西京焼用の鯖&唐揚用のさばふぐ
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3668回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、沼津魚市場に行くと、

昨日注文しておいた由比産のさばふぐが、

用意されていました。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、由比(ゆい)は、桜海老で有名なところで、目下のところ、桜海老の春漁が行われています。
中を確認したら、

他の売場で仕入れをしたのち、魚市場から帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、

週末用の西京焼にするため、

鯖をバットの上に出したら、 さばふぐの下拵えをしようとすると、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、おはようございます♬」
「おはよう。」
「今日はさばふぐを仕入れて来たんだね。いつものように、唐揚用?」
「そうだよ。」
「あと、さば繋がりで、鯖も西京漬に仕込むの?」
「週末の予約用だから、今日仕込めば、ちょうど仕上るよ。少しバタバタしちゃうから、下がっていてね。」
「はぁ~い。」
さばふぐは、

尻びれ(しろ)、背びれ(黄褐色)を切り落としたら、

頭の付根に包丁を入れたら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

頭を掴んだら、皮を剥(む)いてくれ、この方法をぐる剥きと呼んでいます。
さばふぐの包丁を終えた自分は、

裏返しておいた鯖に包丁が入るようになったので、

腹骨の一部を欠き、

半分に包丁したら、

脱水シートに挟んでいったのですが、

この1枚だけは、そのままにしておくと、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、これって、どういうこと?」
「先ずは、

これを見てごらん。」
「うんうん。」
「一枚のまんまのものは、普通のものと比べると、

身が崩れているような感じがしない?」
「なんか、変だね。」
「こういう身質のものは、ジェリーミートと呼ばれていて、加熱すると、溶けたり、溶けなくても、美味しくないんだよ。」
「そんなのあるの!?」
「海水温の上昇だったり、寄生虫などが、その原因なんだよ。」
「食べられるの?」
「食べられるかもしれないけど、美味しくないし、寄生虫となると、加熱しても、何か・・・。だから、ごみ箱行きだよ。でも、完全に解凍するまでは、何とも言えないから、とりあえず、一緒にしておくよ。」
この間に、 真由美さんがさばふぐの水洗いをしてくれ、

その後、

自分が手直しをしたら、

真由美さんが、

拭き上げてくれ、その数44本。
そして、

唐揚用に包丁したら、真空パック用の袋に入れ、一時、冷蔵庫へ。
唐揚用と書きましたが、お弁当や会席料理などに使い、ふぐ料理でお出ししているふぐは、天然のとらふぐのみです。
魚の下拵えが終わったら、

掃除を始め、

これからの時季は、

入念な掃除が欠かせません。
さらに言うと、魚の仕込みをしない時でも、まめに掃除をする必要があります。
そして、ランチの営業が終わり、

鯖を冷蔵庫から出すと、

「親方が言ったように、使えないね。」
「こればかりは、仕方がないよ。鯖はまだしも、同じように、【西京漬】にする銀鱈で、こうなると、半泣きだよ。」
「え゛~っ、銀鱈でもあるの!?」
「うん、あるんだよ。こればかりは、一気にテンションが下がるから、勘弁して欲しいね。」
「そんな銀鱈にあたらないように、僕たちも祈るけど、そのことは、また教えてね。」
「はいよ~。」
真空パックしたさばふぐのうち、

冷凍するものには、

日付と個数を書いておき、書いていないものは、

週末のお弁当に使うので、冷蔵庫へ。
一方の鯖は、

ギフト用にも使うだけでなく、枚数はすぐに分かるので、

無記入のまま、冷蔵庫にしまい、休憩することにしたのでした。
サーモンの半身は【西京漬】、残りの半身はお弁当の西京焼
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3667回目の今日も認(したた)めます。
休み明けの今日、沼津魚市場に着いたら、

最初に向かった売場で、

『西京漬』に仕込むため、

ノルウェー産のサーモン(5,3キロ)を、

仕入れました。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、仕込みを始めることにし、鱗が細かいサーモンは、

