カウンターで、昼鱧(ひるはも)
昨日に引き続き、

今朝も、沼津魚市場に仕入れに来ました。
いつものように、いの一番に活魚売場に行くと、

鱧(はも)の仕分けをしているところで、

落ち鱧と呼ばれ、輸送中に死んでしまった鱧が2本(1キロ)あったので、仕入れることにしました。
また、今日は、ランチタイムに、鱧料理の御予約を頂いていたこともあり、活かしの鱧を仕入れなくてはならず、

既に、自分の買い番である【47-9】の札と共に、

山口県産の鱧(0,6キロ 1本)があり、

そのまま、

ブクブクをセットした発泡スチロールに移し、別の売場へ行き、ひととおりの仕入れを終え、

魚市場から帰ることにしました。
今日のように、多かれ少なかれ、お昼の御予約を頂いている時は、盛り付けをした後に仕込みをすることが多く、今日も然りで、他の魚を後回しにし、

活かしの鱧を締め、

口の先端を切り落としたら、

神経を抜き、

鱧の下処理をし、

卸すことにしました。
卸すと、

活かしの鱧の身は、

透き通っているのに対し、

落ち鱧は、色がくすんでいたり、赤い色をしています。
ただ、加熱して食べるには、不都合はありませんが、鱧は悪食ゆえ、食べたものが残ったまま死んでしまっているので、その臭いが回って、使いものにならないこともあり、使う時には、必ず確認しています。
時間に余裕がなかっただけでなく、

御予約分の2個だけにしておいたのは、今日のお客様は、

お一人だったからです。
ご来店されたら、

2個の鱧は、湯引きとも呼ばれる落としに仕立てるため、

沸騰したお湯に入れ、白く花が咲いたようになったら、氷水に落とし、粗熱が取れたら、冷蔵庫にはしまわずに、ラップをしておいておきます。
このようにするのは、冷めると、ゼラチン質が固まってしまい、食感が損なわれるからです。
そして、

生の南鮪(ニュージーランド)、小肌(佐賀)、湯葉と共に、四種盛りに仕立て、土佐醤油と梅肉醤油を添えて、

お出ししました。
また、今日の昼鱧の献立をお出しした順にお話しすると、最初の先付のうすい豆腐(グリンピースの豆腐)、

揚物の鱧の天ぷら、

二品目の先付の茄子のオランダ煮、

小鍋仕立てにした鱧しゃぶ、

先程お話しした刺身、焼物の桜鱒の西京焼、

蒸物の鱧しんじょう蒸し、

酢の物のふぐ皮の辛子酢掛け、

食事の鱧茶漬、

デザートの梅のアイスに到るまで、

全部で10品、お出ししました。
鱧料理のコースは、入荷状況に左右されるので、お品書き通りに御用意出来ない場合もあるので、そのあたりに関しては、ご理解の程、宜しくお願い致します。
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お中元、お歳暮、手土産などの贈り物や、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品で、1パック(2本入 450円)からでも、お買い求め頂けます。

5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送
沼津魚市場の後に、食遊市場へ
今朝は、

沼津魚市場に行き、

活魚売場で、

山口産の鱧(ハモ)を仕入れました。
今日のように、沼津魚市場は、開市日でも、豊洲をはじめとする全国の魚市場の殆どが休みということもあり、送りと呼ばれる陸送便の魚も少なく、そういう状況ゆえ、水曜日や日曜日に仕入れに来ることは稀(まれ)です。
ただ、夏場は鱧料理のお問い合わせを頂くことが多いので、否が応でも、魚市場に出向き、入荷状況を確認しなくてはならないので、仕入れは少なくなることもしばしばで、今日の場合、鱧以外は、冷凍ものだけでした。
そんな状況とはいえ、構内を歩いていると、

地元の漁船が水揚げした魚を仕分けしており、

その中に、

JAWS!
JAWSはさておき、標準和名は、青鮫(アオザメ)で、聞いたところでは、サメの中では、一番美味しいらしく、機会があれば、試してみたいものです。
仕入れるべきものは仕入れたので、帰ることにしたのですが、向かった先は、

