冷凍の真鰯のメリットとデメリット
Vol.4084
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(7月15日)は

冷凍の真鰯(まいわし)の
メリットとデメリットについて
お話しします。

昨日から解凍しておいた真鰯(まいわし)で

【鰯の丸煮】に仕込みます。
真鰯を見たふぐとらちゃんが

「おはよう、親方

冷凍のマイワシなのに
目がウルウルしているね。」
「おはよう
そうだよ。
冷凍って言っても
侮れないんだな、実は。」
「そうなの!?
でも、冷凍のマイワシを使うのに
メリットとデメリットがあるんでしょ?」
「そりゃ、そうだよ。
じゃあ、そのことについて
話してあげるよ。」
「はぁ~い♬」
◆冷凍の真鰯のメリット
①一年を通じて
入荷が安定していること
②水揚げが多い時に
冷凍してあるので
脂が乗っている
③水揚げが多い時のものなので
値段もリーズナブル
④都合が良い時に
仕込みをすることが出来る
◆冷凍の真鰯のデメリット
①1つの塊が
大きい場合がある
②解凍するまで
身の状態が分からない
③刺身用に使えない
メリット、デメリットは
のようになりました。
補足説明をしてみましょう。
・メリット①
自然相手ゆえ
元で在庫が切れる可能性もありますが
予め、その情報確認が可能
・メリット②
今日の場合

ちょっとピンボケしていますが

これなら、どうでしょう?
皮ぎしの白い所が脂です。
・メリット③
沢山獲れた
↓
値段が高くならない
・メリット④
生=鮮魚の場合
仕入れた時に仕込みをするしかない。
なので、好きな時に仕込める。
早い時間から
仕込みをすることが出来るので

掃除まで終えても
10時までに終えることが出来ました。
今度はデメリットについて。
・デメリット①
今日の塊は10キロでしたが
産地、荷主によっては
それ以上の場合があり
色んな理由で
一度の仕込み量を超えてしまう。
・デメリット②
特に、鮮度。
生の状態だけでなく
冷凍している期間が長いと
脂焼けしている可能性あり。
・デメリット③
解凍すると
水分と旨味が抜け
青魚特有の生臭みを感じる。
デメリットを考えると
自分の場合
生の方が使いやすく
何よりも
その場で
鮮度の良し悪しの判断が出来ることです。
先程のメリット、デメリットは
真鰯に限ったことではなく
魚全般に言うことが出来ます。
先程、掃除をしてくれている
女将兼愛妻(!?)の真由美さんの
写真があったように
仕込みの流れは
以下の通りです。
①鱗を取り、頭を落とし、はらわたを抜く

②水洗い by 真由美さん

③仕上げの水洗い

仕上げの水洗いとは

胆のうの痕を包丁した後の水洗いです。
④鍋に並べる

⑤水と酢を入れ、火に掛ける

「 丸煮だけに

丸二日かかるんだよね。」丸ごと煮るので、丸煮です。(笑)
⑥頭は水洗い

⑦出汁を取るため、頭を焼く

今日の冷凍の真鰯は
脂の乗り、鮮度共に合格点で
明日の仕上がりも
いつも通りになる予定です。
また、最近の真鰯の入荷状況からして
しばらくは
冷凍を使うかもしれませんが
その時の状況に左右されることなく
仕込みますし
そのために
足繁く、自ら魚市場に通っているのです。
「明日は、持ち帰り料理が出るんだね。

そんじゃ、また」 by 熱血君
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