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もっとおいしいお話し

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今日のふぐも、御前崎産

 今日も、相も変わらず、せっせとふぐを卸す、富士市で一番のふぐ好きと自負している志村です。
 昨日同様、今日のふぐも御前崎産です。
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 透き通るような、白い身をしています。これが”釣り”のふぐの姿です。左手に持っているのが、刺身用の身です。一匹のふぐから、これが二つ取れます。
 残った”あら”の部分は、鍋、唐揚げ用です。
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 こちらが、鍋、唐揚げ用です。あまりに白くて、キッチンペーパーの上では、見にくいので、お盆にのせ変えました。
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 左上の二つが、ふぐの頭です。特に、ほほの辺りの身は、歯ごたえがあります。
 その右隣にある四つが、中骨です。ここからふぐの美味しい出汁がでます。色が赤っぽい部分は、ひれを動かすための筋肉です。
 その下にある二つの長いものが、あごからお腹にかけての部分で、普通の魚でいうところの”かま”です。ふの場合、この部分を、その形から、”かえる”とも言います。そうです。あの”蛙”です。
 一番下の左が、肛門付近のあるひれを動かす骨付きの部分です。”うぐいす”といいます。何となく、鳥のような形をしたいると思いません?
 隣の黒いのが、ふぐの”くちばし”です。この鋭さで噛まれたら、指が取れてしまいます。
 ふぐは、内臓以外は、全て食べられます。ただし、唯一内臓でも食べられるのが、白子です。この時季はまだ、白子が成長していませんが、これから寒くなるにつれ、大きくなり、その味わいは、まさに”恍惚の味”と言うべき代物です。
 ふぐの話しになると、際限なく話してしまうので、今日はこの辺にしておきます。
 明日も、ふぐが入荷する予定です。”佳肴 季凛”のある富士市から、沼津市の魚市場へ行くのが、楽しみで、楽しみで・・・。
    志村
 
 

”釣り”のふぐと”網”のふぐ

10月に入って、遠州灘のふぐ漁も、いよいよ解禁になり、昨日(10月6日)、沼津の魚市場にも、初物が入荷しました。
 昨日の入荷は5本で、御前崎産です。
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 御前崎をはじめとする、遠州灘産のふぐは、”釣り”で獲られたふぐです。夏の間、自分が沼津の市場で仕入れたふぐの殆どは、”網”で獲られたふぐです。
 実は同じふぐでも、この二つには、大きな違いがあるのです。
 身の質が全く違うのです。もっと言うと、味が全然違うのです。我々料理人は、「身持ちが違う。」などと、よく言います。
 ”釣り”のふぐは、身に透明感があり、ふぐ刺し特有の歯ごたえも、長持ちするのです。ですから、卸してから、最低でも、2日は寝かさないと、ふぐ刺しの甘味は、味わえません。
 ”佳肴 季凛”で、刺身にするふぐは、”釣り”が中心です。もちろん”網”のふぐにも、身の良いふぐもいるので、それらは刺身用にします。
 ところで、何故そのような違いがでるのでしょうか?
 ”網”で獲られたふぐは、沢山の魚と一緒に、網の中にいます。簡単に言えば、満員電車の中そのもです。そんな窮屈な中にいれば、ストレス、疲れを感じます。ふぐの身も、自然と疲れます。当然、味も落ちるのです。
 ”釣り”のふぐは、釣られた直後は興奮していますが、生簀でしばらく泳ぐことで、落ち着き、疲れからも開放され、当然、身の味も落ちることはありません。
 昨日仕入れた3本のふぐのうち、2本のふぐに釣り針が入っていました。
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 ふぐの歯は、鋭いので、ハリスは針金です。卸すときはいつも、これらで指を怪我しないよう注意しています。もちろん、鋭いふぐの歯にも、注意します。
 機会があれば、是非この違いを、味わってみて下さい。
  志村

