常連さんへの誕生日プレゼントは、刺身と揚物
オーナーシェフの自分にとっての
楽しみの一つが
商売抜きの料理を
作ることです
特に
常連さんへの
誕生日プレゼントとなると
その楽しみは
倍増どころか
2乗レベルと
言えるかもしれません
2024年6月30日
Vol.4435

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「親方、この料理って
もしかして・・・?」
と、ふぐとらちゃん
「そうだよ
よく分かったじゃん」
と、答えました
「だって
季凛の器でもないし
おうち用のでも
ないからだよ
で、今日は何用?」
「近所の常連さんの
誕生日プレゼント用だよ」
「いいじゃん♬」
「器を借りてくれば
そのまま渡せるから
楽じゃん
うちの器を使えば
返しに来なくちゃ
ならないからね」
「そうだよね~」
「で、こっちが
歯鰹(ハガツオ)の刺身で

こっちは
揚物で

ハムカツと鯵フライだよ」
「んまそう~」

「そんでもって
サラダチキンも ・・・」

「袋にメモみたいのが
入っているけど・・・?」
「これは
バースデーカードで
真由美さんが
書いてくれたんだよ」
「真由美さんの
メッセージも
お得意のアイテムだよね~」
「自分の時には
無いんだけどね・・・」
「え゛~っ
じゃ、今度
僕達が書くように
言ってあげるよ」
「そうだね
頼むよwww」
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです

これらを
箱に入れ
常連さんが
取りに見えるのを
待つばかりとなりました

「これって
ちゃんとした
化粧箱じゃね?」
「そうだよ
【西京漬】とかの
ギフト用に使うのに
サンプルなんだけど
使い道が無いから
こういう時に
使うしかないじゃん」
「大き過ぎるもんね」
そうこうしていると
常連さんが
見えました

「こんにちは
☆◆※さん!
この器だから
もしかして・・・
って思っていたら
やっぱ、そうだったんだぁ~」
「ふぐとらちゃん
こんにちは♬
いつも楽しそうだよね
2、3日前に
親方が器を取りに
来てくれたお陰で
今日の夕飯は
ご飯を炊くだけで
済んじゃったよ」
「良かったじゃん!
旦那さんに
『おめでとう』って
伝えてね♬」
「うん、ありがとうね」
こういうお付き合いが出来る
常連さんが
ご近所にお住まいなのは
非常に有難いことです
というのも
お金を頂いて
作る料理には無い
楽しみに恵まれるからです
また、それは
オーナーシェフとしての
喜びでもあります
こういうご縁を
大切にしながら
日々の仕事に
打ち込み続けたい限りで
なりません

「鱧しんじょう蒸しが
沢山あるじゃん!
そんじゃ、また明日」
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
1本だけでも、活かしの鱧(はも)を、休市日に仕入れに行く理由
この時季は
活かしの鱧(はも)を
仕入れるため
休市日でも
仕入れに行くことが
多くなります
その理由とは・・・
2024年6月29日
Vol.4434

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
土曜日なのに
市場へ行って来たの?」
と、ミニふぐちゃん
「おはよう
そうだよ。
鱧の予約があるから
活かし(の鱧)を
仕入れて来たんだよ」
と、自分
「そう言えば
この間の火曜日(25日)も
休みなのに
行って来たよね?」
「そうだよ

「今週二度目ってことは
休市日の仕入れが
連続って
ことじゃん!」
「そうだね」
基本的に
ホームグランドの
沼津魚市場は
毎週土曜日が休みです
全国にある魚市場の
多くは
日曜祭日が
休みですが
沼津は漁港が
併設されているので
その前日が
休みになっています
また、前日と言えば
水曜日が休みの
市場も多く
それに合わせて
今年から沼津は
火曜日休みが
増えました
「前訊いた時
水が変わると
死んじゃう場合があるから
1本でも
仕入れに行くんでしょ?」
「そうだよ
今朝の様子を見れば
分かるから
順を追って
話すけど