すき引きと言って、包丁を使って、鱗を取り除くのですが、角度がずれて、包丁が身に入らないように、注意しなくてはなりません。
鱗を取り除き、

頭を落とし、水洗いしたら、半身を卸し、身を返すと、チビとらがやって来て、

「おはようございます、親方。」
「おはよう。」
「皮が無く、身が見えているってことは、もしかして、もしかして・・・。」
「そのもしかしてで、さっき言ってたけど、

うっかりして、身に入っちゃったんだよ。」
「弘法も筆の誤りってやつ?」
「そこまでの名人じゃないよ。弘法と言えば、自分の名前は、弘信(ひろのぶ)でしょ。名前を説明する時に、弓偏(ゆみへん)にムだと、つまらないから、弘法大師の弘って言うと、やんごとなき感じがしない?」
「言われてみれば、そうだけど、長くね?」
「まぁ、確かに・・・。ところで、名人と言えば、若い頃に勤めていた店で、かなりの包丁名人がいたんだよ。」
「へぇ~。どれくらい、凄いの?」
「とりあえず、サーモンの仕込みを終えたら、話すから、一時撤収。」
「はぁ~い。」
卸した身のうち、半身は、

ギフトや単品用に包丁し、残りの半身は、

お弁当用に包丁し、お弁当用は、

焼きやすいように、同じ部位ごとにしておきます。
有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、切身を袋に入れたら、冷蔵庫にしまい、片付をし、ランチの営業に備えました。
殆どの仕込みを終えたので、チビふぐ達を呼び寄せ、

「これって、万能葱(ばんのうねぎ)って言うんだけど、

さっきの包丁名人の話をするね。」
「うん。でも、どういうこと?」
「その包丁名人なる人は、自分より20歳以上も年上の人でね、万能葱を一度に、10束以上まとめてて、包丁することが出来たんだよ。」
「え゛っ~、マジで!?」
「マジだよ。しかも、一つも繋がったままじゃないんだな。」
「想像もつかない。」
「自分も初めて見た時、びっくりしたもん。それだけでなく、桂剥(かつらむ)きの薄さも別格で、魚を卸すのもそうだけど、きれいで速かったよ。」
「へぇ~!動画でも、見つかるかな。」
「嘘か本当かは分からないけど、鰻(うなぎ)を卸す大会で、全国3位になったことがあるって言ってたよ。」
「凄過ぎ・・・。」
「かつては、何でも手作り、手作業だったから、伝説的な包丁の達人が沢山いたようだよ。便利もいいけど、やはり手仕事には勝るものはないね。」
「一度でいいから、見てみたいね。」
「 色々探したけど、無いみたい。 その人は、もう亡くなったから、自分も見ることが出来ないし、そう思うと、残念だなぁ。料理に限らず、昔の職人にはかなわないよ。」
「ふぅ~ん。」
「そろそろ、ランチの営業時間だから、この辺にしておくね。」
「はぁ~い。また教えてね、親方。」
そして、ランチの営業時間の合間を見ながら、

真空パックしておき、お弁当用の方には、

日付と入数を書いておき、書いてないのは、今週末のお弁当に使うものです。
そんなこんなで、一週間が始まり、今週もお付き合いのほど、宜しくお願いします。
定休日に、お弁当用の鶏肉の照焼の仕込み
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3666回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は定休日でしたが、 お弁当用の鶏肉の照焼の仕込みをすることにし、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、鶏のもも肉の掃除をしてもらいました。
掃除というのは、雑巾やモップを使っての掃除ではなく、日本料理の場合、余分なものを取り除くことを言います。
ただ、日本料理以外のジャンルでは、そのように言うのかどうかは、全くもって、分かりません。
鶏のもも肉の余分なものとは、残っている毛、血痕などのことです。
掃除を終えたら、

盆ざるの上で、バーナーで焼目を付けたら、

掃除を終えたものと交換しながら、

焼目を付けていきます。
全て終わったら、

沸騰したお湯で、

霜降りをしたら、

氷水に落としたのち、盆ざるに上げ、

水気を切ったら、

薄口醤油と日本酒を同割したものと共に、真空パックしておきましたが、鶏肉の照焼について、詳しいことはこちらをお読み下さい。
すると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、

