頂きものの三重県安乗産の鰤(ぶり)で仕込んだ西京漬
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3634回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
昨日、「おはよう御座います 。お世話になります。少しですが、ブリを送りました、どうぞ宜しくです 。」というメッセージがあり、あくる日の今日、

宅配便で届きました。
送り主は、天然のとらふぐの仕入れ先の一つでもある三重県安乗(あのり)の魚屋さんで、

沼津魚市場の問屋とも取引があるので、とらふぐ以外の魚なども仕入れたことがあります。
鰤の実際の状態は分からないものの、ここ最近のこの魚屋さんのSNSの投稿を見る限り、十分脂が乗っていることが分かっていたので、半身をコース料理の西京焼にすることにしました。
ということで、

冷凍庫から、

【西京漬】用のノルウェー産の鯖(さば)を出し、
扇風機の風をあてること、20分足らずで包丁が入るようになったので、

腹骨の一部をすき取ったら、

上(かみ)と下(しも)に包丁したら、

脱水シートに挟み、冷蔵庫へ。
届いた発泡スチロールからを開け、

鰤を取り出すと、

活〆にされていたことが分かりました。
すると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、

「おはようございます、親方♬鰤を仕入れるなんて、珍しいよね。」
「おはよう。っていうか、普段の行いが良いから、もらったの。」
「えっ~、凄いじゃん!普段の行いが良いかどうかは分からないけど・・・。(笑)」
![お前・・・センスあるよ - なんて言ったの?へのボケ[1666922] - ボケて(bokete)](http://d13n9ry8xcpemi.cloudfront.net/photo/odai/400/12dd5af0c8e1ca08cc710ec2fc083d6e_400.jpg)
「あはは・・・。僕たちと比べてもいい?」
「熱烈歓迎!」

「長さ的には同じだけど、目方は?」
「もらい物だから、分からないけど、自分の感覚からすると、6キロぐらいかな?ジャンボちゃん達は4129(良いふぐ)グラムだから、鰤の方が大きいね。」
「あと一つ訊いてもいい、親方?」
「何?」
「鰤って、大きくなるにつれて、名前が変わるから出世魚なんだよね。」
「間違ってはいないけど、必ずしも正解というか、100点満点の答じゃないよ。」
「え゛っ~!?」
「出世魚って、歴史上のある人物になぞらえているんだよ。」
「初耳学!誰、だれ?」
「豊臣秀吉だよ。」
「理由は?」
「豊臣秀吉は、元々、武士の生まれではないのは、知っているよね?」
「農民ってことになっているって、歴史の授業で教わったよ。」
「イエ~ス!所説あるけど、それは抜きね。その時の名前は?」
「日吉丸。その次が、木下藤吉郎、羽柴秀吉、豊臣秀吉。」
「何回、変わった?」
「4回。」
「農民の生まれで、天下統一を成し遂げて、武士の頂点になったわけだから、大出世だよね。」
「うんうん。」
「となると、出世魚っていうのは、4回名前が変わらないと、厳密に言うと、出世魚じゃないんだよ。」
「で、鰤は?」
「東日本と西日本では、呼び方に違いがあるけど、東日本の場合、ワカシ、イナダ、ワラサ、ブリって変わるよ。」
「ワカシは聞いたことがないけど、他はあるなぁ。」
「ワカシは市場価値が低いから、流通するケースは少ないね。でも、沼津の魚市場は漁港もあるから、水揚げされて、売場にも並んでいるよ。」
「ほぉ~。」
「あと、出世魚は、成長するにつれて、市場価値つまり値段が高くなるのも、大事な点だね。」
「じゃあ、僕や私たちは?」
「一般的には、とらふぐだよね。でも、大きさによって、チビとら(0,5キロ以下)、並とら(0,6キロ以上2,5キロ未満)、BIGちゃん(2,6キロ以上4キロ未満)、ジャンボちゃん(4キロ以上)って、自分は呼んでいるよ。」
「親方の中では、とらふぐは出世魚なんだね。ふぐに萌え燃え・・・ が座右の銘だけあるね。」
「そうだね。時間も押しているから、授業はこの辺でおしまいね。」
「はぁ~い♬」
ちょっと長めの脱線になってしまいましたが、再び本線に戻ります。
鱗が細かい鰤は、

