新しいふぐ刺の器
定休日の今日は、仕込みを早めに終わらせ、普段“幽閉”されている『佳肴 季凛』を離れることが出来ました。
そんな今日出掛けた先が、近所に住んでいる陶芸家の室伏さんの工房でした。ちなみに、『佳肴 季凛』では、開店以来室伏さんの器の幾つかを使っています。それについては、こちらを。
そんな室伏さんの工房へ行ったのは、訳があるのです。一月にお邪魔した時、“ふぐ刺”用の器をお願いしていて、その試作品が出来たからです。
その試作品がこちらです。
目の前に置かれるやいなや、自分がしたのは、“ふぐ刺”を盛り付けるシュミレーションです。ちょうど一人前の分量でした。
本題が終われば、ものを作る職人同志、話題は尽きません。それこそ、時間は瞬く間に過ぎていくだけでなく、二人して無我の境地です。
また、陶芸家の工房ですから、自分にとっては、目の保養を越え、目の毒以外の何物でもありません。話には夢中でも、目の先は、器しかありません。
そんな自分の目の先を察した室伏さんが持って来たのが、
この器です。
「微妙にバランスが悪いので、売り物になんないんですよ。チップ(欠けている部分)は無いんだけど、良かったら持ってきます?」と、言ってくれました。
よく見ると、イマイチですが、料理を盛り付ける点では何ら問題ありません。ですから、それを確認するやいなや、
「(室伏さんの)気が変わらないうちに、もらっちゃいますよ。」と言うと、
「大丈夫ですよ。是非使って下さい。」と有難いお言葉です。
そんなこんなで帰ろうとしていると、目にしたのが、
余ったり、半端の土で作ったものです。
それを見ていたら、室伏さんが
「これって、不揃いだけど、ゴム紐を通すと、ヘアゴムになりますよ。奥さんにどう?」と、見せてくれました。
「いいですねぇ~。少し売って下さい。」
「どうぞ、どうぞ。」
と、これで日々の我儘と悪態を許してもらおうと思っていると、見抜かれたのように、愛妻(!?)兼女将からの電話が鳴りました。
恐るべし、女の勘・・・・・。
何だか話が逸れましたが、この新しい器のデビューは、“ふぐ”の季節には間に合うとのこと。今から楽しみです。
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店主 志村
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