“『佳肴 季凛』の御三家”揃い踏み
間もなく、
日が替ろうとしていますが、自分は、今日のブログを書いています。今日も、沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。三日連続となると、寝落ちしそうな感じですが・・・・・。
最初に行ったのが、
鱧を扱う問屋さんで、
この2本の活けの鱧だけでなく、
水槽の中で死んでしまった“落ち鱧”(3本)を仕入れました。5本全て、
和歌山県産でした。
先程もお話ししたように、三日連続で、仕入れに来たので、小物や冷凍ものの仕入れもなく、自分好みにして、良さげな魚もあるかと思い、市場や他の問屋の売場に立ち寄ったのですが、自分好みのものもなく、早めに、帰ることにしました。
帰り道に、宅配便の営業所に立ち寄って、受け取ったのが、
築地から届いた那智勝浦産の生の本鮪でした。鱧も、和歌山県産でしたので
まさに、“和歌山県フェア”となりました。
夕方になり、水槽から、
活かしの2本を卸し、
骨切りをし、
鱧料理のお客様の刺身で、お出ししました。
また、今日は、ふぐ料理の御予約も頂いており、
ふぐ刺と、
ふぐちりを準備し、それまでに、
5本の鱧のアラに下拵えも、終えることが出来ました。となれば、『佳肴 季凛』の御三家とも言うべき、生の本鮪、鱧、とらふぐが、今日は、揃い踏みです。
また、明日も、ふぐ料理の御予約も頂いているので、
昨日仕入れた焼津産の天然のとらふぐの身の水分を抜くため、
晒で、包み直しておきました。
“『佳肴 季凛』の御三家”は、生の本鮪、鱧、天然のとらふぐですが、その中でも、自分にとってのナンバーワンは、やはり天然のとらふぐです。
“御三家”を召し上がったお客様のコース料理は、それぞれ別々でしたが、ご要望があれば、一緒に召し上がることも可能です。特に、ふぐと鱧を同じ時季に召し上がれるのは、一年のうち、この3か月くらいの間です、こんな愉しみ方も、一興かもしれません。
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今季初入荷の国産の活鱧は、和歌山県産
今朝は、沼津の魚市場に、
仕入れに行ったのですが、ちょうど地物の魚の水揚げをしていところでした。
そんな様子を尻目に、向かった最初の行き先は、
いつも通り、活魚売場でした。
今日は、
築地などの中央市場が休みということもあり、
陸送便の荷物が、いつもよりも少ないので、このように、少し寂しい感じでした。
それでも、予め注文しておいたこともあり、生簀の端の方に、
“落ち鱧”と呼んでいる、死んだ中国産の鱧(0,4キロ)が1本がありました。『47-9』というのは、自分の市場での買い番です。
とはいうものの、週末に、鱧料理の御予約を頂いているので、あと何本か欲しいので、別の生簀から、
この2本を、
仕入れることにし、
落ち鱧と同じく、中国産で、2本で、0,9キロでした。
今朝の鱧の仕入れは、これで十分だったのですが、国産の鱧を扱う問屋の担当者から、和歌山県産の入荷が始まったことを聞いたので、
その問屋に行き、鱧の状態を確認したところ、
この中から、
この1本を選り、
秤にかけてから、
ブクブク付きの発泡スチロールに入れてもらい、
無ければ嬉しい(!?)伝票と共に受け取り、市場を後にしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
3本の活鱧を確認すると、水曜日だけに、スイスイ。
このうち、
和歌山県産の1本は、水槽入れておくようにしました。
一方、中国産の鱧の2本は、そのまま締め、“落ち鱧”と一緒に、
卸すことにしました。というのも、活かしの2本は、
2本共、
傷がついており、落ちる=死んでしまうのは、時間の問題だったからでした。
その証拠に、
3本の中国産の鱧を卸してみると、どれも、血が滲んでいる部分がありました。
そして、夕方、
和歌山県産のものを、水槽から取り出し、
卸してから、骨切りをし、
夜の営業時間を前に、4本全て、揃い踏みとなりました。
国産の鱧の入荷が増えつつあるだけでなく、「梅雨の水を飲んで、旨くなる」という言葉があるように、鱧を味わうには、これからが、恰好の時季です。
旬の美味しさ。これこそが、日本料理の魅力にして、真髄です。
傷ありの鱧
魚の仕入れ先でもある沼津魚市場に着くのは、
余程のことがない限り、5時過ぎで、今朝も然りでした。今朝のような天気ですと、
この先には、富士山を見ることが出来ます。
そんな風景を尻目に、向かった先は、
生簀のある活魚売場で、
自分の買い番である【47-9】が書かれた札が置かれた生簀には、昨日の時点で、
注文しておいた3本の鱧(中国産)が、入っていました。
鱧が、市場に入荷して来たのは、金曜日だったこともあり、
鱧同士が、噛み付きあったり、生簀の壁や底に触れることで、3本のうち、2本の鱧に、傷がありました。こういうものは、当然、お値打ち価格となります。
その後、ひと通りの仕入れを終え、活魚売場に戻り、
