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もっとおいしいお話し

HOME ≫ ブログ

3種類の地魚の中に、とらふぐ


今日仕入れた

天然のとらふぐは  

いわゆる地物の

静岡県沼津産でした 



2024年11月1




いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


魚菜食文化でもある

和食文化を

支えてくれる漁師の

代弁者として

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます





今朝、沼津魚市場から

戻って来ると

ミニふぐちゃんが

やって来ました


「おはよう、親方🐡

何だかんだ

いろいろ仕入れて来たね」



と、ミニふぐちゃん



「おはよう🐡

そうだね

今朝は、どこそこの売場

てんこ盛り

だったよ」

と、返しました



「そりゃ良かったじゃん!

で、何が入ってるの?」



「眼鯵(めあじ)でしょ



胡椒鯛(こしょうだい)と




とらふぐだよ


分かってはいると思うけど

胡椒鯛も


とらふぐも


締めてから

持って来たよ」



「メアジは

そのまま?」



「いや、地元の

朝獲れの魚で


死後硬直前だったから


締めた後


氷入りの海水で

冷やし込んだら


えらも抜いたよ




で、何か

気付いたことある?」



「あっ

全部、地元の魚じゃん!」


「やるじゃん!

地物とか地魚

ってやつね」



「えへへ・・・

天然のとらふぐって言えば

静岡の場合

遠州灘が有名だけど

沼津でも獲れるものなの?」


「たま~にね

ただ、専門に

とらふぐ漁を

やっている漁師はいないよ」


「専門って

どういうこと?」


「漁期に

延縄漁をやることだよ」


「じゃあ

このとらふぐは

どうして獲れちゃったの?」


「たまたま網に

掛かって

獲れちゃったんだよ」


「そうなんだぁ

さっき漁期って

言ってたけど

延縄漁をやる期間って

いつなの?」



「静岡、愛知、三重の

東海三県は

10月から2月末までだよ

それ以外の時季に

獲れるとらふぐ

要は

網で獲れた

とらふぐの場合

制限が無いんだよ」



「かかっちゃったから

OKってこと?」



「そうだよ

延縄は

とらふぐを狙って

獲るわけだし

小さいものは

獲れても

放流しなきゃならないんだよ

網にかかるのは

少ないからね」



「そうやって

資源管理をしているんだね」


「そうだよ

だから

産地にもよるけど

漁期だからって

毎日、漁に出るわけじゃ

ないんだよ」


「そうなんだぁ」



「天気や海の状態

にもよるけど

日を決めて

操業しているからね」 


「そうなんだぁ」 





眼鯵は

明日、卸すので

このままにしておきました



というのは

身から水気が

出にくいからです 



胡椒鯛は


卸し身を

キッチンペーパーで

挟んでおいたのですが

死後硬直してから

卸すよりも

卸しやすいからです




とらふぐは

このあと

キッチンペーパーで

挟んでおきました



「魚って

種類によって

下処理っていうか

保存方法も

色々なんだね」



「それぞれに

身の質の違いあるからね」


「ってことは

覚えることが

沢山あるってこと?」


「そうなるけど

その違いが

魚の味の違いだし

それを活かすのが

料理人の技量だから

楽しいし

そのために

市場へ行っているんだよ」


「まぁ、親方の

仕入れの様子を見ていれば

十分楽しんでいるのは

よく分かるけどね」


言うまでもありませんが

魚市場に行くのは

仕入れ目的です


それ以上に

色んな魚のことを

知るためにも

行っていますし


そこで得たものは

伝票に上がることのない

プライスレスにして

何事にも代え難い

料理人としての

財産なのです







「おかず用の

銀鱈の切落しの西京焼じゃん

脂乗り乗りで

ん~まそう🤤

そんじゃ、また明日🐡


by ふぐとらちゃん





⭐⭐ コエタス ⭐⭐

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が 

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています


ご興味、ご関心のある方は

御覧ください 

自分史上最高の鰹(かつお)を水揚げした誠丸の船頭と話してみた


これまでに

色んな漁師と

話をしたことがありますが


今朝、話をした漁師は

自分史上最高の鰹を

水揚げした漁師でした


2024年10月18日

Vol.4514





いらっしゃいませ


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支えてくれる漁師の

代弁者として

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志村弘信が

今日も認(したた)めます




今朝、沼津魚市場から

戻って来ると

ふぐとらちゃんが

やって来ました




「おはよう、親方🐡

今日の仕入れは

シマアジだけとか・・・?」





「おはよう🐡




西伊豆・土肥(とい)の

活かしのものなんだけど




今日は、バスが来るから

仕入れは

これだけだよ」



「この一匹のためだけに

仕入れに行って来たの?」




「縞鯵(しまあじ)1枚だろうと

他の魚だろうと

気に入った魚を

気に入った分だけ

仕入れなきゃ

気が済まないから

いいんだよ」


「今更ながら

そうだよね~」



「魚は縞鯵ONLYだけど

それ以上の仕入れが

あったんだよ、今朝は」


「え゛っ

どういうこと?」



「そう言えばさぁ

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-35.png



3か月くらい前に

こんな話をしたのを

覚えているよね?」


「覚えているよ

親方史上最高って

豪語していたからねぇ

で、このブログと

どういう関係があるの?」


「この漁師っていうか

この船の親方と

話す機会があったんだよ」


「へぇ~

水揚げする魚があれば

来るんじゃないの?」



「地元の漁師じゃないから

沼津に来るのは

月1とか2なんだけど

あの鰹のことを

どうしても

話したかった

っていうか

訊きたかったんだよ」



「何でもかんでも

知りたがりの

親方らしいね♬」



「そりゃそうだよ

食材のことは

どんなことでも知らないと

気が済まないし

特に、魚はね」



「魚菜食文化の

日本料理を支えてくれる

漁師や水産業のことを

声を大にして

親方は言っているもんね」


💯満点の回答を

有難うございます!