魚市場から15分程度のところにある食遊市場で、その名の通り、館内には、

酒屋、

肉屋、

生鮮以外のものを扱う食料品屋、

海苔屋、

魚屋もあり、この魚屋は、

沼津魚市場で、自分の窓口になっている問屋ですので、言うなれば、親戚のようなものです。
写真はないものの、包装資材屋、パン屋などもあり、一般の人も購入することが出来ます。
朝ですので、のんびりしている暇はなく、お目当ての八百屋に向かったのですが、

八百屋は2件あるので、

値段と物を見ながら、

野菜を買い求め、

氷を敷いた発泡スチロールにしまい、食遊市場を後にしました。
仕入れた野菜は、

茗荷竹(みょうがたけ)、赤ピーマン、

紅芯大根、ビーツ、

胡瓜、ラレシ、

万能葱でした。
食遊市場の八百屋は、キャベツ、大根のような普通の野菜だけでなく、プロ向けの野菜も扱っており、後者の野菜は、これまで、富士市内のいわゆる高級スーパーで取り置きしてもらっていたのですが、往復して、買物をするだけで、小一時間も費やすので、頭を悩ませていました。
食遊市場には、休みの日に何度も来たことがあるものの、開店時間なども知らなかったのですが、魚市場で行き会う人と話をしていた時に、話題になったことがきっかけで、ここ最近、魚市場の帰りや、セリの合間に寄ることにしています。
魚市場に通うことで、知り合いが増え、いろんな繋がりが出来ることを思うと、早起きは三文の得とは、よく言ったものです。
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当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

銀鱈、サーモン各3切入 3,480円 ※クール便にて発送可
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2020.6.24|鱧(はも) 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
父島産の浜鯛(ハマダイ)
明日は、沼津魚市場が休みということもあり、定休日でしたが、昨日は、

仕入れに行って来ました。
いつものように、最初に、活魚売場に行くと、

大分産の鱧(はも)が入荷していました。
活かしの鱧は入り用ではなかったものの、

落ち鱧と呼ばれ、輸送中に死んでしまった鱧が4本あったので、

揚物などの加熱料理用に仕入れることにしました。
ちなみに、

鱧料理の象徴ともいうべき“落とし”や“湯引き”に仕立てるには、活きた鱧しか使いません。
その後、別の売場に行くと、

浜鯛が、

入荷していましたが、こちらの大きさのものは、

Sサイズのもので、6,9キロの10尾入りで、自分が選んだのは、

Mサイズ(2本入)のもので、

1本だけ仕入れることにし、

秤にかけると、

1,675キロでした。
また、浜鯛は、

沼津魚市場をはじめとする関東圏では、尾長(オナガ)とも呼ばれており、この浜鯛は、

伊豆七島の一つの父島産で、言うなれば、東京産ということになります。
浜鯛は、様々な料理に仕立てることが出来るのですが、昨日のものは、刺身用に仕入れました。
どのような仕立て方にするにせよ、

先ずは、鱗(うろこ)を取らなくてはならず、

鱗は硬くて、大きいので、仕事もしやすく、取り終えたら、

頭を落とし、水洗いしたら、

三枚に卸し、余分な水分を取り除くため、

脱水シートに挟み、冷蔵庫へ。
また、尾長とも呼ばれているように、尾びれが長いのが特徴で、

その長さは、胴体の約半分です。
皮を引いて、刺身にすることも出来るのですが、それでは面白味に欠けるので、

皮目に包丁を入れ、

金串を刺したら、

炙りや叩きではなく、

藁で、

燻すような感じにすると、

このようになりました。
そして、

氷を敷いた器に盛り付けると、皮目の赤と身の白のコントラストが映え、ほのかな脂の乗り具合と皮の香ばしさで、浜鯛の美味しさが引き立ちます。
一般の方が目にする機会が少ない魚でも、魚市場ではメジャーなものも多いのは勿論のこと、名前しか知らなかったり、食べたことが無いのも、まだまだあります。
このことは、魚に限ったことではなく、他の食材についても言え、料理というか食の世界は広く、深いゆえ、勉強の余地は、大いにあります。
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東伊豆産の歯鰹(はがつお)&大分産の鱧(はも)
夕べ、片付が全て終わった後に、

