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HOME ≫ ブログ ≫ 鮨屋時代を思い出しながら、四半世紀ぶりに仕込んだ春子(かすご)

鮨屋時代を思い出しながら、四半世紀ぶりに仕込んだ春子(かすご)


昨日は

四半世紀ぶりに

春子(かすご)を仕込み


四半世紀前と言えば

自分は

鮨屋の見習いでした




2024年7月5日


Vol.4439


いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 






「ねぇねぇ、親方

今日は

昨日仕入れた

カスゴの仕込みを

話してくれるんでしょ?」

と、ミニふぐちゃん



「そうだよ

まぁ、四半世紀ぶりの

仕込みだから

話さないわけには

いかないしね」

と、返しました 


ということで


仕込みの様子を

お話しする前に

先ずは

昨日のブログ

お読み下さい



春子(かすご)は

真鯛(まだい)の

幼魚だけあって

鱗(うろこ)が硬いので

最初に

鱗引きで

鱗を取らなくては

なりません




その役目は

いつものように

女将兼愛妻(!?)の

真由美さんです 




「おはよう、真由美さん♬

カスゴって

知ってた?」



「知ってるわけないじゃん!

酢で締めるって

聞いたけど

酢締めにした魚が

好きだから

ワクワクだよ」


「じゃあ、明日あたりの

昼ごはんが

楽しみじゃね?」


「そうだねぇ・・・🤤」 

鱗引きで

鱗を取った後




自分が

包丁で手直しをしました


特に

注意が必要なのは

それぞれの

ひれの付根辺りです


一般的に

酢締めにする魚は

小魚ですので

鱗を取る作業に

さほど手間が

掛かりません


が、しかし

春子の場合

2回取るので

普通の魚よりも

手間が掛かるのです


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6736.jpg


鱗を取り

頭を落とし

はらわたを抜いたら

水洗いをしました




「何だかんだ言っても

タイの子供だから

綺麗だよね」



「ってことは

諺(ことわざ)で表すと

何になる?」



腐っても鯛

って言わせたい

だろうけど

蛙の子は蛙

が正しいんじゃね?」



「正解と言えば

正解なんだけど



蛙の子は蛙

っていう諺は

褒め言葉にはならない

意味もあるから

血は争えない

が、妥当なんじゃないかな」


「そうなんだぁ~」 



その後

三枚に卸した春子です






「卸し方が違うのが

ひとつあるけど

どうしてなの?」


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6745.jpg




「背開きしたんだけど

鮨屋は

こういう仕事を

するんだよ」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6744.jpg



「普通に三枚に

卸した方が

早い感じだけど・・・」



「そうだよ

早くて、丁寧な仕事が

出来る方が

ベストだから

どっちでも

構わないし

話のタネと

懐かしさも兼ねて

背開きしてみたんだよ」


「ふぅ~ん」


盆ざるに乗せ

皮目に

塩をしたら



身を返し

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6753.jpg


身にも

塩を振りました


塩の分量は

こんな感じです


夏場は

塩が溶けるのが

早いので

冷蔵庫へ


時間は関係なく

塩が溶け

身に水分が出て来たら

水洗いします


脱水したところに

酢を入れるというのが

酢締めの理屈です


塩が溶けたら

身を洗うのですが

この時季の水道水は

水というより

お湯ですので


氷を入れて

冷やさなくては

なりません 



水洗いし終えたら

一度酢締めに使った酢で

身を洗います


こうするのは

水気を取り除くためで



この酢のことを

二番酢と呼びます 


その次に

新しい酢に漬けるのですが

冷えていない酢で

漬けると

皮が剥げたり

色が飛んでしまうので


氷水をあてて

酢を冷やしておかなくては

なりません 




別のボウルに

春子を入れ

そこに酢を注ぎます


5分ほど漬けたら

酢から

上げます 


見た目の目安は

血合い骨の部分が

白っぽくなった感じです 




酢から上げたら

キッチンペーパーに

挟んだのち


血合い骨を

取り除きます 


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6777.jpg


最後に


酢で拭き

しんなりさせておいた

昆布で挟み

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6779.jpg


冷蔵庫で

ひと晩寝かせます



「朝仕込んで

夕方とか夜じゃ

ダメなの?」




「ダメじゃないけど

酢と塩の加減が

馴染まないから

柔らかい味わいには

ならないんだよ


ただ、身が薄い小肌は

朝仕込んで

夕方でも平気だね」



「魚によって

違いがあるんだぁ

それもだけど

酢締めって

かなり手間が掛かるんだね」


「手間って言えば

手間だけど

これが料理だからね

ただ、酢締め

要は、光物(ひかりもの)を

見れば

その店、職人の

技量が分かる

って言われているから

鮨屋中退の身としては

手を抜けないんだよ」 



「親方は

卒業じゃなく

中退なの?」



「そうだよ

鮨職人として

店を渡り歩いた

わけじゃないし

ペーペーの

若僧で鮨屋を

辞めたからね」


「でも

巻物(まきもの)とか

握りは出来るんでしょ?」


「そりゃ、出来るよ

握りなんて

一週間も練習すれば

出来るけど


巻物は

最低でも

二年間やらないと

まともな巻物を

作れるようには

ならないよ」




「え~っ

そんなに難しいの」



「今、順番を言うから

分かるはずだよ


①巻き簾(まきす)に

 酢飯を乗せる


②真ん中に

 具を置く


③パンクさせないように

 巻く 



④6つに包丁する


特、③と④が

難しいんだよ」


「聞くだけじゃ

簡単そうだけど・・・」



「そういうのが

職人仕事なんだよ」


「そうなんだぁ~」


と、ここまでが

昨日の仕込みの様子です




昨日は

他の魚もあったので

春子の出番は

ありませんでしたが


そして

四半世紀ぶりに

自分が仕込んだ春子が

陽の目を見たのですが



地物の眼仁奈(めじな)

湯葉と共に

三種盛に仕立て

今日のランチタイムに

お出ししました



四半世紀ぶりの

春子ですので

素通りは出来ません




ということで

眼仁奈(めじな)と春子の

ハーフ&ハーフ丼です




「やっぱり

今日の昼ごはんは

カスゴを丼にしたんだぁ~

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6939.jpg



食べ過ぎちゃうから

真由美さんは

別盛なんだよね

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6942.jpg


で、四半世紀ぶりの味は

どうだったの?」


「美味しさよりも

懐かしさを

感じたよ」 



「そういうことも

あるんだぁ」 




偶然にも仕入れた春子で

図らずも

若かりし頃のことを

思い出しました 


最後に仕込んだ春子から

四半世紀も

経ったのか


それとも

四半世紀しか

経っていないのか

・・・・・

・・・・・

・・・・・



それ以上に

これからも

より多くの仕事を

覚えるための

精進を欠かすことは

出来ません 





「夏の定番の

茄子のオランダ煮じゃん

味染み染みが

いいんだよね~🤤

そんじゃ、また明日🐡」

by 熱血君 






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