それじゃあ

今朝の市場に

時計の針を戻すよ」


「はぁ~い♬」 


920点を超える時間経過の矢印記号のイラスト素材、ロイヤリティフリーのベクター素材グラフィックスとクリップアート - iStock



ということで

今朝(5時過ぎ)の

沼津魚市場です 




岸壁に

地頭方(じとうかた)の

誠丸(まことまる)が

停まっていたので




親方に声を掛け

以前仕入れた鰹のことを

伝えると


親方が

出て来てくれました




「親父さん

7月半ばに仕入れた鰹が

めちゃめちゃ

良かったんだけど

また、あういう魚がいたら

是非使いたいので

頼みますよ」
8c00a3


「そりゃ良かったよ

釣り上げた時の締め方

冷やし込みの方法には

かなり気を

使っているからね」


「それは分かるんだけど

他にも

何かあるんでしょ?」


「冷やし込んでいる間は

海水の塩分濃度を

計っているんだよ」


「え゛っ

どういうこと?」


「塩分濃度の違いによって

身の冷え方

締まり方に

違いが出るんだよ」



「・・・・・」


「あと、はらわたを抜くか

抜かないかで

冷え方に差が出て

結果的に

身の色と鮮度に

差が出るんだよね」


「それって

勘でやるものなの?」


「いやいや

ちゃんとデータを取って

それを基に

編み出したんだよ」


「そこまでするから

前の鰹みたいに

なるんだぁ」



「それを聞いて

安心したよ」


「でも、そこまで

やるようになったのは

どういう訳なの?」



「うちらは

コイツ(実の息子)と

やっているんだけど

これまでみたいな魚の

獲り方をしていると

コイツの時代には

魚がいなくなっちゃうから

今からでも

良い魚を良い状態で

獲る工夫が必要なんだよね」



「そうだよね~

自分も必要以上に

仕入れることをしないで

気に入った魚を

使う分だけ

仕入れているし

命ある魚を

粗末には出来ないからね」




「板前さんの言う通りだよ

自分みたいなやり方を

好まない連中もいるけど

誰かが、どっかで

変えていかないと

良くないからね」



言うこと全てが

百発百中で

自分の考えを射止めてくれ

心の中で万歳三唱🙌



全ての漁師が

誠丸の親方みたいな

考えではありません


というのも

獲る魚だけでなく

漁法も違うからです 


ただ、最近では

誠丸の親方のように

丁寧な下処理をして

出荷する漁師も

増えてきています 


幸いなことに

そういう漁師の年齢は

自分と同世代の

アラフィフ以下なのです 



そういう漁師の応援団にして

代弁者の使命として

魚菜食文化の日本料理の

魅力を伝えるべく

声を出し続けます




「すっぽんを卸すのは

明日かなぁ~

そんじゃ、また🐡


by 熱血君





⭐⭐ コエタス ⭐⭐


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目下のところ、トップシーズンの水魳(ミズカマス)こと、大和魳(ヤマトカマス)


少し前までは

素通りしていた

水魳ですが

ここ一か月で

抜群に良くなり

目下のところ

一押しの魚です 




2024年10月17日

Vol.4513



いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます



今朝、沼津魚市場から

戻って来ると

ミニふぐちゃんが

やって来ました




「おはよう、親方🐡

水カマスだよね?

今日も仕入れて

来たんだぁ」





「おはよう🐡

水魳だよ

今、一番いい魚だね

それこそ

抜群、最高、絶好調

まぁ、トップシーズンだね」

と、返しました 


「そこまで

言っちゃう?」



「日にもよるけど

入荷がある時は

それこそ

何トンのレベルだよ


毎日、市場に

行くわけじゃないけど

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-33.png


先週なんて

3,5トンもあったからね」


「それって、凄くね

で、今日のは

どこ産なの?」


「今日のは


由比のだよ」


由比(ゆい)とは

桜海老で有名で

静岡市の漁港です 



「由比の水カマスも

沢山獲れたの?」


「昨日の浜(=産地)の

水揚げは

よく分かんなけど


今日持って来たのは

100キロくらいだね」




「じゃあ

今朝の沼津の魚市場に

入荷はあったの?」





「入荷する前に

戻って来たから

正確なところは

わかんないけど

予定表には

川奈のが100キロって

書いてあったよ」


川奈とは

東伊豆の伊東の漁港です 


「今日の水カマスは

何にするの?」



「酢で締めて

刺身に使ったり

揚物だよ」

「揚物って

天ぷらとか・・・?」 


「いやいや、フライだよ」


「フライ!?

