すっぽんQ&A(前編)
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
3941回目の今日(2月22日)も

お付き合い下さい。
今朝、沼津魚市場に行くと

注文しておいたすっぽん(広島産)が

並んでいました。
「すっぽ」って・・・。
んが無いってことは
足が無いとか
はたまた・・・。
中を確認すると

全く問題なし。
仕入れを終え
【佳肴 季凛】に戻ると

すっぽんを見たふぐとらが

「おはよう、親方♬
すっぽんじゃん
活きてる活きてる!」
「おはよう。
今朝は寒かったよ。
目鯛(めだい)を選る時なんて

氷山の上にいたみたいだからね。
で、これが

その目鯛。」
「見ているだけで
寒いよぉ~。」
「そろそろ、始めるよ。」
「すっぽんも、卸すの?」
「今日は卸さないけど。」
「ふぅ~ん。
じゃあ、色々教えてよ。」
「はいよ~。」
「一匹は

尻尾が出ているけど
もう一匹は

出ていないけど・・・。」
「出ているのが、オスで

出ていないのが、メスだよ。」
「へぇ~。分かりやすいね。」
「そうだね。」
「じゃあ、オスとメスの違いは?」
「メスに比べて
オスの方が血の量が多いよ。」
「どういうことなの?」
「成人女子の場合
“月1のお客さん”が来るでしょ?」
「うん。」
「“月1のお客さん”が
貧血の原因の一つなんだよ。」
「だから、少ないんだぁ。」
「四本の手足がある動物だから
似ている所が多いんだよ。
身体の構造も似ているしね。」
「へぇ~。血って言えば
活血を飲むと、元気になるの?」
「元気にならないよ。」
「え゛っ!?」
「りんごジュースで割ってあるけど

これが2ハイ=2匹分。
これで元気になったら
かなりヤバいでしょ?」
「確かに、ヤバいよ。」
「養殖とは言っても
自然のものだし
身体に変化があるとしたら
余程のものだよね。」
「例えば?」
「そうだなぁ、ふぐの毒や
きのこの毒とか。
少しでも致死量に
なるものもあるからね。
活血は新鮮なものの
証明みたいなものかな。」
「ふ~ん。」
「他には?」
「すっぽんの
美味しい時季は?」
「元々、冬眠する生き物だから
その前の夏の終わりから秋だね。
だから、冬眠明けの春先の
すっぽんは体力が落ちて
痩せているよ。」
「へぇ~。」
「今日のすっぽんは養殖だけど
出回るすっぽんの殆どが養殖で
天然も同じことが言えるよ。」
「養殖と天然って違うの?」
「味は天然の方がずっと上だよ。
天然のすっぽんを食べたら
その美味しさにハマるね。」
「そうなんだぁ。」
「でも天然は、冬眠明けの
春の終わり頃にならないと
出回らないよ。」
「あと、違いは?」
「性格。」
「性格って?」
「天然は獰猛で
噛み付いてくるよ。
動きも速いし、力もあるし
それこそワイルドだね。」
「じゃあ、噛み付かれたら
離れないの?」
「それは分からないけど
爪も太くて長いよ。

これが天然で
これが

今日の養殖。」
「ほぉ~。別ものだね。」
「天然は

色も濃いよ。」
「すぐに分かるね。」
「まぁ、こんなところでいいかな?」
「うん、ありがとう。」
そして、夜の営業がひと段落したら

「朝よりも
すっぽんが元気なんだけど・・・。」
「夜行性だから、暗くなると
よく動くよ。」
「へぇ~。」
ちなみに

8時半前でした。
「すっぽんを卸すのは、いつなの?
「明日だよ。」
「見ていていも、いい?」
「いいよ。でもグロテスクだから
そういうところは
ブログにアップしないからね。」
「どうして?」
「血まみれになるから
そこはね・・・。」
「明日も色々
教えてくれる?」
「いいよ。」
「わぁ~い。すっぽんちゃん達

バイバ~イ

じゃ、また明日。」
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