鮮度バリバリの朝獲れ鯵(あじ)は、熱海市網代(あじろ)産
Vol.3987
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信に
今日(4月9日)も

お付き合い下さい。
今日のお話しは
朝獲れの鮮度バリバリの
鯵(あじ)についてです。
それじゃ、始めるよ~
今朝の沼津魚市場は

木曜日からの風の影響で

どこそこの売場も

ガラ~ン。
陸(おか)が晴れてはいても

海の天気は
雨よりも風が大敵なのです。
そんな状況でしたが
売場には

伊豆七島方面の黄肌鮪(きはだまぐろ)が
水揚げされていました。
これらを水揚げしたのは

宮崎県の漁船です。
黄肌鮪だけでなく

本鮪も

水揚げしており
遠くには

富士山
また、この売場の隣では

鯵(あじ)の仕分けの最中。
この鯵は

熱海市網代(あじろ)産で
水揚げされた時間は
丑三つ時(推定)ですので
まさに、朝獲れ。
鮮度バリバリですので
良さげなものを

5本だけ選らせてもらいました。
鯵の下にあるのは

鰤(ぶり)の若魚の稚鰤(わらさ)で
わらさの目方の目安は
3~6キロ程度です。
売場には

鯵だけでなく
鯣烏賊(するめいか)も

並んでいました。
鯵は

一般的な下拵えをしたのですが
これを見たふぐとらちゃんが

「親方、このアジって

これ?」
「そう

これだよ。」
「こういう風に
アジを仕入れて来ることって
あんまり無いよね。」
「無いっていうか
初めてのはず。」
「どうしてなの?」
「殆どの場合
産地に関係なく
3キロ入りのものを
仕入れて来るからだよ。」
「言われてみれば
そうだよねぇ。」
「よく気付いたじゃん。」
「えへへ・・・。」
「網代のだけでなく沼津のも
水揚げ直後の鯵を仕入れないのは
一つの山=仕切りが

さっきの写真みたいに
5キロ以上だからだよ。」
「ふ~ん。」
「あと、こういう魚のセリの
開始時間って
6時半以降が多いから
それまで待っていると
他の仕事に差し支えるからだよ。」
「そうなんだぁ。」
「ただ、鮮度バリバリだから
前々から気になっていたんだよ。
やっと今日
タイミングが合って
仕入れたわけ。」
「へぇ~。
僕達が見ても
いつものアジとの違いって
わかるものなの?」
「分かるよ。こんな風に

身が盛り上がっているでしょ?」
「そうだね。」
「じゃあ

頭の切口を見てごらん。」

「あっ

プリプリした感じだね。」
「身が活きている
ってことだよ。」
「こういうの見るの初めてだよ。
魚だけに、目から鱗だよ!」
「上手い

山田君、座布団持って来て~♬」
「イェ~イ!
さっきの頭は、焼いてから
出汁を取るんでしょ?」
「そうだけど
今日は焼かないよ。」
「どうして?」
「身が活きているから
焼くと、身が弾けちゃうからだよ。」
「弾けるって、見割れするような感じなの?」
「そんな感じだね。
あと、時間が経たないと
旨味成分が作られないから
焼かないんだよ。」
「へぇ~。
ただ、新しければ
いいんじゃないんだね。」
「そういうこと。」
刺身にするため

卸す前に

ぜいごと呼ばれる
硬い鱗のような部分を取り除きます。
三枚に卸したら

血合い骨を抜いていきます。
抜き終えたら、皮を引くため

背の方から
皮をつまみます。
つまんだら

包丁の峰(みね)で
抑えながら

皮を

引きます。
手で剥くことも可能ですが
こうすると

銀皮(ぎんがわ)が剥げません。

「ピカピカで
ギンギラじゃん

さりげなく~ ♬
\\
って感じだね。」
「そこ!?
昭和歌謡が
流行っているからって・・・。(笑)」
「バリバリの昭和世代の
親方に合わせただけだよ。」
「はいはい。
バリバリと言えば
この鯵の鮮度も
バリバリだよ。」
「そうなの?」
「まぁまぁ、御覧(ごろう)じろ。」
皮目を上にし

引きながら

盛付けると
このように

仕上がりました。

「ピカピカだし
血合いの部分も
鮮やかな赤だね!
んまそう~♬」
「朝締めの白身ほどじゃないけど
歯応えも残っているから
抜群に美味しいよ。」
「・・・・
」
「無言の美味しさってこと?」
「うん♬
でも、こういうアジって
いつもあるわけじゃないんでしょ?」
「始めの方に書いたけど
その時のタイミング次第だから
それこそ、運次第って
言ってもいいかもね。」
「そっかぁ~。
でも、自分で市場に行っているから
こういうアジを仕入れられるんだよね。」
「そうだよ。」
「チャンスがあれば
食べてみたいなぁ。」
「熱烈歓迎で
お待ちしています♬」
魚菜食文化である日本料理の魅力は
魚の美味しさ以外の何物でもありません。
魚は種類が豊富で
それぞれに美味しさがあるのが
一番の魅力です。
日本料理を生業とした以上
その美味しさを伝える努力を
惜しむわけにはいきません。
「熱血料理人らしい
終わり方だね。(笑)

そんじゃ、また明日」 by ふぐとらちゃん
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