衝動買い

 昨日、”佳肴 季凛”はお休みさせて頂きましたが、沼津の魚市場へ仕入れに、行って来ました。
 「休みなのに、何故?」と、思われるかもしれませんが、日曜日は比較的、魚の相場が安いので、あえて仕入れに行くのです。
 というのも、当店には、伝家の宝刀、真空包装機があるので、鮮度を保ったまま、冷凍保存が可能です。とりわけ、焼物や揚物に使う魚には、うってつけです。
 また、これから旬を迎える”ふぐ”も、真空包装して、冷凍保存すれば、”生(なま)”のふぐと、殆ど変わらない状態で、食べることも出来ます。
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 こちらが、昨日仕入れた魚です。とらふぐ、あまだい、しろさばふぐ、本かます、尾長だい、めかじき、です。
 市場へ行くまでは、こんなに買うつもりではなかったのですが、予想以上に安かったので、つい買ってしまいました。それこそ、衝動買いです。
 魚を積んで、富士市まで、帰るのですが、昨日のように、多く魚を買った時、いつも思うのは、「仕事終わるの、何時かなぁ?」です。
 帰ってきて、一人黙々と仕事を、始めたのですが、終わった時には、日はとっぷりと暮れていました。
 そうは言っても、厨房にいるのが、何よりの幸せな性分なので、これで良しとします。
   志村
 

カンパチの幼魚

昨日の沼津魚市場の、活魚売場の様子です。
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 このように、カンパチの入荷が沢山ありました。カンパチとは、言っていますが、大きさは、一本あたり、1キロから1,5キロくらいです。
 また、カンパチと言えば、養殖魚の代表的な魚です。ちなみに、養殖できる魚介類は、タコ、イカ以外とも聞いたことがあります。実際、ふぐ、鯛をはじめ、こんな魚までというくらいまで、養殖の技術は発展しています。
 お話しをカンパチに戻します。このくらいの大きさのカンパチのことを、”汐子(しょっこ)”といいます。
 ところで、カンパチの名前の由来は、この姿をご覧いただければ、お分かり
になると思います。
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 頭の部分に”八(はち)”の字を思わせる模様があります。これにちなんで、カンパチなのです。大体の魚の名前の由来は、こんな風に、単純なものです。
 ところで、肝心の味ですが、小さいからと言って、旨味が欠けることは、決してありません。養殖のカンパチ(大きさで言えば、4キロ位)に比べれば、汐子のほうが、美味しいですし、もっと言えば、脂臭くありません。
 この違いが、天然ものと養殖ものの決定的な違いです。どんな魚にも、当てはまります。ただ、これから旬を迎えるふぐは、脂が乗る魚ではないのですが、やはり旨味の差が歴然としています。
 ”佳肴 季凛”では、基本的に天然ものの魚しか使いません。唯一の例外が、”自家製スモークサーモン”に使うサーモンだけです。
 本来ならば、汐子の刺身の写真を載せるのですが、おかげさまで、完売してしまったので、今回はご勘弁下さい。次回の入荷まで、お待ち下さい。
  
            志村

ふぐの季節が・・・。

ここ2,3日、気温も下がり、秋の訪れを感じます。朝起きるのも、億劫になりがちですが、仕入れとなると、富士市から、沼津の魚市場に行くのもなんのそのの志村です。
 また、市場にも秋が少しずつ訪れてきました。特に、お彼岸を過ぎると、そんな気配がします。
 これからの時季は特に、秋というより、冬の魚の入荷が始まります。そんな魚の代表が、ふぐです。
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 今朝も一本だけですが、とらふぐがいました。冬が旬の魚の代表格です。このふぐの産地は、沼津です。
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“トラ 0,8”と書かれていますが、その隣に書かれているのが、このふぐを獲った船の名前です。これからの時代は、産地だけでなく、いつ、誰が獲ったのか、ということまで、記さなければならなくなるのかもしれません。
 ちなみに、沼津の市場でこのように記すのは、”セリ”の関係です。
 季凛ではこのような天然のとらふぐを使用しております。また、これからの時期は、遠州灘や愛知産のふぐの入荷も増えてくるので、機会があれば、是非本物の味を堪能してみてください。
  志村

開店から・・・。

”佳肴 季凛”が開店して、10日ほど経ちました。ここ最近、ようやくリズムがつかめ始めてきました。
 また、ブログの更新も滞ってしまったのも、仕事が終わるのが、遅いのと、朝市場へ行かねばならぬことによります。
 そのかわり、仕入れてくる魚はどれも、我ながら、良いものばかりです。開店以来、市場へは皆勤です。これがいつまでも、続けられるようにしたいものです。
 明日(日が変わっていましたが・・・)も、市場へ行きます。のんびり、お話しをしてもいられないので、寝ることにします。
 明日は、何があるかなぁ~。
  志村
 

