休市日のとらふぐ(天然)&塩釜産の生の目鉢鮪(メバチマグロ)
仕入れ先の沼津魚市場は、毎週土曜日が休市日ですが、休市日とは言っても、築地から移転した豊洲など、全国各地の市場の多くは開市日です。
そんなこともあり、
今朝は、
三重県から届くことになっていた天然のとらふぐ(4本)を、
取りに行って来ましたが、休市日に来たのは、
先々週と、三週連続となりました。
自分宛の荷物を確認し、
無事に活きているのかどうか、中を開ける時が、一番緊張します。
そして、中を開けると、
1本だけ、万事休すと思いきや、虫の息でしたので、すぐに取り出し、
その場で締めておき、ひと安心すると共に、萌え燃え・・・
休市日ですので、他の仕入れはなく、車に積んだら、帰ることにしたのですが、帰り道、
宅配便の営業所に立ち寄り、
鮪を受取ってから、【佳肴 季凛】に戻りました。
ご存じのように、鮪は、移転前の築地と移転後の豊洲東京から仕入れているのですが、今回は初めて、川崎北部市場の鮪屋から仕入れました。
仕入れ先を変えたのではなく、来週の火曜日に、バスツアーの団体のお客様がお見えになり、その時お出しするコース料理には、刺身がつくのですが、月曜日発送で、火曜日着となると、間に合わない場合があるからです。
また、生の本鮪ですと、単価の問題もあり、生の目鉢鮪(めばちまぐろ)、もしくは生の黄肌鮪(きはだまぐろ)でないと、あまり嬉しくない状況になってしまうからです。
ちなみに、川崎北部市場の鮪屋の社長とは、Facebookを通じて繋がりがあり、いわゆる友達になって、かなり時間が経っているだけでなく、いつもの仕入れ先の豊洲(旧築地)の鮪屋の社長と北部市場の鮪屋の社長は、実際の知り合いでもあり、半ば親戚から仕入れたようなものです。
昨日の時点で、
この塩釜産の生の目鉢鮪(58,0キロ)の魚体と、
切り分けた写真が送られていたので、大方の予想はついていたものの、緊張はするのですが、
それ以上に、
初めて見る北部市場の札と、
鮪屋と【佳肴 季凛】と書かれた札を眺めてしまいまいした。
取り出すと、
予定通りの身質を確認し、とりあえず冷蔵庫にしまっておきましたが、目鉢鮪という名前は、目が大きく、ぱっちりしていることに由来し、英語では、Big Eye Tuna(目が大きい鮪)と呼ばれています。
その後、活かして持ち帰ってきた3本のとらふぐを取り出し、
締めてから、
卸したのですが、今日は、
御祝いの御席とランチの御予約を頂いていたので、水洗いはせず、冷蔵庫にしまっておき、
それらの料理の盛り付けをすることにしました。
ふぐを冷蔵庫にしまったら、入れ違いで目鉢鮪を取り出し、
卸すことにし、今日の部位は、腹の真ん中より下ですが、
本鮪や南鮪(通称インドマグロ)のような脂が乗った大とろは取れませんが、
目鉢鮪の腹の部分は、軽い脂の乗りが特徴です。
また、皮ぎしの部分の中とろと、
赤身は、
このような感じでした。
そして、皮に残った身をこそげ取ったら、
とろの部分を、
包丁し、お昼の御祝いの御席の刺身で、
お出しし、その内容は、生の目鉢鮪、しょうさいふぐ(沼津)、小肌(佐賀)、湯葉の四種盛りでした。
御祝いの御席の目途がついただけでなく、ランチの営業時間も、ラストオーダーの時間が近づいてきたので、
卸したふぐの水洗いをするため、ボウルとザルを用意したら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれ、
自分が手直しをし、
洗い上げたら、
拭き上げ、
ふぐの下拵えが終わりました。
そして、他の仕込みだけでなく、お昼の営業後の片付けも終わったので、お昼を食べることにしたのですが、目鉢鮪のクオリティ・チェックということで、
鉄火丼にし、
本山葵を醤油で溶いたら、
鉄火丼の上から掛け、その美味しさを堪能しました。
一年を通じて、入荷がある生の目鉢鮪ですが、この時季、塩釜で水揚げされるものは、“東物(ひがしもの)”と呼ばれ、親潮(千島海流)と黒潮(日本海流)がぶつかり合う三陸東沖漁場で、延縄船によって漁獲される目鉢鮪が、“東物”です。
塩釜港に水揚げされ、秋口から冬場にかけての期限限定の生の目鉢鮪で、鮮度、色つや、脂、うまみなどを兼ね揃えたもので、塩釜の仲買人が自信をもって提供出来るのが、その条件と言われています。
一年を通じて、当店でお出ししている鮪は、生の本鮪が一番多いのですが、春先に宮崎県の川南や油津で水揚げされる黄肌鮪、夏場に入荷する南半球産の南鮪、今日仕入れた目鉢鮪と、鮪にも、それぞれの種類によって、旬の味わいがあります。
今回のケースのように、良い意味で、仕入れ先が増えることで、今後は、より多くのお客様のニーズに応えることが出来そうな手応えを感じたのも、大きな収穫でした。
今朝仕入れたとらふぐ(天然)は、三重県熊野産ですが、とらふぐに限らず魚というものは、こっちで獲れても、そっちでは獲れなかったり、その逆もあるのが、常のことです。
そのため、色んな産地や仕入れ先とコンタクトを取ることで、良質なものを仕入れることが可能になります。
単に値段だけで判断するのは、手っ取り早く、そういうのが昨今の風潮ですが、商売というものは、一筋縄ではいかず、仕入れ先と良好な関係を作ることが、肝要です。
そのため、新しい取り引きをする時は、これまでのことを伝えながら、行うようにしております。
そうすることで、腹の探り合いをする必要もなく、気持ち良い仕入れが出来るだけでなく、より良いものをお客様にお出しすることが可能で、料理人であるのと同時に、商売人である以上、そういう姿勢を保ちながら、これからも、日々の仕事に努めたいものです。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日の昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、11月1日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい
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