その前に
鱧を水槽に入れて来るよ」

「はぁ~い♬」
休市日ですので
構内は真っ暗ですし

外はガラ~ン

活魚売場に行くと

昨日の時点で注文し
仕分けられていた
山口県産の鱧が
ありました

【47-9】というのは
自分の買い番です
中には
活きたままの鱧が
入っていました

時には
死んでしまうことも
あります
これが
店の水槽で
死んでしまったら
どうにもこうにも
なりません
しかしながら
市場の生簀で
死んでしまった場合
売場に手持ちがあって
担当者に連絡がつけば
何らかの対処を
してくれることも可能です
なので
1本だけでも
仕入れに行くのです
というのも
活かしの鱧は
鱧料理のマストアイテムの
落とし(湯引き)に
仕立てるので
必ず活きたもので
なくてはなりません
こちらが
落としです


「っていう訳なんだよ
分かった?」

「うん♬」

そして
夕方になったら
水槽の鱧を取り出し

締めたら

水洗いをし
卸したら

骨切りをし

落とし用に
包丁しておきました
お客様がご来店されたら
落としに仕立て

とりあえずは
このままにしておきます
冷蔵庫にしまうと
皮のゼラチン質が
固まってしまうからです
また、召し上がる直前に
仕立てるのは
パサパサした
食感にならないように
するためで
そんな今夜の
鱧料理の刺身は
こちらです

~四種盛の内容~
①鱧
②歯鰹(はがつお)
③肩星鰯(かたぼしいわし)
④湯葉
肩星鰯は
酢で締めてあります
料理人によって
色んな考えや
方法がありますが
今現在のところ
この仕方にしています
ただ、料理人として
進化をし続けるためには
常に新しい仕事の
仕方を模索しなくては
なりません
まだまだ未熟ゆえ
修練の余地
大いにありです

「御中元の注文が
入り始めたね
そんじゃ、また」
by ミニふぐちゃん
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
役目を終えた包丁は、刃物回収箱へ
2024年6月28日
Vol.4433
どんな物でも
最後があるものです
料理人にとっての
相方でもある包丁の
最後というか
最期とは・・・

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「親方、これって
包丁だよね・・・!?」
と、ふぐとらちゃん

「そうだよ
柄が折れちゃったのも
2本あるけどね」
と、答えました
「柄を付け替えて
使うことは
出来ないの?」
「無理だよ
和包丁と違って
洋包丁は
作り方が違うからね」
「そうなんだぁ~」

柄が折れた包丁の
一つが
サーモンスライサーで
スモークサーモンを
包丁するためのものです
もう1本が
真ん中の牛刀です

御覧のように
3本の牛刀がありますが
刃が無くなっているので
切ることが
出来ません
前後に押したり引いて
切るというよりも
割ると言った感じです
また、同じ様に
刃が無いのが
ペティナイフで

包丁と言うよりも
突き刺したりして
使うような
道具のようにも
見えます
「切れないってことは
どうしちゃうの?」
「処分するんだよ」
「まさか
燃えないゴミで
出しちゃうとか?」
「何かあると
困るから
そういうわけには
いかないよ」
「じゃ、どうするの?」
「包丁屋に
持って行けば
処分してくれるからね」
「そうすれば
心配ないもんね」
処分した包丁は
以下の通りです
①ふぐ引

②牛刀3本

③ぺティナイフ(2本)と
サーモンスライサー

包んだら
長年の仕事ぶりを
労(ねぎら)って

ご供養の塩を
まきました
//
長い間
お疲れ様~
\\
包丁を持ち込んだのは
沼津市にある
【正秀刃物店】という
包丁屋です

こちらで
包丁を買うようになったのは
5、6年前くらいからです

出した包丁を
確認すると

ご主人曰く
「うちのも
2本あるね
どれもこれも
ご苦労さん」
そんなことを
言うと
6本の包丁は
こちらの箱の中へ

箱には
【刃物供養祭 刃物回収箱】
と、書かれています
ちなみに

役目を終えた包丁は
悪く言えば
鉄くずです
が、しかし
料理人の自分にとっては
片腕として
多くの方々に
美味しさを提供してくれた
かけがいの無い
存在です
それが
何らかの形で
生まれかわり
どこかで
誰かの役に立ち
それどころか
もしも
自分の下へ
戻って来てくれたら
何と嬉しいことでしょう!
古くから
日本人は
物には
霊が宿る
と、信じています
なので
使わなくなったとしても
捨てることなく
傍に置いたままでした
この箱に
納められたことで
包丁との関係を
断つことが出来
気分もスッキリ
最後の最後まで
包丁としての役目は
断つことでした
最後とは
表しましたが
分身である以上
最期の方が
正しいかもしれません
包丁に限らず
道具類は
料理人にとっては
自分の分身である
料理を作ってくれる
等しく分身です
刃物回収箱の存在を
知ったことで
新たな知識を
得ることが出来ました
そして
新たな気持ちで
日々の仕事に
臨み続けます

