夏の“昼特”こと、お昼の【特別会席】
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3727回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
土曜日の今日は、

偶然にも、

土用の丑の日でしたが、子供の頃、土曜と土用の違いが分からなかった方も多かったはずで、自分もその一人でした。
土曜日の土曜は、日を取っただけでで、土用は、立春、立夏、立秋、立冬の直前の約18日間のことで、その間は、土いじりや新規の事業なをすることが望ましくないとされています。
自分が土用なるものを知ったのは、今から30年くらい前で、その頃に勤めていた鮨屋の親方が教えてくれました。
詳しいことを知ると雁字搦(がんじがら)めになってしまうので、宜しくないのですが、新規の事柄をすることは避けるようにしています。
そんな今日は、“昼特”こと、お昼の【特別会席】(おひとり 10,450円~)の御予約を頂いており、今日のお話しは、その献立についてです。
土用の丑の日というわけではありませんが、

小鍋は鰻鍋で、既製品の蒲焼です。
蒲焼からも味が出るので、吸い物ぐらいの味付けにしてあり、笹がき牛蒡(ごぼう)を入れることで、鰻のクセがやわらぎ、牛蒡が味のポイントでもあります。
小鍋は、

時間を見計らい、セットしておきました。
お客様が御来店されたら、

先付の茄子のオランダ煮をお出しし、「夜の御席のようなお召し上がりをしたい」とのことでしたので、

茹でたての枝豆をお出しした後に、

鯵(あじ)のなめろうをお出しし、一年を通じて入荷がある鯵ですが、夏が一番美味しくなる時季です。
また、なめろうとは、元々、房総半島が発祥の漁師料理で、魚と共に、刻(きざ)み葱(ねぎ)、味噌を叩いた、所謂(いわゆる)たたきで、今では作り方だけでなく、名前も広く知られています。
使う魚に、特に決まりはないのですが、鯵や鰯(いわし)が、一般的です。
鯵は、酢締めにしてありますが、味噌を加えるため、塩、酢のどちらも軽めにして、仕込みました。
今日の献立は、揚物を二品出すことになっており、一品目が、

鱧(はも)の天ぷらで、それこそ今が旬で、揚物とは言え、鱧の天ぷらは軽い味わいが特徴です。
そうこうしていると、小鍋が沸き始めたら、刺身を出す頃合いとなり、刺身は、【特別会席】ということで、

ふぐ刺で、今日のふぐは、遠州灘産のとらふぐでした。
そして、揚物のその2として、

岩牡蛎(いわがき)のフライで、鱧同様、今が旬の食材です。
殻に生野菜を盛付けてあるように、殻から出したものに、パン粉を付けたもので、仕立て方については、改めてお話しさせて頂きます。
岩牡蛎のフライをお出ししたら、

蒸し物の鰯つみれ錦糸蒸しをお出ししたら、

サーモンの西京焼をお出しし、西京焼と共に、御食事ということで、

昆布御飯、

お新香(浅漬、糠漬)、

味噌汁をお出ししました。
味噌汁は、赤出汁ベースで、具は、

めかぶと巻麩(まきふ)です。
和食のコースでは、御飯ものを御食事と呼んでおり、麺類でも、そのような呼び方をしています。
焼物は、刺身の次にお出しするのが、本来のコースの流れなのですが、最近では、御飯のおかずとして、召し上がりたいという声も多いので、このような感じです。
最後に、

デザートの梅のアイスをお出ししようとすると、

ふぐネット29匹衆がやって来て、「親方、お疲れ様♬」
「無事に、終わったよ。」
「色々な料理が出たけど、どれもこれも、いいなぁ~。」
「個人的には、岩牡蛎のフライがおすすめだね。生もいいけど、加熱すると、甘味と岩牡蛎特有の風味も味わえるからね。」
「聞いているだけで、美味しそう。」
「さっき書いたけど、近いうち、話してあげるから、乞うご期待!」
「はぁ~い。」
これまでにもお話ししているように、【特別会席】は、お客様のご予算、ご要望に応じて、献立を立てるので、その内容は様々で、これまでにお出しした献立については、こちらを御覧下さい。
ご不明な点などについては、お手数ですが、直接お問い合わせ頂けると、幸いです。
青魚中心の仕入れ
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3725回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、

