3,5トン分の2キロの水魳(ミズカマス)こと、大和魳(ヤマトカマス)
ここ最近
爆獲れ中の魚が
水魳(ミズカマス)こと
大和魳(ヤマトカマス)です
そんなわけで
今日も仕入れて来ました
2024年10月6日
Vol.4503

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
水カマスじゃん!
ここ最近
よく仕入れて来るよね?」
と、熱血君が
訊いてきました
「おはよう
9月の半ば過ぎから
3か所ある
東伊豆の定置網で
かなりの水揚げが
あるんだよ」
と、自分
「かなりって
どれくらい?」
「詳しいことは
覚えていないけど

今日の場合

熱海・網代(あじろ)の定置で
3,5トンあったよ」
「え゛~っ
3,5トンって
どんだけ~」
「どんだけ~
って言われても
言い表せないけど

仕入れたのが
2キロで
20本前後で
1本が100グラムだから
さぁ、考えて!」
「あちゃ~
そう来たか・・・
1キロで10本でしょ
3500キロだから
35000本じゃん!
ヤバ過ぎ~
で、見た感じだと
どんな感じなの?」
「500キロって言うと

これぐらいだよ

正確には
589.0だけどね」
「絶句・・・」
「トラックで
持って来るんだけど

これを
フォークリフトで
持ち上げたら


開けるんだよ」
「水カマスの滝じゃん!」
「あはは・・・

広げた中から

自分好みのを
選ぶんだよ 」
「親方の好みって?」
「先ずは
サイズを揃えることと
水揚げされて
数時間しか
経っていないから
死後硬直していないもの
この2つが
ポイントだよ」
「へぇ~」
「選んだら

秤にかけてもらって

その後で
取り出したら

えらを取って
また冷やすんだよ

身の持ち具合も
別ものになるんだよ」
「こんなことする人って
いるの?」
「多分いないね
小魚だから
氷水で締めるのが
普通だしね
大きくても
小さくても
血抜きをした方が
いいからね」
「これって
朝獲れの魚だから
出来ることなんでしょ?」
「そうだよ
そのために
少しでも早く
市場に行くんだよ」
「でも、こういう魚ばかり
じゃないんでしょ?」
「もちろん
そうなんだけど
出来る限り
良い魚を仕入れる
努力と工夫は
必要だからね」
「恐れ入ったよ」
「少しでも
美味しい魚を
食べる機会が増えれば
魚菜食文化の
日本料理の良さを
知ってもらえるからね」
「そうなんだぁ~」
ちなみに
水魳の正式な名前は
大和魳(ヤマトカマス)です
鱗(うろこ)を取り
腹わたを抜いたら

いつものように
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんに
水洗いしてもらいました

その後
三枚に卸すと

「身が透き通った
感じだけど・・・」

「そうだよ
ほら」

血抜きしていないのは
こんな感じだよ

前の日に水揚げされた
水カマスだから
単純には
比べられないけど
瑞々(みずみず)しさは
無いでしょ?」
「そんな感じだね」
折角の朝獲れの
水魳なので
クオリティチェックをして
ランチの営業に
臨むことにしました

血合い骨を抜いたら
天ぷらにして

ざるうどんと共に・・・

「蓮根も大葉も
あるじゃん
親方、ズル過ぎ~
でも、裏山C・・・
で、食レポは?」
「フワフワで
溜まりません
以上!」
「はぁ~(*´Д`)」
また、偶然にも
お持ち帰り(テイクアウト)の
揚物の盛合せのご注文を
頂いたので

このように
仕上げました

水魳は
新挽(しんびき)揚げにし
これ以外は

鶏の唐揚げと

海老の彩り揚げです
「これはこれで
美味しそうだし
きれいだねぇ~」

ここ最近の
水魳の良さには
ただただ
感心するばかりです
いわゆる
旬ということになるのですが
季を尊(たっと)び
凛とす
とあるように
時季の食材を前にして
背筋を正したくなる
ほどの食材が
水魳です
同じカマスの
本魳(ホンカマス)こと
赤魳(アカカマス)よりも
安価ではありますが
コスパという点では
本カマス以上なのは
間違いありません
そういう魚を
自らの目利きで仕入れて
料理に仕立てるのが
我が道ゆえ
そのためには
どんな些細な
妥協も許されないのです

「ハロウィンが近いから
南瓜の豆腐
じゃないんだよ
皆、間違えないでね
そんじゃ、また」
by ミニふぐちゃん
コエタス
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2024.10.6|お持ち帰り(テイクアウト) 魚 |permalink|コメントはまだありません
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