御予約を頂いたのですが、あえて仕込みはせず、魚市場に行く前に仕込みをすることにし、

3時半に起き、

先付のうすい豆腐(グリンピースの豆腐)を仕込み、

片付をすることなく、 魚市場へ。
魚市場に着き、構内を歩き、色々と物色し、

最初に、大分産の鱧(はも)を仕入れました。
そうこうしていると、東伊豆の定置網漁で水揚げされた魚の仕分けが始まり、

色々と売場に、

並べられていき、最も多かったのが、鰤(ぶり)の若魚のわらさで、

この一つに、70本にして、371キロ入っており、山下丸というのが、この定置網漁の漁船の名前です。
これが、一つの山ですので、これ一つをセリ落とさなくてはならないのですが、このような分量を仕入れるのは、量販店と取引している問屋です。
このような光景は見慣れているだけでなく、素通りするのは、勿論のことで、先程の売場に並んだ魚を眺めていると、

歯鰹(はがつお)が目に留り、昼の御予約用に仕入れることにし、仲買人と作戦を立て、

“3密”を避け、様子を眺めていると、

仲買人が札を置くのを目にし、無事にGET。
ただ、通常なら、お値打ちで仕入れることが出来るのですが、色んな意味で強気に出て、歯鰹らしからぬ値段で、その理由を、山下丸の漁労長に、SNSで伝えたところ、セリの妙というか、昨今の状況を理解してくれ、今後のお付き合いに期待を持つことが出来たのも、一つの収穫でした。
これで、全ての仕入れが終わり、魚市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ったら、仕込みを始めたのですが、

歯鰹は、歯の鰹と書くように、

歯が鋭いのが特徴で、それが、名前の由来となっており、顔が長いことから、地方によっては、キツネとも呼ばれています。
片身だけ卸したら、

残りの片身は、

骨付きのまま、

キッチンペーパーに包んだら、

真空パックして、

氷詰めし、冷蔵庫へしまっておいたのですが、歯鰹のような赤身の魚は、色変わりを防ぐため、すぐに使わない時は、このような下拵えが欠かせません。
一方、卸した身は、

バーナーで焼き目をつけた時に、

皮や身が反っくり返らないように、

穴を開け、

卸し身を氷を敷いたバットに置き、その上から塩をふりかけ、

バーナーで炙ったら、

ひっくり返したら、粗熱を取るため、冷凍庫に数分間しまい、

キッチンペーパーに包み、今度は冷蔵庫へ。
そして、歯鰹は、

大姫(神津島産)、小肌(佐賀産)、湯葉と共に、刺身に仕立て、大姫(おおひめ)は、

このような魚で、沼津魚市場では、尾子鯛(おごだい)とも呼ばれています。
また、こちらのお客様の揚物は、

今朝の鱧と共に、ズッキーニを天ぷらにして、お出ししました。
ご存じのように、かの疫病により、社会状況がこれまで以上に変わりつつあり、そういう中で、魚市場に自ら通うことによって、色々と工夫の余地がありそうです。
遅番で、沼津魚市場
沼津魚市場に仕入れに行く時は、4時過ぎに起きるのですが、一昨日の月曜日に行って来ただけでなく、水曜日は、豊洲などの中央市場が休みであることが多く、仮に開市日でも、荷が集まりにくいので、仕入れに行くことは殆どありません。
ですので、今日も、そのつもりで、仕込みは勿論のこと、流行りの在宅ワークに勤しむつもりだったのですが、急なご予約を頂き、ご要望の料理の鱧しんじょう蒸しを仕込まなくてはならなくなり、魚市場へ行くことにしました。
売場に着くと、

案の定、がら~ん。
ですが、既に注文しておいたので、誰もいないながらも、

自分の買い番が書かれた発泡スチロールがあり、中を確認すると、

すり身が2個入っており、そのまま帰ることにしました。
平日とは言え、これまでなら、観光に来た一般の方がいるのですが、

昨今の社会状況ゆえ、

魚市場周辺の道路も制限されており、

土産物店や、

飲食店も、シャッターが降りており、早朝に仕入れに来た時の様子と何ら変わらず、変わっていたのは、お天道様の高さだけです。
そして、『佳肴 季凛』に戻ったら、仕入れて来たすり身を使い、

鱧しんじょう蒸しを仕込みました。
明日は、今日のような遅番ではなく、普段通りの時間に仕入れに行くので、この辺りで、お暇させて頂きます。
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お持ち帰りの鱧(はも)天重
今朝、沼津魚市場に行くと、