包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取り除いてから、頭を落とし、水洗いしたのち、 三枚に卸しました。
予想通り脂が乗っていたので、西京漬にするため、

切身にし、残りの半身は、

皮に包丁目を入れたら、

バーナーで炙り、

粗熱を取るため、

すぐに返し、しばらく、このまま冷蔵庫へ。
鰤の下処理が終わったら、掃除をし、ランチの営業に備え、ランチの営業の合間を見ながら、

出汁を取るため、頭や中骨を焼いておきました。
ランチの営業が終わったら、

酢飯の上に、鰤、

蛍烏賊(ほたるいか)を乗せ、ハーフ&ハーフ丼を作り、

堪能し、しばし休息。
夕方になり、夜の営業の準備をしながら、

切身の部分は、西京漬にし、

小さめの切り身は、娘達のお弁当用にしたり、

あらの部分も、

西京漬にし、おまけアイテムや後々の賄いとなります。
鯖も同様にし、

どちらも冷蔵庫へ。
また、娘達の夕飯に出してあげると、

大満足のようでした。
元々はSNSで繋がり、 その後、縁あって、取引させてもらうようになり、さらには、お互いの行き来が出来ることは、何よりも尊(とうと)いことで、“袖振り合うも他生の縁”という諺(ことわざ)があるように、人との縁を大事にしていきたいものです。
新しいランチのお品書き
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3633回目の今日も認(したた)めます。
今日、 新しいランチのお品書きが納品されたのですが、

ランチメニューは、

昨年の暮れにリニューアルし、

全てのコースに、西京焼をお出ししています。
新しいお品書きのメニューそのものは従来同様で、新しくしたのは、

裏面のお取り寄せというか、お持ち帰りが可能なアイテムです。
新しいというか、付け加えたのが、

当店オリジナルのポーセラーツの器で、

カウンターの隅にある“癒やしのふぐギャラリー”にも置いてあり、イラストを描いたのは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
すると、チビふぐ三羽烏がやって来て、

「親方、やっと載せたね。」
「そうそう。事務仕事は、つい遅れがちになっちゃうんだよね~。あと、【季凛オンラインショップ】でも購入できるようにしたから、良かったら、お買い求め下さいな。」
「勉強してくれる?」
「それは、普段の行い次第かな。(笑)」
「・・・・・。とりあえず、お小遣いを貯めようっと。」
従来どおり、これらは、通販サイトだけでなく、御来店頂いてても、ご購入出来ます。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
『西京漬』などの新しい化粧箱
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3630回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は、ランチの営業が終わったら、

『鰯の丸煮』と、

『西京漬』の箱詰と包装をすることにし、先ずは、

『鰯の丸煮』を箱詰し、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが包装し始めると、

ミニふぐ三羽烏は、そばでおとなしく見ていました。
『西京漬』の箱詰を始め、

銀鱈、サーモン、鯖が各2枚入ったもので、15種類あるセットのうちで、一番人気のものです。
すると、

先程同様、

一部始終を、

おとなしく、

見ていたのですが、「親方、化粧箱がいつもと違うんだけど・・・。」
「よく、気付いたね。最近、変えたんだよ。」
「やっぱりね。」
「年が明けてから、色々調べ、サンプルを取ったりして、使い勝手を確認していたんだけど、これまでのものもあるから、順次、代えていくよ。」
「ふ~ん。」
「それでね、2、3日前に、新しいのが3種類、届いたんだよ。そのことが、今日のお話しだから、さっきみたいに、おとなしくしていてね。」
「はぁ~い♬」
前置が長くなりましたが、ここからが本題です。
新しい化粧箱は、

3つの大きな段ボールに入って届き、個室にある椅子とテーブルの大きさを見ると、大きさが想像が出来ると思います。
ちなみに、3つの総重量は、

70キロですので、1個あたり、23キロです。
中を確認することにし、

一番小さいものは、黄色の地に雲竜(うんりゅう)柄が入ったもので、

中と、

大は、黒一色のものです。
箱に入れる数や、入れた時の状態を考慮しながら、

クッションペーパーを敷き、箱詰し、

封をすれば、包装するのみです。
箱自体は既製品ですので、

これまで同様、こちらで、ラベルを貼るようになっています。
新しいもの好きであるだけでなく、飽きっぽい性分ですので、装丁が変わることは、それこそ想定内ですが、肝心の中身の美味しさを変えるつもりはありません。
『西京漬』の仕込みも、お弁当用の西京焼も、サーモンと葉血引(ハチビキ)
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3628回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、沼津魚市場に着いたら、