「今日は
ハガツオを
仕入れたんだね
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
肩星鰯(かたぼしいわし)と丸鯵(まるあじ)のようなマイナー魚の魅力を伝える使命
2024年6月27日
Vol.4432
漁港が併設されている
沼津魚市場には
マイナー魚も
多く水揚げされたり
入荷しています
そんな今日仕入れたのが
2種類のマイナー魚でした

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
ハモは分かるけど
この2つの魚って
前にも見たことあるような
ないような・・・?」
と、ふぐとらちゃん
「おはよう
良い感じのこと
言うじゃん!

こっちが
肩星鰯
(かたぼしいわし)で

こっちは
丸鯵(まるあじ)
丸鯵は
青鯵(あおあじ)
とも言うよ」
「へぇ~
親方って
トラフグとかハモみたいな
和食の王道みたいな魚を
使う割には
こういうマイナー魚を
使うのも
好きだよね」
「そうだね
とらふぐとか鱧って
豪華、贅沢で
他の食材には無い
美味しさが
魅力なんだけど
こういうマイナー魚の
知る人ぞ知る
みたいな美味しさも
また魅力的で
結局は
魚の美味しさを
伝えたいんだよね
特に、沼津の魚市場は
漁港も一緒だし
地元だけじゃなく
伊豆方面の漁師も
持って来るから
マイナー魚も
多いんだよ」
「へぇ~」
「それに
三宅島とか伊豆七島で
操業している漁師には
宮崎とか和歌山の
漁師もいるんだよ」
「時々
そんなことも
話しているよね
で、この
カタボシイワシと
マルアジは
どこのなの?」
「由比だよ」
「由比じゃ
地元じゃないじゃん」
由比(ゆい)とは
静岡市にある漁港で
桜海老の産地で
知られており
沼津魚市場からは
30キロくらい
離れています
ただ、由比からは
ほぼ毎日
魚を持って来る
問屋がいるので
地元と言っても
いいかもしれません
そんな今朝
魚市場に行くと
由比の魚屋のご主人が
声を掛けくれました

青いTシャツ姿で
赤い長靴を
履いています
自分よりも
少し年上なので
友達感覚です
「カタボシイワシと
アオアジがあるけど
どう?」

どちらも
量が少ないので
合わせ技で
2,5キロでした
こういう不揃いの時は
かなりの
お値打ちですので
即決しかありません
丸鯵

肩星鰯


丸鯵も

肩星鰯も
下処理の仕方は
全く同じで
鱗(うろこ)を取ったら
頭を落とします
その後
水洗いをしてくれるのは
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんです

丸鯵も

肩星鰯も

水洗いを終えたら
三枚に卸し

肩星鰯は酢締めにし
冷蔵庫へ

また

どちらの頭も

中骨などの
あらの部分は
焼いてから
出汁を取るため
水洗いをしておきました
丸鯵の方は
揚物に使うだけでなく
未体験の魚なので
クオリティチェックを
しないわけには
いきません

ということで
たたきにして
オン・ザ酢飯!
丸鯵のたたき丼です

「あいも変わらず
メガ盛りだね」
「だって
この時間
(2時過ぎ)まで
何も食べていないからね」
「しっかし
んまそう~

真由美さんは
食べ過ぎちゃうから

別盛なんだよね」
「そうそう」
肝心の味ですが
いわゆる鯵(あじ)よりは
落ちますが
似たようなアジの
眼鯵(めあじ)よりは
脂が乗っていました

マイナー魚が
マイナーなのは
量が獲れないのが
一番の理由で
必ずしも
味が落ちるとは
限りません
殆どの魚は
食べることが出来ますが
美味しくない魚を
見つけることは
至難の業です
知らない魚
=(イコール)
美味しくない魚
と思っている人も多く
それでは
魚市場に通っている意味が
ありません
料理人たるもの
漁師をはじめとする
一次産業の
代弁者であるべきだと
主張する自分としては
魚の美味しさ
ひいては
魚菜食文化の
日本料理の魅力を
伝える使命があるのです
ましてや
漁港でしか
見ることの出来ない魚の
美味しさを知ることが
出来るのは
地方在住の恩恵以外の
何物でもありません
そのためにも
自ら魚市場に通い続け
魚菜食文化の魅力を
伝え続けます