沼津魚市場に行くと、

鳥取県境港産の真鰯が入荷しており、

【鰯の丸煮】用に、

2ケース仕入れることにし、このところ仕入れている真鰯の多くが、境港産で、ハズレが殆どありません。
嬉々としながら、別の売場で、

静岡県網代(あじろ)産の鯵(あじ)を仕入れ、

網代は熱海市にある位置しています。
この他には、

宮崎県産の岩牡蠣(いわがき)や、

大分県産の鱧(はも)などを仕入れました。
また、今日は、

【西京漬】用の鯖(さば)も、

仕入れ、青魚が3種類を仕入れたことになります。
鯖は、

冷凍のノルウェー産で、

フィレーと呼ばれる卸し身ですので、卸す手前もありません。
さらに、生、冷凍に限らず、国産のものよりも、脂が乗っている点が、最大の長所です。
鯖は、そのまま冷凍庫にしまい、

鯵、

真鰯の順で仕込んだのですが、鱗を取り、頭を落とし、はらわたを抜いた後の水あらをしてくれたのは、いつものことながら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
また、身だけなく、

どちらの頭も焼いてから、出汁を取るため、

下処理をしてくれ、最終的には、

このようになり、鱧のあらも入っています。
水洗いまで終えたら、

真由美さんと、まな板周りとカウンター内の掃除を終える頃には、ランチの営業時間が近づいていました。
その後、合間を見ながら、

水洗いを終えた真鰯の最終チェックをしていると、

熱血君がやって来て、「親方、真由美さん、お疲れ様です。最終チェックって、どういうこと?」
「最終チェックっていうのは、

お腹に残っている胆のうの痕を包丁することだよ。胆のうは苦玉とも呼ばれていて、残っていると、食べた時に苦味を感じるから、取り除くんだよ。」
「へぇ~。」
「その後に、

取り切れなかった部分も洗い流すと、汚れているのが分かるでしょ?」
「うん、随分と汚れているもんだね。」
「これが残っていると、仕上がりを左右するから、スルーするわけにはいかないんだよ。」
「手間がかかるね。」
「手間をかけてこそ、お金をもらえるわけだから、手抜きは出来ないよ。」
「その通りだよね。」
仕上げの水洗いを終えた真鰯を、

クッキングシートを敷いた鍋に並べ、水と酢を注いだら、

火に掛け、仕上るのは、明日の予定です。
今日の仕入れで、事足りる予定とは言え、明日も魚市場に行くので、この辺で失礼させて頂きます。
祝日出勤の手当ての桃
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3722回目の今日も認(したた)めます。
祝日ですが、月曜日ということもあり、今日は定休日でしたが、御中元シーズンということもあり、

【鰯の丸煮】の 箱詰と発送をし、

昨日までのご注文でしたので、すぐに詰められるように、化粧箱も準備しておきました。
冷凍庫から【鰯の丸煮】を出したら、

10パック入のものと、

5パック入りのものを作り、1パックに2本入っています。
どちらも、

御中元用のシールを貼ったのですが、

5パック入りの殆どは、直接お渡しするものなので、

要冷凍のシールを貼っておきました。
すると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「祝日出勤、ご苦労様です。」
「ありがとう。今日は集荷に来てもらわないから、後で一緒に、行く?」
「えっと~、あの~、・・・・・。」
「どうしたの?もしかして、暑いから、嫌だとか?」
「う~ん。まぁ、その~。」
「いいよ、いいよ。」
箱詰が終わったら、手持ちと、

発送分のどちらも、

冷凍庫にしまっておき、夕方になり、

営業所に持ち込み、発送したら、

長野県でシャインマスカットやりんごを作っている先輩が、試しに作った桃を送ってくれたので、桃を受取り、

【佳肴 季凛】に戻ると、

「この桃も、デザートにするの?」
「硬めで、自分好みだから、そのまま食べようかな~。」
「親方って、硬い桃が好きなの?」
「桃に限らず、熟す前のものが好きだよ。トマトも青い方がいいし、マンゴーもそうだよ。」
「そうなの。」
「歯応えがあるものの方が、好きだし、熟すと、甘味の方が強くなるから、嫌いじゃないけど、どうもね。でも、中には熟していなきゃ、だめなものもあるよ。」
「それは、何?」
「苺だよ。あれだけは、だめだね。あと、食べるのは宜しくないけど、青い梅も、1、2個くらいは、食べる時もあるよ。」
「青梅は、ヤバくない?」
「食べ過ぎると、良くないけど、硬くて、酸っぱいのが好きだし、自分自身が未熟で、人間が青いから、いいにするさ。」
「言うことが、親方らしいね~。」
そんなやり取りをしていると、