地元の旋網船(まきあみせん)が水揚げした魚が、売場に並んでいました。
青い籠には、

小さい鯣烏賊(するめいか)が並んでおり、麦の収穫の時季である麦秋(ばくしゅう)にちなみ、沼津近郊では、麦烏賊(むぎいか)と呼ばれています。
その隣には、

魳(かます)、

胡麻鯖(ごまさば)、

鯵(あじ)などが並び、

2ケースだけ、

これから旬を迎える鱧(はも)が、並んでいました。
例年、ゴールデン・ウィークが終わると、入荷し始める鱧ですが、昨今の社会状況ゆえ、九州をはじめとする西日本各地からの入荷は、現在なく、今後の入荷が気になります。
そんな状況ゆえ、仕込んでおきたいものもあるので、仕入れることにし、仲買人と作戦を立てていると、

売場の担当者がセリの準備を始め、程なくすると、セリが始まり、

まだまだ予断が許せない状況ゆえ、所謂“3密”を避け、遠くから眺めていると、仲買人が札を置いた仕草が見えたので、

鱧をGET!
その後、

魚市場から帰ることにし、

5月も終わりが近づいたこともあり、すっかり夜は明けていました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、ぬめりを取ってもらい、

手直しをし、腹わたを抜き、水洗いし、

卸し終えたら、

鱧の下拵えには欠かせない骨切りをしました。
活かしの鱧ではないので、鱧料理のマストアイテムとも言うべき“落とし”には仕立てず、包丁したら、

打粉をし、

天ぷらにしたら、

天重のつゆにくぐらせ、

つゆをかけた御飯の上に、

鱧を乗せたら、

お持ち帰り用の鱧天重が、

仕上りました。
先程お話ししたように、今季は、鱧の入荷が全く予想がつかないので、鱧天重自体の御用意は入荷次第、そのお値段も相場次第になってしまうかもしれませんが、やはり、旬の食材の美味しさは、御馳走そのものです。
かの流行病ゆえ、普段なら気にしていた事柄も忘れてしまいがちですが、旬を愛でる日本文化の一つである和食文化を生業とする以上、その心を忘れることなく、日々の仕事に取り組む姿勢を失うわけにはいきません。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、6月4日(木)の予定です。


放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
2020.5.25|お持ち帰り(テイクアウト) 鱧(はも) |permalink|コメントはまだありません
鱧(はも)入りのお持ち帰り(テイクアウト)の天重
今日は、お弁当と、

天重の御注文を頂いたのですが、

以前お話ししたように、天重の天種は、

海老(2本)、鯵、玉葱、南瓜、パプリカ、しし唐です。
ところで、先日、バージョンアップした天重の御注文を頂いたので、

鱧入りの天重を御用意し、天種は、

鱧(3個)、海老(2本)、玉葱、パプリカ、しし唐と、5種類、8つの天ぷらでした。
通常の天重同様、

たれにくぐらせたら、

たれをかけた白御飯の上に盛り付けるのですが、たれにくぐらせた天ぷらを、白御飯の上に、チョンチョンとしたくなるのは、自分だけではないはずです。
盛り付けたら、蓋をし、

お客様にお渡しするばかりとなります。
他の料理同様、天種の変更は、可能な限り、対応させて頂きますので、御注文の際に、お気軽にお申し付け下さい。
☆★☆ 【佳肴 季凛】謹製 胡麻だれ ★☆★
オリジナル料理のサラダ素麺でも使っている胡麻だれ(650円)を、

販売しております。
冷たい麺類だけでなく、サラダ、和え物などとの相性も良く、他の調味料と合せることで、バリエーションが広がり、料理や気分に合せて、豊かな味わいをお試し下さい。
2020.5.2|お弁当 お持ち帰り(テイクアウト) 鱧(はも) |permalink|コメントはまだありません
今季初の鱧(はも)は、静岡県沼津産
今朝、沼津魚市場に行くと、

地物の旋網で水揚げされた鯖(さば)などの仕分けをしていました。
いつもながらの光景ということもあり、さほど気に留めなかったのですが、いつもより、1時間近く早く着き、手持ち無沙汰だったので、眺めていました。
すると、鱧(はも)と思しき魚が入ったコンテナが目に入り、