季凛みたいな日本料理店で

フライって

ありなの?」


「そりゃ、ありだよ

より美味しい食べ方で

出すのが

大事だからね



こんな感じだけど

生パン粉を使っているから

サクサク、ふわふわ!」


「サクサクは分かるんだけど

ふわふわって

どういうこと?」



「魚に脂があるから

ふわふわになるんだよ」


「油で揚げるから

脂の有る無しは

関係ないんじゃね?」


「大いにありなんだよ

こういうフライを食べたら

変なフライは

食べられないよ」


「そうなんだぁ

魚の種類は

関係あるの?」


「無いよ

脂が絶対条件だよ

で、今は

水魳が断トツ!」



「でも、こういうのって

市場に行っているから

分かるんでしょ?」




「そうだよ

たださぁ、水魳自体は

知ってはいたけど

夏前までは

素通りしていた魚なんだよ」


「え゛~っ」



「水魳って

なんちゃんって

赤魳(アカカマス)みたいな

扱いだから

大したことが無いと

思っていたんだけど


その良さを知ったら

虜(とりこ)になっちゃったよ」



赤魳とは

本魳(ホンカマス)とも呼ばれる

いわゆる魳(カマス)のことです


アカカマスの形態写真



「そんなに良いんだぁ~

市場に通っているだけのことは

あるじゃん!」




「そうだよ

魚市場へ行って

リアルの魚を見れば

自然環境、経済状況とか

色んなことが

分かるんだよ」




「ってことは

学校じゃん!」


「そんでもって

魚のことを

教えてくれる先生が

漁師で

自分が生徒で

魚菜食文化の

日本料理を支えてくれる

漁師の応援団なんだよ」



「なるほどね~

応援団なら

熱くなるわけだ

よぉっ、熱血料理人!」



「あはは・・・

それはそれとして

魚の時季は

大体の目安があるけど

入荷や水揚げが増えて来たら

様子を見ながら

仕入れるようにしているよ」



「水カマスが増えてきたのは

いつぐらいからなの?」



「先月の半ばくらいからかな~

その中に

肥えているのを

見るようになって

中には

水魳には思えない

サイズが出て来たんだよ

 
そうなってからは

よく仕入れているけど

今月に入ってからは

抜群だね」 



「へぇ~」


水魳は

鱗(うろこ)を取り

頭を落としたら

水洗いします





三枚に卸したら



酢締め用と

揚物用に分けます



酢締めの方は

皮と


身に塩をしておきました



最終的には

このようになったのですが



詳しい仕込み方については

こちらを👇



一方のフライ用は


血合い骨を抜いてから


塩、胡椒をし

パン粉をつけます 



酢締めにしたものも

血合い骨を

抜かなくてはなりません


抜いた血合い骨は

出汁を取るため

ゴミ箱行きとはなりません


また、頭と中骨も

同じ様に

出汁を取るため

焼いておきました



身も美味しいので

出汁も然りです



寒さを感じるまでは

良い水魳の

入荷があると

予想していますが


こればかりは

自然のことゆえ

神のみぞ知る 






「明日は

バスが来るんだって

FIGHT🚌

by ふぐとらちゃん




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魚食文化のメッカ的存在としての沼津魚市場

  

ホームグランドの

沼津魚市場がある

静岡県沼津市は

全国1位の

干物の生産量を

誇ります 


さらに言うと

静岡県も1位です


にもかかわらず

長い間に築かれた

良き食文化を

守らないのは

何故なんでしょう?


2024年10月12日

Vol.4510




いらっしゃいませ


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「おはよう、親方🐡

こんなに野菜を

仕入れて来たってことは

食遊市場(注1)

行って来たの?」



と、熱血君が

訊いてきました



「おはよう🐡

そうだよ

いつもみたいに

魚市場(注2)の帰りに

寄って来たんだよ」


(注1)食遊市場

 沼津魚市場から

 車で15分程のところにある

 食品だけでなく

 消耗品などを扱う

 ショッピングモールです 





(注2)魚市場

 沼津魚市場のことです


「今日は土曜日だから

魚市場は休みじゃね?」



「そうだよ


だから


ガラ~ン


でも、三連休だったから


観光客が

来ていたよ」


「へぇ~

観光客って

どこから来るの?」


「多いのは

首都圏だけど

関西、北陸方面の

ナンバーなんて

珍しくないよ」



「ヤバっ

ってことは

沼津港って

全国区?」


「そうだね

まぁ、静岡県が

干物の生産量が

日本一で

全体の4割を

占めているんだけど

そのうちの4割が

沼津だからね」



「すげぇ~じゃん!