「この包丁って
どうなっちゃうんだろう?
そんじゃ、また明日」
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧下さい
新物の鰤(ぶり)で仕込んだ西京焼&【西京漬】
6月26日
Vol.4431
食材は時季になると
入れ替えがあります
そんな入れ替え
をしたのが
【西京漬】(西京焼)用の
鰤(ぶり)でした

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
このブリは
【西京漬】用
それとも
コースの西京焼用?」
と、熱血君が
訊いてきました
「おはよう
どっちにも使うよ」
と、自分

「それって
いつも通りだろうけど
今日のブリって
いつものより
ちっちゃくね?」
「そうだよ
新物だから
小さいんだよ」
「新物って
どういうこと?」
「西京焼でも
【西京漬】でも
使っている鰤は
この半年くらい
養殖ものなんだけど
最近までは
一昨年に生まれた魚を
使っていたんだけど
今週あたりから
新物、要は
去年生まれた魚が
入荷し始めたんだよ」
「ってことは
新旧交代ってことじゃん」
「そうだね

だから
少し前までは
5キロ台が
中心だったんだよ
だから
今朝も
そういうのが
あったんだけど

昨日着の魚
(鹿児島産)だから
やめたんだよ

で、今朝仕入れたのは
高知産」
「大きいのと
小さいのだと
どっちが使いやすいの?」
「大きいものだと
卸す手間が
1回で済むけど
小さいものだと
沢山仕込みたい時は
2、3本仕入れるから
その分、手間が増えるんだよ
特に、これからの時季は
お中元の仕込みが
あるからね
ただ、小さい方が
切身にする時
盤が小さいから
厚めに包丁出来るのも
都合がいいんだよね」
「へぇ~
大きいから
その分
楽ってこともなんだね」
「そうなんだよ
個人的には
4キロ台前半の魚が
一番切身にしやすいかな」
「そればかり
仕入れればいいじゃん」
「そうもいかないんだよ
一斉に育っていくわけだし
暮れになる頃には
5キロ台もチラホラ
出て来て
4キロ台は
少なくなるんだよ」
「たった3か月で
そんなに育つんだね」
「まぁね
ただ、あんまり
大きくすると
餌=コストの問題も
あるから
うまく入れ替えるように
するんだよ」
「へぇ~」
3,7キロですので
切身は
わずか17切

左一列は
【西京漬】用で
真ん中の荷列は
コース料理用のです
【西京漬】の切身の形が
不揃いなのは
セットで詰めるので
良し悪しのものと
組むことが
出来るからです
その後
有機JAS認証済の
西京味噌をベースにした
お手製の西京味噌と共に
真空パックしておきました

「で、この後の
写真が無いけど・・・」
「バタバタしていて
忘れちゃったよ」
「ありゃりゃ・・・
お中元の仕込みや
雑用で
バタバタだろうけど
今度は忘れないでね」
「・・・・・」
自分の中では
365日更新を
目標というか
ノルマとしていますが
このところ
更新が遅れがちです
遅れが
一周どころか
二周、三周になっても
更新続けますので
お付き合い下さいませ

「真っ赤なバラ
もいいけど
こういうのも
いいじゃん!
そんじゃ、また明日」
by ふぐとらちゃん
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
定休日と休市日の鱧(はも)
6月25日
Vol.4430
鱧(はも)の時季は
スクランブル体制で
仕入れに行くことも
珍しくありません
たとえ、鱧の仕入れが
1本であってもです

