大漁ではなく、大量の星河豚(ホシフグ)
今朝の沼津魚市場には
大量のホシフグが
水揚げされていましたが
残念ながら
食用不可のフグ類の
一つです
2025年4月20日
Vol.4615

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
このフグって
初めて見るけど
何フグ?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました

「おはよう
このふぐは
胡麻河豚(ゴマフグ)だよ」
と、自分
「ゴマフグなんて
いるんだぁ~
あんまり仕入れて
来ないよね?」
「日本海に多いフグで
太平洋側には
少ないフグだよ」
「へぇ~
場所によって
多い少ないが
あるんだぁ」
「そうなんだよ
そういうふぐの一つが
真ふぐだよ」
「へぇ~
訊くまでもないけど
仕入れたってことは
食べられるフグなんでしょ?」
「もちろんだよ
日本近海には
約50種類のフグ類がいて
そのうちの22種類だよ」
「へぇ~
さすが、ふぐオタク(笑)
詳しいね~」
「チッチッチ
“ふぐに魅せられし料理人”
って呼んでくれるかなぁ」
「た、たっ
たいへん失礼しました
“ふぐに魅せられし料理人”様」
「今、食べられるフグ
って言ったけど
今朝の市場に
食べられないフグが
沢山水揚げされていたよ」
「え~っ
それって
何フグなの?」
「星ふぐだよ
これまでにも
たま~に
定置網でかかったものを
見たことあるけど
あんなにあるのは
ビックリしたよ」
「どんな感じだったか
話してよ」
「なかなか見られない
シーンだったよ
じゃあ
いつもみたいに
市場時間に
時計の針を戻すよ」
「わぁ~い♬」

ということで
今朝の沼津魚市場です

外港(がいこう)へ行くと
地元の旋網船(まきあみせん)が
水揚げと仕分けを
しているところでした
主に水揚げしていたのは

真鯖(マサバ)と

真鰯と

片口鰯(かたくちいわし)でした

船から水揚げされると
コンベアに乗って
運ばれてきたら
目視しながら
手作業で
仕分けていきます

氷が入っていない
コンテナの中に
入っていたのが

星ふぐでした

黒い皮に
白い斑点があるので
作り物っぽい姿を
しています
最終的に
どれくらいの量が
あったかどうか
分かりませんが
少なくとも
100キロは
軽くクリアしそうでした
星ふぐが
食用にならないのは
毒性が不明だからです
不明となっているだけで
もしのもしかすると
身=筋肉は
無毒かもしれません
なのに、毒性を調べないのは
星ふぐ自体が
そもそも水揚げが
少ないからです
ホシフグは
まれに大量発生することがあり
この程度では
大したことがありません
群れで海中を
泳ぎ回る様子が
多くのダイバーに
目撃されているとのことも
あるようです
また、一昨年
福岡では
1万5000匹もの
ホシフグが海岸に
打ち上げられたことも
あります
いずれにしても
打ち上げられたり
水揚げされると
産業廃棄物
要は、ゴミになるので
その処分も厄介です

ゴマフグは
大きくもないので
身だけ使うことにしました

「ごまふぐも
毒があるんでしょ?」
「あるけど
身と精巣(しらこ)は
無毒だから
身だけの状態にして
刺身にするよ

他の魚もあるから
とりあえずは
真空パックして
冷凍しておくけどね」

「皮目を炙って
叩きにするんだよね?」
「そうそう
厚めに引くから
とらふぐの刺身みたいな
薄造りと違った
美味しさがあるし
これはこれで
お客さんにも
喜ばれるよ」
「んまそぉ・・・」
今日のような光景を
見ることが出来るのも
自ら、魚市場に
行っているからこそのことです
しかも、沼津の場合
漁港も併設されているので
ホシフグのような
レアな魚の
リアルの様子も
見ることが出来ます
そういう点では
自分にとって
沼津魚市場は
教科書的存在なのです

「明後日は
市場が休みだから
定休日だけど
明日は市場に行くんだね
そんじゃ、また」
by ふぐのぼり君
コエタス
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