「親方、休日出勤、お疲れ様です。」
「今日の仕込みは、これだけだから、お疲れってほどでもないよ。」
「そうなの?」
「魚の仕込みが無ければ、かなり楽だからね。」
「へぇ~。」
「でも、来週の月曜日は、お昼にバスツアーのお客さんが来るから、しっかり仕事だよ。」
「そっかぁ~、じゃあ、来週は頑張ってね。」
「はいよ。」
ということで、来週は、ランチのみ営業しますが、バスツアーのお客様ということもあり、貸切とさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願い致します。
御祝い用のお弁当と、法事用のお子様弁当
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3647回目の今日も認(したた)めます。
昨日ご用意したお弁当は、

このようなもので、

紅白の紐をかけると、

ふぐネット29人衆曰く、「親方、このお弁当は、御祝い用だね。」
「正解!」
また、今日のお弁当の掛け紐は、

紫と白だったこともあり、ふぐネット29人衆がやって来て、「これは、法事のお弁当だね。」
「正解!」
「これも、法事用?」

「そうだよ。」
「箸が、お子様用みたいだけど・・・。」
「っていうか、みたいじゃなくて、お子様用。」
「どっちのお弁当も見た~い!」
「これから、お話しするから、あとで読んでみて。」
「はぁ~い♬」
大人のお客様のお弁当は、

このようなお弁当で、法事用ですので、

天紙も緑でふち取られたもので、揚物は、さばふぐの唐揚げと鯵の新挽(しんびき)揚げです。
一方のお子様用のお弁当は、

このように仕立てました。
御飯は、

鰹節と韓国海苔のハーフ&ハーフで、白御飯をよそったら、

下半分にホイルをかぶせたら、軽く塩を振ったのち、

鰹節を盛付けます。
今度は、鰹節の方にホイルをかぶせたら、

韓国海苔を盛付け、韓国海苔ですので、塩は振っていません。
揚物は、

海老フライとハムカツで、海老フライは、召し上がりやすいように、尻尾を取ってあり、盛付の都合で、丸くしてあり、

紙皿と仕切りの間に、ソースを入れておきました。
また、法事用ですので、天紙も大人の弁当と同様です。
口取(くちとり)は、

サーモンの西京焼、じゃが芋のチーズ焼、玉子焼で、大人のお弁当の焼物は、

鰆(さわら)の西京焼で、偶然、どちらも骨の無い部分ですが、お子様用のお弁当は、必ず骨の無い尾の部分を使っています。
お子様が召し上がるので、不都合があると、宜しくないのは、言うまでもありません。
最後が、

鶏肉の照焼でした。
お子様用のお弁当の内容は、その時によって様々で、様々なのは、お子様の好み、年齢などを考慮しているからです。
そんなこともあり、可能な限り対応させて頂きますので、お気軽にお申し付け下さい。
お弁当の盛付も、“昼ふぐ”も個室
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3646回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
南蛮漬やお新香などお弁当用の料理は、普段なら、お弁当のご注文を頂いている前日に盛付けるのですが、

今日は、明日もお弁当のご注文を頂いているので、今日、用意しました。
その後、

揚物(鯵のしんびき揚げ、鶏の唐揚げ)にはじまり、

銀鱈の西京焼、玉子焼などを仕上げたら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けてくれ、

このように仕上がり、今日のお弁当は、お祝の御席ということもあり、

紅白の紐をかけておきました。
お弁当を盛付け終えたら、

真由美さんは、“昼ふぐ”の御席の準備をしてくれ、一方の自分は、

ふぐちりを盛付けたら、

ふぐ刺を引き終えると、

「おはようございます、親方♬あと、お弁当もお疲れ様でした。」と、ミニふぐ達。
「おはよう。今朝も、

市場に行って来たから、

ダブルでお疲れかな!?市場からの富士山も、こんな感じだったよ。」
「それはそれは、改めてお疲れ様でした。」
「ところで、ふぐ刺って、白いイメージがあるけど、このふぐ刺は薄く赤い色をしているけど、なんで?」
「このふぐは、ジャンボちゃん(4キロ以上の天然とらふぐ)のもので、大きくなると、皮目の模様がはっきりしてくるんだよ。」
「へぇ~!じゃあ、僕たちは真っ白だよね。もっと言うと、僕たちの心も純白だよ。」
「心の純白さは、どうだろうねぇ。(笑)ラップをかけるから、手伝って。」
「はぁ~い。」
冷蔵庫にしまい、程なくすると、ランチの営業時間となり、お客様も御来店され、二品の先付にはじまり、先程のふぐ刺、

