ふぐの卵巣
3月になると、ふぐの入荷も少なくなってきますが、昨日久しぶりにふぐを卸しました。
この時季になると、生殖腺である白子や真子(まこ)は、かなり大きくなっています。お腹が大きいふぐを見ると、「白子か真子か?」と、思わざるを得ません。
昨日のふぐもお腹が大きかったので、多少期待していたのですが、残念なことに、真子でした。真子、つまり卵巣は、猛毒なので、食べられません。
自分の手で持っているので、その大きさもお分かり頂けると思います。
猛毒のふぐの卵巣ですが、石川県ではふぐの卵巣を、糠漬け及び塩漬けにすることで、毒素を消失して、食べられるようにして、売られているのです。
また、いつ頃から作られ始め、食べられるようになったのかは定かではないと言われています。
その期間は、2,3年にも及ぶのです。自分も詳しいことはよく分からないのですが、ある微生物がふぐの毒である”テトロドトキシン”を分解すると、言われているそうです。いろいろ検索していたら、その作り方が書かれていました。
作り方は、こちらを。
石川県だけが、この糠漬けを作ることが許可されていて、出荷の際には、 石川県予防医学協会という、公的機関の検査を受けなくてはなりません。
猛毒であるふぐの卵巣を、こんな形で食べること出来るようにした先人の知恵には、感心させられます。
ふぐを卸している時に、卵巣や肝臓を見ると、食べてみたくなる気がします。それくらい、美味しそうに見えるのです。同じように思ったからこそ、先人も糠漬けにしたはずです。
自分は、まだ食べたことはありませんが、今度取り寄せて食べてみます。感想はその時に。
志村
除毒所こと、ふぐ専門の施設
今回も、築地でのお話しです。
築地に入荷してくる魚の量、種類は、世界一と言われています。自分が普段通っている沼津の魚市場とは、比べ物になりません。
例えば、ふぐにしても、一軒のお店で、何本も扱っています。
この水槽に入っているふぐは、”あかめふぐ”と言います。沼津の魚市場にも、入荷はありますが、一日というより、一週間に一本あるかないかといった感じです。
さらに水槽の手前にいるのが、”とらふぐ”です。
別のお店では、こんな風に、ふぐの白子が袋につめられて、売られています。
また、”身欠き(みがき”といって、卸した状態で売られています。その種類も、”とらふぐ”だけでありません。ちなみに、上の写真の”正才”というのは、”しょうさいふぐ”のことです。
こちらの箱入りのが、養殖の”とらふぐ”の”身欠き”です。しかも、”大サービス”と書かれています。確かに、この値段は、大サービスです。
これだけ沢山のふぐが、扱われているわけですから、当然、内臓などの有毒部位も、同じように出ます。
各都道府県の条例によっても異なりますが、ふぐを卸すには、その施設ごとに、所轄の保健所に届出を出さなくてはなりません。”佳肴 季凛”の場合ですと、富士市の保健所に、ふぐ営業所としての届出をしてあります。
これほど規模の大きい築地の市場の場内には、ふぐの毒を処理するための、専門の施設があるのです。
”除毒所(じょどくじょ)”といいます。築地の市場のふぐ取り扱い業者は、ここでふぐを卸さなくてはならないのです。とくに、秋から春にかけてのふぐのシーズンには、毎日沢山のふぐを卸しています。
この日は、まだ朝早かったのと、ふぐのシーズンも終わり間近ということもあり、中は静かでした。
この”除毒所”は、シーズンでない春、夏なると、もう一つの役割を果たすのです。
東京都のふぐ調理師免許をとるための講習所になるのです。ふぐの卸し方を中心に、ふぐに関する知識を教えてくれます。