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
休市日ですが
今朝は
沼津魚市場に
行って来ました

休市日ですので
ガラ~ン

仕入れに来たのは
活かしの鱧を
仕入れるためです
構内に入り

向かったのは
活魚売場です

休市日なので
もちろんガラ~ン
ちなみに
時刻は
5時50分

普段に比べれば
1時間半程度
遅いので
かなり楽です
生簀には
【47-9】
山口 ① 0,6
と書かれた札がありました

これらの意味は
以下の通りです
【47-9】
自分の買い番
山口 ① 0,6
山口県産
鱧1本(0,6キロ)
ブクブクをセットした
発泡スチロールに

鱧を入れて

持ち帰ることにしました

『佳肴 季凛』に戻ると
ミニふぐちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方
このハモは
水槽に入れておくんでしょ?」
「そうだよ」

「水槽があるなら
わざわざ
休みの日に
取りに行くことなんて
ないんじゃね?」
「そうなんだけど
水が変わると
魚って
死んじゃう場合が
あるからだよ」
「結構デリケートなんだね
うちの水槽じゃ
ダメなの?」
「駄目じゃないよ
温度管理も出来るし
海水のろ過装置も
あるからね
でも、市場にあるものとは
比べ物に
ならないくらいの
差があるんだよ」
「市場のは
そんなに凄いの?」
「凄いも何も
こんな感じだもん

大人と子供
どころの差じゃないよ」
「マジ、凄っ!」
「だから、1本だけの
ためにでも
行くんだよ」
「ふぅ~ん
活かしのハモを
仕入れて来たったことは
今日は
はものコースの予約が
あるってこと?」
「そうだよ」
ちなみに、こちらが

「だから
昨日は昨日で
定休日なのに
ハモを仕入れて
来たんだね」

「そうそう」

「ってことは
はもの時季は
休みが無いような
もんじゃね?」
「そこは
何とも言えないけど
スクランブル状態で
仕入れに行くことは
他の時季には
無いことだね」
「そこまでするなんて
恐れ入ったよ」
「そう!?
ちゃんとした鱧を
食べたくて
季凛に来てくれるんだから
妥協なんて
出来ないよ
自分がお客さんだったら
そこまでしてもらえたら
嬉しいし
そこまで分かっていて
やらないのは
罪深いと思わない?」
「まぁ、その辺は
親方らしいし
僕達も
そうしてもらえたら
嬉しいもん」
「でしょ
だから、出来る限りのことを
しないわけには
いかないじゃん」
「そうだよね~」
そして
夕方になったら
水槽の鱧を
取り出し

締めてから

卸すことにしました

「こうなったハモって
なんか情けないような
気がするんだけど・・・」

「確かに・・・」
卸し終えたら

骨切をし

落とし(湯引き)用に
包丁しておきました
以前お話ししたように

お客様がご来店されたら
落としに仕立てました

この時
ご法度なのが
冷蔵庫で冷やすことです
冷やすと
皮のゼラチン質が
固まってしまい
食べた時に
ゴワゴワとした
食感になるからです
そんな今夜の鱧料理の
献立は・・・
◆先付(その1)
もろこし豆腐

◆揚物
鱧の天ぷら

◆先付(その2)
もずくとふぐ皮の
養老掛け

養老とは
とろろのことです
◆小鍋
鱧しゃぶ


◆刺身

鱧以外は
眼仁奈(めじな)

目鉢鮪(めばちまぐろ)

〆鯵(しめあじ)です

◆焼物
鰤(ぶり)の西京焼

◆蒸し物
鱧しんじょう蒸し

◆食事
鱧茶漬

◆デザート
桃のアイス

「無事に終わったね~
鱧の予約を
受けた場合って
仕入れに
最低でも
二日掛かるってこと?」

「二日とは
限らないんだけどね

特殊な食材だから
ホームページにも
こういう風に
書いてあるんだよ」
「予約の電話が入ると
必ず親方が出て
お客さんに
説明しているもんね」
「特に
2024年問題で
鱧の入荷が
前とは違うんだよ」
「鱧にも
2024年問題!?」
「九州方面から
来なくなっちゃったし
火曜日休みも増えたから
厄介なんだよ」
「何のため
誰のための
政策なのかね」
「裏金を作るために
くだらない知恵を
働かせているだけだよ」
「久々に
親方の毒舌炸裂じゃん!」
「舌は
美味しい料理を
作るためにしか
使わないよ」
「そうだよ
それが一番!」
鱧は
色んな意味で
特殊な魚です
が、その美味しさは
他の魚には
代えることの
出来ませんし
その美味しさを
多くの人に
知ってもらうためには
一切の妥協は
必要ありません

