7月の鮪コレクション
明日で、7月も終わりです。今年も、あと5カ月しかも、片手で数えられます。不惑を超えると、月日が経つのが、倍というより、累乗の速さを感じるのは、自分だけなのでしょうか・・・?
そんな前置きはさておき、月一恒例の鮪コレクションが、今日のお話しです。あと一日ありますが、明日は、入荷しないので、前倒しさせて頂きます。いつものように、全て築地から入荷した生の店然ものです。
7月のトップバッターは、
宮城県塩釜産の生の本鮪でした。
旋網のものは、釣りや延縄のものに比べ、身の状態が劣るのは、否定出来ませんが、質の劣る釣りや延縄よりは、ずっと良いものでした。
この次が、
ボストン産の本鮪で、この時季のものらしく、脂どっしりで、嫌味なくらいの脂の乗り具合で、中とろの部分は、刺身よりも、加熱して、お出ししたいものでした。
この次も、ボストン同様、“外人部隊”で、
ニュージーランド産の南鮪(通称インド鮪)で、赤身と中とろのバランスは、本鮪のような感じで、色持ちもかなり良いものでした。
この時季のニュージーランドやオーストラリアは、真冬で、海水温も低いので、国産のものよりも、良質なものが多く、南鮪だけでなく、本鮪についても、同様なことが言えます。
個人的には、南鮪は、脂が強いので、タイプではないのですが、この南鮪は、過去に使った中でも、一番のお気に入りかもしれません。
タイプでないのに、「何故仕入れるのか?」と、思われるかもしれませんが、生の鮪の入荷は、日ごとに変わり、当然、良し悪しも、その日次第なのです。
また、仕入れ先の鮪屋の手持ちにも、左右されるので、産地の指定は、不可能です。指定できるのは、大体の目方ですが、その時の魚体にもよるので、100%ということはありません。
さらに言うと、電話でのやり取りですので、全て、鮪屋任せですが、状態が良くない場合は、鮪屋の社長もあえて、勧めてくることはしません。つまり、お互いの信頼関係の上に成り立っているものです。
ただ、先方もボランティアでなく、商売でやっているので、時には、納得がいかないこともありますが、長く付き合っていれば、色んなことがありますし、人間がやることですので、完全無欠ではあり得ません。
このことを、お客様に理解して頂くのは、難しいかもしれませんが、少しでも、理解して頂きたいので、自分の料理観や、日々の様子などを綴っているのです。
そして、最後は、
青森県大間産の本鮪でした。
大間をはじめ、津軽海峡で、本鮪が水揚げされ、入荷し始めるのは、例年真夏前の頃です。真夏前とは言え、暮れまで、入荷してくる産地ですので、自分としては、秋というより、暮れを感じたりもします。
暦の上では、来週の日曜日は、立秋です。目に見えぬところで、季節は少しずつ、移ろいつつあります。8月は、どんな鮪が入荷してくるのでしょう?
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
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