静岡県にはこのような施設はないので、自分はふぐの免許を取るため、休みの日に、富士市から築地の”除毒所”まで、何度か通っていました。6,7年前のことです。先日のように、朝4時に起きで、通っていました。
講習を受けに来るのは、東京都内の日本料理店に勤めている人が殆どで、自分のように他県から来るのは、年に一人いるか、いないかのことでした。ですから、当然顔と名前もすぐ覚えられました。もっとも、この無理強引にして、自己中心極まりない性格ゆえ、覚えられたのが、本当なのかもしれませんが・・・。
それでも縁あって、今でもおつき合いさせてもらっているので、築地に行くときはいつも、立ち寄ることにしています。
”もっと美味しいお話し”の築地編は、今回が最後ですが、築地にはこれからも行くので、料理人の側から見た築地も、またお話しさせて下さい。
志村
ふぐの入荷は終わっても・・・
寒い日もあったりもしますが、少しずつ、春が近づいています。何度かお話ししているように、沼津の魚市場も同じです。
冬が旬のふぐの入荷も段々少なくなってきました。昨日の入荷は、2本でした。そのうちの一本は、3,1キロもある大きなふぐでした。
この大きさのふぐですと、刺身で10人前位出来ます。
ふぐの大きさは、1キロから1,8キロくらいが殆どですから、倍以上の大きさです。
ちなみに、”佳肴 季凛”で仕入れるふぐは、1キロ前後が殆どです。ただ予約の状況やふぐの質によって、大きさを変えることもあります。
このふぐは、傷もなく、良さそうなので、仕入れてきました。”セリ”ですから、値段もその時によって、まちまちです。
ラッキーなことに、高値もつかず、仕入れることが出来ました。
自分の”セリ”を担当している秋山さんの札がついています。
「志村さん、今日のふぐは安くて良かったですね。」と秋山さん。
後は、自分で発砲スチロールに入れ、活きたまま持って来ました。
今朝、このふぐを卸したのですが、例の如く真空して、冷凍庫へ。ふぐの入荷が少なくなるこれからの、時季に備えてのことです。
以前にもお話ししたように、”佳肴 季凛”では、一年を通じて、ふぐ料理を食べることができます。
真夏にクーラーを、ガンガンきかせた部屋で、ふぐ料理を食べるのも、なかなかです。以前、自分も食べましたが、結構いけました。
志村
”ショウサイフグ”でなく・・・
2月も半ばを過ぎると、ふぐ(特にとらふぐ)の入荷も少なくなってきました。今朝の沼津の魚市場には、とらふぐは一本だけでした。
そんな今朝の入荷状況でしたが、活魚のセリ場の生簀に、こんなふぐが入荷していました。こういう珍しいふぐがいる時は、「早起きして、富士市から沼津の市場まで来た甲斐があった。」と思い、小躍りしたくなるものです。
札には、こんな風に”ショウサイフグ”と書かれていました。ちなみに、この写真は、”佳肴 季凛”に戻ってきてからのものです。
”ショウサイフグ”は入荷量の少ないふぐ(特に活きたまま)です。また、自分も食べたことがないので、仕入れてみました。
”ショウサイフグ”のように普段目にしないふぐを扱う時は、万が一があるといけないので、こんな本を必ず開くことにしています。
いろんなふぐの特徴が書かれています。有毒な内臓の部位、有毒なふぐの種類に関する記述を確認するための手引き書で、ふぐ免許の試験の時に、買ったものです。
自分の記憶の中では、”ショウサイフグ”は、ふぐ特有のトゲがないのですが、この”ショウサイフグ”には、トゲがあるのです。ということは、”ショウサイフグ”ではないことになります。新種のふぐ!?
ふぐには、似たような姿、形をしているのも多く、その時は、ひれの形状やトゲの有無を見ながら、確認するのです。そうして、確認したところ、このふぐが、”コモンフグ”というふぐであることが分かりました。
何故、こんなことになるのでしょうか?