「お昼のおかずは
色んな魚のかまの
西京焼だったんだね
んまそ~
そんじゃ、また明日」
by 熱血君
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
ナイターで【佳肴 季凛】園芸部
【佳肴 季凛】の
庭の手入れをしてくれるのは
専ら、女将兼愛妻(!?)の
真由美さんです
定休日の今日は
陽が落ちた
夜になって
活動してくれました
6月24日
Vol.4429

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日の認(したた)めます
夏至(6月21日)を
過ぎたばかりなので
夜の7時を過ぎても

まだ外は明るく
【佳肴 季凛】から見た
西の空と
反対の東側は
こんな感じでした


そんなこともあり

女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが
買って来た花を
植え始めると

熱血君が
やって来ました

「こんばんは
真由美さんに
こんばんは
って言うのは
初めてじゃね?」
「言われてみれば
そうだね
でも、せっかくだから
こんばんは」
「定休日なのに
今になって
園芸部の活動を
始めたの?」

クラブとは言っても
真由美さんしか
部員はいません
「明日やるつもり
だったんだけど
外も明るいから
始めちゃった」
「それにしても
夕焼がきれいだよね~」

暗くなる前に
目途をつけたい
真由美さんは

熱血君の話を
聞くことなく

黙々と
花を植えてくれました

暗くなる前に
どうにかこうにか
終えることが
出来たようです
基本的に
夫婦二人で
仕事をしていることもあり
自分が
園芸部の活動に
参加することは
出来ません
が、しかし
真由美さんが
活動に励んでいるお陰で
知らぬ間に
自分も草花に
興味を持つようになりました
花を飾ったり
植えることで
気持ちが
プラス志向になり
前向きな気持ちで
仕事に臨むことが
出来ます
花そのものが
料理に直接
反映されることは
多くはありません
ただ、料理というか
食材同様
季節の移ろいを
感じることが出来ます
それこそが
季を尊(たっと)び
凛とす
に他なりません
その気持ちを
忘れることなく
日々の仕事に
臨み続けます

「今日は休みだけど
ハモを仕入れて
来たんだね
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
軽トラの初心者マーク
6月23日
Vol.4428
仕入れ用の軽トラを
運転するのは
専ら自分です
それなのに
初心者マークが
あるのは?

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「ねぇ、親方って
免許取り立てなの?」
と、ミニふぐちゃんが
訊いてきました
「そんなわけないじゃん
今年の10月で
30年になるよ
ただ、いつも
初心者のつもりで
安全運転だよ」
と言うと
「運転しているのを
ほとんど見たことないけど
そういう心掛けは
大事だよね
じゃあ
この初心者マークは?」
と、ミニふぐちゃん
「あっ、これね
★※◇が
たまに運転することが
あるからだよ」
★※◇とは
次女のことです
「免許取ったんだったら
乗用車の方で
いいんじゃね?」
「そうなんだけど
まだ学生で
普段乗ることは
殆どないし
乗用車の方は
保険が
かなりの金額になっちゃうんだよ」
「どれくらいなの?」
「今の保険料に
プラス5桁!
1諭吉
まもなく1栄一
とも言うけど・・・」
「え゛~っ
それって
一年じゃないよね?」
「一か月だよ
軽トラだと
プラス2英世
っていうか
まもなく2柴三郎」
「そんなに
違うんだぁ~
でも、軽トラって
マニュアルだよね?」
「そうだよ」
「ってことは
★※◇ちゃんは
マニュアルで
取ったの?」
「そうマニュアル限定!」
「マニュアル限定・・・
その気になって
取ったんだよ」
「今どきにしては
珍しくね?」
「珍しいみたいだよ
でも、両方乗れた方が
色んな意味で
都合がいいしね」
「そうだよね~」
「車が好きだったり
興味があるんだったら
マニュアルの方が
楽しいよ
車を運転している感が
アリアリだからね」
「へぇ~
★※◇ ちゃんの運転で
乗ったことあるの?」
「いや、まだ無いよ
真由美さんは
あるけど・・・」
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです
「真由美さんは
どうだったって?」
「かなり緊張したみたい
だったよ」
「初心者の運転
あるあるだね」
「ギアチェンジが
まだスムーズに
出来ないみたいだけど
運転していれば
慣れるから
大丈夫だと思うよ」
「隣に乗るのが
楽しみじゃん!」
「その前に
君達こそ」

