『西京漬』用の銀鱈とサーモンで仕込んだ約6キロのフレーク
Vol.3881
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます。
今朝

『西京漬』に仕込むため
冷凍庫から出したのが

アラスカ産の銀鱈(ぎんだら)と

ノルウェー産の鯖(さば)です。
また

昨日から解凍しておいたのが

サーモンと

銀鱈のフレークです。
卸した時の中骨と
腹骨を焼いてから
ほぐしたもので
味付けはしていません。
最終的に

フレークとして再生しました。
封を開けたら

バットに移し

スチコン(スチームコンベクション・オーブン)で
加熱したら

バットに移し
繰り返すこと

2回。
塩、ガーリックパウダー
胡椒、オニオンパウダーを加え

味付けをしたら
出来上がりです。
90グラム程度に
真空パックすると

ミニふぐ達がやって来て
「親方、沢山あるね。」
「63パックあるから
約6キロだね。」
「ひゃ~。これって
売り物なの?」
「違うよ。」
「え゛っ!?
ちゃんとしているけど・・・。」
「おまけアイテムだよ。」
「ってことは、0円?」
「イエ~ス。」
「何のおまけなの?」
「食事に来たお客さんだけでなく
通販商品を買ってくれた人に
あげているんだよ。」
「おまけの方が
価値がありそうじゃん。」
「何とも言えないけど
食べたお客さんは
喜んでくれるよ。」
「だって銀鱈とサーモンが
そのまま食べられるんだもん
当然じゃん!」
「中には
買いたいって人もいるよ。」
「分かるような気がするなぁ。
僕達も食べに来たら
もらえるかな!?(笑)」
「食べに来てくれたら
もちろん!」
「年が明けたら
食べに来ようっと・・・。」
「熱烈歓迎で
お待ちしています♬」
骨に限らず、あらの部分は
ゴミ箱行きとなりがちです。
使えるものは
どんなものでも使わないと
気が済まない性分なので
このフレークのように
再生しています。
食材の命を頂いて
料理をするのが料理人です。
ぞんざいにしたら
その食材が可哀想でなりません。
魚を獲った漁師
野菜を作った百姓の方達にしてみれば
ギリギリまで使ったら
喜んでくれるはずです。
自分の料理を残さずに
お客様が食べて下さるのと
何ら変わりありません。
フードロスなる綺麗ごとを
よく目にしますが
賞味期限が過ぎたら
廃棄するようなことを
認めてる感覚の持ち主には
自分の考えなんぞ伝わらないでしょう。
伝わらなくても、大いに結構。
命あるものを頂くのが
人間に限らず
生き物の性(さが)です。
どこまで言っても
それを忘れるわけにはいきません。
それを忘れたら
人に非ず。
ましてや、それを生業としている以上
その姿勢を貫くのが
我が道なのです。
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