ふぐは、その地方ごとによって、呼び名が変わることが非常に多い魚なのです。だから、こういうことになるのです。ただ、ふぐの場合、命に関わることなので、本来は呼び名を統一する必要があるべきなのですが・・・。
これが、”コモンフグ”に関する記述の一部です。赤線を引いてあるのは、試験勉強の時のものです。
”一般には食用とはしない”と書かれています。食用可能なふぐなのですが、三陸の一部で獲れる”コモンフグ”は、食用禁止とされているのです。つまり、ある海域では有毒で、ある海域では無毒ということです。
この”コモンフグ”は沼津産なので、食べられることは出来るはずですが、もしかすると、毒があるかもありません。
食べて、お腹の具合が悪くなる程度なら、いいのですが、身体がしびれて、命を落としたら、シャレにもなりません。
ですから、今日は、卸さずに、そのまま処分しました。先日の”ふぐの白子”のお話しのようなことも、あるからです。
ちなみに、”ショウサイフグ”は食用可能なふぐです。今度入荷したら、仕入れて来るつもりです。また、もう少しすると、”アカメフグ”や”ヒガンフグ”といった変り種のふぐも、入荷してくるので、機会があれば、是非試してみて下さい。
”ふぐの・・・。” by 富士市保健所
今日、富士市の保健所から、こんな通知が来ました。
”ふぐの白子”に関するもので、ご覧のように、”注意喚起”とまで書かれています。さらに、こんな目立つチラシというか、ポップも同封されてきました。
何故、ふぐの白子に注意しなければならないのでしょうか?
ふぐの白子は、ふぐの内臓の中で、唯一食べることの出来る部位(=無毒)で、”美食の極み”とも言える食材で、かなり高価なものです。
ただ、ごくまれに、”両性ふぐ”という、雌雄同体のふぐがいます。つまり、生殖腺が、二つあるのです。白子と真子(まこ)が、一緒になっているのです。
先程の紙にも、写真が付いています。もう少し近くで見ます。
黄色いのが、真子(=卵巣)です。この真子を取り除いても、食べることは出来ません。この白子と真子のついている生殖腺は、不可食部分と決められています。
というのも、この白子はふぐ毒である”テトロドトキシン”に汚染されているからです。
何となくもったいないような気がします。最初から、メスと分かっていれば、あきらめがつくのですが、・・・。
富士市内でふぐを取り扱っている日本料理店などで、昨年の秋から今年にかけて、両性ふぐが幾つか見られたと、この通知には書かれていました。
”佳肴 季凛”では、まだお目にかかったことは、ありません。何でも知らないと気が済まない自分としては、いつか見てみたいものです。
ふぐカツ
魚市場を歩いていると、時々珍しいものを見つけることも、しばしばで、先日の、”サメ”のような変り種もあれば、冷凍食品や加工食品にも、「何、これ?」というようなものも、あります。
それがこちらです。”ふぐかつ”なる商品で、自称”富士市で一番ふぐが好きな男”の自分としては、手に取らずにはいられませんでした。ただ、見るだけでは全く意味がありません。
そのふぐが、どんなふぐを使っているのかが、何よりの疑問点です。そういう時はパッケージの裏側の、表示を見ます。
ふぐの加工食品は、使っているふぐがどんな種類のふぐで、どこで獲れたかを、記さなくてはなりません。
ご覧のように、”中国産のしろさばふぐ”です。しろさばふぐは、以前お話ししたことがあります。詳しくは、こちらを。
どんなものでも、一度は食べないと気が済まない性分ですが、今回は手に取っただけでした。理由はあえて言いませんし、味も想像できますし・・・。
ただ、こういう食品も世の中にはあるということだけは、知っておかなければならないと、思っています。料理人である以上、”あれは知らない、これは聞いたことがない。”ということだけは言いたくありません。
それが、本物であり、辿り着けるかどうかわかりませんが、そこを目指し続ける日々です。
志村
一年を通じて、富士市で天然ふぐが安く食べられる訳
まだまだ、寒い日が続きますが、ふぐのシーズンも段々と終わりに近づいてきました。
