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一昨日の伊豆下田産の葉血引(はちびき)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3671回目の今日も認(したた)めます。

一昨日から続く三部作も、今日で最後となりました。

そんな今日の魚は、

一昨日、沼津魚市場で仕入れた伊豆下田産の葉血引(はちびき)です。

葉血引は、通常の魚同様、最初に鱗を取ったら、

頭を落とし、はらわたを抜いたら、水洗いをしました。

一昨日は卸さずに、

今日まで氷詰めすることにし、尾びれを切り落としたら、

尾の付根と、

腹から、針金を入れたら、

身を立て、血抜きをし、腹の水分を拭き取ったら、

キッチンペーパーを詰め、軽めの真空包装をし、

氷詰めにし、冷蔵庫へ。

こうすることで、凍らない0度の状態で、空気に触れないので、鮮度をより長く保持することが出来ます。

そして、二日たった今日、

卸したら、

柵取りし、皮に包丁目を入れたら、

皮目をバーナーで炙りました。

すると、

炎が赤くなり、赤くなるのは、脂があるからです。

身を返すと、29匹のふぐネット達がやって来て、

「親方、僕たちは29匹だけど、一匹でも、葉血引じゃん。」

「・・・・・。」

「その無言の意味するところは?」

「何とも言えないけどね。そんなことより、

これを見てごらん。」

「どういうこと?」

「浮き上がった脂だよ。」

「さっき赤くなった証拠って、こと?」

「そうだよ。」

「へぇ~。ところで、葉血引の美味しい時季って、いつなの?」

「一年を通じて、金目鯛(きんめだい)や目鯛(めだい)と一緒に水揚げされるんだけど、春から梅雨の時季までが、一番脂が乗るよ。」

「それこそ、今が旬じゃん!」

「そうだね。これから、夜のお客さん用に刺身にするから、離れていて。」

「はぁ~い。」

切り付けたら、盛付けようとすると、

「親方、隣のは昨日話していた〆鰯(しめいわし)だね。」

「予習が出来ているね。」

「えへへ・・・♬」

湯葉と共に盛付け、冷蔵庫にしまおうとすると、

「親方、山葵(わさび)が付いていないよ。忘れないで!」

「いやいや、出す時に、卸したての本山葵を付けるから、平気だよ。」

「今じゃ、だめなの?」

「まぁまぁ、ご覧(ろう)じろ。」

御予約のお客様が来店され、程なくすると、

本山葵を卸し、刺身添えると、

「山葵の香りがツ~ンとして、涙が出ちゃった。」と言うと、刺身から離れてしまいました。

「本山葵は、卸したてだと、風味が全然違うんだよ。だから、直前に卸すんだよ。」

「そうなんだぁ~。それにしても、こんなにツ~ンとするとは・・・。」

「本山葵にするだけで、刺身の美味しさは別物になるよ。自分が気に入って仕入れた魚だから、より美味しく食べてもらいたし、全てのお客さんが分かるとか限らないけど、自分自身には嘘はつけないからね。」

「熱血料理人の本性が出たね!だから、気温も上昇して、明日は全国的に真夏日になるんじゃね!?」

「ないない!(笑)」

そんな明日は、

午前中に法事用のお弁当のご注文を頂いているのですが、都合により、ランチと夕席の営業をお休みさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願いします。

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