29本のチビとら(愛知県知多半島産)
Vol.4306
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です

今日(2月22日)は
“チビとら”こと
小さいとらふぐ
についてお話しします
チビとらとは
500グラム未満の
小型のとらふぐ(天然)のことで
“ふぐに魅せられし料理人”の自分が
天然とらふぐへの想いを込めて
独断と偏見で付けた
呼び方です
「おはよう、親方
ちっちゃくね、この子達」

と、ミニふぐちゃん
「君達ほどじゃないけど
ちっちゃいよ」
「まぁ~ね
このトラフグは
沼津の魚市場で
仕入れて来たんじゃないよね?
「愛知県知多半島から
届いたんだよ
だから、さっき
取りに行って来たじゃん」

「そういうことね
で、いくつ入っているの?」
「沢山!」
「すぐに、親方は
そういう言い方をするよね~
そんなことばっかり言ってると
嫌われるよ」
「憎まれっ子世に憚る!」

「もう・・・」
「1本が300グラムくらいで
10キロだけど
数までは未確認だよ」
「ってことは
約30匹じゃん!
こんだけあれば
萌え燃え・・・だね」
「萌え燃え・・・はいいんだけど
燃え燃え
にならなきゃ
終わんないから
どんどんやるよ」
「頑張って~!」
取り出すと
チビとらがてんこ盛り

「おぉ~
てんこ盛り!」

「チビとらって
何に使うの?」
「胴体をぶつ切にして
唐揚げだよ
頭やかまの部分は
ふぐちりにも使えるんだけど
こんだけあると
仕込み切れないから
今日はパス」
「ふぅ~ん」
尻びれ

背びれを包丁したら

頭の付根に
さらに包丁を入れます

このまま頭を掴み
皮を剥き
この方法を
ぐる剥きと呼んでいます
ぐる剥きをしてくれるのは
いつもようのように
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんです

剥き終えたら

水洗いです
真由美さんが水洗いしたものを

自分が手直しをし

真由美さんが拭き上げ

チビとらの仕込みが終了
「お疲れ様~♬
真由美さん
こんだけあると
大変でしょ?」
「ミニふぐちゃん、おはよう♬
沢山あったけど
身だけだから
そんなでもないよ」
「おぉ~
さすが、“ふぐに魅せられし料理人”の
奥さんだけあるね」
「あらの部分が無いから
それほどでもないよ
たださぁ、チビとらは
サバフグとかよりも
皮を剥きづらいのが
大変だったよ」
「フグによって
違いがあるの?」
「そう
同じ感覚でやると
別ものだよ」
「へぇ~
免許がないのに
よく知っているね。」
「詳しいも何も
こんだけ
色んなフグを触っていたら
嫌でも分かるよ」
「そうだよね
じゃあ、フグの種類っていうか
名前を当てることが出来るの?」
「トラフグとサバフグくらいかな
皮とか、ひれの違いで
区別するみたいだけど
言われた通りに
水洗いとかするだけだからねぇ~」
「そうだよね
じゃ、この際
フグの免許を取っちゃえば
いいんじゃね?」
「普通の魚だって
卸せないのに
フグなんて
無理無理・・・。」
「そっか~
夫婦でふぐ免許なんてのも
ありかと思って(笑)」
拭き上げたチビとらを見た
ミニふぐちゃん曰く

「1、2、・・・・・
28、29ってことは
フグだけに
2(ふ)9(ぐ)じゃん」
「そうだね
あと1本あれば
トリプルふぐRUSH
だったのにねぇ」
「ふぐRUSHって?」
「一度に10本以上の
とらふぐを卸すことだよ」
「へぇ~!
もしかして
もしかしてだけど
ふぐRUSHも
親方の造語なの?」
「そうだよ
どうして?」
「どうもこうも
ここまでのふぐ愛って・・・。」
「だから、君達も
うちにやって来たんじゃないの?」
「そうだよ
親方のふぐ愛パワーに
引き寄せられたんだよ」
「それはそれは
どうも有難うございます!」

拭き終えたチビとらは

唐揚用に包丁し

真空パックして
冷凍庫へ
チビとらが各地で水揚げされるのは
例年、春先のことで
周りでも
早咲きの桜が咲き始めているように
春も近づきつつあります
季節の変わり目にして
三寒四温の頃です
くれぐれも
ご自愛下さい
「今日のお昼の丼もの
んまそうだったよね
そんじゃ、また明日」

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