沼津が全国の16%

ってことは

聖地とかメッカって

言っても

いいんじゃね?」



「そうだね

そういう優位な数字が

あるんだから

それを色々と

活かせばいいんだけどね」



「その言い方だと

活かせていない

ってこと?」


「そうだね

新しくて

良さそうな物があると

節操無く

真似するし

それでいて

取って付けたように

個性とか伝統とか

言う始末だから

嫌になるね


そもそも

町おこしとか

地域密着

地元重視の類(たぐい)って


だ~れ一人として

傷付けない

きれいごとだから

何の意味も

為さないって思うんだよね」


「あぁ、言えてるかも」



「そういう事を

“先生”や“お役人”に言ったら

嫌そうな顔をされたことが

何度もあるよ」


「親方らしいね

でもさぁ

そろそろ

大人になった方が

いいんじゃね?」


「大人だからこそ

むきになるべきだよ

直向(ひた)向きに

自分の仕事に臨むのが

職人にして

プロだから

誰が何と言っても

自分は変わらないし

変えないよ」



「はぁ~

恐れ入ったけど

安心したよ

で、どうして

休みなのに

市場へ行って来たの?」



「例のあれだよ」


「あぁ、あれね

ここじゃ言えないけど

お店に来れば

言えるんでしょ?」


「そうだよ

隠し事は嫌いだからね」




料理人に限らず

職人には

自らの仕事に

納得することが全てで

妥協は存在しないのです


また、自分にとっては

沼津は富士市の隣なので

正確には

地元ではありませんが


自分の地域

地元という

限られた範囲でしか

物事を捉えることが

出来ないような

狭い了見は

低俗にして

取るに足りません 



伝統ある魚菜食文化である

日本料理の魅力を

最大限に伝えるのが

自分の使命なのです 







「南京豆腐って

かぼちゃの豆腐なんだよね

そんじゃ、また🐡

by ふぐとらちゃん



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とらふぐを締める位置が、他の魚と異なる理由



魚を締めるとは

刃物を使って

魚を即死させ

血を抜き

鮮度を保つことです 


その方法は

魚によって

違いがあり

とらふぐの場合

他の魚とは

異なります



2024年10月11日


Vol.4509


いらっしゃいませ


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天然のとらふぐ

西京漬(西京焼)を

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「おはよう、親方🐡

がっつり

仕入れて来たね~」



と、ふぐとらちゃん 


「おはよう🐡


遠州灘のとらふぐでしょ



伊豆・土肥(とい)産の

勘八(かんぱち)に



東伊豆の水魳(みずかます)

なんだけど


水魳は

この中から




2,0キロ選んだんだよ」 



水カマスは、通称で

正式な名前は

大和魳(ヤマトカマス)です 


「水カマスの

えらの辺りが

赤いけど・・・」


「朝獲れの魚だったから

締めたんだよ



えらを切って

氷入りの海水で

冷やしたら


えらを抜いてから



持って来たんだよ」


「活きていないけど

締めたってこと?」



「そうだね

死後硬直する前だから

締めたんだよ


小魚の場合

血抜きをしなくても

味に大きな差は

ないんだけど

した方が

雑味がなくなるから

するんだよ」 


「へぇ~

カンパチは

どうやって締めたの?」


「暴れないように

眼を隠したら


頭の付根と

尾びれの付根に

包丁を入れたら



即、氷入りの海水で

冷やし込むんだよ


一気に冷やすのは

締めると

体温が上がって

身が焼けるのを

防ぐためで


焼けるっていうのは

加熱したように

身がふやけることなんだけどね」



「神経を抜かないの?」



「神経を抜いた方が

いいんだけど

何よりも、血抜きだね


血は内臓と同じだから

内臓が残っていると

身が傷むのが

早いからね


あと、勘八を締めた方法が

一般的な魚の締め方だよ


頭の付根に

包丁を入れると

姿に傷がつくから


水カマスみたいに

えらに包丁を入れるだけでも

構わないよ」






「そうなんだぁ~

で、とらふぐは

包丁の痕が

残っているだけけど

締め方が違うの?」


「違うんだよ

一般的な魚の場合

鱗(うろこ)を取って

頭を落として

内臓を抜いてから

卸すんだけど

とらふぐっていうか

フグ類は

卸し方自体が

違うからだよ」 


「どういうこと?」


「卸していく途中で

説明するね」


「うん」



とらふぐは

有毒部位があるので

内臓を取り除くことと

卸すことを

同時にする魚です


皮を剥いたら

顎(あご)の部分を掴んで



かまと内臓を

同時に外します


この時に

頭の付根を

包丁で押さえないと

外しにくく


骨を切らずに

急所の辺りに

包丁を入れるように

するのです


また、構造上

えらに包丁を

入れにくいので

背骨を切らずに

包丁を入れるのです


手前側に入れるのは

左手で、ふぐを抑え

右手で、包丁を持つからです


また、とらふぐの場合

他の魚と身質が違うので

死後硬直後でも

身の弾力が

無くならないので

神経を抜く必要がありません


さらに言うと

繊維質が多く

水分が多いため


歯応えと甘味が

味わえるふぐ刺に

仕立てるには

天然のとらふぐの場合

最低でも

2日を要します 


つまるところ

とらふぐは

他の魚とは

全くの別ものと

言っても過言ではありません


それを言ったのが

希代の美食家にして芸術家の

北大路魯山人

(きたおおじ ろさんじん)で



“ ふぐのうまさというものは

実に断然たるものだ

と私は言い切る

これを他に比せんとしても

これに優る何物をも

発見し得ないからだ”

