盛り箸
日本料理では、当ブログの表紙のイラストのように、料理を盛り付けます。と言っても、分かりにくいでしょうから、こちらの写真をご覧下さい。
角度を変えてみます。
大体、お分かりいただけでしょうか?特に、この箸に注目して下さい。この箸は、盛り付け専用の箸で、”盛り箸(もりばし)”と呼んでいます。柄は木などで出来ていて、その先はステンレス製です。
ステンレスを使っているので、普通の菜箸よりも重く、若い頃は使いこなすまで、時間がかかりました。
また、先端はたいへん鋭く、とがっています。
普段自分が使っている”盛り箸”は、最初の写真のものですが、これとは別の”盛り箸”も持っています。
柄の部分が、”黒檀(こくたん)”で出来ています。”黒檀”については、自分はあまりよく分からないので、こちらを。
見た目から想像がつくかと思いますが、値段も普段つかっているものよりも、ずっと高いです。また、先の部分が長く、使いにくいので、しまい込んであります。
普段使うには、もったいないのと、何かあって壊れたら嫌なのが、本当のところです。
「じゃぁ、いつ使うのか?」と思われるかもしれません。
粋がって、格好つけたい時に使うのです。こういうどうでもいいことに、価値観を見出すのが、志村流です。
ところで、先日普段使っている”盛り箸”の柄の部分が壊れてしまいました。
が、”盛り箸”に限らず、我々プロが使う道具は、大体の場合、修理できるので、長い間、使うことが出来ます。
この”盛り箸”も、かれこれ、二、三回程、柄が壊れてしまい、その都度直して、使っています。
包丁と同じく、使い込んだ”盛り箸”は手になじんでいるので、使いやすく、仕事も速く出来ます。
今更ながら、プロの使う道具は、よく出来ています。
志村
コメントを残す