【西京漬】の注文が入り、

箱詰をし、銀鱈、サーモン、鯖が各2枚入ったセットで、15種類あるセットのうちで、一番人気のものです。
【西京漬】は明日発送するので、冷凍庫にしまい、そんなこんなで、祝日出勤が終わったのでした。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
2022.7.18|鰯の丸煮 西京漬 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
バスツアーの日の【西京漬】
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3717回目の今日も認(したた)めます。
今日のように、バスツアーの御予約を頂いていた日は、いつも以上に仕込みの段取りに気を使わざるを得ません。
諸々の準備、お客様の到着時間との兼ね合いもあるので、急ぎの仕込みでなければ、明くる日以降に延ばすこともあります。
とは言え、御中元の時季ということもあり、

【西京漬】に仕込むため、冷凍庫から鯖(さば)を出すと、

ミニふぐ達がやって来て、「おはようございます、親方♬今日は、バスが来るんだよね。」
「おはよう、そうだよ。せわしないから、離れていて。」
「はぁ~い。」
その後、全ての準備が、

調(ととの)い、

添乗員から連絡が入ると、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんも、臨戦態勢。
程なくすると、予定通り、

到着すると、戦闘モードはMAXに達しました。
バスツアーの御席は、料理を出し終え、デザートをお出しするまでの間、ひと息つけるので、洗い物などをしようとすると、

ゆるキャラ達にせがまれ、外へ。
その後、デザートをお出しし、御食事を終えたら、

出発時間となり、

今度は、ふぐネット29匹衆にせがまれ、いつものように、皆でお見送りです。
片付をし、

箱詰しておいた【西京漬】を冷凍庫から出したら、

直接お渡しするため、熨斗(のし)を巻き、

袋に入れ、再び冷凍庫へ。
そして、夜の営業が終わったら、

明日発送する【西京漬】の箱詰をしながら、

鯖をお手製の西京味噌と共に真空パックしたら、冷蔵庫にしまいました。
箱詰した【西京漬】は、

銀鱈(4枚)、サーモン(3枚)、鯖(3枚)の合計10枚入りの豪華版で、普段なら、ゆるキャラ達が覗きに来るのですが、既にZZZ・・・。
【西京漬】を冷凍庫にしまったら、自分達も打止(うちどめ)にして、一日が終わったのでした。
新しいショップカードは、西京焼&とらふぐ
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3716回目の今日も認(したた)めます。
レジ前に置いてあるショップカードですが、

表と、

裏は、

それぞれ、このようなもので、このバージョンにしたのは、8年ほど前のことです。
ところで、 【西京漬】のページ、

自分個人の名刺の両方を、

リニューアルしたので、ショップカードもリニューアルすることにしました。
そして、先日届いたショップカードの表が、

こちらで、左側に、

『佳肴 季凛』のロゴ、ふりがなを兼ねた検索バー、QR コードがあり、右側には、

【西京漬】のページの冒頭にある西京焼(銀鱈、サーモン、鯖)の盛り込み写真があります。
裏返すと、

自分と女将兼愛妻(!?)の真由美さんの写真があり、

手には、ふぐキャラ達。
右側には、

住所、電話番号などが印刷されていますが、前回のように地図が無いのは、QRコードを読み込むと、ホームページにつながり、様々な情報をご覧になることが出来るからです。
8年前にも、QRコードはあったのですが、現在ほどスマホが普及していなかったこともあり、載せることを考える余裕がありませんでした。
技術というものは、色んな形で進化し、生活の中に溶け込んでいることが分かり、先取をすることはしなくても、それに対してのアンテナを立てておくことは、大切なことです。
ここで終わろうとすると、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、新しいショップカード、いいじゃん!でも、僕たちが載っていないよ~。」
「小さい君達は、写り映えしないから・・・。」
「そっか~。こればかりは、しょうがないね。」
「その代わりに、ブログやらSNSに登場しているから、勘弁してよ。」
「そうだね。あと、気付いたんだけど、表と裏とか言っていたけど、こうやって見ると、どっちも、表で通用しそうな気がするけど・・・。」
「言われてみると、そうだね。実物を見るまでは、感じなかったけど、言われてみると、そうだね。」
ちなみに、自分が持っているのが、

