1本ずつに分けた葉血引(ハチビキ)は、福岡県産
美味しい料理や食べ物が好きで、 料理を作ってみたら、料理好きになり、その挙句に料理人になってしまって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3550回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に行くと、

福岡県産の葉血引(ハチビキ)が入荷していました。
いわゆる地物にして、沼津近郊の漁場(ぎょば)、伊豆諸島周辺で水揚げされる葉血引を仕入れることは常のことであるだけでなく、他所から送られてくるのは、珍しいことです。
葉血引は、

全国的にも流通量の少ない魚の一つなのか、地方名が多く、福岡県ではチビキと呼ばれています。
また、チビキ属という分類はないものの、魚市場に出入りしている人なら、チビキと言われると、「あぁ、あれね。」で、通用する魚です。
とは言え、沼津では、赤鯖(アカサバ)と呼ばれており、以前、「葉血引の単価は、どれくらい?」と訊いた時に、怪訝(けげん)そうな表情をされたことがあります。
葉血引を指差し、「あの赤いキンメ(金目鯛)を細長くしたような魚だけど・・・。」と言うと、「あぁ、赤鯖ね。」というやり取りをしたことがあるので、沼津魚市場のローカルネームとして、赤鯖と呼んでいる自分です。
1ケースが2本入の6,1キロで、1本あたり約3キロになるのですが、2本は重荷ですので、普段から懇意にしている沼津市の居酒屋【きえい】さんの御主人を見つけ、「きえいさん、葉血引(6キロ前後の2本入)があるけど、分けませんか?」と誘うと、二つ返事で快諾。
窓口になっている問屋が同じということもあり、

その問屋に行き、

秤にかけると、どちらも3,0キロでしたが、

声をかけた自分を3,1キロに計上し、奥の方を自分の分にしました。
『シェアした仕入れ』というお話しをしたことがあるように、時々、このようなことをやっており、殆どの場合、自分が声を掛けています。
ところで、今朝、葉血引を仕入れたことで、明日の金曜日に、目近鮪(めじまぐろ)を仕入れることがなくなり、


先週の金曜日(21日)と、二週連続で終わってしまいました。
自然相手ゆえ、こればかりは致し方がなく、個人的には、葉血引の方が好きなので、結果オーライゆえ、良しとします。
葉血引は、鱗を取り、

頭を落とし、はらわたを抜き、水洗いをしたら、

三枚に、

卸し、尾の部分は、

日曜日のお弁当用に、

南蛮漬に仕込みました。
柵取りした身は、

皮目に切り込みを入れたら、氷を敷いたバットに乗せ、

バーナーで炙ります。
炙ったら、

すぐに返し、粗熱が取れたら、水分を拭き取り、冷蔵庫へ。
その後、〆鰯、湯葉と共に、三種盛りにして、

ランチのコース料理の刺身で、お出ししました。
今後も、葉血引に限らず、このようにシェアすることもあるので、この場を借りて、【きえい】さんに、改めてお願いしておきます。
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