と、言っています


全くもって

その通りにして

それゆえ

“ふぐに魅せられし料理人”

になってしまったのです 


それだけでなく

あの愛くるしい姿とは

似ても似つかぬ

美食であるのも

ふぐ料理の魅力でもあります 


卸し終えたら

水洗いし



拭き上げ


12本のとらふぐの

仕込みが


終わりました



また、勘八も



水魳も


血抜きをしてあるので

身に透明感が

残っています 


締め方次第で

身の持ち方にも

違いがあり


このような技術が

生まれたのも

魚菜食文化でもある

日本料理の

偉大な知恵です 


魚を生で食べる

他の料理文化には無い

伝統を引き継ぎ

後世に繋ぐ努力を

怠るわけにはいきません  





「14日は

休みだけど

夜は予約があるんだって

そんじゃ、また明日🐡

by 熱血君



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二日連続で仕入れた揚物用の眼鯵(めあじ) 


加熱調理するからと言って

鮮度を無視することは

出来ません

昨日、今日と

仕入れた眼鯵も

然りです



2024年10月10日

Vol.4508




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今日も認(したた)めます 





「おはよう、親方🐡

今朝は、メアジを

仕入れて来たんだね」


と、ミニふぐちゃん



今更ですが

仕入れ先は

沼津魚市場です


「おはよう🐡

今朝もだけど

昨日も仕入れて来たよ

今朝のも



昨日のも


由比のだよ」


由比(ゆい)は

静岡市清水区にあり

桜海老(さくらえび)で

有名な漁港です 



「約5キロあるけど

何に使うの?」



「そのまま

刺身だったり

酢で締めたりもするけど

基本的には

揚物用だよ」


「鮮度が良くても

揚物にしちゃうの?」


「そうだよ

食材は鮮度が

大事だからね

古くなってから

調理しても

味を落とすだけだからね」




「こんだけあると

なかなかの数じゃね?」


「1本が100グラム位で

4,7キロだから

50本として

半身が一人分だから

約100人分だね」


「大台じゃん!」


「そうだよ

バスツアーの御席の

揚物に使うからね

来週もバスが来るけど

11月は

バスの予約が多いから

ある時に仕入れて

仕込んでおかないと

困るからね」




「そっか~

100人分って言っても

20人のお客さんが

5回来れば

終わっちゃうもんね」



「バスの予約の

2,3日前に

魚があればいいけど

そうとは限らないからね」 


「そうなんだ~」


「それに

『魚はある時に仕入れろ』

っていう格言も

あるくらいだからね」


「そんな格言も

あるんだぁ」



眼鯵の卸し方は

👇の通りです 



①鱗(うろこ)を取る



②ぜいごを取る



ぜいごとは

尾びれの付根にある

とげ状の部分です 


この作業を

残りの片身も

同じ下処理をします



③鱗を取る(残りの片身)



④ぜいごを取る(残りの片身)



⑤頭を落とす



⑥腹わたを抜く




⑦水洗い



「水洗いをしてくれるのは

いつもどおり

真由美さんだね」


真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです 



⑦三枚に卸す




⑥真空パック




ちなみに

昨日仕込んだ眼鯵です



頭と中骨は

きれいに下処理をしたら

出汁を取るため

焼いておきました



「ここまで

使ってもらえたら

メアジも

嬉しいだろうね」




「眼鯵を獲った漁師を

思えば

粗末には出来ないよ」



「そうだよね

こういうのを見ると

親方が、自分のことを

漁師の応援団って

言っているのが

よ~く分かるよ」



「何度も言っているけど

日本料理って

魚菜食文化だから

その担い手の漁師が

いないと

本当に困るんだよ」


「そうだよね~」



そのためには

自ら、魚市場へ行き

その現場を

知り尽くさなくては

ならないのです 





「鰯つみれ錦糸蒸しも

仕込んだんだね

そんじゃ、また明日🐡


by ふぐとらちゃん 


⭐⭐ コエタス ⭐⭐


当店のお取り寄せや 

通販の商品などを

召し上がった方々が 

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています

ご興味、ご関心のある方は

御覧ください


3,5トン分の2キロの水魳(ミズカマス)こと、大和魳(ヤマトカマス)


ここ最近

爆獲れ中の魚が

水魳(ミズカマス)こと

大和魳(ヤマトカマス)です


そんなわけで

今日も仕入れて来ました



2024年10月6日

Vol.4503



いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


魚菜食文化でもある

和食文化を

支えてくれる漁師の

代弁者として

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 




「おはよう、親方🐡

水カマスじゃん!

ここ最近

よく仕入れて来るよね?」



と、熱血君が

訊いてきました


「おはよう🐡

9月の半ば過ぎから

3か所ある

東伊豆の定置網で

かなりの水揚げが

あるんだよ」

と、自分



「かなりって

どれくらい?」



「詳しいことは

覚えていないけど


今日の場合

熱海・網代(あじろ)の定置で

3,5トンあったよ」



「え゛~っ

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3,5トンって

どんだけ~」



「どんだけ~

って言われても

言い表せないけど

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0081.jpg



仕入れたのが

2キロで

20本前後で

1本が100グラムだから

さぁ、考えて!」



「あちゃ~

そう来たか・・・

1キロで10本でしょ

3500キロだから

35000本じゃん!