「・・・・・」
「たださぁ
免許取り立ての時に

ならなくて
良かったと
思っているよ」
「そうだよね
キャリア30年の
親方が
パニックになったんだもん
初心者中の初心者が
こんなことになったら
運転なんて
しなくなっちゃうかも
しれないもんね」
「そうだよ」
夏休みに入れば
様子を見ながら
取得後の路上教習に
出ると思いますが
くれぐれも
安全運転で
上達して欲しいものです
そうすれば
魚市場の行き帰りが
運転手付きに
なるでしょうから・・・www

「まだまだの
紫陽花もあるんだねぇ
そんじゃ、また」
by 熱血君
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
頂き物の桃で仕込んだアイス用のピューレ
今年も、知人を介して
桃を頂きました
いつものように
アイスに仕込みます
この場を借りて
改めて
\\ 有難うございます //
6月22日
Vol.4427

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。

「メロンと
桃じゃん!
んまそう~
いつもみたいに
アイスにするの?」
と、熱血君が
訊いてきました
「そうそう
アイスにするよ」
と、自分
「アイスにする時って
貰った時が
多いけど・・・
これも?」
「これまた
BINGO!
貰い物だから
食べちゃっても
いいんだけど
どっちも
買ってまで
アイスにするのは
なんかねぇ~」
「なんかって
どういうことなの?」
「どっちも
安いものじゃないし
アイスにすれば
一度に使わなくても
済むからだよ」
「そっか~」
「桃は
今のうちに
アイス用のピューレを
仕込んでおくけど
メロンは
まだ追熟出来ていないから
しばらく
このままだね」
「へぇ~」
ということで
桃をピューレ用に
仕込みは
こんな感じです
①半分に包丁

②皮を剥く

貰い物とは言っても
ギフト用ではなく
はね出しなど
商品にならないものですので
変色しているのです
が、しかし
もろに桃を
使うわけではないので
ぜ~んぜん
問題ありません
③適当な大きさに
包丁する

④桃のリキュールを注ぐ
(その1)

(その2)

2種類のリキュールを
使うのは
風味が増すからです

⑤蒸す

時間は15分程度です
加熱するのは
変色を防ぐためで
そのまま冷凍すると
ジワジワと
褐変してしまいます

「コンポートじゃん!
これでも
んまそう~」
「そうだよ
砂糖はゼロだけどね」
⑤フードプロセッサー
に掛ける

⑥ピューレの出来上がり

ピューレまで
出来上がれば
仕込みは
ほぼ終わったようなものです
分量を変えれば
ムースにも
アイスにも
仕込むことが出来ますが
アイスを仕込む予定です
自分が
日本料理の道に
転がった頃は
デザートと言えば
時季のフルーツ(果物)を
切っただけのものが
主流でした
30年近く前の話なので
それこそ
今は昔です
その間に
色んなことを
覚える一方で
お客様の嗜好も
変わり
知らぬ間に
スイーツ
パティシエ
パティスリー
などの言葉が
市民権を得るように
なりました
その中で
素材ありきの料理こそが
自分のスタイルの柱となり
今に至っています
桃のアイスの場合
全体の量の
半分以上を
桃を使うことで
桃の美味しさを
感じることが
出来るのです
素材の美味しさを
活かすのが
料理人で
そのためには
一切の妥協は
出来ません

「今日は
フライヤーの
掃除をしたんだね
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
2024.6.22|デザート 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
ランチの刺身は、活〆の梅雨グレこと、眼仁奈(めじな)の薄造り
今日のランチの刺身は
朝〆の薄造りを
お出ししました
その魚とは・・・
6月21日
Vol.4426

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ
西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。

