤のように
鱗(うろこ)が細かい魚は
包丁を使って
鱗を取り除き

この方法を
すき引きと呼んでいます
頭を落とすと

乳白色の身をしており
脂有りは
決定です

「こうやって見ると
確かに丸いね」

「さっき言ってたことって
大体、合っているでしょ?」
「うんうん」

腹骨を欠き

背と腹に分け

背の尾に近い部分も
しっかり脂が
乗っています
腹

背と

部位ごとに分け
切身にしました
腹の部分でも
いわゆる大トロだけは
別にしてあり

これを召し上がれるのは
限定2名様です
また、頭や尾に近い部分は
お弁当用に

「親方、これは?」

「これは
●¥☆と※◇♠用のお弁当用で
照焼にするみたいだよ」

「ぶり照り弁当!?
んまそぉ~」
●¥☆と※◇♠ とは
二人の娘達です
部位ごとに
入数(いりすう)を書き

有機JAS認証済の
西京味噌をベースにした
お手製の西京味噌と共に
真空パックし
冷蔵庫へ

「焼き上がりが楽しみだね
今日のブリの話って
他の魚にも
当てはまるものなの?」
「大体ね
魚の大きさ、形にもよるけど
身の厚みとか
幅とかも
基準だね」
「ふぅ~ん」
「実物を仕入れた時にでも
また、話してあげるよ」
「わぁ~い
楽しみだなぁ」
秋の北海道を皮切りに
鰤の産地は
各地を転々とし
そろそろ終わりが近づいて来ました
例年、5月半ばくらいまでは
良いものが入荷するのですが
状態を見極めながら
仕入れ出来るよう
心して
魚の前に立ちます

「明日は
すっぽんを卸すんだね
そんじゃ、また」
by ふぐとらちゃん
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