ヤバ過ぎ~

で、見た感じだと

どんな感じなの?」


「500キロって言うと


これぐらいだよ


正確には

589.0だけどね」



「絶句・・・」


「トラックで

持って来るんだけど



これを

フォークリフトで

持ち上げたら



一気に

ダァ~ッと



開けるんだよ」


「水カマスの滝じゃん!」


「あはは・・・


広げた中から



自分好みのを

選ぶんだよ 」


「親方の好みって?」


「先ずは

サイズを揃えること


水揚げされて

数時間しか

経っていないから

死後硬直していないもの


この2つが

ポイントだよ」



「へぇ~」

「選んだら


秤にかけてもらって



えらに包丁を入れたら


氷入りの海水に

落とすんだよ


その後で

取り出したら


えらを取って

また冷やすんだよ


こうすると

身の持ち具合も

別ものになるんだよ」



「こんなことする人って

いるの?」



「多分いないね

小魚だから

氷水で締めるのが

普通だしね


大きくても

小さくても

血抜きをした方が

いいからね」


「これって

朝獲れの魚だから

出来ることなんでしょ?」



「そうだよ

そのために

少しでも早く

市場に行くんだよ」


「でも、こういう魚ばかり

じゃないんでしょ?」



「もちろん

そうなんだけど

出来る限り

良い魚を仕入れる

努力と工夫は

必要だからね」



「恐れ入ったよ」



「少しでも

美味しい魚を

食べる機会が増えれば


魚菜食文化の

日本料理の良さを

知ってもらえるからね」


「そうなんだぁ~」


ちなみに

水魳の正式な名前は

大和魳(ヤマトカマス)です 


鱗(うろこ)を取り

腹わたを抜いたら


いつものように

女将兼愛妻(!?)の

真由美さんに

水洗いしてもらいました 



その後

三枚に卸すと



「身が透き通った

感じだけど・・・」


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0145.jpg


「そうだよ

ほら」



血抜きしていないのは

こんな感じだよ


前の日に水揚げされた

水カマスだから

単純には

比べられないけど

瑞々(みずみず)しさは

無いでしょ?」


「そんな感じだね」 



折角の朝獲れの

水魳なので

クオリティチェックをして

ランチの営業に

臨むことにしました



血合い骨を抜いたら

天ぷらにして


ざるうどんと共に・・・😋





「蓮根も大葉も

あるじゃん

親方、ズル過ぎ~

でも、裏山C・・・🤤

で、食レポは?」


「フワフワで

溜まりません😋

以上!」



「はぁ~(*´Д`)」



また、偶然にも

お持ち帰り(テイクアウト)の

揚物の盛合せのご注文を

頂いたので



このように

仕上げました



水魳は

新挽(しんびき)揚げにし


これ以外は

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0207.jpg


鶏の唐揚げと


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0210.jpg


海老の彩り揚げです



「これはこれで

美味しそうだし

きれいだねぇ~」




ここ最近の

水魳の良さには

ただただ

感心するばかりです 



いわゆる

旬ということになるのですが


季を尊(たっと)び

凛とす

とあるように

時季の食材を前にして

背筋を正したくなる

ほどの食材が

水魳です


同じカマスの

本魳(ホンカマス)こと

赤魳(アカカマス)よりも

安価ではありますが

コスパという点では

本カマス以上なのは

間違いありません 


そういう魚を

自らの目利きで仕入れて

料理に仕立てるのが

我が道ゆえ


そのためには

どんな些細な

妥協も許されないのです 






「ハロウィンが近いから

南瓜の豆腐

じゃないんだよ

皆、間違えないでね

そんじゃ、また🐡



by ミニふぐちゃん 



⭐⭐ コエタス ⭐⭐

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黄肌鮪(キハダマグロ)の幼魚キメジよりも、小さいチャッパ



地方によって

魚は呼び名が

変わるものです

今朝仕入れた

チャッパなる魚とは・・・


2024年10月2日



いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


魚菜食文化でもある

和食文化を

支えてくれる漁師の

代弁者として

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます 



今朝、沼津魚市場から

戻って来ると

ミニふぐちゃんが

やって来ました



「おはよう、親方🐡

これって

キメジだよね?」




「黄目近(キメジ)でも

いいんだけど

チャッパ

っていうんだよ」

と、自分 



「チャッパ!?」




「ほら

チャッパでしょ」


「本当だ」




「沼津っていうか

静岡県内では

そう呼んだりもするけど

キメジよりも

小さいのが

キメジになるかなぁ


さっきの

入船状況のボードを

見てごらん」



「うん♬」


「小(こ)キワ

キメってあるけど


小キワは

小さいキハダマグロで


キメは

キメジのことだよ」



「それぐらい

分かるよ~



そう言えば

このチャッパの

頭のところに

針金みたいなのが

刺さっているけど・・・」



「神経を抜くのに

針金を刺してあるんだけど

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9541.jpg



この久義丸の親方は

全部の魚に

この下処理をして

持って来ているんだよ」


久義丸は

沼津市戸田(へだ)の

漁船ですが

今朝、水揚げした魚は

三宅島周辺で

獲ったものとのことです


「マジで!?」


「そう言えば

この間の沖鰆(オキサワラ)も

同じ様にしてあったよ

これこれ」





「あっ、思い出したよ!

