新笹
料理に使うのは、食材だけではありません。盛り付けをする時、その季節ごとに、いろいろと飾りになるものを使います。これを、”あしらい”と言います。
そんな一つが笹の葉です。先週の休みの日に、取りに行って来ました。
笹の葉は、この時季になると生え変わり、新笹が生え始めてきます。見にくいので、もう少し近づいて見ます。
去年生えた笹は、右側のもので、周りが白く枯れています。左側が新笹で、青々としています。
新笹が生え始めてから、まだ日も浅いので、数も少ないのですが、あと二週間もすると、殆ど新笹に生え変わります。
この笹のことを、日本料理では、“やま”と呼んでいます。理由は単純です。山に生えているからです。
ちなみに、日本料理では“やま”には、もう一つの意味があります。売り切れになることも、“やま”と言います。山の頂上に上れば、お仕舞ということが、語源のようです。
笹の葉の使い道は、焼物の下に敷くことが殆どです。時には、弁当などの折り詰めに使うこともあります。
一年を通じて、笹の葉を使うのですが、秋には、色づいた柿の葉、紅葉、いちょうを使ったりもします。
季節を味わうのが、日本料理ですから、こういう自然のものを使って、料理に華を添えるのも、プロならではの料理ですし、それこそ、目で楽しむことも出来ます。
“佳肴 季凛”にいらしたら、こんなところにも、気付いていただければ、料理人として、嬉しい限りです。
志村
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