最初に、こちらの売場に向かいました。
最初に向かったのは、

『西京漬』用のサーモン(ノルウェー産)を仕入れるためで、

加熱調理するとは、

鮮度の確認は不可欠で、

5,6キロのものを、

仕入れ、

34枚の切身にし、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、真空パックしたのち、冷蔵庫へ。
②と書いてあるのは、

尾の部分で、お弁当用のものです。
すると、

29匹のふぐネット達がやって来て、「34枚あるから、皆で1枚ずつ、食べられるね。それでも余るよ。親方に、訊いてみようか!?」と話していました。
当然、こういう話は聞いて聞かぬというか、聞こえぬふりの自分であるのは言うまでもありません。
それでも、まだ話しているので、

「切り落としの部分は、おまけアイテムだから、焼いてあげるよ。」
「やった~!それでも、いいよ。」
「良い子じゃなく、良いふぐにしていたら、考えるよ。まだまだ、仕込みが沢山あるから、撤収、撤収!」
「はぁ~い♬」
また、お弁当用の切身の隣にあるのは、

葉血引(ハチビキ)のかまの部分で、葉血引は、

昨日仕入れた、神津島産のもので、かまの部分は、賄いなどにしています。
ところで、明日、明後日と法事用のお弁当の御注文を頂いているので、

揚物(鯵のしんびき揚げ)、

煮物などの仕込みをし、西京焼用のサーモンと、

葉血引に、

串を打っておき、サーモンの方が明日用で、葉血引が明後日用です。
明日のお弁当は仕上がり時間も早く、5時前には始める予定で、3日連続の早起きとなるので、この辺りで、失礼させて頂きます。
西京漬&西京焼デー
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3626回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日はお弁当のお弁当の御注文を頂いていたので、その仕上げから一日が始まったのですが、その前に、ひと仕事をし、

娘達のお弁当の揚物(海老フライ、ハムカツ)を揚げました。
お弁当は、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、このように盛付け、娘達のお弁当を作るのは、基本的に真由美さんです。
そのまま、仕事を始め、

煮物にはじまり、

サーモンの西京焼、玉子焼など、全ての料理を仕上げたら、

真由美さんが盛付けてくれ、

このように仕上がり、今日の御飯は、筍御飯でした。
一方の自分は、

お持ち帰り用の銀鱈とサーモンの西京焼を仕上げると、

ミニふぐがやって来て、

「おはようございます、親方。お弁当の切身とは、全然違うね。どっちも美味しそうだけど、やっぱり一品用の方がいいなぁ~。」
「おはよう。そりゃ、そうだよ。切り落としで良ければ、今夜食べてみる?」
「マジで!?食べたい、食べたぁ~い♬」
「じゃあ、下がっていてね。」
「はぁ~い。」
冷めた西京焼は、

真空パックして、冷凍庫へ。
これらを焼いている間に、

3種2入と呼んでいる銀鱈、サーモン、鯖が各2枚入ったギフト用の『西京漬』を箱詰めしておくと、

真由美さんが包装したら、

冷凍庫へ。
ランチの営業時間まで余裕があったので、真由美さんが、

『西京漬』のリーフレットに、

“さらに美味しく焼けるレシピ”のQRコードのシールを貼っていると、ミニふぐ達がやって来て、

珍しいことに、おとなしく見ていました。
おとなしく見ていたのは、夜の西京焼のお預けを食らわないためなのは、言うまでもありません。
そして、一日の営業が終わり、

銀鱈の切り落としの西京焼を焼くと、

間髪入れずにやって来て、「親方、焼けたね。いただきま~す♬」
「どう?」
「脂乗り乗りで、ご飯泥棒なのは、間違いないね!」
「でしょ。じゃあ、これをつまみにするかな。」
「明日、魚市場に行くんだから、控え目にしてね。」
「はいはい。」
こんなことを言われたのは初めてのことで、リーフレットの仕事をしていた時に、真由美さんに入れ知恵されたのは、間違いないはずです。
そんなこんなで、西京漬&西京焼デーとも言うべき一日が、終わったのでした。
日曜日の『西京漬』は、サーモンと鯖
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3623回目の今日も認(したた)めます。
定休日前の日曜日の仕入れは自ずと少なめだったり、というよりも、沼津魚市場に仕入れに来る機会は少なくなるのですが、