癒しのふぐギャラリーのボスキャラのジャンボちゃんとふぐ子ちゃんで、真由美さんが持っているのが、

ふぐりん、ふぐお、ふぐPです。
新しいショップカードの正式なデビューは、旧バージョンが終了次第ですので、これまで同様、宜しくお願いします。
急遽、休み明けのランチの準備と【西京漬】の箱詰
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3715回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
定休日の今日は、仕込みなどもなく、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと神聖なる休日を満喫とまではいかなくても、程々の気分転換を楽しんでいました。
出先からの帰り道、定連さんからの鳴り、運転中だったので、真由美さんが出てくれたのですが、運転中の携帯電話の使用は、以前よりも、反則金や違反点数も増えたので、皆様もくれぐれも、ご注意下さい。
ちなみに、自分は、1月の更新で準ゴールドとも言うべき、

5年更新の青です。
自宅である【佳肴 季凛】に戻ったら、着替えをし、

真由美さんは、

個室に御席の準備を始めてくれ、一方の自分は、明日の仕込みの段取りと献立を確認しておきました。
その後、オンラインショップの管理画面を確認すると、

御中元の【西京漬】のご注文が頂いていたので、送り状などの準備をしている間に、

真由美さんに化粧箱を用意してもらったら、

箱詰をし、

仕上ったばかりの【西京漬】ですので、完全に凍らせるため、冷凍庫へ。
こんな様子を眺めていたふぐネット29匹衆は、「親方、真由美さん、休みなのに、お疲れ様♬」
「お疲れさん。特別な仕込みは無いし、明日の仕事を早めにすれば、平気だよ。」
「でも、休みなのに、電話も出ちゃうの?」
「掛かってくる人は、名前が分かるから出るよ。ただ、店の電話だけは、仕込みをしない定休日の時は、不通にしている。そうしておかないと、色々と厄介な部分もあるからね。」
「そうは言っても、休みじゃん。」
「確かに・・・。独り仕事っていうか、真由美さんと2個1で仕事をしているから、その辺は、何となく線引きをしているから、平気だよ。心配してくれてるの?」
「一応ね。(笑)」
「一応でも、社交辞令でも、有難う。」
「どうたしまして♬」
最後に、

器出しをし、1時間にも満たない休日出勤が終わったのでした。
先程の補足になりますが、休みの日でも、余程のことが無い限り、携帯電話は繋がりますし、SNSも同様ですので、お気遣いされることなく、ご連絡して下さい。
持ち込みで発送した御中元の『西京漬』
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3713回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は、ランチの営業が終わったら、

昨日箱詰したおいた『西京漬』を発送する準備をしました。
袋に入れたら、

四方をテープで留め、

送り状などを貼り、

それらが破損しないように、養生し、車に積むと、ふぐネット29匹衆がやって来て、「お疲れ様、親方。今日は、集荷に来てもらわないの?」
「集荷をお願いしたんだけど、ドライバーが配達に追われているようだったから、営業所に持ち込むことにしたんだよ。」
「御中元の時季だからかなぁ~。折角だから、僕たちも行ってみたい。」
「どこに?」
「宅配便の営業所に決まっているじゃん。」
「雨も降っていないから、いいよ。」
「やったぁ~!」
全ての荷物を積み終える頃には、

シートベルトをして、「親方、早く行こう、行こう!」と、待ちわびており、10分足らずで、営業所に着き、

発送し終えると、「無事に届いてね~。」と、ふぐネット29匹衆も『西京漬』を見送ったのでした。
御中元用の『西京漬』は、4種類
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3712回目の今日も認(したた)めます。
例年のことながら、7月に入ると、御中元用の『鰯の丸煮』をはじめ、

