2本から3本に増やした『西京漬』用のサーモン
先月の半ばから、
お中元の『西京漬』や、
『鰯の丸煮』のご注文を頂き始めており、その仕込みをしなくてはならないので、 昨日に引き続き、今日も、
沼津魚市場に行って来ました。
最初に向かった『西京漬』用のサーモン(ノルウェー産)を扱う問屋の売場では、
サーモンを仕分けている最中で、
2本仕入れることにし、『鰯の丸煮』用の真鰯(まいわし)を仕入れるため、この売場を後にし、構内を物色していると、
真鰯が入荷しており、
産地は、北海道の根室です。
入荷していた真鰯は、
2キロ15本入のものと、
同じく18本入のものでした。
普段仕入れる生の真鰯が4キロか5キロ入であるのに対し、2キロ入というのは、単価が高いからで、ここ数年、水揚量が激減している秋刀魚(さんま)も、走りの時は2キロ入で、秋刀魚が南下し始め、三陸などでも水揚げが始ると、4キロ入が並び、最終的には8キロ入となります。
4キロ入がコンスタントに入荷するようになると、スーパーのちらしの目玉となるのですが、ここ数年の不漁により、8キロ入のものを目にすることは殆ど目にしていません。
肝心の真鰯の値段を訊くと、案の定の高値で、他の産地の入荷も無かったので、諦めることにし、仕込みの都合を変更して、冷凍ものを扱う売場に向かう前に、
先程のサーモンの売場に行き、急遽1本追加し、
3本仕入れることにしましたが、こういうことが為せるのも、自ら魚市場に出向いているからのことで、自分が使う素材の中でも、魚だけでは、他人(ひと)任せ=魚屋から仕入れるということにすることは出来ませんし、それをするのは、料理人の魂を悪魔に売るようなものです。
誤解を招くと宜しくないので、補足しますが、魚屋という仕事を否定しているわけではなく、養殖ものであっても、肉や野菜以上に自然条件に左右されるこが多いのが魚ですので、自分の目で見ることが必要で、自分同様、魚市場で仕入れる以上、魚屋というよりも、さん付すべき魚屋さんは同業で、お互いに色々と話すこともあり、まさに早起きは三文の得で、今現在に致るまで、色んなことを教えてもらっています。
そんな今日は大雨だったこともあり、
愛車の軽トラを売場に横付けし、サーモンを積み込み、
サーモン同様、『西京漬』に仕込むノルウェー産の鯖(さば)を乗せ、売場を後にし、冷凍ものを扱う売場へ。
売場には、
青森産と、
岩手県大船渡産の真鰯が並んでおり、青森産の方が脂が乗っているとのことでしたので、青森産(15キロ入)を仕入れ、
銀鱈(カナダ産)と共に、
積んでもらい、
大雨が弱まるどころか、雨そのものが止む気配もないだけでなく、降り続くことが確実ゆえ、
コンテナと番重(ばんじゅう)をかぶせ、いつも以上に念入りにシートを張り、魚市場から帰ることにしました。
道中、雨は止むことなく、降り続け、【佳肴 季凛】に戻り、荷物を下ろしたら、 仕込みが多いのを察していた女将兼愛妻(!?)の真由美さんが待ち構えており、
荷台、
荷台のシート、
コンテナを掃除してくれ、
軽トラの掃除、終了というか、真由美さんがほぼ全てやってくれたようなものなので、感謝感謝・・・♬
その後、
真鰯と、
銀鱈を3本出し、残りの9本は、
冷凍庫にしまい、
本日の主役のサーモンの下処理をすることにしました。
サーモンは鱗が細かいので、
包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取り除き、頭を落とします。
これを、
繰り返すこと、
3回、
水洗いした後、
3枚に卸してから、
切身にし、卸した際の中骨と、
腹骨は、
塩をして、ほぐし身にするため、焼けるようにしておきました。
切身を有機JAS認証済の西京味噌をベースにし、飽きのこない味に仕立てたお手製の西京味噌と共に、
真空パック用の袋に詰めたら、先程とは異なり、
♬ お片付け~ お片付け~
さぁさ 2人でお片付け ♬
そうこうしていると、ランチの営業時間となり、
ギフト用の化粧箱が届く頃になると、
出しておいた真鰯も半解凍状態となり、1本ずつばらし、
半分ぐらいになったら、残りは冷凍庫へ。
その頃までに、
真鰯も、
銀鱈も冷蔵庫にしまい、
乗せてあるのは、真鰯を水洗いした時に使うざるとバットです。
自分が明日の魚の段取りをしている間に、
真由美さんは焼いた中骨と腹骨をほぐし身にしたり、
3本、97枚のサーモンの切身を真空パックしてくれ、いつものことですが、
かまや切り落しの部分も真空パックしておき、これらは、おまけアイテムで、色んな形で差し上げています。
切り落しと言えば、今日の昼ごはんは、
銀鱈の切り落しの西京焼をおかずにし、“御飯泥棒”に相応しく、御飯が進みまくり、よくよく見ると四文字ですので、この際、御飯がすすむおかずのことを辞書に載せるべく四次熟語にするのも良かろうと思いつつ、満腹にして満足感の中、寝落ちし、夜の営業に備えたのでした。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
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