『西京漬』用のサーモン(ノルウェー産)を仕込まなくてはならないので、

今朝は、仕入れに行って来ました。
日曜日は、多くの魚市場が休みということもあり、入荷が少なく、サーモンの入荷が無い場合もあることを心配していましたが、

この4本が残っており、反対側を見ると、

“頭隠して、尻ならぬ尾隠さず”状態。
このようになるのは、サーモンは大きな発泡スチロールに5本前後入って入荷し、それを売場で仕分けるので、箱のサイズもバラバラだからです。
えらを確認すると、

5,4キロのものが、

一番鮮やかな色をしていたので、これを仕入れることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ると、オンラインショップを通じて、

『西京漬』の御注文を頂いていたので、急遽、鯖(ノルウェー産)の仕込みをすることにし、

冷凍庫から鯖を出したら、

扇風機の風をあてること20分で、包丁が入るようになったら、

腹骨の一部を欠き、

上(かみ)と下(しも)に包丁したら、脱水シートに挟み、冷蔵庫へ。
鯖の次に、サーモンの下処理に取り掛かると、

チビふぐ三羽烏がやって来て、

「おはようございます、親方。サーモンって、こんな風にして、鱗を取るの?」
「イエ~ス!サーモンは鱗が細かいから、包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取るんだよ。サーモンの他には、鰤(ぶり)、平目(ひらめ)も、この方法だね。」
「少しでも、角度がずれたら、包丁が身にも入っちゃうでしょ?」
「BINGO!だから、すき引きをする時は、注意が必要だよ。」
「ミスすることもあるんでしょ?」
「勿(もち)の論(ろん)。身に入りそうになると、何となく分かるから、その時点で手を止めて、確認するから、ひどいことにはならないんだけど、そうなると、ブルーな気分になるよ。」
「そうだよね。早起きして、気に入った魚しか仕入れない親方だもん、よ~く分かる。」
「そういうことだから、下がっていて。」
「ホイホ~イ♬」の声と共に下がっていたと思ったら、

厨房で、

フライヤーの掃除をしている女将兼愛妻(!?)の真由美さんに気付き、

「フライヤーって、こんなになっているんだね~。」と言いながら、黙々と仕事している真由美さんにも、感心していました。
一方の自分は、

三枚に卸し、

切身にしたら、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、冷蔵庫へ。
そして、

フライヤーの掃除を終えた真由美さんと共に、

カウンター内と、

側溝の掃除をしました。
また、日曜日ということもあり、二人の娘の昼ごはんを作らなくてはならず、サーモンの切り落としで、

サーモン丼を作る頃には、ランチの営業時間が近づいていました。
ランチの営業後、鯖もサーモンと同じようにしておき、夜の営業の合間を見ながら、

それぞれ、

真空パックし、日曜日の『西京漬』の仕込みと共に、一週間が終わったのでした。
5,0キロの特大の葉血引(ハチビキ)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3619回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に着くと、

伊豆七島( 伊豆大島、利島、新島、神津島、御蔵島、八丈島、三宅島)を漁場(ぎょば)とする魚の仕分けをしており、沼津魚市場では、これらの漁場を島周りと呼んでいます。
その中に、

葉血引(ハチビキ)がいたので、良さげなものを選(よ)り、

秤にかけると、

5,0キロで、葉血引としては、かなり大きいサイズです。
その後、売場には、

葉血引をはじめ、

目鯛(メダイ)、

勘八(カンパチ)、

縞青鯛(シマアオダイ)などが並んでいました。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻り、仕込みを始めると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんが、