そん時も

同じようなことを

親方が言ってだよね」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG8200.jpg




「だから

水揚げする前から

魚をチェック

していたんだよ


リフトに乗せられて


売場のバックヤードに

来たら



狙っていた

チャッパを選び


目方を

計ってもらったんだよ



鰓(えら)も

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9564.jpg


腸(はらわた)も

抜いてあるから
 


見た目よりも

目方が小さいから

ラッキーだったよ」



「どうしてなの?」



「普通は

全ての内臓込みの

目方だけど

それが無い分

お得なわけだからね」


「なるほど~」


「こういうのを

“抜き”って言うんだけど

内臓が無い分

鮮度が落ちにくいしね」


「目方が減ると

漁師は損しないの?」


「確かに

損って言えば

損なんだけど


良い状態で

買ってもらえば

魚だけでなく

漁師の評価も

上がるから

次回以降

こういう漁師の魚は

高値が付きやすく

なるんだよ」



「へぇ~

こういう世界でも

リピーターとか

常連みたいなものも

あるんだね」



「そうだよ

この間の沖サワラを

知っているから

今日も仕入れたんだよ」


「そっかぁ~」


「釣った魚を

ここまで大事にするのは

最終的には

水産資源の保護にも

繋がるからね」



「良いものを

必要な分だけ

獲るってこと?」



「そうだね

ただ、網で獲るのと

釣るのとでは

違いがあるし

漁師はそれぞれ

専門の獲り方があるから

一概には

言えない部分も

あるけどね」



「そうなんだぁ」


その後

売場には

このように並べられ


キハダマグロも



沖サワラも

えら、はらわた

神経抜きの状態でした 



頭を落とすと

脊髄に針金が

突き刺さっており


白い液体みたいなものが

神経です 



水洗いを終え

卸すと


身には

弾力感がありました


言うまでもなく

下処理が

完璧だったことの

証です 



背と腹に分け

皮に包丁目を入れたら

バーナーでFIRE🔥


粗熱を取り

血合いを外したら

早速

今日のランチタイムに

お出ししました



また、今夜の会席料理の刺身でも

お出しし



チャッパ

胡椒鯛(コショウダイ)

湯葉の三種盛でした 

ちなみに

胡椒鯛も

地物です



沼津魚市場は

漁港が併設されているので

朝獲れの魚を

仕入れることが出来

“送り”と呼ばれ

全国各地から

入荷してくる魚と

組み合わせれば

色んな可能性が膨らみます 


魚の美味しさは

魚菜食文化の

日本料理文化の

最大の魅力です


その魅力を引き出すだけでなく

地方ならでは

日本料理のあるべき姿を

突き詰めるのが

自分の使命に

他なりません 




「この用意を

したってことは

もしかして

明日は・・・

そんじゃ、また🐡



by 熱血君






⭐⭐ コエタス ⭐⭐

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見た目そっりくりの地物の胡蘆鯛(コロダイ)と胡椒鯛(コショウダイ)


魚には

見た目も呼び名も

似た魚が

よくいます 

そんな魚が

今朝仕入れた

胡蘆鯛(コロダイ)と

胡椒鯛(コショウダイ)です


2024年9月27日



いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし


魚菜食文化でもある

和食文化を

支えてくれる漁師の

代弁者として

【佳肴 季凛】の

店主兼熱血料理人の

志村弘信が

今日も認(したた)めます



沼津魚市場から

戻って来ると

熱血君が

やって来ました




「おはよう、親方🐡

え~っと

何だっけ

この2つの魚?

よく似ているけど

別の魚なんだよね」




「漢字で書いても

よく似ているんだよ

で、思い出した?」

と、自分 




どちらも

沼津魚市場で

仕入れた地物です


「え~っと

う~ん・・・

ダメだ

思い出せないよ」


「大きい方が

胡蘆鯛(ころだい)で




小さい方が

胡椒鯛(こしょうだい)


思い出した?」



「そうだそうだ!

