すっぽんQ&A(後編)
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3942回目の今日(2月23日)も

お付き合い下さい。
「おはよう、親方♬
今日はすっぽんを卸すんでしょ?」

と、ふぐとらちゃん。
「おはよう、そうだよ。」
この2はいのすっぽんは
昨日、沼津魚市場で仕入れたものです。
「早く卸してよ、親方。
見たい見たい!」
「まぁ、慌てなさんな。」
まな板に乗せると

「どうして

仰向けなの?」
「仰向けにすると

すっぽんは、首を使って
起き上がろうとするんだよ。」
「わぁ~、凄い

作り物みたいだね。」
「まな板の端に置いて
出て来た首を掴んで
締めるんだよ。」
「なんか怖い。」
「その時、すっぽんは目をつむるんだけど
何度やっても
その姿は嫌だよ。」
「・・・・・。」
今お話ししたように
締めたら
卸すのですが
この時の様子は
あまりにグロテスクなので
割愛します。
卸し終えたら
皮を剥くため

お湯にくぐらします。
この時のお湯は
70度くらいで
沸騰するほどの温度だと
皮が剥きにくくなるからです。
お湯にくぐらせて
氷水で冷やしたら

薄皮を剥きます。
皮を剥いてくれるのは

女将兼愛妻(!?)の真由美さんで

「真由美さん、FIGHT!」
「ありがとうね♬
私の後は、親方が手直ししてくれるんだけど
結構たいへんなんだよ。」
「見ているだけでも
よ~くわかるよ。」
下処理を終えると

「親方

これは?」
「これは、唐揚用で
後ろ脚だよ。」
「皮が無いけど・・・。」
「皮は他の部分と一緒に
鍋用だよ。」
「これが

鍋用?」
「そうそう。」
「他には、食べ方ってあるの?」
「刺身もあるけど
すっぽんは鍋に限るね。」
「へぇ~。」
「すっぽんの出汁って
他の食材には無い味わいで
すっぽんは、ともかく鍋に限るね。」
「鍋の後は、雑炊?」
「勿論!」
「すっぽんって、ゼラチン質が
豊富って聞いたけど・・・。」
「そうだよ。鍋の出汁なんて
冷めると、それだけで
固まっちゃうもん。」
「へぇ~。」
「知っているかもしれないけど
ふぐもゼラチン質が豊富なんだよ。」
「聞いたことあるよ。」
「高級で美味しくて
身体に良いって
何か凄いよね。」
「そうだよ。ふぐも
すっぽんもゼラチン質が
豊富だから
お肌にも良いから
自分は食べるコスメって呼んでいるよ。」
「女の人のマストアイテムじゃん!」
「そうそう、自分が勤めていた店に
すっぽん鍋や雑炊が好きな
女優がよく食べに来ていたなぁ。」
「え~、誰なの?」
「お客さんとして
来ていたから
ここでは名前を出せないけど
文字化けさせるね
◎◆¥※ +△だよ。」
「あぁ、あの人ね。
苗字が4文字、名前が3文字だね。
親方は見たことあるの?」
「もちろん。お人形さんみたいで
それこそ、ザ美人!」
「確かに、あの人は
きれいだよねぇ~。」
「あと、女形の歌舞伎俳優が
すっぽんを食べた次の日は
化粧の乗りが違うって
言ってたのを見たことがあるよ。」
「やっぱり、食べるコスメじゃん!」
「そうだね。他には
すっぽんのことで
知りたいことは?」
「う~ん。滋養強壮って
聞くけど、どうなの?」
「 それもそうなんだけど
身体にいい栄養素が
バランス良く入っているから
栄養素の優等生だね。」
「わぁ~、すっぽん\(^o^)/」
「で、いいかい?」
「うん♬」
下処理を終えたすっぽんを

冷蔵庫にしまい
二日間に渡った
“すっぽん講習会”は
これにてお開き。
「勉強になったね。

明日は僕の番だね」 by 熱血君。
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