やって来てました。
「親方、おはようございます♬葉血引じゃん。」
「おはよう!そうだよ、よく知っているね。」
「 時々、仕入れているのを、ブログやSNSで見ているもん。 刺身にしたのを見ているけど、美味しそうだよね。」
「美味しいよ。個人的には、色んな意味で好きな魚だね。面白いことに、沼津では、葉血引ではなくて、赤鯖(アカサバ)って呼ばれているんだよ。」
「え゛っ~!?」
「自分も知らなくて、セリ人に、『葉血引って、どれくらいの値段なの?』って訊いたら、『・・・!?』って顔をされて、『あそこの金目鯛(キンメダイ)を細長くしたような赤い魚だよ。』って、指を差したら、『あっ、赤鯖ね。』って、言われたことを、覚えているよ。」
「ふぅ~ん。でも、何で赤鯖?」
「色々と調べたけど、分らず仕舞い。葉血引のことは、また教えてあげるから、撤収、撤収。」
「はぁ~い♬」
一般的な魚のように、葉血引も鱗を引くのが、

最初の下処理で、これぐらいのサイズとなると、

コンタクトレンズぐらいのサイズです。
鱗を取り除いたら、頭を落とし、はらわたを抜き、水洗いしたら、

水洗いしたら、

三枚に卸しました。
これぐらいのサイズとなると、尾の部分などは筋が強くなり、刺身には不向きですので、

あえて切り落とし、卸し身の方も同様です。
骨付の身は、

針金を入れ、鮮度落ちを防ぐため、血抜きをしてから、

キッチンペーパーに包んで、軽めの真空パックをして、氷詰めにしておきました。
普段使うような2~3キロぐらいのものなら、皮目をバーナーで炙るのですが、今日のようなサイズの葉血引だと、皮も硬くなるので、皮を引いて使うため、

そのまま、冷蔵庫へ。
頭や骨などは、焼いてから出汁を取るため、

下処理をし、

かまの部分(賄い&おまけアイテム用)と、

尾(お弁当用)の部分は、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、

真空パックしておき、冷蔵庫へ。
今日入荷があった葉血引の中で、自分が仕入れたものが一番大きいもので、どんな魚であれ、大きいものはワイルド感があるだけでなく、旨味も豊富ゆえ、惹かれしまいます。
手に取った葉血引が一番だったのは、その想いが通じたのかもしれません。
葉血引(ハチビキ)や浜鯛(ハマダイ)等のかまの西京漬
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3616回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は沼津魚市場に、

仕入れに行って来たのですが、定休日前ということもあり、鮮魚つまり、生の魚介類の仕入れは皆無で、鮮魚の仕入れ無しは想定内のことでした。
というのもの、仕入れるべき魚は、

【西京漬】用の銀鱈(アラスカ産)と鯖(ノルウェー産)だけだからです。
一昨日の金曜日の時点で発注しておき、売場のバックヤードに行くと、

自分用の銀鱈(ぎんだら)と鯖(さば)を、

積んだら、

雨で濡れないように、

養生して、魚市場から帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、

銀鱈を冷凍庫にしまおうとすると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、

「銀鱈って、こんな風になっているんだ~。親方、いくつ入っているの?」と訊くので、「1ケースに11~12本入っていて、1本が2キロくらいかな。比べてみる?」と言うと、

「並べて、並べて~。」と、当社比ならぬジャンボちゃん比。
そんなやり取りを終え、

銀鱈だけでなく、鯖も、

冷凍庫にしまいました。
ところで、昨日は、鯖の【西京漬】の仕込みをしたのですが、今日のお話しの本題はここからです。
冷凍庫から出した鯖を、盆ざるに乗せ、

扇風機の風をあてること20分で包丁が入るようになり、

腹骨の一部を欠いたら、

上(かみ)と下(しも)に分けておき、腹骨を一部を取り除くのは、苦玉とも呼ばれる胆のうの跡が残っていると、食べた時に、食味を著しく損ねるからです。
また、冷凍庫か出しておいた葉血引(はちびき)、浜鯛(はまだい)、頭鰤(つむぶり)のあらの部分のうち、

かまだけを西京漬にするため、

鯖と一緒に脱水シートに挟んでおき、冷蔵庫へしまっておきました。
頭というか、目玉の部分は、

出汁を取るため、

焼いておいたものの、つまみ食いをしてしまい、特に目の周りをしゃぶりついてしまいます。
3時間ほど冷蔵庫にしまったのち、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、