『西京漬』などの仕込み、箱詰、発送がルーチンと化し、

今日は、

『鰯の丸煮』が仕上り、

サーモンの『西京漬』を仕込みました。
サーモンは、

今朝、沼津魚市場で仕入れたノルウェー産の2本で、

それぞれの目方は、5,2キロと5,7キロです。
1本から取れる切身は、

40枚弱なので、今日の場合、80枚ということになります。
そんな今日は、明日以降、発送したり、お渡しする『西京漬』の箱詰をすることにし、先ずは、

銀鱈(3枚)、サーモン(3枚)、鯖(2枚)のセットから箱詰しました。
写真もしくは、太字のリンクをクリックして頂くと、カートのあるページを御覧になれますが、直接のお渡しの場合、送料の924円(北海道、沖縄は別料金)を引かせて頂いております。
箱詰していると、

ふぐネット29匹衆がやって来て、「このセットは豪華じゃん。」
「そうだね。8枚入っているからね。今日は、数が多いから、離れて見ていてね。」
「はぁ~い。」
その後、

2種3入とも呼んでおり、銀鱈とサーモンが各3枚入ったものを用意し、15種類あるセットのうちで、2番人気のものです。
3番人気と思しきものが、

2番人気の2種3入から、それぞれ1枚ずつ減らした2種2入で、一番人気のものは、

銀鱈、サーモン、鯖が各2枚入った3種2入と呼んでいるセットで、詰め終わると、

「29セットあるってことは、僕達の数と一緒なんだけど・・・。」と、ふぐネット29匹衆。
「たまたまだよ。まさか、まさかで、君たち用と思っていたとか・・・。」
「いやぁ~、その~。・・・・・、えへへ。」
それぞれに不都合がないことを確認したら、

シールを貼り、

完全に凍らせてから、発送の準備をするので、養生してから、冷凍庫にしまっておきました。
しばらくの間、このような日もあり、その時は営業時間などに変更が生じる場合もございますので、予めお問い合わせをして頂けると幸いです。
『西京漬』用の鯖と『鰯の丸煮』用の真鰯の醤油干し
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3711回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、

沼津魚市場に入荷していた真鰯(まいわし)は、

鳥取県境港産と、

北海道・根室産でした。
境港産の真鰯の荷主は、

全部で、

3つあり、

この中から、

この2ケースを、

『鰯の丸煮』用に仕入れることにし、選んだ理由は、一番鮮度が良かったからです。
今日の真鰯に限らず、魚には、そのようなことは珍しいことではなく、こういう違いを見ることが出来るのは、魚市場の醍醐味のひとつとも言えます。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、

『西京漬』に仕込むため、真鰯と共に仕入れてきた鯖(さば)の発泡スチロールを開け、

1ケース全てにして、

30枚取り出し、

解凍しておきました。
この時季ですので、20分程度で包丁が入るようになり、

腹骨の一部をすき取り、

上(かみ)と下(しも)に包丁したら、脱水シートに挟み、冷蔵庫へしまおうとすると、

ミニふぐ達がやって来て、

「おはようございます、親方。半分に包丁していないのがあるけど、なんで?」
「おはよう。あぁ、これね。とりあえず、後で分かるから・・・。」
腹骨をすき取るのは、苦玉とも呼ばれる胆のうの痕を取り除くためで、それが残っていると、食べた時に、文字通り苦味を感じ、食味を損ねるからです。
そして、真鰯の下処理をするため、

ざるに上げると、

再び、ミニふぐ達。
「親方、真鰯とは違うようなのが、いるみたいだけど・・・」
「あっ、

これね。」
「そう、そう。」
「この魚は、潤目鰯(うるめいわし)と言って、名前の通り、目が潤んでいるよ。」
「そうなの?」
「見てごらん。

潤目鰯が、

これで、真鰯が、

これ。」
「確かに、目が潤んでいるね。他の違いは?」
「真鰯の皮目には、

黒い斑点があるけど、

潤目鰯には、無いよ。」
「本当だ。」
「潤目鰯は、【鰯の丸煮】には使えないから、

おかず用に開いて、

干すよ。」
「干して、どうするの?」
「同じ分量の醤油と日本酒に、20分くらい漬けたら、

干すんだけど、一緒に入っているのは、さっきの鯖だよ。」
「鯖も、干すの?」
「イエ~ス!」
「お客さん用なの?」
「いやいや、賄いだよ。」
「う~ん、うまそ~だね。」
「脂が乗っているから、間違いないね。」
タイマーが鳴ったら、

ざるに乗せ、

その上から、ざるをかぶせておきました。
この状態で干すと、乾きにくいので、

冷凍庫の室外機の風があたるように、調節しておくと、

「干物って、ただ干すだけじゃないんだぁ~。」
「そうだよ。適度な風がないと、乾きにくいからね。」
「へぇ~。」
そして、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

