2本の“ジャンボちゃん”を含む14本のとらふぐ(天然)は、静岡県焼津産
今朝、沼津の魚市場に行くと、
売場の水槽が、このようになっており、青い水槽から、黄色の箱に移したのは、
静岡県焼津産のとらふぐ(天然)で、全部で、14本ありました。昨日の時点で、自分が注文しておいたものでした。分かってはいたものの、実物を見た以上、もちろん、気分は、萌え燃え・・・
目方も様々で、一番大きいものは、
5,3キロで、その次は、殆ど同じ大きさの5,1キロで、
このように、4キロ以上の大きいとらふぐを、自分は、“ジャンボちゃん”と呼んでいます。これだけの数ですので、今朝は、手袋と包丁持参で、市場に来ました。そして、手袋をし、
そのまま、
締めることにしました。締めたら、
血抜きのをするため、海水を注ぎました。しばらくすると、海水だけに、
それこそ、血の海となりました。その後、
発泡スチロールに入れ、
蓋をし、
市場から、帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻り、蓋を開けたら、卸す前に、
背と腹を交互に並べ、“オセロ”をしてみました。そして、両手に花ならぬ、両手に“ジャンボちゃん”をしたかったのですが、締めたとはいえ、まだ活きているので、
番重(ばんじゅう)に入れ、“ジャンボちゃん”と写真を撮りました。自分の顔を御覧頂ければ、お分かりのように、気分は、MAXに萌え燃え・・・
ただ、いつまでも、そんな気分でいるわけにはいきませんので、卸し始めることにしました。先頭打者は、もちろん、“ジャンボちゃん”で、1本目には、
ジャンボサイズの白子が入っていました。これまで、数多くの“ジャンボちゃん”を卸してきましたが、“ジャンボちゃん”の殆どは、メスで、白子入りのオスに出会うとは思わなかったので、予想外に萌え燃え・・・
ただ、その次の“ジャンボちゃん”は、
メスでしたので、真子(卵巣)が入っていました。真子は、有毒なので、食べることは出来ませんし、食べると、痺れてしまいます。
その後、次々に卸していると、いつものように、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、水洗いをし始めてくれました。14本もあるので、真由美さんも気合いが入っているらしく、
長靴を履いていました。ようやく卸し終えた自分は、真由美さんが水洗いしたものを、
手直しをし、
ランチの営業前までに、14本全て水洗いを終えることが出来ました。
ランチの営業の合間を見ながら、
真由美さんが、
拭き上げてくれました。
ところで、先ほどの“ジャンボちゃん”の白子の大きさが気になったので、
秤に乗せてみたところ、
2つのうちの1つは、620グラムくらいで、もう1つは、
850グラムくらいで、合計で、約1470グラムでした。2本のうちのどちらかは分かりませんが、殆ど同じ大きさでしたので、全体重の3分の1弱が、白子の目方ということになります。まさに、“泳ぐ生殖腺”です。
結果として、14本のうち、
4本に、十分に成長した白子が、入っていました。
一般の方には、目方のことをお話ししても、分かりづらいかもしれないので、参考のために、“ジャンボちゃん”と一升瓶を並べてみると、
その大きさが、お分かりお頂けると思います。
ところで、天然のとらふぐを刺身に仕立てる場合、卸してから、最低でも、2日、出来ることなら、3,4日経たないと、甘味と歯応えを味わえる状態になりませんが、“ジャンボちゃん”の場合、それ以上に、時間がかかります。
2本の“ジャンボちゃんを、
3枚に卸したら、
晒に包(くる)んで、
このまま、
冷蔵庫にしまいます。
明後日頃、身の周りについている身皮と呼ばれる薄皮を取り除き、柵取りします。その後、何度か、晒に包み、余分な水分を抜くと、ようやく真っ当なふぐ刺となって、
お客様にお出し出来るのです。
ちなみに、今日の2本の“ジャンボちゃん”ですと、当店の刺身の分量で、12~3人分のふぐ刺に仕立てられ、金曜日か土曜日頃、甘味と歯応えが堪能出来る黄金比率に達するはずです。
これまでにも、何度かお話ししてるように、“ジャンボちゃん”は、大きいので、大味かと思われるかもしれませんが、そんなことは、決してなく、繊細さを束ねたとしか言い様のない味わいです。特に、ふぐちりに仕立てた時は、刺身以上に、味わうことが出来ます。
個人的には、いつも“ジャンボちゃん”を、お客様にお出ししたいのですが、絶対数が少ないので、どうすることも出来ません。ですので、運良く、“ジャンボちゃん”を食すことが出来た方は、ふぐが転じて、それこそ福(ふく)そのものです。
そして、その一連の流れに携わることの出来る自分は、福にして、萌え燃え・・・
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