コロダイとコショウダイ

どっちも

活きていたの?」


「そうだよ

夏場は活魚(かつぎょ)の

水揚げが少ないんだけど

ここにきて

ようやく

増えてきたんだよ」



「暑いと

ダメなの?」


「暑いと

水温も高くなって

魚も深い所に

潜っちゃうんだよ

しかも

水面辺りなんて

気温とほぼ同じだから

そこを通ったら

魚も弱っちゃうし

持って来る間に

水温も上がれば

死んじゃうから

活かしたまま

持ってこないんだよ」


「そうなんだぁ~」


「で、どっちも

締めてから

持って来たんだよ」



取り出した胡蘆鯛です

暴れないように

目隠しをします 




頭と


尾の付根に

包丁を入れたら



氷入りの

海水の中へ



胡椒鯛も

同じように

下処理をしました





氷入りの海水で

冷し仕込むのは

体温が上昇して

身が焼けるのを

防ぐためです 


身焼けすると

白っぽく

加熱したような状態になり

白太(しらた)とも

呼ばれています



もちろん

使い物になりません 



鱗(うろこ)を

取り始めてくれた

女将兼愛妻(!?)の

真由美さんを見ると

熱血君が

声を掛けていました


「おはよう、真由美さん

この2つの魚の名前

知ってる?」


「小さい方は

コショウダイだけど

大きい方は

見たことあるような

ないような・・・」



「え゛っ

知ってたの?」


答えることが

出来なかったので

ばつの悪い熱血君です 


「だって

大体の魚の

鱗を取るのは

私に役目だし

お客さんに

出す前にも

味見させてもらうから

何となくは

覚えているよ」



「さすがだね」




「でも、皮を

引いた状態になると

ぜ~んぜん

分かんないよ」


「そうだよね~」


その後

三枚に卸した

コロダイと

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9180.jpg


コショウダイです

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9178-1.jpg


「この状態じゃ

ほぼ一緒じゃん!」



「じゃ、皮を引くと

どうかな?」



「そりゃ

ちっちゃい方が

コショウダイなのは

わかるけど・・・」



ということで

こちらが

胡蘆鯛(ころだい)で


こちらが

胡椒鯛(コショウダイ)です


皮を引くのに

多少ミスしてしまったのは

見過ごして下さい


大きくなれば

皮目の模様が

濃くなるのですが


これまでの

経験上

コロダイの方が

いくらか濃い感じです 



ただ、事前情報が無く

皮を引いた状態で

当たるかどうかは

自信がありません 


肝心の味ですが

これも

見た目同様

大差はありませんが

コショウダイの方が

磯魚っぽい

風味が強い感じで 


強いて言えば

コロダイの方が

上品な感じです


コロダイとコショウダイの

一番の共通点は

漢字で書いた時の

胡蘆鯛と胡椒鯛と

思っているのは

自分だけでしょうか・・・!?





「玄関前の彼岸花が

咲き始めたね

そんじゃ、また🐡

by ミニふぐちゃん 



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マイナー魚の偽高砂(ニセタカサゴ)を、刺身にしてみた


マイナー魚の中には

美味しい魚が

沢山います

そんな魚の一つの

偽高砂(ニセタカサゴ)を

仕入れてみました 




2024年9月26日


いらっしゃいませ


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志村弘信が

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今朝、沼津魚市場から

戻って来ると

ふぐとらちゃんが

やって来ました



「おはよう、親方🐡

メアジは分かるけど

この赤い魚は

初めて見るような・・・」

と、ふぐとらちゃん

「おはよう🐡

初めて仕入れて来たからね

っていうか

正確に言うと

おまけなんだけどね」

と、自分 



「何て名前なの?」


「偽高砂(ニセタカサゴ)!」



「ニセってことは

マジタカサゴとか

ガチタカサゴに

あとは、リアルタカサゴ

もいるの?」 



「あはは

そんなわけないじゃん

ただ、高砂(タカサゴ)って

魚がいるから

その別種の意味で

偽(ニセ)らしいよ」



「そうだよね~♬」 


ニセタカサゴは

メアジ同様

東伊豆・稲取の

定置網漁で

水揚げされたものです



眼鯵を

選んだ後に



先程お話ししたように

おまけとして


GETしました


メアジも

ニセタカサゴも

朝獲れですので

死後硬直はしていません



えらに包丁を入れたら


氷入りの海水で

冷し込み



えらも抜いておきました


えらを抜くことで

さらに血抜きが出来ます


それにより

魚の生臭みを

取り除くことが

出来るのです 


血抜きをするのは

それなりに

大きな魚ですが

小さい魚でも

やらないことに

超したことは

ありません 


自分が気に入った魚ですので

するのは

当然のことです

珍しい魚ですが

下処理の仕方は

一般的な魚と

変わりはありません



鱗(うろこ)を取ったら


頭を落とし

はらわたを抜いたら

水洗いします





画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9054.jpg



三枚に卸したら

血合い骨を

抜きました

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG9061.jpg



身の大きさの割に

大きいのです


2本のうち


1本は

皮を引きました


残りの1本は

皮に包丁目を入れたら


バーナーで🔥



粗熱が取れるまで

冷蔵庫に

入れておき


このように

盛付けました 



「刺身にしたのは

どうしてなの?」


「刺身って

鮮度が大事だし

朝獲れだからね

気に入れば

何かの機会に

使えるからね」



「そうなんだぁ~」



クオリティチェック

したところ

予想通り、合格!

合格速報!! | 善家塾


今回は

そのままと炙り

にしましたが

酢で締めても

良さそうな感じですが


ニセタカサゴは

いわゆる

マイナー魚なので 

数がまとまらないのが

最大の欠点です 


とは言っても

刺身用の魚の

引き出しが増えたのが

最大の収穫でした


偽高砂のような

マイナー魚に出会えるのも

沼津魚市場は

漁港が併設されているからです


その恩恵を受ける以上

魚菜食文化を支えてくれる

漁師の代弁者として

声を出し続けていきます






「天然のすっぽんで仕込んだ

すっぽん鍋だからじゃん!

んまそ~🤤

そんじゃ、また明日🐡

by 熱血君 




⭐⭐ コエタス ⭐⭐


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