一ヶ月振りの活かしの天然とらふぐ
昨日に引き続き、今朝も、
沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。
昨日同様というより、いつものように、一番最初に向かったのが、活魚売場で、
大分産の鱧(はも)が入荷していましたが、ご覧のように2本とも、落ち鱧と呼ばれている死んでしまった鱧で、お腹のエサのにおいが回らないよう、その場で、
はらわたを抜き、別の売場に、
行きました。
この売場も、活魚売場のようなものではないものの、
生簀があり、中を覗くと、
静岡県焼津産の天然とらふぐ(1,5キロ)が、入荷していました。
1本しか入荷していなかったので、不安ながらも、仲買人と作戦を立て、セリに臨むことに、
再び別の売場に向かうと、
島根県産の鯵(あじ)が、
入荷しており、揚物用に仕入れることにしましたが、揚物用とは言っても、刺身でも何ら問題のないレベルで、こういう素材こそ、加熱してこそ、真価が発揮されるのです。
そうこうしているうちに、セリが始まる時間となり、売場に戻り、
様子を見ていたら、難なくGET!
活かしの天然のとらふぐを仕入れるのは、一ヶ月ぶりのことですので、いつも以上に、萌え燃え・・・気分で、
発泡スチロールに海水を入れ、
とらふぐを入れ、魚市場を後にしました。
昨日も仕入れに来たので、魚の仕込みは、とらふぐ、鱧、鯵の3種類だけで、
鱧から始めることにしましたが、仕込みの順番は、単なる気分だけではありません。
気分だけなら、とらふぐから卸したいのですが、いかに段取り良く、仕込みを終わらせられるかが、もっとも大事なことですので、その日によって、仕込みの優先順位は、自ずと変わらざるを得ないのです。
鱧を卸していると、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、まな板周りを養生してくれ、
鱧の骨切りをすることにしました。
骨切りを終えたら、
鯵の仕込みに取り掛かり、頭を落とし、はらわたを抜いたら、
真由美さんが水洗いをしてくれ、身の後は、
焼いてから出汁を取るため、頭の掃除もしてもらいました。
鯵の頭の掃除の様子を尻目に、
とらふぐを締め、
放血。
そして、
まな板の鯉ならぬとらふぐに、萌え燃え・・・
卸したところ、
オスではあったものの、この時季にして、そのサイズから、産卵に関与し、オスの役目を終えたと思しき白子(精巣)が、出て来ました。
真偽のほどは分かりませんが、次世代に、萌え燃え・・・のDNAを繋いでいた上で、卸したとするならば、ひと安心し、
真由美さんが水洗いしたものを、
手直しし、拭き上げ、
とらふぐの仕込みが、終わりました。
そうこうしているうちに、ランチの営業時間となり、合間を見ながら、
鯵を3枚に卸し、
鱧と鯵のあらを、出汁を取るため、こんがりと焼いておき、今日の魚の仕込みは、これでお仕舞いとなりました。
日本料理では、色んな意味で、魚の仕込みがかなりのウェイトとを占め、その仕入れも然りで、その日の相場などにより、値段も乱高下することも、日常茶飯事です。
魚市場に行くと、ハラハラドキドキになることも多いのですが、思わぬ掘り出しものに出くわすこともあります。
この世界に身を置いた時から、魚市場に通っており、今日までかなりの年月が経ったのですが、その始まりは、築地でした。
“三つ子の魂百まで”とか、“雀百まで踊り忘れず”とは、よく言ったもので、早起きよりも夜更かしの方が、得意中の得意の自分でも、魚市場に行くのは、何故かそんなことも苦にならず、明日も、魚市場へ行くので、このあたりで、お暇(いとま)させてもらいます。
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