身も頭も下処理してくれ、頭は出汁を取るため、

焼いておき、身の方は、水と酢を入れた鍋に入れ、

火に掛け、仕上るのは、明日でです。|
鯖と真鰯は仕上ったら、焼いてから、自分達のおかず用で、おかずと言えば、今日は、

真鰯をなめろう、つまり、たたきにして、鰯丼を堪能し、焼物、『鰯の丸煮』も仕上がりも楽しみです。
『西京漬』用の冷凍の銀鱈(ぎんだら)と鯖(さば)の仕込み方
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3710回目の今日も認(したた)めます。
今日は、

銀鱈(ぎんだら)と、

鯖(さば)を、

『西京漬』に仕込み、西京味噌は、有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製のものです。
銀鱈(アラスカ産)も、

鯖(ノルウェー産)も、

冷凍もので、銀鱈は、昨日から自然解凍しておき、鯖は、朝になってから冷凍庫から出し、解凍してから仕込みます。
銀鱈は、一般的な魚同様、最初に鱗を取り、この役目は、ほとんどの場合、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
すると、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、真由美さん、おはようございます♬」
「おはよう。」
「親方、昨日言っていたことだけど、教えてくれる?」
「はいよ。仕込みの流れをよく見ていてね。」
「はぁ~い。」
昨日言っていたことというのは、解凍の仕方と仕込み方についてです。
真由美さんに銀鱈の鱗を取ってもらったら、

包丁を使って、自分が手直しをし、念入りにするのは、ひれの際(きわ)です。
また、包丁が身に入らないように注意しなくてはなりません。
腹を裂き、

水洗いをしたら、

三枚に卸します。
すぐに切身にはせず、

尾の部分と、

中骨を焼きます。
焼くのは、銀鱈は加熱すると、身が溶けるジェリーミートという身質のものがあるからです。
試し焼きをせずに仕込んでも、自分が焼いて、それに気付けば、大きな問題はありません。
しかしながら、当店の『西京漬』をご購入されたり、ギフトとして貰った方が焼いた時に、ジェリーミートの銀鱈にあたったら、大問題です。
自分の目が届かないところで、調理をされるので、細心の注意を払わなくてはならないのは、言うまでもありません。
また、解凍してから、卸すまでの下処理をされていないのも多く流通しており、そういう魚は、鱗、皮目のぬめり、内臓の一部などが残っていることもあります。
それらを焼いた場合、どうしても、生臭みが残るので、食べた場合、美味しく感じことが出来ず、西京漬の評価が下がってしまうはずです。
ちゃんと仕込んだものなら、そのようなことは一切なく、むしろ美味しいはずで、その美味しさを堪能して頂きたいため、基本的な下処理を怠ることは出来ません。
なお、『西京漬』という表記は、当店の西京漬を指しているので、『 』をつけており、西京漬という表記は、一般的な西京漬を指しています。
切身にした銀鱈も、

鯖も、

3時間程度、脱水シートに挟んでおきます。
脱水シートに挟まずに、漬け込むと、漬床(つけどこ)が水っぽくなり、味噌の味はせず、美味しさを感じることは出来ません。
一般的なものは、そのようなもの多く、味噌に漬け込んだとは思えないものもあり、先程同様、西京漬の評価が下がってしまいます。
繰り返しになりますが、当店の西京味噌は、有機JAS認証済の西京味噌に2種類の田舎味噌を加えてから、日本酒、味醂(みりん)、赤酒(あかざけ)で伸ばしたもので、

田舎味噌を加えることで、飽きの来ない味に仕上げてあります。
砂糖などは加えないのは、余分な甘味で、魚本来の味が失われないようにするためです。
また、鯖はフィレーと呼ばれる卸し身になっていますが、包丁が入るようになったら、

腹骨の一部をすき取るのですが、すき取るのは、苦玉とも呼ばれる胆のうの痕が残っていると、著(いちじる)しく味が損なわれるからです。
御家庭でも、【佳肴 季凛】の『西京漬』を同じ様に味わって頂くため、手を抜くことは出来ないので、このやり方を貫くしかなく、つまるところ、本物の美味しさを味わって頂くためには、手抜きは出来ません。