ふぐの入荷量も、秋口に比べ、少なくなってきました。そうは言っても、時には、入荷量が多い時もあります。昨日もそうでした。
沼津魚市場の活魚のセリ場です。
この他にも、ふぐが入っていました。
こういう時は、値段も安いので、自分は何本もまとめて、セリ落としてもらいます。
そのままふぐを活かしたまま、”佳肴 季凛”のある富士市まで持って帰ってきます。そのまま卸すこともありますが、忙しくて卸せない時は、例の水槽ならぬ”富士市私設ふぐ水族館”に入れておきます。
手が空いている時を見計らって、水槽から出します。
そして卸します。
今更ですが、これまでの作業(仕入れから、仕込みまで)全て、自分一人です。
また、先程お話ししたように、余程のことがない限り高い値段で買うことはあまりしません。
この卸したふぐを、しばらく寝かして使うこともあるのですが、今回のように多く仕入れた時は、真空包装して、冷凍するのです。
これを、マイナス40度で急速冷凍するのです。
冷凍しても、天然ふぐは、味が殆ど変わらないのです。百回中百回とまで言わなくても、十回中十回、違いが分かったら、その人はかなりのツワモノと言えます。
実際ふぐ専門店(通称ふぐ屋)では、このようにやっています。ただこういうことがなせるのも、天然ものだからこそで、養殖ものではそうはいきませんし、実際そういうものもあるのですが、味は・・・。
活きていたとしても、養殖ものは、逆立ちしても冷凍の天然ものにはかないません。繰り返しになりますが、天然の”冷凍”と”生”は遜色ありません。
”佳肴 季凛”では、予約が集中した時や、夏場のふぐが無い時はこのように、冷凍したものを使います。だからこそ、値段もそこそこに抑えることができるのです。
参考までに、当店のふぐの値段は、こちらを。
ふぐが無い夏場でも、また、ふぐの本場でもない富士市でも、安く天然ふぐが食べられるのも、今日お話しした理由によるのです。また、夏場にも活きた天然ものの入荷もあるのですが、冬場のものに比べ、正直言って、味も落ちるので、値段も安くしてあるのです。
もうすぐ、ふぐの旬は終わってしまいますが、”佳肴 季凛”では一年を通じてふぐが召し上がることができるので、「時季を逃した。」なんて言わず、いつでも召し上がって下さい。
そのために、ストックしてありますが、無い時はご勘弁を。
志村
”ふぐ処理師”予備軍
12月も半分過ぎました。ということは、あと半月で今年も終わりです。
今日も”お決まり”の休日出勤でした。仕込みの内容は多岐にわたります。ふぐを卸したり、焼物用の魚を漬けたり、煮物の野菜を含めたり、明日の準備をしたり、といった感じです。
また、「どうでも良い」と言ったら語弊があるのですが、簡単な仕事はつい後回しにしてしまいます。
でも今日は、下の娘(3歳)が、そんな仕事を手伝ってくれました。
その仕事は、”ふぐのひれ”
を、板に貼り付ける仕事です。
水に漬けておいたふぐのひれを、手に取ります。
次に、これを、板に貼り付けます。
本人は、貼り紙遊びのように、楽しんでいます。
全て張り終えたら、本人は自慢したいらしく、写真を撮るように、”命令”してきました。
ちょっと前までは、ふぐにひれを見ると、怖がって逃げていましたが、ここ最近は、全くヘッチャラです。
ふぐに抵抗が、一切なくなったのかもしれません。
ていうことは、あと何年かしたら、本人ふぐ免許を取るつもりなのでは・・・。
ふぐ処理師”予備軍”といった感じです。でも、まだまだ先の話ですが・・・。
志村
もっと身近に・・・。
先日、夕刊を見ていたら、こんな記事が載っていました。
この下に、まだ記事が続きます。
見出しにあるように、ふぐがここ最近、身近な食材となってきているということが、書かれています。確かに、東京のような大都市では、チェーン展開をするふぐ料理店があります。
値段も、コースで一人前、5,000円でおつりがくるものもあります。もちろん、使用しているふぐは、養殖ものです。
自分は入ったことがありませんが、そういうふぐ料理店の入り口には、水槽が置かれ、ふぐが溢れんばかりに入っています。それこそ、50匹とも、100匹とも、といった感じです。