コンテナが重なっており、30キロぐらいはあった感じでした。
遠目で見ていた時、サイズにばらつきがあったものの、中を確認し、

自分好みのサイズである500グラムくらいのものを、5本選らせてもらい、秤に掛けてもらうと、2,8キロでした。
このように、セリの前に選ることを、先取りと言うのですが、これも一時間近く早く着いたおかけで、それこそ、早起きは三文の得そのものです。
沼津魚市場に通うようになって、20年ぐらい経つのですが、実を言うと、地物の鱧が、ある程度まとまった量で水揚げされているのを見るのは、初めてのことです。
さらに言うと、シーズン初の鱧が、地物だったのも、初めてのことで、意外にも、沼津近郊にも、鱧がいることにも驚きました。
また、今日は、西伊豆・仁科の知り合いの漁師さんから、

目鯵(めあじ)をもらい、三文の得が、六文の得になり、嬉々としながら、魚市場から帰り、『佳肴 季凛』に戻ったら、野締めだったのですが、死後硬直もしていなかったので、

頭の付根に包丁を入れ、虫の息の鱧には、

神経を抜くため、脊髄に、針金を通しておきました。
また、野締めの鱧は、お腹にエサを残したまま、死んでしまっており、その臭いが回ると使い物にならなくなるので、

ぬめりを取る前に、はらわたを抜いておくようにしています。
その後、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

ぬめりを取ってくれたら、自分が手直しをし、

水洗いをしたら、

卸すと、虫の息だった2本は、

活かしのものと何ら変わらない状態で、

残りの3本は、血抜きが出来ていないので、身も赤らんでいました。
卸しただけでは、下拵えは終わらないのが鱧で、この後の下拵えが、

骨切りで、骨切りをするのは、鱧には、無数の小骨があるからで、骨切りには、その名の通り、骨切り包丁と呼ばれる包丁の出番で、骨切りのための包丁で、包丁の中でも数少ない季節ものです。
骨切りを終えた鱧は、

テイクアウトの天丼弁当の天ぷらに仕立てのですが、通常の天丼弁当をバージョンアップさせたものでした。
例年、ゴールデンウィークが終わると、各地から、鱧が入荷してくるのですが、昨今の社会状況ゆえ、どうなるかも分かりませんし、今日から、当店がある静岡県富士市でも、

休業要請が出されたこともあり、5月6日までは、テイクアウト、持ち帰りのみの営業となります。
こんな状況ですが、当ブログは、休業要請を求められてはいないので、自粛することなく、粛々と更新させて頂くだけでなく、粛々としていたら、先週の時点で、2900回の更新をしていました。
諸々のことを含め、今後とも、宜しくお願い致します。
★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★
当店では、母の日などのギフトや、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品で、1パック(2本入 450円)からでも、お買い求め頂けます。

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仕込みは、鱧の子の煮凝り
定休日の今日は、少しだけ仕込みをしたのですが、仕込んだのは、

先付の鱧の子の煮凝りだけでした。
また、仕込みの範疇に入らないものとしては、

大根、胡瓜、人参を糠に漬け、

米を研ぎ、結果として、30分程で、休日出勤は終わりました。
親方無しの子分無しの一人仕事ゆえ、休みの日でも、何らかの形で厨房に行くのは、避けられませんが、この程度なら、よくあることですし、何ら気になりません。
ただ、来週の定休日は、翌日と翌々日にバスツアーの御予約があるので、休日出勤は決定で、ともかく早く終えるようしたいものです。
☆★☆ 日本料理『季凛』と列車から見る工場夜『富士岳南電車』 ★☆★
遠鉄バンビツアー【ユトリノ】の企画で、 富士市内を走る『岳南電車』に乗りながら、工場夜景を見学するツアーの際、

当店が、夕食をご提供させて頂きます。詳細については、こちらを御覧下さい。
走りの牡蠣(かき)&名残の鱧(はも)フライ

フライにし、お昼にクオリティ・チェックをしました。
牡蠣の奥にあるのは、鱧フライで、鱧もそろそろ終わりに近づきつつあるので、走りと名残のコラボレーションということになります。
鱧は、牡蠣と同じく、

金曜日に、

沼津魚市場で仕入れた大分県産のものでした。
はっきりしたことは言えませんが、鱧を仕入れるのは、今季最後の可能性もあり、今日の牡蠣と鱧のフライは、移りゆく季節を堪能し、秋のお彼岸の頃にしか味わえないものでもあります。
そんなことをお話ししていたら、最後にするわけにはいかないかもしれません。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。次回は、10月3日(木)の予定です。


パソコン、スマホでも、
