鯛だらけ
先日の沼津魚市場のセリ場(活魚)です。
生簀の魚は、全部鯛です。しかも、魚の王様の”真鯛”です。
こっちも、全て”真鯛”です。
その手前も、全て”真鯛”です。
その先の生簀も、”真鯛”です。
恐らく、この日だけで”真鯛”だけで、100枚近く入荷があったはずです。
何故、これほどまで”真鯛”の入荷があるのでしょうか?
”真鯛”が異常発生したからでしょうか?
違います。
養殖の生簀から、逃げたからでしょうか?
これも、違います。
この時季、産卵のため、”真鯛”は浅場にやって来ていて、その大群が網にかかったから、これほど沢山の入荷があったのです。ちなみに、このことを、”乗っ込み(のっこみ)”と言います。
大きさも大小様々です。これほど、沢山の入荷がありますから、値段も普段の”真鯛”の相場からは、考えられない程の値段で、まさに”真鯛”の特売状態です。
仕入れる方は願ったり、叶ったりです。
そんな値段ですから、自分も一枚仕入れてきました。
携帯電話と比べていただければ、お分かりかと思いますが、かなりの大きさです。4,3キロのものです。
刺身にする大きさとしては、1,5キロ~2キロくらいまでが、理想的なのですが、今回はあえて、この大きさのものを仕入れました。
そんな理想的な大きさを表すのが、”目の下一尺”や、目の下八寸”という言葉です。
”真鯛”は魚の王様と呼ばれるだけあって、刺身で良し、焼いて良し、煮て良しのオールラウンドプレーヤーです。
ただ、”真鯛”の仕入れに関しては、注意しなくてはならないことが、一つあります。
それは、養殖生簀の周りの”真鯛”のことです。”養殖周り”と呼ばれているもので、姿は天然ものと似ているのですが、食べているものが、養殖用の餌なので、味が養殖ものと変わらないのです。こればかりは、卸してみないと分からないので、何とも言えません。
普段、”真鯛”は値段も高くなりがちなので、仕入れる機会も少ないのですが、先程お話ししたように、入荷する機会も増えそうです。この時季の美味しさを、是非味わってみて下さい。
志村
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