”佳肴 季凛”のある富士市には、そのようなふぐ料理店は、ありません。でも、自分は少しでも沢山の人に、ふぐの美味しさを知って欲しいと、以前から思っていました。
そういう思いがあるからこそ、毎朝、早起きして少しでも、良いふぐを仕入れに、沼津の魚市場に行くのです。
そして、できる限り、リーズナブルな値段で、召し上がって欲しいのです。ですから、当店のふぐコースは、一人前、9,000円としています。
一人前、10,000円を超える料理は、世の中にいくらでもありますし、自分自身、そういう料理を食べる機会もこれまで何度もありましたし、そういう料理には、それなりの価値があると思っています。
ただ、そういう料理は、料理そのものよりも、お店のサービスを含めたもの(調度品、器など)への対価です。
また、そういうお店のホールスタッフは、十分な教育を施されています。自分がかつて勤めていたお店のサービスには、感服する点がいくつもありました。
また、そのお店は、一年に2回、座敷の畳を換えていました。ここまでするからこそ、何万円もするお金を払う意味というか、価値があるのです。
残念ながら、”佳肴 季凛”ではそこまで出来ません。その代わり、ふぐに限らず、料理の値段を若干低く設定しているつもりです。
だからと言って、サービス(給仕)やクリンリネス(衛生)を、おざなりにするつもりは、全くありません。
これからも、心のこもったおもてなしに努め、ふぐのような高級食材が、少しでも身近になるよう、日々勤めていきます。
志村
さばふぐ
おはようございます。”佳肴 季凛”は、本日定休日なのですが、毎朝沼津の魚市場へ行くため、早起き(4時過ぎ)しているので、休みの日でも、6時くらいには、起きてしまいます。
もっと言うと、4時~5時の間に、目が覚めることも、よくあります。そんな時、つい休みだからといって、つい市場へ行ってしまい、時間に余裕があるので、つい衝動買いしてしまい、休みを返上してしまうことも、何度もありました。
でも、今朝はそんな時間に、目が覚めなかったので、休みを取ることが出来ます。と言うより、その予定です。
この時季、”佳肴 季凛”では、ふぐ料理を召し上がれますが、使っているふぐは、活締めの天然のとらふぐです。主な産地は遠州灘です。
もちろん、自分の目利きで、ふぐを仕入れてくるのですが、この時季は、さばふぐという種類のふぐも、たまに入荷してきます。
先週末に仕入れてきました。この様に、活きているままでの入荷は珍しく、殆どが”野締め”(=死んだ状態)です。もっぱら、唐揚げや鍋に使います。
今回のさばふぐは活きているので、当然刺身で、食べられますし、会席のコースの刺身に、使用しました。本来なら、ここでその写真を載せるつもりでしたが、忙しさにかまけて、写真がとれませんでした。あしからず。
味は、とらふぐには、負けます。というより、完敗です。値段も完敗というより、コールド負けです。でも鯛や平目などの白身の魚と比べてみても、決して劣ることは、ありませんし、お客様の多くは、「白身の食べ比べが出来てうれしい。」とか、「初めて食べた。」と仰ってくれました。
ちなみに、この時の会席の刺身の内容は、本鮪(大間産)、平目(沼津産)、さばふぐ(沼津産)、うに(北海道産)でした。
先ほどお話ししたように、とらふぐに劣るからという理由で、さばふぐなどのふぐを、使わない料理人も多くいます。
自分はそういう考えは全く持っていませんし、せっかく早起きして、”佳肴 季凛”のある富士市から、沼津の魚市場まで行くのですから、いろんな魚を仕入れてきたいものです。
料理人を生業として選び、自分で体一丁身を張っている以上、自分の目で見て確かめて、納得したものだけを使って料理を作ってこそ、 ”熱血料理人”の存在意義があるはずです。
高くて良い食材を使って料理を作ることは、誰にもできます。安くて(少々語弊がありますが)良い食材を作ってこそ、本当の意味で料理人だと、自分は思っています。
お客様に美味しい料理を食べて欲しいのが、自分の想いなのです。そして、少しでも、お安く料理を提供したいのです。
”体にやさしい、美味しい日本料理”だけでなく、”『懐』にもやさしい日本料理”を作りたいものです。
志村