真空パックしておきました。
鯖は、ランチメニューやギフト用で、かまの西京漬は、おまけアイテムだったり、自分達の賄い用です。
切身には切身の良さがありますが、先ほどの目玉の周りの部分は、切身にはない味わいがあり、かまの場合、骨から出る旨味が何とも言えません。
こういうことをお話ししていると、近いうちの賄いが、西京焼になるのは、ほぼ間違いないでしょう。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
2種類の鯖(さば)の【西京漬】
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3609回目の今日も認(したた)めます。
今朝は、沼津魚市場に行って来たのですが、定休日前にして、月末ということもあり、仕入れはゼロでした。
仕入れゼロでも行くのは、月末ゆえの事務処理と月初めの注文の確認のためで、月が替わると、値段の変更があるからです。
とは言え、魚市場に来た以上、構内を歩くのは言うまでもなく、今朝は、

生の黄肌鮪(キハダマグロ)と本鮪(ホンマグロ)の水揚げもあり、忙(せわ)しない状況で、お話しし甲斐のある様子でしたので、続きは明日にします。
仕入れ無し=仕込み無しという等式は成立しないので、

戻って来たら、

冷凍庫から、

【西京漬】に仕込むため、

ノルウェー産の鯖(さば)を冷凍庫から出したら、

扇風機の風をあてると、

ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、「仕込みのやり方って、色々あるんだね~。」と、興味津々。
20分程すると、7部程度の解凍状態になり、

腹骨の一部を欠き、

上(かみ)と下(しも)に包丁したら、

脱水シートにはさんだのち、

冷蔵庫へ。
ランチの営業が終わったら、有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に真空パックをしたのですが、

ランチメニューやコース料理の西京焼として、

もっとも多くお出しするので、

それらは、複数枚ずつ真空パックしてあり、さらに言うと、自分が焼き上げるので、身割れしやすそうなものです。
一方のギフトやお持ち帰り用の分は、1枚ずつの真空パックで、

お客様が焼き上げるので、身割れしにくいものにしてあります。
仕上るのは明後日で、ギフト用は冷凍庫にしまい、店用は木曜日か金曜日までレ冷蔵庫にしまっておき、冷凍庫にしまう予定です。
その入れ違いで、冷凍庫から鯖を出して仕込み、仕上がったら冷凍し、その入れ違いが続きます。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
ポーセラーツの器に盛付けた鰆(さわら)の西京焼
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3605回目の今日も認(したた)めます。
今日は、【特別会席】(おひとり 10,450円~)の御席があり、【特別会席】の場合、2種類の刺身を御用意することが殆どです。
そのうちの一つが、

ふぐ刺で、昨日のふぐは天然のとらふぐ(遠州灘産)でした。
もう一つが、

三種盛りで、今日の三種は、下田産の葉血引(はちびき)、愛知産の蛸(たこ)、湯葉です。
ふぐ料理メインという御要望でしたので、

ふぐちり、

唐揚も御用意し、当店のふぐ料理のコース同様、天然のとらふぐで仕立てており、ふぐ料理については、こちらをお読み下さい。
また、今夜の焼物は、

鰆の西京焼で、器は、日本料理店らしいものでした。
ところで、先日の【特別会席】も鰆の西京焼をお出ししたのですが、定連さんだったこともあり、

目先を変えるため、先月から販売しているふぐのイラストが描かれたポーセラーツの器でお出ししました。
夜の御席ですと、それなりのお値段を頂くこともあり、こういう器を使うのは、躊躇(ちゅうちょ)するのですが、日本料理というのは、敷居が高いとか、堅苦しという声を聞くこともしばしばです。
いたずらな器使いは、日本料理の伝統をぞんざいにするので、注意は必要ですが、良い意味で敷居を下げる工夫をし、その伝統の担い手の役目を忘れるわけにはいきません。
ということで、今日のおまけ写真@〆は、

鰆の西京焼を見つめる、“ふぐP”、“ふぐりん”、“ふぐお”です。
3匹曰く、「西京焼マニアの親方が一番好きな西京焼は、鰆なんだって~。今度、食べさせてもらいたね。」
ということで、ご笑納いただけると、幸いです。