天然のすっぽん(富士川産)の下処理
先日、富士川産のすっぽんのお話しをしましたが、今日は、そのすっぽんを卸してから、鍋用にするための下拵えをしました。
4はいのうち、一番大きい1ぱいは、メインイベントゆえ、
最後に卸すというか、締めることにしたのですが、結果として、そのメインイベントが、ただならぬことになるのは、この時、予想だにしませんでした。
すっぽんを卸す時は、活きているので、締めなくてはならず、締める時は、
まな板の端に置くのですが、すっぽんは、起き上がろうとするために、首を使うので、首を出した時に、一気に首を掴み、付根の包丁を入れ、締めます。
最初の3ばいは、何なく締めたものの、
一番大きい最後の1ぱいは、待てど暮らせど、首を出さず、
お腹を押しつけ、首を出そうとするものの、完全ではなく、それでも掴もうとすると、逆ギレして、噛み付こうとするので、埒(らち)が明かず、締めることは諦め、3ばいだけ卸すことにしたのですが、写真が無いのは、いわゆる四つ脚ゆえ、グロテスクだからです。
卸し終えたら、締めるための段取りをしたところ、同じことの繰り返しで、とりあえず、卸し終えた3ばいを霜降りして、
薄皮や血のかたまり等を取り除いている時も、
シンクの中で、何食わぬ様子で徘徊し、
合間を見ては、まな板に乗せ、飲み込んだ釣針の鉤素(はりす)を引っ張っても、何食わぬ顔で、ここまで図太いのは、もしや富士川の主かと思ったりもしました。
3ばいの下処理が終わっても、首を出す気配は無かったものの、シンクでひっくり返していた時に、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、水が顔にかかると、首を出そうとすることに気付き、そのことを聞いたので、
その作戦を実行することにし、真由美さんが水を流したところ、首を出す前に、
“野郎”を示した後、首を出し、万事休す。ここまで到るまでに、1時間近くかかってしまい、いやはや・・・。
特大のすっぽんということもあり、
爪の長さは、1センチ程で、先程の姿ではありませんが、ここまでのサイズとなると、
まさに、ガメラ。
卸し終えたら、
最初の3ばい同様、掃除をし、明日、すっぽん鍋に仕込むことにし、冷蔵庫にしまっておきました。
全体の目方としては、約5キロあるだけでなく、天然のすっぽんということもあり、養殖のすっぽん7~8キロ分くらいの濃厚な出汁が取れそうなことを期待しています。
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