大間のまぐろ

”佳肴 季凛”開店直前に、生の本まぐろのお話しをしました。詳しくは、こちらを
開店にあわせ、かの有名な”大間のまぐろ”が入荷しました。召し上がったお客さんには、皆喜んでいただきました。
自分は当初、値段が高いので、お客さんの反応が心配でしたが、そんなことは全くの杞憂で、中には追加注文をしてくれた方もいました。
おかげさまで、完売することができ、今日も季凛に、”大間のまぐろ”が入荷しました。
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自分が買うのは、背の一番先頭の部分です。背ですから、大トロはとれませんが、皮ぎしには、十分脂がのっている中トロがとれます。
これが本当に”大間のまぐろ”かどうかは、心配御無用です。
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こんな風に、ラベルがついています。
ところで、”大間のまぐろ”が何故美味しいのでしょうか?
この時期、サンマが北海道から、南下してきます。これを狙って、まぐろが太平洋を、北上します。脂の乗ったサンマを食べれば、当然身も肥えます。
これだけですと、脂が強い身になってしまいます。サンマを食べて肥えたまぐろは、津軽海峡に着き、一服をします。
その時の、えさはイカです。ちなみに津軽海峡は、イカが沢山います。イカを食べると、その身は、きれいな赤色を帯びるようになります。
このバランスがほど良いので、”大間のまぐろ”は美味しいのです。
こういう本物の味を、季凛の地元の富士市や富士宮市の方に、是非召し上がって欲しいので、多少値段が高くても、仕入れるのが、季凛流です。
また、こういう本物こそ、小さい子供たちに、食べて欲しいのです。子供のうちに、味覚を鍛えなければ、大人になっても、味覚は発達しません。
二十歳になっても、フランス料理を食べたことがなければ、その人は30歳になっても、食べないでしょうし、40歳になっては・・・。
日本料理にも、当てはまります。自分は娘たちに、ごく普通のものから、ふぐやすっぽんなども食べさせています。また、レストランや、料理屋さんにも、連れて行きます。
然るべき格好をして、然るべきお店に行くマナーを教えてやるのが、大人の務めと考えていますし、それ以上に料理人として、そういう姿勢を持っていなければ、食文化が廃れ、自らの業界を先細りさせる原因になってしまいます。
自分は料理人は、食文化の伝道師と思っており、美味しい料理を作ることと同じくら大切なことだと思っています。
ちょっと、堅いお話しになってしまいましたが、季凛の昼の小会席のコースに”凛”があります。こちらには、刺身がつき、これにも、”大間のまぐろ”を使っています。
驚かれる方もいますが、自分はそれ以上に、お客さんの喜ぶ顔がみたいだけなのです。明日の”凛”の刺身にも、”大間のまぐろ”が入ります。
採算?何はともあれ、まずご賞味を。

志村

開店

お蔭様で、一昨日の9月18日に、”佳肴 季凛”は無事に、開店することができました。
その際、身に余る以上のお花を頂戴し、万感の想いで一杯です。
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店の外には、これほどまでの、生花を置かせていただきました。
一方、こちらが店内です。
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これほどまで、お花を頂けることなど、夢にも思っていませんでした、普段の自らの”悪態ぶり”からすれば、せいぜいこの半分程度が、関の山だと思っていました。
また、何よりもうれしかったことが、開店当日、一つありました。それは、浜松から、自分が師事した親方が、わざわざ来てくれたのです。
昼の営業が終わった頃、外を眺めると、親方がいるのです。生花をもらえるということは、承知していたのですが、まさか店まで来てくれるとは、想像もつきませんでした。
親方はカウンターに座り、2,3杯焼酎を飲むと、「志村君、タクシー呼んで、帰るから。」
「・・・・・。」
滞在時間、わずか一時間程度。浜松から新幹線に乗って来たにもかかわらず・・・・・。
この親方は、無口で、自分以上に不器用な人柄ですが、若い衆の面倒をみることにかけては、すごい人です。こんなことは、なかなか出来るようなことではない筈です。
そんなこんなで、皆さんに支えられ、季凛は開店致しました。どうぞ、宜しくお願いします。
志村