唐揚、厨房で温めてから、ふぐちりをお出しし、今更ですが、ふぐ料理のコースでお出ししているふぐは、全て天然のとらふぐです。
ふぐちりを召し上がったら、土鍋を下げ、厨房でふぐ雑炊を作り、再びお客様の元へ。
“昼ふぐ”の合間には、通常のランチメニューを召し上がったお客様もいらっしゃり、気忙(ぜわ)しい朝から昼を過ごし、夜の営業に備えたのでした。
お弁当用の西京焼は、銀鱈(ぎんだら)、鰆(さわら)、サーモン
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3645回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に着き、

最初に向かったのは、

【西京漬】用のサーモン(ノルウェー産)を扱う売場でした。
山積みにされた中から選んだのは、

5,3キロのもので、

加熱調理するとは言え、

えらを見て、鮮度を確認した上で仕入れています。
また、サーモン同様、

【西京漬】に仕込む鯖(さば)も仕入れたのですが、

昨日仕込んだので、

そのまま冷凍庫へ。
荷物の整理が終わったら、サーモンの下処理をしようとすると、

ミニふぐ達がやって来ました。
「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「さっきの写真で気になったことがあるんだけど、どうして、サーモンなのに、鰤(ぶり)の発泡スチロールに入っているの?」
「1ケースに4~5本入れた状態(20~25キロ)で出荷され、国内の問屋が小分けして売るからで、サーモン専用のスチロールは無いんだよ。」
「ふぅ~ん。」
「そもそも商売人は、そんなことに頓着しないし、するのは、魚の良し悪しだからね。こんな説明で分かったかい?」
「いつも色々教えてくれて、有難う。今日も仕事、頑張ってね!」
「はいよ~。」
サーモンは切身にしたのち、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしてお手製の西京味噌と共に真空パックし、

サーモンの【西京漬】の仕込みが終わりました。
ところで、明日と明後日は、お弁当のご注文を頂いており、焼物はいつものように、西京焼を御用意するのですが、明日は、

銀鱈で、明後日は、

鰆(さわら)で、お子様用のお弁当のご注文も頂いているので、お子様には、

サーモンを御用意します。
その後、

煮物(人参、ごぼう、つくね、白滝)を仕込んだら、

明日と、

明後日用に分け、煮物のあしらいに使う隠元(いんげん)も、

同様にして、冷蔵庫へ。
また、揚物(鯵のしんびき揚げ)は、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが打粉をしてくれ、

同様にしておき、お弁当の仕込みが終わる頃には、ランチの営業時間となり、夜の営業が終わったら、

道具類を用意し、明日に備えたのでした。
午前のお弁当と夕方のお弁当
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3637回目の今日も認(したた)めます。
昨日お話ししたように、今日は、午前と夕方にお弁当の御注文を頂いていたので、ルーチンの段取りをしながら、午前のお弁当の仕上げをすることにしました。
御飯は、どちらも筍御飯(たけのこごはん)ですので、

煮含めておいた油揚げと出汁を分け、

炊き始めました。
筍御飯に限らず、全ての料理は、仕上がり時間の午前と夕方に分けて、仕上げるのですが、海老の酒煮(さかに)だけは、

煮汁から上げ、夕方の分は、冷蔵庫へしまっておきました。
海老の酒煮の煮汁は、

煮物の彩りの隠元(いんげん)を煮含ませるために使います。
そして、揚物(鯵のしんびき揚げ、鶏の唐揚げ)にはじまり、

煮物(人参、ごぼう、つくね、白滝)、

サーモンの西京焼、玉子焼を仕上げたら、自分はお役御免となり、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けてくれ、

