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蛇腹胡瓜

 GW真っ只中ですね。しかも、今日のお天気は最高ですね。こんな日は、仕事をサボって遊びに行きたいものですが、あいも変わらず、自分は”佳肴 季凛”に幽閉されています。
 そんな幽閉中の楽しみ(本当は苦しみ!?)とも言えるのが、ブログの更新です。
 ところで、今日のお話しは、胡瓜についてです。
 会席料理では、お食事の前に”酢の物”を出すのが一般的です。”佳肴 季凛”では、魚介類だけでなく、肉類を使ったりもします。
 そんなメインの食材ではなく、サブとも言えるのが、野菜です。酢の物の野菜というと、一般的には胡瓜が挙げられます。”佳肴 季凛”でも酢の物には、胡瓜をよく使います。
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 器に胡瓜を、盛り付けたところです。この胡瓜に、切れ込みが入っているのがお分かり頂けると思います。
 切れ込みは入っているのですが、お客様の中には、この切れ込みをどのようにして、入れているのか不思議に思う方もいらっしゃいます。
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 このように、包丁を斜めにして切れ込みを入れていきます。さらのそれを裏返して、両面に切れ込みをいれます。これを、”蛇腹胡瓜(じゃばらきゅうり)”と言います。読んで字の如く、蛇のお腹に似ています。
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 切れ込みを入れたら、立塩(たてじお)に漬けます。立塩とは、海水程度の塩分濃度(3%程度)の塩水のことです。こうすることで、まんべんなく味が染み渡ります。
 ただ、立塩の場合、胡瓜がしんなりするまで、時間がかかります。そういう時は塩もみをします。
 塩もみでも、かまわないのですが、塩抜きのため、水洗いをしなくてはなりません。そうすると、胡瓜の旨味も抜けてしまいます。一方、立塩ですと、そのまま胡瓜を使えることが出来ます。
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 ただ、塩水を作って漬ければいいわけではありません。このように、昆布を少し入れることで、旨味が増します。また、鷹の爪を入れるのは、傷みにくくするためです。
 こうしておくと、3,4日はそのまま使うことが出来ます。
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 こちらだ、立塩に漬けておいた蛇腹胡瓜です。最初の写真にあるように、これを1,5センチの幅位に包丁して使うのですが、スライスした胡瓜をまとめて食べるよりは、食べ応えがあります。
 蛇腹胡瓜のような仕事は、目に見えないものですが、こうした一手間、一工夫によって、料理を美味しく食べることが出来ます。
 料理を美味しく食べてもらうためには、美味しい料理を作らなくてはなりません。美味しい料理を作るのが、料理人の仕事です。それが、不肖・志村の仕事です。
 志村

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