作家物

 ”佳肴 季凛”開店まで、あとわずかです。準備も滞りなく(!?)進んでいます。食材、道具類の納品もほとんど、終了しましたが、一つだけ”まだ”のものが、ありました。
 それが、今日の夕方に、納品されました。
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 これらの器です。季凛のための、季凛だけの器です。いわゆるオリジナルです。
 もっと言うと、作家物です。これらの器を作ってくれたのが、室伏さんです。
 室伏さんの工房は、季凛から徒歩5分のところにあります。そちらへは、何度もお邪魔したことがあり、いろんなお話しをしたことがあります。”ものつくり”に関することになると、お互い共鳴する部分も多いので、時間を忘れてつい話してしまいます。
 そして、結論はいつも一緒です。
 それはともかく、こちらが箸置きです。
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 室伏さんの、技法は”練りこみ”という特殊なものです。器というより、芸術作品のようです。
 さらに、こちらが、刺身用の小皿です。
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 バラをモチーフとした絵柄です。使うのがもったいないような気もします。
 最後がコーヒーカップです。
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 以前から自分は、自らのスタイルで料理を作る舞台が、獲られたら、作家物の器を使うことを、望んでいました。
 また何よりも、今回の室伏さんのように、不肖・志村の料理を好んでくれる方に作ってもらえたことが、とにかくうれしいのです。
 料理人にとっては、ある意味夢のようなコラボともいえます。季凛に見えたら、料理同様、味わってみて下さい。
 ところで、今度は何を作ってもらおうかなぁ~。
     志村

築地

 昨日は、大好きな東京へ行ってきました。遊びではありません。仕入れです。ご存知のように、普段は沼津の魚市場に行きますが、今回は築地です。
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 築地の市場の中はこんな感じです。今回の仕入れの目的は、鮪(まぐろ)です。今までも築地から、仕入れていたのですが、これからは、”生”の鮪を使おうと思っています。そのため、試しに仕入れにきたのです。
 また”佳肴 季凛”の刺身のメニューには、”お決まり”がありません。その時季にあるものを、使うだけです。ですから、”生”の鮪もいつもあるとは限りません。
 特に、これからの時季は、かの有名な大間の鮪が入荷してきます.
 築地は、それぞれの店舗が専門化されていて、鮪は鮪屋、貝類は小物屋、という感じです。さらに言うと、鮪でも、”生”専門の店もあれば、スーパーなどの小売店向けの店もあります。
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 こんな感じで、ケースに並べられています。そんな光景を眺めながら、今回、紹介された鮪屋にたどり着きました。
 ちょうど、そこに着いたら、店内では、日本刀のような包丁で、鮪を切り分けていました。
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 さらに、こちらが”カマ”の部分です。”カマトロ”はここの身を、きれいに皮、骨を取り除いたものです。
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 季凛で使うのは、基本的には、赤身を中心とした部分ですが、お客さんのご要望があれば、可能な限りこういう部分を出すつもりです。
 こういう事をお話ししたら、親しいお客さんが、「値段は大丈夫なの?」と心配してくれました。確かに仕入れ値は、幾分か高くなるので、それ相当には、お金を頂くつもりです。
 ただ、あまりに仕入れ値が、張るようでしたら、その日は鮪は使いません。また、自分があまり気乗りしないような食材を使うのは、”もっと美味しいお話し”のお客様には、すでにお分かりかと思いますが・・・。
 鮪屋を出て、しばらく築地場内を、歩こうとも思いましたが、戻ってきて準備があるので、早めに切り上げてきました。
 とは言っても、予定よりも早めに着いたので、築地場外でいろんな買い物をしてきました。ちなみに”場内”というのが、魚を主に販売していて、東京都の管理下にあります。”場外”というのが、飲食店、道具屋をはじめいろんなお店があるところで、よくマスコミに出てくるのは、ご存知かと思います。
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 地元の富士市、富士宮市では売られていない野菜も沢山あります。こういうのを見ると、料理人としては、ワクワクしてきます。
 さらに、この時季は松茸が沢山入荷してきます。
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 国産、中国産、カナダ産など産地も様々です。特に国産は、東京に殆ど集中して入荷してきます。これは、松茸に限ったことでは、ありません。鮪も然りです。
 「じゃぁ、季凛の料理は・・・。」と首をかしげる方もいらっしゃるかと思いますが、季凛の食材(特に野菜)は、地元でとれた新鮮で、安全なものを中心に使います。
 これだけは、いくら東京に高い値段の良い食材が集まっても、なせるワザではありません。
 もちろん、地元のものだけでは、まかないきれないので、他から来たものも使います。けれども、それがどんな食材であれ、自分の目で選んで、納得して仕入れたものですので、どうぞ安心して、召し上がってください。
 話を戻すと、早めに築地を切り上げたのですが、世間は三連休。帰りは、しっかり渋滞にハマッテしまいました。
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 それでも、予定より一時間遅れで、無事帰ることが出来ました。
   志村
P.S 肝心の鮪の味を書き忘れました。
  「違う。」 BY 志村
  「こんなに、美味しいもんなの!鮪って。」  BY 試食した業者さん

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