仕上ると、チビふぐ三羽烏がやって来て、

「おはようございます、親方&真由美さん」
「おはよう♬」と返したものの、自分は他の仕込みがあるので、この場から立ち去り、様子を眺めていると、色々と話をしていたのですが、その入れ知恵が杞憂(きゆう)であらんことを・・・。
仕上ったお弁当は、

掛け紐をしてから、箸(はし)とおしぼりを挟み、お客様が取りに見えるのを待つばかりとなりました。
そうこうしていると、ランチの営業時間となったのですが、

夕方のお弁当の引き渡し時間が早かったこともあり、1時閉店(12時半LO)とさせて頂いたのですが、お断りしてしまったお客様には、この場を借りて、改めて、お詫びさせて頂きます。
夕方のお弁当には、

鶏肉の照焼が入るので、スチコン(スチームコンベクションオーブン)に下拵えをした鶏肉と煮物を入れ、加熱し始めました。
鶏肉の加熱時間は1時間10分と長く、お弁当に使う時は、一番最初に始める仕事で、加熱温度は70度です。
そのため、煮物を完全に仕上げることは出来ないものの、同時に行うので、スムースに仕事が出来ます。
その後、

サーモンの西京焼、玉子焼、揚物(さばふぐの唐揚げ、鯵のしんびき揚げ)を仕上げると、

真由美さんが盛付けを始めてくれ、

スチコンから煮物を出し、

煮上げて、盛付け終わったら、

折をカウンターに移動しました。
移動したのは、鶏肉の照焼は、包丁して、そのまま盛付けるからです。
加熱し終わり、

たれを掛けながら焼き上げると、

再び、個室に移動し、

煮物の彩りの隠元、筍御飯を盛付けたら、出来上がりです。
すると、

朝同様、チビふぐ三羽烏がやって来て、

「揚物の天紙(てんし)の縁(ふち)が、緑色になっているのは、どうしてなの?」と、訊いてきました。
「このお弁当は、法事用のお弁当だからだよ。」
「へぇ~。」
「あと、掛け紐も、

法事用のものだから、

白と紫のものだよ。」
「そうだね。朝の紐は、緑のものだったから、特別なお弁当じゃないってこと?」
「正解!鋭い。ちなみに、お祝い事のお弁当の御注文をもらった時は、紅白の紐にしているよ。」
「へぇ~。色々なものがあるんだぁ。」
「また今度、色々教えてやるから、今日はここまでにしておこうね。」
「はぁ~い。」
お客様が仕上ったお弁当を取りに見えた頃には、夜の営業時間となっていたのでした。
お弁当の引き渡し時間に関しては、ご指定の時間に合わせますので、お気軽にお申し付け下さい。
バスツアーの日に、明日のお弁当の仕込み
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3636回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
土曜日は、沼津魚市場が休みなので、仕入れに行くことはありませんが、今朝は、娘達のお弁当作りを手伝いました。
また、バスツアーのお客様が見えるだけでなく、明日のお弁当の仕込みもしなくてはならなかったので、

5時過ぎからのスタートです。
先ずは、

お弁当用のチキンカツを揚げると、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが仕上げ、今日のように、魚市場に行かず、仕事に追われることが確実な時は、揚物をお弁当のおかずにし、結果として、自分が揚げることになります。
とは言え、こういうことが為せるのは、店舗兼住宅の最大のメリットであるのは言うまでもありません。
その後、出汁を引くなど、普段の仕込みをしながら、

バスツアーのお客様用の料理の盛付けをし、

全て終わったら、

お弁当の煮物の仕込みから始めました。
真由美さんに、

人参と牛蒡(ごぼう)の皮を剥いてもらい、包丁したら、

下茹でを始めると、

ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんが、厨房に。
「親方、おはようございます。」
「おはよう♬」
「どうして、水から茹で始めているの?」
「人参や牛蒡のような根菜は、火が入るのに時間がかかるから、水が茹でるんだよ。」
「へぇ~。」
「葉物(はもの)のように、青いものは、熱湯で茹でてから、氷水に落とすなどして、色が飛ばないようにするんだよ。根菜と違って、すぐに火が入るからだよ。」
「ふぅ~ん。」
「ちなみに、明日の煮物の彩りに使うのが、