「おはよう、親方
今日は
何を仕入れて来たの?」
と、ミニふぐちゃん
「おはよう

鯵(あじ)と

梅雨グレだよ」
と言うと
「アジは分かるけど
梅雨グレなんて
初めて聞いたけど・・・」
「実は、この間
自分も初めて
聞いたんだよ」
「え゛~っ
親方も
知らないことあるの?」
「そりゃ、あるさ
この間、三重県熊野の
魚屋さんが
Facebookに
投稿していたのを見て
初めて知ったんだよ

これこれ」
「そう言えばさぁ
この魚屋さんに
色々訊いてるよね?」
「そうだよ
分かんない魚を見た時に
その写真を送ると
百発百中で
名前を教えてくれるよ」
「百発百中って
凄くね?」
「凄いよ
しかも
訊いた魚の殆どは
食べたことがあるし」
「マジでヤバっ!」
「彼の投稿を見ていたから
気になっていたんだよ
で、今日
運良く仕入れることが
出来たんだよ」
「そうなんだぁ
じゃ、いつもみたいに
仕入れるところから
話してくれるんでしょ?」
「もちろん
じゃ、市場時間に
時計の針を戻すよ」
「わぁ~い♬」
グレとは
眼仁奈(メジナ)の
西日本での呼び名で
沼津では
クシロと呼ばれていて
地方名は
かなりの数があり
釣り人の間では
かなり人気がある魚の
一つです
また、メジナには
メジナ
クロメジナ
オキナメジナ
の3種類がいますが
沼津では
特に、区別されていません

ということで
今朝、沼津魚市場に着くと

地元・西浦の
定置網漁で水揚げされた
魚の仕分けを
しているところでした
水揚げしていた漁船は
冨久豊丸
(ふくほうまる)です

また、今朝は
活魚の水揚げもあり

活魚売場では
その仕分けをしており

その中に
眼仁奈がいました

この中から選んだのが
1,7キロのものです

その場で
締めたら

氷入りの海水に浸け
血抜きをし

持ち帰ることに
しました
「こんな感じに
仕入れて来たんだよ」

「そうなんだぁ」


はらわたを抜くと
メタボ状態の
内臓脂肪です

頭を落とし
水洗いをし
卸したら

ランチタイムの刺身に
使うため
皮を引いておきました
折角の活〆(いけじめ)の
魚ですので
薄造り
一択しかありません

「ランチで
薄造りなんて
贅沢じゃん!
んまそう~」
「普段出しているような
三種盛りもいいけど

折角の活〆っていうか
朝〆の魚だから
薄造りも
ありでしょ?」
「当然ありだよね」
「こういう刺身を
食べて欲しいから
市場に行って
気に入った魚を
仕入れているんだしね」
「でもさぁ
さっきの三重の
魚屋さんの投稿じゃないけど
ここまで
話しちゃうと
メジナの美味しさが
広まって
仕入れるのが
大変になるんじゃね?」
「どうだろうねぇ
ただ、魚の美味しさが
広まるのは
良いことだから
それはそれで
アリだよ」
「そういう考えも
ありなんだね」
「そうだよ
美味しい魚を
求める人が増えてくれれば
仕入れ甲斐があるし
市場に行く楽しみが
増えるから
いいんだよ」
「その余裕っていうか
自信って・・・?」
「市場に行っている
からこその強みだね
手を変え、品を変え
魚を選べるわけだし
それでも無い場合は
他所の産地の
魚屋から仕入れる手も
あるわけだしね」
「じゃあ、三重の
魚屋さんからも
仕入れることもあるの?」
「ここ何年かは
無いけど
前には
とらふぐとかのフグ類も
仕入れてたもん」
「今は、仕入れないの?」
「熊野辺りの
とらふぐの水揚げが
少ないから
殆ど無いんだよ」
「そうなんだぁ
でも、魚の知識を
仕入れているじゃん」
「気の利いたこと
言うねぇ!」
「エヘヘ・・・(∀`*ゞ)
その知識の
仕入れ値は?」
「プライスレス!」
より良い魚を求め
日々、沼津魚市場に
通ってはいても
梅雨グレのように
知らないことも
まだまだ沢山あります
食材としての魚だけでなく
その蘊蓄(うんちく)も
仕入れるためにも
市場に通い続け
魚菜食文化でもある
日本料理の魅力を
伝え続けます

「今日の夕飯は
ハンバーグだったんだぁ
んまそ~
そんじゃ、また明日」
by 熱血君 コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください