明後日のお弁当の仕込み
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3411回目の今日も、 日々の様子や料理への想いを、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が認(したた)めさせて頂きます。
今朝は、5時過ぎに厨房に行き、
長女のお弁当用の鶏の唐揚を、揚げました。
平日なのに、次女の分はなく、長女の分だけだったのは、
先日お話ししたように、今日、明日と祖母が“あちら”に向かうための儀式を行うからです。
そんなこともあり、『佳肴 季凛』はお休みですが、明後日の日曜日にお弁当の御注文を頂いているので、鶏の唐揚げを仕上げたら、
一番出汁を引き、程なくすると、住まいである2階で家事を終えた女将兼愛妻(!?)の真由美さんも仕事を始め、
お弁当の煮物用の野菜の人参と、
牛蒡(ごぼう)の皮を剥いてくれたら、
南蛮漬やお新香を入れるカップを用意し、
バットが別々なのは、明後日のお弁当は、朝と夕方のダブルヘッダーだからです。
その後、真由美さんは、
昨日箱詰しておいた『西京漬』の包装をしてくれ、『西京漬』の内容は、
銀鱈、サーモン、鯖が各3枚入った豪華版で、お誕生日プレゼントということですので、
「お誕生日 おめでとう」のシールが、
貼ってあります。
いわゆる島嶼部(とうしょぶ)に送るので、
宅配便の営業所に行き、
発送しました。
車で5分程度のところにあるので、非常に便利で、戻ったら、
煮物を、
朝と夕方の分に仕分け、
シールを貼り、冷蔵庫へ。
入れ違いで冷蔵庫から、お弁当の焼物を銀鱈の西京焼にするので、
串を打ったら、
米と押麦を量っておき、研ぐのは明日になります。
最後に、
包丁を砥ぎ、仕込みが終わったのでした。
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お弁当や持ち帰り(テイクアウト)料理用の鯵
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が呼んだか、熱血料理人。
料理への想いをはじめ、日々の出来事を、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が認(したた)めること、昨日までで3409回。
ということで、3410回目の今日も、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝、
沼津魚市場に行くと、
西伊豆・戸田(へだ)のトロール漁(底引き網漁)で水揚げされた魚介類の仕分けをしている最中で、
昨日が解禁日だったので、今日が初日ということになります。
また、トロール漁は、来年の5月ぐらいまで続き、秋から初夏にかけての風物詩であるだけでなく、沼津魚市場の名物の一つです。
水揚げされるのは、
伊勢海老よりも高値で取引される赤座海老(あかざえび)をはじめとする海老や、
魚で、その種類は様々で、
今や高級魚の代表の一つ赤鯥(あかむつ)もあり、赤鯥はのどぐろとも呼ばれています。
また、似鱚(にぎす)などの深いところに棲む魚つまり、深海魚も、
水揚げされ、深いと言えば、
高足蟹(たかあしがに)は、活きたまま水揚げされ、今朝も生簀に入っていました。
ただ、沼津魚市場がホームグランドとは言え、トロールの魚を仕入れたことは、一度か二度ですので、特に、海老や蟹(かに)の半分以上は、名前すら知らないものもいます。
トロールの魚を仕入れない一番の理由は、セリが始まる時間が遅いからで、あとは、どうしても必要な魚がないからでもあります。
というわけで、トロールの売場をスルーし、別の売場で、
愛媛県宇和島産の鯵(あじ)を仕入れることにしました。
鯵の下処理は、
鱗だけでなく、
ぜいごとかぜんごとも呼ばれ、尾の近くにある棘状(とげじょう)の硬い鱗を取ったら、
頭を落とし、はらわたを抜きます。
その後の水洗いをしてくれるのは、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、
水洗いを終えたら、
半分に包丁しておいた頭の掃除をし、
身同様、
水洗いしてくれました。
一方の自分は、
鯵を三枚に卸すことにし、変な並び方をしているのは、使い勝手が違うからです。
違うとは言っても、全て揚物の使うのですが、
これが日曜日のお弁当用で、
同じ日曜日でも、こちらは夕方のお持ち帰り用の盛り込み料理に使い、こちらの多めのものは、
来週の金曜日のお弁当に使います。
残りは、急な御予約や御注文に備えてのもので、特にこれからの時季は、台風の影響で、魚全体の入荷が無い時も考慮に入れておかなくてはなりません。
全て真空パックし、
日曜日の分を冷蔵庫にしまい、他は冷凍庫へ。
かの疫病による社会的な状況だけでなく、先日お話ししたように、祖母が“あちら”に逝ったので、
包丁を砥いだら、
真由美さんと共に、
カウンター内の掃除をし、 今日の仕事というか仕込みも終わったのでした。
2021.9.9|お持ち帰り(テイクアウト) お弁当 魚 |permalink|コメントはまだありません
Wednesdayだけに、売れんずデー
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
料理への想いをはじめ、日々の出来事を、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3409回目の今日も認(したた)めさせて頂きます。
今日は、
全国的に水曜日で、 水曜日に沼津魚市場に仕入れに行くことは少ないのですが、昨日が休市日だったこともあり、
仕入れに行って来ました。
水曜日は、中央市場(水産物、青果)を含めた中央市場が休みのことが多いので、沼津魚市場に入荷してくる魚の量が少なくなることが、殆どです。
ちなみに、沼津魚市場の休みは、中央市場が休みの前日の火曜日や土曜日で、特に、火曜日は月に1、2回程度ですので、中央市場の休みの数よりも少なく、そういう点では、好都合でもあります。
何か良さげなものがあれば、との考えを持ちつつ、行って来たものの、鮮魚の仕入れはなく、消耗品などの類だけで、その後、向かったのが、車で15分足らずのところにある食遊市場で、
こちらも、ガラ~ン。
しかも、館内はカートを押しながら買物をするので、カートの音が無い=買物客無しという等式になっていました。
それでも、
野菜や食材を仕入れただけでなく、
『西京漬』にはじまり、
オリジナルの調味料の『胡麻だれ』、
『野菜感溢れるドレッシング』などのお取り寄せ商品を、簡素、簡便な梱包をご承知して下さるお客様に発送するための小さい段ボールも、
調達しました。
その後、【佳肴 季凛】に戻ったら、
仕込みをする前に、
『西京漬』と、
『鰯の丸煮』を御自宅用に箱詰し、
使わなかったものは、
保管しておき、昼過ぎに、
発送しました。
ところで、現在、『西京漬』のページをリニューアル中で、リニューアル後は、梱包、発送の仕方なども、SDGs(持続可能な開発目標)を鑑み、色々と考えております。
いずれにせよ、お客様の御要望に可能な限り、対応出来るように努めますので、今後とも宜しくお願いします。
誰の世話にもならない
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3408回目の今日も、 料理への想いをはじめ、日々の出来事を、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が認(したた)めさせて頂きます。
今日(9月7日)の夜8時半過ぎ、齢92の祖母が、“あちら”へ。
92歳ゆえ、軽い“!?”的な言葉を発しても、普段の生活には何ら支障もなく、一昨日も、実母と共にやって来て、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと2人の娘達と談笑していました。
実母によれば、明くる日の昨日、朝食を食べた後、急に立てなくなり、横になったら、意識不明に陥り、救急車に乗せられ、病院に一泊二日してから、一世紀近く住んだ家に。
所謂(いわゆる)おばあちゃん子だった自分にとっては、色んなことを思うのですが、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと一緒になり、娘達が産まれると、祖母は3人の女親分が如く、振る舞うようになりました。(笑)
というのも、祖母は、女4人、男1人の長女だったからで、しかも、嫁である実母が使いっ走りとなれば、向かうところ敵無し。
そんな振る舞いが出来たのも、孫である自分の可愛さや愛情が、別のところに向かっただけで、自分としては、嬉しい限りでした。
ところで、祖母は、亡き祖父と共に、食堂を営み、祖父亡き後は、細々ながらも、実母と共に、典型的な嫁姑のスタイルで、仕事をしていたのですが、自分が幼い頃は、40代だったこともあり、血気盛んで、付き合いで出掛け、酔っ払って戻った祖父に、鍋や皿を投げつけた様子は、今でも鮮明に覚えています。
しかも、口癖は、「私に文句があるのかい?私は、誰にも迷惑を掛けないし、世話にもならない!」で、昭和一ケタ生まれを地で行くような面がありました。
とは言え、寄る歳の波には勝てないながらも、実母に対しては、女帝そのもので、「私は、誰の世話にもならない!」を、日々連発。
卆寿を超えると、先程お話ししたように、普段の会話でも“!?”が出て来たので、「デイサービスにでも、行ってみたら・・・?」と、誰かしらが勧めても、「私は、そういうのがダメなんだよね。何なら、私の代わりに行ってみれば。」という始末。
そして、先程お話ししたように、一泊二日の外泊から戻って来たら、三途の川を渡るべく片道切符を手にし、“あちら”へ。
想うところは、半世紀分あり、それよりも、祖母の背中におんぶされ、厨房で仕事をする姿を見ていたことが、自分の原風景で、これまでの祖父への想いだけでなく、これからは、祖母のそれも背負い、明日からも、厨房に立ち続けます。
なお、こんな状況ゆえ、明日から日曜日までは、御注文を頂いているお弁当を除き、お休みさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願い致します。
一週間の始まりは、頂き物に感謝!
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3407回目の今日も、 料理への想いを、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が認(したた)めさせて頂きます。
定休日の今日は、沼津魚市場に仕入れに行く時と同じ時間に起きて、お遣い物用に、1升5合の鶏飯を炊き、
鶏飯の具は、鶏肉、蓮根、人参、ひらたけ、油揚げの5種類で、鶏五目飯ということになります。
炊き上がったら、常連さんから預かった鍋や、
タッパに入れ、
届けに上がりました。
早朝にもかかわらず、届けに上がったのは、ご家族のお弁当に入れてもらうためで、娘達のお弁当にも、
入れてあげ、炊き上がる間に、
サーモンの西京焼とつくねを焼き、こういうことが出来るのは、店舗兼住宅の最大のメリットです。
ちなみに、娘達の弁当の献立は女将兼愛妻(!?)の真由美さんが決め、その手助けをするのが自分で、店舗兼住宅だけに、1階と2階では立場が逆転しています。
片付をしていると、
約50本の茄子を知人が持って来てくれ、先月から続いている“茄子のオランダ煮大作戦”を明日決行することになりました。
茄子のお返しとして、鶏飯を差し上げ、1升5合炊いたのは、茄子を持って来てくれることにもなっていたからです。
結果として、Part Ⅷつまり、8回目ということになり、その時に仕込んでいる茄子を数えてはいませんが、一度に30~50本の大作戦ですので、300本以上は仕込んでいるはずです。
明日仕込むため、
汚れを取るため、
布巾で拭いておきました。
この後に、お届けに上がった方からは、
その方がお気に入りのチーズを頂いたり、
宅配便でぶどうが届いたりと、朝から感謝にして、藁しべ長者の如し。
その後、厨房の片付を完全にはせず、事務仕事をすることにし、全てを済ます頃には、昼食の時間となりました。
そんな今日の昼ごはんは、
銀鱈の切り落しの西京焼をおかずにし、
今朝の鳥飯が御飯で、結果として、店舗兼住宅ゆえに、定休日の厨房で食べると、賄いが、おうちごはんになります。
ところで、昨日は、魚市場で梨、
その帰り道に、
カレーを頂き、前日である土曜日に届いたと思しきレターパックには、
久能山東照宮のご朱印が入っていました。
ご朱印は、やんごとなき物ゆえ、改めてお話しさせて頂くことにし、一週間の始めである日曜日、月曜日と続けて、沢山の頂き物をし、素敵な一週間の始まりに、感謝感謝!
この場を借りて、改めて御礼を申し上げさせて頂くと共に、自分はもとより、沢山の方々にとって、今週も良き一週間であらんことを願ってやみません。
2021.9.6|お弁当 西京漬 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
幸福丸(宮崎県)の水揚げ
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀。誰が名付けたのか、熱血料理人。
3406回目の今日も、 日々の様子や料理への想いを、 日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が認(したた)めさせて頂きます。
仕入れるものがあろうと無かろうと、沼津魚市場に行くと、必ず立ち寄るのが、
活魚売場で、今朝も然りでした。
例年、この時季は、地物の目一鯛(めいちだい)の水揚げが多くあり、
今朝は、
生簀の半分ぐらいが 目一鯛で、
まさに目一鯛祭!
そんな様子を尻目に、
構内を歩くと、
地物の太刀魚(たちうお)や、
薄葉剥 (うすばはぎ)など、秋が旬の魚が多く入荷していました。
秋と言えば、
別棟の売場には、海水温も下がってきたようで、
17尾(2キロ)、
16尾(同)、
15尾(同)と、
北海道産の秋刀魚(さんま)も、出始めの頃に比べ、多く入荷していました。
15尾、16尾、17尾と大差が無いように思われるかもしれませんが、平均すると、1尾あたり130グラム、125グラム、117グラムになり、その差5グラム、8グラムです。
特に、15尾と17尾の差は、13グラムの1割で、1割の差はかなりのものがあります。
また、明日が定休日ということもあり、今日の仕入れは、冷凍物や鰹節などの類で、生の魚介類はなく、それこそ社会科見学気分で、魚市場を歩いていました。
そんな緩い状況で、構内を行き来していると、
水揚げされた魚の仕分けが始まり、
秤にかけられた後、売場に並べられていき、並んでいたのは、
大口石血引(おおぐちいしちびき)にはじまり、
勘八(かんぱち)、
浜鯛(はまだい)などで、浜鯛は、沼津魚市場近郊では、尾長鯛(おながだい)とも呼ばれています。
どれもこれも、沼津近郊で水揚げされる魚よりも、かなり大きく、今朝の社会科見学状態に拍車が掛かりました。
さらに、
去年から、自分のお気に入りの魚のひとつになった葉血引(はちびき)も水揚げされており、先程の魚同様、大型のものがいて、
4,8キロと5,2キロと、1,5~3キロぐらいのものを多く目にする葉血引ですので、葉血引ファンの自分としては、うっとりしてしまいました。
ちなみに、自分がこれまで仕入れた葉血引の中で、最も大きかったのが、
昨年の10月に仕入れた沼津産の4,7キロのでしたので、いくらか及ばず。
他の外道として目鯛(めだい)も水揚げされており、
外道はおまけで、メインたる魚は、
黄肌鮪(きはだまぐろ)で、その名の通り、皮とひれが黄色いのが特徴です。
他の魚の水揚げについては定かではないのですが、大きい外道が多かったこともあり、気になって、船の名前を見ると、
幸福丸なる名前で、これまでの記憶にない船だったので、色々眺めると、
宮崎県の船で、仕分けをしていた魚市場の担当者に漁場(ぎょば)を訊くと、三宅島周辺とのことでした。
これまで自分が見たことがある地元以外の船だと、和歌山県串本や神奈川県三崎のものが殆どで、宮崎の船は初めてです。
前浜とも呼ばれるように、地元の船の水揚げだけでなく、他所の船の寄港地という点では、沼津港の規模は、意外にも侮(あなど)ることは出来ません。
実際、外港と呼ばれ、大型船専用の岸壁もあり、
この時の様子については、こちらをお読み下さい。
沼津魚市場に通うようになって、20年以上経ちますが、初めて目にする魚は時々あっても、漁船の水揚げとなると、かなりのレアケースとも言えます。
“早起きは三文の得”とはよく言ったもので、今朝は貴重な体験をすることが出来ました。
まだまだ、知らないことはあり、生涯未熟ゆえに、一生勉強ということを忘れることなく、日々精進し続ける所存です。
夏休みごはん・後編
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人こと、日本料理店『佳肴 季凛』の志村弘信です。
そんな想いを認(したた)めること、今日で3405回目。ということで、今回もお付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日は一週間の終わりの土曜日ですが、今週は新学期のちびっ子や学生の方もも多かったようで、我が家の2人の娘も然りでした。
また、普段は2人共、お弁当持参での登校ですので、そのお弁当を作るのは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、今日のお弁当は、
焼おにぎり弁当で、沼津魚市場に仕入れに行かない時は、揚物や焼物を仕上げることもある自分です。
言うまでもありませんが、新学期の前は、夏休みだったわけで、先日『夏休みごはん・前編』というお話しをし、今回は、その後編になります。
前編同様、麺類、丼ものなど、ワンプレートというより、ワンボウルが基本で、
後編のトップバッターは、冷やしかき揚げうどんで、器ひとつにしているのは、洗い物をしないことが多いからです。
麺類の場合、うどんが殆どで、うどんにするのは、次女の好みによるのですが、次女は、素麺、蕎麦を好まない傾向にあり、一方の長女は、素麺が一番のお気に入りで、2人の好みの違いに、自分も真由美さんも頭を悩まされています。
その次は、
野菜カレーで、茄子、蓮根、玉葱、パプリカ、ピーマンを素揚げしたたものを盛付けてあり、御飯は玄米ベースの雑穀御飯でした。
目鉢鮪(めばちまぐろ)の切り落しとすきみの鉄火丼が続き、
どちらも既製品なのですが、そもそも鉄火丼というのは、酢飯に鮪を盛付けたもので、鮪丼という場合、白御飯のそれです。
さらに言うと、鮪丼は、あずま丼とも呼ばれ、切身を醤油ベースのたれに漬けた、所謂(いわゆる)づけを乗せたもので、似て非なるもので、若干の違いがあります。
そして、鉄火丼を挟んでのカレーとなり、
揚げ玉を乗せてあるので、たぬきカレーとも言うべきカレーで、その次が、
めかぶ、とろろ、モロヘイヤをトッピングしたネバネバ系の蕎麦で、ネバネバが好きな次女ゆえ、こういうものは、蕎麦でもよいとのこと。
如何せん、娘とは言え、人の好みとは分からないものです。
今年の夏休みごはんも、“ラス前”となり、 蛸(たこ)とすきみのハーフ&ハーフ丼で、
先程の鉄火丼同様、すきみは既製品なのですが、既製品のすきみは、いつの頃からか、ねぎとろと呼ばれており、今世紀になってからは、その名が定着しているような気がします。
そして、オーラスは、
チキンカツカレーでした。
2021年版の夏休みごはんは終わりですが、土日のいずれかは、お弁当無しのことが多いので、娘達の昼ごはんは、これまで同様続きます。
商売抜きの料理は、気兼ねなく作ることが出来るだけでなく、新しい料理のヒントになることもしばしばです。
そんな今日の自分と真由美さんの昼ごはんは、
野菜だけで仕立てた冷やし中華でした。
たれは、当店オリジナルの『胡麻だれ』で、
茄子、モロヘイヤ、めかぶ、ミニトマトにはじまり、刻み野菜には、茗荷、アーリーレッド、人参、胡瓜が入っており、天にあしらった紅蓼(べにたで)と、全9種類です。
注:めかぶは海藻ですので、野菜の範疇にしているのは、ご理解下さいませ。
マクロビオティック(玄米菜食)を基本に据えていることもあり、『胡麻だれ』もノンケミカルで、具材も野菜のみですので、今日の冷やし中華は、マクロビ的冷やし中華ということになりました。
賄いの楽しみは、余り物、頂き物のような限られた食材を、自分が思うままに仕立てることです。
ただ、そうでない時(≒食べたいものを食べたい時!?)もありますが、料理の持つ無限の楽しみと美味しさに勝ることは、ありません。
ランチタイムに、カウンターで天ぷら
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人こと、日本料理店『佳肴 季凛』の志村弘信です。
そんな想いを認(したた)めること、今日で3404回目。ということで、始まり、始まり~。
今日は、ランチタイムに、
カウンターで、天ぷらのコース(2名様)を御用意しました。
これまで、夜の御席で、カウンターでの天ぷらのコースを御用意したことがありますが、ランチタイムでは初めてのことです。
また、このコースは、ホームページや店内のお品書きにも載っていないコースすですので、要予約となっており、仕入れの都合ゆえ、最低でも2、3日前までの御予約をお願いしています。
そのようなコースゆえ、ご予算も様々ですので、詳細については、直接お問い合わせ下さい。
前置はさておき、今日の料理内容について、お話しさせて頂きます。
ランチタイムの天ぷらのコースということもあり、頃合いを見計らい、天ぷらをお出しする天ぷら定食という感じの流れです。
肝心の今日の天種ですが、魚介類は、
鱧(はも)、
海老で、それぞれ2個で、野菜は、
茗荷(みょうが)、
南瓜(かぼちゃ)、
玉葱(たまねぎ)、
おくら、
椎茸、
ヤングコーン、
アスパラガス、
蓮根で、10種類にして、全12個でした。
御予約の時間が近づいたら、
打粉をしておき、御来店されたら、おしぼりとお茶、
天紙(てんし)を敷き、薬味の大根卸しと生姜を乗せた器と共に、
天つゆ、
粗塩(あらじお)をお出ししたら、コースの始まりです。
先ずは、
海老と茗荷で、ランチタイムゆえ、所謂(いわゆる)お昼ごはんですので、
白御飯、赤出汁、
お新香をお出しし、赤出汁の具は、
もずく、庄内麩、葱、粉山椒です。
間髪入れずに、
鱧と蓮根、
ヤングコーン、
おくらをお出しすると、早くも、折り返し。
そして、
玉葱と南瓜、
鱧と椎茸、
海老とアスパラガスで、全ての天ぷらをお出ししました。
御食事を終えたら、
デザートの林檎(りんご)のアイスをお出しし、コースの終了です。
先程のお話しと重複しますが、カウンターでの天ぷらの御席は、要予約となっているだけでなく、お客様の箸の進み具合を見ながらのマンツーマンで仕立てています。
ですので、その間は、他のお客様をお断りせざるを得ないので、ご理解のほど、くれぐれも宜しくお願いします。
洋梨のリキュール『Marie Brizard Poire William(マリー・ブリザール・ポワール・ウィリアム)』
2日ほど前に、【はね出しのラ・フランス】というお話しをしましたが、
追熟したので、アイスにするため、ピューレを作ることにしました。
きれいに洗ったら、
半分に包丁し、天地を落としたら、
芯を取り除き、
皮を剥き、
5ミリ幅ぐらいにスライスし、
洋梨のリキュールを注ぎました。
このリキュールは、
『Marie Brizard Poire Williamマリーブ・リザール・ポワール・ウィリアム)』という銘柄で、
名前はフランス語なのに、
何故か、スペイン原産なのです。
気になって調べると、フランスのアルザス地方の作られた甘く果汁豊かなウィリアム種という西洋梨を原料にしており、ポワールとは、フランス語で洋梨を意味していることまでしか、分かりませんでした。
バットごと、
蒸すこと20分、
蓋を開けると、リキュールの甘い香りがし、冷めたら、
フードプロセッサーにかけ、
真空パックした後、
冷凍庫へ。
アイスに仕込むのは、しばらく先になりますが、その時もリキュールを加え、さらに香り良く仕上げるつもりで、その風味と味わいが気になります。
最後になりましたが、このリキュールの名前の『マリー・ブリザール・ポワール・ウィリアム』を、3回繰り返すと、呪文のように聞こえるのは、自分だけではないはずです。
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2021.9.2|デザート 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
ポーセラーツの器で、新子丼
毎年、夏の終わる時季に作って食すのが、
新子丼で、今日の昼ごはんが新子丼でした。
新子とは、光物(ひかりもの)の一つである小肌(こはだ)の幼魚で、例年、6月半ばぐらいから出始め、走りの走りとも言うべき頃は、キロ単価で10諭吉のになることも珍しくありません。
そんな新子も、秋の気配を感じる頃になると、値段も落ち着き、沼津魚市場にも入荷するようになり、
昨日、活魚売場に行くと、
佐賀産の新子の500グラム入が並んでおり、
1袋仕入れることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
新子の仕込みをすることにし、
今日の新子は、これぐらいのサイズでしたが、走りの頃は、3センチにも満たないものあり、握り寿司にすると、一貫(一個)で5枚(5匹)付けにするのも、珍しくありません。
小さいので、仕込みに手間が掛かるのは言うまでもなく、お話しすると、長くなるので、新子の仕込み方については、こちらをお読み下さい。
そして、明くる日の今日、
挟んでおいた昆布を外し、
半身に、
包丁しました。
今季初の新子にして、
新子丼ですので、
賄い用に作って頂いたふぐが描かれたポーセラーツの器を使うことにし、
酢飯をよそり、海苔をちらしたら、
新子を盛付け、こちらの器は自分の分で、女将兼愛妻(!?)の真由美さんの分は、
新子、
目鉢鮪(めばちまぐろ)、
白魚の3種類を盛付けてあり、三色丼ということになるのですが、 目鉢鮪の赤、新子の青、白魚の白の 三色は、
トリコロールとも呼ばれるフランス国旗の三色ですので、自分は、トリコロール丼と呼んでいます。
その後、
紅蓼(べにたで)、立塩(たてじお)と呼ばれる海水程度の塩水につけて、しんなりさせた胡瓜と茗荷、
胡麻をちらし、
生の本山葵をあしらい、
新子丼とトリコロール丼が出来上がりました。
さらに、
醤油の小皿、
マグカップも、
ポーセラーツのものにし、
今季の初物に、
舌鼓・・・♬
かくして、初物の新子を堪能したのでした。