筍饅頭
『佳肴 季凛』の地元である富士市や富士宮市の方には、休みの日になると、筍掘りに出掛ける方も多く、筍をもらうこともしばしばです。
そんな先日、もらった筍です。
筍も走りの時期でしたら、値段も高いので、日本料理店でもそのまま煮てお出しすることができるのですが、一般家庭でも食卓に上るこの時期ですと、如何せんそうはいきません。
筍に限らず、盛りを迎えた食材を使う時は、その姿、形を変えて、お出しするのが、日本料理店の仕事の一つでもあります。そんな仕事の種類は沢山あるのですが、ここ最近、『佳肴 季凛』でお出ししているのが、
“筍饅頭”という料理です。
その作り方ですが、筍を適当な大きさに包丁します。
そのまま、卸し金で卸しても構わないのですが、多い時は、
フードプロセッサーで細かくしてから、
搾って、水を切ります。その後、もう一度、フードプロセッサーに戻し、そこに、
水切りして、裏漉しした豆腐を入れます。さらに、卸した大和芋と卵白を入れ、塩を少し入れてから、
混ぜ合わせます。それを手に取り、玄米を始めとする雑穀を、
包み、小麦粉をつけて、油で揚げます。中まで温まったら、油から取り出し、筍とは切っても切り離せない若布を一緒に盛ります。
そこに、薄口醤油、塩、味醂、酒で味を調えた出汁をはり、これまた筍の相方の木の芽を天にあしらって出来上がりです。
饅頭というと、小豆の餡が入ったものを思い浮かべますが、中に具を入れて、包んだものを、和食では饅頭と言います。マクロビオティックを基本に据えている『佳肴 季凛』ですから、雑穀を入れましたが、挽肉や海老でも構いません。
また、味つけした出汁の代わりに、とろみを付けたあんでも、美味しく食べられますし、さらに大根卸しを入れて、春霞に見立てるのも、一興です。
こんな一風変わった料理は、日本料理店ならではの仕事ですが、筍の定番料理に飽きたら、ご家庭でも、是非お試し下さい。
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店主 志村
2010.4.13|野菜・果物(フルーツ) |permalink|5件のコメント
さすがですね。手が込んでる。
筍ネタ、私も書こうとしていたところです。
先いかれちゃいました^^
はじめまして ままりんです
私も静岡市清水に住んでいます。
マクロビオティック料理を、富士宮の富士グリーンの松永先生のところで、
勉強しています。
とっても参考になります、お仕事忙しいと思いますががんばってくださいね。
金太郎様
恐縮です。
金太郎さんの筍ネタ、楽しみにしています。
ままりん様
こちらこそ、はじめまして。コメント有難うございます。
機会がありましたら、是非お越し下さい。
筍いただいたのがありますので、挑戦したいと思います。
饅頭の中に入れるコメ類は生ですか??
教えてください。
おばさん様
中に入れている雑穀は、炊いてあります。
機会がありましたら、是非作ってみて下さい。