フグの肝の販売の報道
先週のはじめ、ふぐの肝(肝臓)が、愛知県のスーパーで販売された報道がありましたが、その週の木曜日(18日)の『朝日新聞』に、
そのことについて、
報じられていました。
販売されていたふぐは、
よりとふぐというふぐで、
販売されていたパックの写真と、
記事が載っていました。
この記事の前に、自分はテレビのニュースで見たのですが、誤解を招くようなことが報道されていたことに、困惑した次第です。
まず、ふぐという取り上げられ方です。ふぐには、とらふぐをはじめ、様々な種類がいて、日本近海に生息しているものが、約50種類で、そのうち、食用可能とされているのが、約20種類です。
その時、何ふぐなのかを、一切報道していないことは、大問題なのです。というのも、ふぐは種類によって、有毒部位が異なるからです。
ちなみに、とらふぐのように、身(筋肉)、白子(精巣)、皮(ひれを含む)を食べられるふぐは、少ない種類です。
また、肝は、無毒でも、販売が禁止されているということになっており、よりとふぐは、肝をはじめとする内臓や、身(筋肉)が無毒のふぐとなっていました。
しかしながら、何年か前の調査、研究で、肝臓が有毒だった個体が見つかり、それ以降、肝の販売については、規制されるようになったのです。
よりとふぐは、自分が通う沼津魚市場で、トロール漁で水揚げされるので、何度も見たことがありますが、セリの開始時間も遅いだけでなく、味もそれほどでもないことは耳にしていたので、一度も仕入れたことはありません。
ふぐは種類によって、味は異なり、当然仕入れ値に、差があり、一番美味しいのは、とらふぐですが、とらふぐには、天然と養殖があり、その違いも明らかです。
これまでに、しょうさいふぐ、まふぐ、しまふぐ、ひがんふぐ、さばふぐ、こもんふぐなどのふぐを使ったことがありますが、それぞれに特徴があります。
ふぐに限ったことではなく、それぞれの魚には、色んな種類のものがあり、その違いを知るだけでなく、伝えることも必要だと思っており、魚市場に通うことで、色んな知識を得ることが出来ます。
また、SNSなどの普及により、様々な方達と知り合いになって、その方達の知識の深さに驚かされることもあり、ここでは書けないようなことも、教えてもらったことがあります。
ふぐに限らず、どんな食材についても、知識を深め、実際の料理に生かせるよう、日々の努力を怠ることなく、仕事をしたいものです。
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