隠元(いんげん)なんだけど、隠元もそういう風にするんだよ。」
「あと、牛蒡と白滝だけ、

ざるに入れてあるの?」
「これらは、火の通る時間が違うからだよ。」
「なるほどね~。」
「バスのお客さんも見えるまでに、出来るだけ仕込みをしたいから、今日はこの辺にしとこう。あと、バスのお客さんのお見送りもお願いね。」
「はぁ~い♬」
下茹でを終えたら、

つくねを加え、

下のざるには、牛蒡と白滝が入っています。
鍋にこれらを入れたら、

出汁、日本酒、てん菜糖、薄口醤油、塩で味を調え、頃合いを見て、火を止めたら、

朝と夕方用に分け、

冷蔵庫へ。
3つあるのは、明後日の月曜日の娘達のお弁当用で、明後日の月曜日も、お弁当作りを手伝うことになったのですが、頂き物の筍で、筍御飯を炊くので、実は想定内のことです。
とりあえず、煮物の仕込みが終わったので、

早お昼を食べることにし、バスのお客様が見える時は、ほぼカレーで、今日はチキンカツカレーにしました。
ランチの営業時間となり、しばらくすると、

予定どおり、バスが到着したのですが、バスツアーのお客様が見える時は、フリーのお客様をお断りすることも多く、今日も然りで、この場を借りて、改めてお詫びさせて頂きます。
デザート以外の料理を出し終えると、外から、

「♬ で~んでん虫虫 かたつむり ♬」の歌声がしたので、外に行くと、「
親方、今日のバスは、かたつむりのイラストが描いてあるよ。 」
「そうだね。天気がいいから、このまま外にいてね。」
「はぁ~い。」
店内に戻り、デザートをお出しし、程なくすると、出発時間となり、

お見送りをすると、「親方、僕たちもバス旅行に連れてって~。」の声。
当然、聞こえぬふりをして、店内に戻り、

葉血引(はちびき)の南蛮漬、沢庵(たくあん)などを用意したり、

西京焼用のサーモンに串を打ち、お弁当の仕込みや準備をしている頃、

真由美さんは洗い物をしており、仕込みを終えた自分も参戦し、終わったら休憩を取りました。
そして、夜の営業が終わったら、

玉子焼用の鍋をはじめ、道具類を準備し、一日が終わった次第です。
刺身と西京焼用の鰆(さわら)は、三重県熊野灘産
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3635回目の今日も認(したた)めます。
今朝、

沼津魚市場に行くと、

三重県熊野灘産の鰆(さわら)が並んでいました。
焼物の中で、自分が最も好きな魚が、鰆の西京焼ですので、仕入れる必要がなくても、足を止めざるを得ません。
西京焼用に仕込んだものがあったものの、刺身用にする魚の仕入れをしなくてはならなかったので、 状態を確認することにしました。
3キロ台が、

4キロ台のものが、

それぞれ3本ずつあり、

4,4キロのものを仕入れることにしたのですが、3キロ台のものは、最初から素通りです。
というのも、3キロ台と4キロ以上の鰆を比べると、脂の乗り、身質など、全ての点で、全くの別物だからで、自分にとっての鰆は、最低でも4、0キロないと、鰆とは呼ぶことが出来ません。
『佳肴 季凛』に戻り、鰆の仕込みを始め、頭を落とした時点で、乳白色をしていたので、脂があることが確認出来、水洗いをすると、

再確認出来ました。
鰆は、魚の中でも、最も身割れしやすい魚なので、

卸す時には、

細心の注意が必要で、身割れさせることなく、卸すことが出来、ひと安心。
上身(頭を左にした時に、上になる身)から、切身にしていったのですが、

尾に近くなり、形の良い切身が取れそうもなくなった部分を、刺身用にすることにしました。
もう半身つまり、下身の方は、

上身の尾の部分と同じような位置で包丁し、

キッチンペーパーで挟み、

冷蔵庫へしまうことにし、仮に刺身として使わなくても、お弁当用の西京焼するので、このような方法を取ったのです。
西京焼用に切身にすると、

チビふぐ三羽烏がやって来て、

「おはようございます、親方。」
「おはよう。」
「親方が鰆を好きなのは、前々から知っているんだけど、どうして、

通販や持ち帰り用の【西京漬】には、並んでいないの?」
「実は、お客さんにも言われたことが、何度もあるよ。」
「やっぱりね。」
「鰆の美味しい時季って、限られていて、本当に良い鰆を仕入れて、納得がいくものを仕込むと、商品化するのは、すごい難しいことだからだよ。」
「なるほど~。春ってついているから、春が一番美味しいの?」
「いやいや、寒鰆(かんざわら)っていう呼び方もあるくらいだから、12月から3月くらいまでかな。」
「へぇ~。あと、商品化しない理由もあるの?」
「自分が気に入って仕込んだものだから、焼き上げるところまで、見ていたいっていう半分冗談、半分本気というのもあるね。」
「いやいや、親方のことだから、本気じゃないの?」
「どうだろうねぇ~。そんなことより、仕込みをするから、これにて解散。」
「はぁ~い♬」
切身にしたら、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、袋に入れ、冷蔵庫にしまい、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、

掃除をし、その合間に、

出汁を取るため、あらの部分も焼いておきました。
ランチの営業が終わると、刺身用の魚の手持ちが不安になったので、サブとして用意しておいた鰆の皮目を炙っておくと、今朝の仕入れが功を奏し、

今夜の会席料理の刺身として、

焼津産の鯵(あじ)、富山産の蛍烏賊(ほたるいか)、湯葉と共に、お客様のもとへ。
そんな合間を見ながら、

鰆の真空パックし、天然のとらふぐ命の陰に隠れた鰆命の自分の一日が終わったのでした。
お弁当の後に、フライヤーと厨房の掃除
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3629回目の今日も認(したた)めます。
法事用のお弁当の仕上がり時間も早かった今日は、

5時前から、仕事を始めました。
魚市場に行く時は、4時起きですので、30分以上遅れの起床は、かなり楽なのは、間違いありません。
煮物(人参、牛蒡、さつま揚げ、蒟蒻)にはじまり、

揚物(さばふぐの唐揚げ、鯵のしんびき揚げ)、

玉子焼、サーモンの西京焼、

鶏肉の照焼などを仕上げると、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けてくれ、

このように仕上りました。
法事用のお弁当ですので、

紐は、紫と白のもので、

おしぼりと箸を挟んだら、袋に入れ、箱詰し、お客様が取りに見えるのを待つばかりとなりました。
その後、フライヤーの油を漉し、

フライヤーの掃除をすることにし、最初に真由美さんが洗い、

自分が仕上げをし、素手でやっているのは、汚れの落ちを確認するためです。
フライヤーが終わったら、

厨房の床や側溝の掃除をし終えると、

チビふぐがやって来て、「親方、フライヤーの中って、こんなになっているんだね。」
「そうだよ。見るのは、初めてだっけ?」
「うん、初めて。きれいになると、見ている方も気持ちいいよ。」
「食べ物を作る以上、きれいにしておかいないとね。それに、美味しい料理はきれいな厨房と道具しか出来ないってことを、浜松にいた時の親方に教わったことを、今でも守っているだけだよ。」
「へぇ~。何年くらい前?」
「22か23年前だね。その親方とは、今でも連絡を取っているよ。」
「そういう付き合いって、いいよね。」
「どんな形であれ、同じ人と10年付き会えるのは、お互いが良い関係で、お互いを認めていることだから、二人が素晴らしいってことだと思うよ。」
「ほぉ~。それは、良いことを聞いたね。」
「まだ、他の掃除とかもあるから、下がっていて。」
「はぁ~い。」
そして、漉した油をフライヤーに戻したら、

新しい油を注ぎ足し、早朝からの仕事が、ひと段落したのでした。
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