3本の鱧を、
持ち帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
傷のついていない1本を、
ザルに移し、
御予約の鱧料理の“落とし”に使うため、水槽に入れておきました。ちなみに、鱧の隣りにあるのは、
鹿児島産の鯵です。
残りの2本も、
取り出し、
すぐに締めてから、
卸すことにしたのですが、傷がついているだけでなく、1本は、お腹から、卵や内臓が出ており、弱っているのは、明らかで、こういう時は、出来るだけ早く締めないと、不都合なのです。
卸してみると、
1本は、
このような傷で、もう1本は、
このようなものでした。
ここまでの状態ですので、
身の部分にも、血が回っており、1本は、
このようになっており、もう1本は、
最初のものよりは、ましでしたが、血が回っていました。
これらの部分は、使えないので、
アラと一緒に、
出汁を取るために、しまっておきました。鱧の出汁については、こちらを、お読み下さい。
そして、夕方になり、夜の営業時間前に、
水槽に入れておいた鱧を取り出し、
卸してから、骨切りをしました。
一口サイズに、
包丁したら、
塩を一つまみ入れたお湯で、
花が咲いたように、白く開いたら、
氷水に落とし、冷めたら、
軽くしぼり、
鱧料理の刺身でお出しし、鱧以外は、生の本鮪(那智勝浦)、小肌(佐賀)、湯葉でした。
また、今朝の2本の鱧は、
天ぷら、
鱧しゃぶで、お出ししました。
そして、これら以外の身は、
串を打って、
照焼にし、
包丁してから、
味を調えた鱧の出汁をはり、天に生の本山葵を盛り付けて、鱧茶漬として、お出ししました。
鱧は、白身でくせも全くないので、どんな料理に仕立てることも出来、淡白でありながらも、深い味わいは、他の食材には、代え難いものにして、数少ない夏の御馳走でもあります。
そんな今夜は、一日というか、休み前ということで、一週間の労をねぎらい、
今朝仕入れた鱧と鯵、そして生の本鮪と湯葉で、一献を傾けました。やはり、この時季、鱧は、一番の食材かもしれません。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
大きめの鱧
今朝は、沼津の魚市場に行って来ました。いつものように、最初の行先は、
生簀のある活魚売場でした。
並べられている発泡スチロールを見ると、自分の市場の買い番である【47-9】と書かれた札と共に、
0,9キロの鱧(中国産)が、ありました。普段自分が仕入れる鱧の大きさが、0,5~0,6キロですので、約倍ほどです。
その後、別の売場に向かうことにし、
色々と仕入れ、『佳肴 季凛』に戻ったのでした。
ひと通りの仕込みを終え、鱧を卸すことにし、表面のぬめりを取り、お腹を開くと、
卵が、出て来ました。卵は、“鱧の子の煮凝り”としてお出しするので、このまま取っておきました。
水洗いし終えた鱧は、
卸してから、
骨切りをしたのですが、大きめの鱧でしたので、案の定、骨が硬かったので、
皮を引き、
身と皮の部分に、分けておきました。身の部分は、“鱧しんじょう蒸し”用です。
皮は、
出汁を取るため、頭や骨のアラと一緒にしておきました。ちなみに、鱧のアラで取った出汁は、このようなものです。
そして、身の部分は、
専用の袋に入れ、
秤にかけると、
360グラムでした。その後、
日付と目方を書き、真空パックし、冷凍しました。
そして、卵である真子は、“鱧の子の煮凝り”にするため、
鍋に移し、
火にかけ、その後、
筋や血の部分を掃除し、身と同様、
専用の袋に入れ、
日付、目方を書いて、真空パックして、冷凍しておきました。“鱧の子の煮凝り”を作るには、量がまとまらないと出来ないからです。また、下拵えの仕方は、こちらをご覧下さい。
鱧に限ったことではありませんが、自ら納得した食材でなければ、料理に仕立てる気もありませんし、ましてや、お客様にお出しすることも出来ません。
それが、自分の料理人としての矜持であり、立ち位置なのです。
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鱧あり、ふぐあり
沼津の魚市場に行く時、余程のことがない限り、一番最初に向かうのは、
生簀のある活魚売場で、今朝も、そうでした。生簀の前の発泡スチロールを見ると、
予め注文しておいた鱧が4本あり、目方は、2,6キロで、中国産でした。この鱧は、“落ち鱧”と呼ばれ、生簀の中や、輸送中に、死んでしまったもので、自分は、揚物などに仕立てます。
また、今日は、活かしの鱧も、
注文しておいたので、
生簀には、2本で、1,05キロの鱧が、泳いでおり、これも、中国産でした。落ちにも、活かしにも、“47-9”という札が貼られていますが、これは、自分の市場での買い番です。
本音を言えば、国産の方が望ましいのですが、例年、国産の入荷が安定するまでは、中国産の方が、安定しているので、出始めの時季は、このような状況になるのが、殆どです。
活魚売場の次に向かったのが、地物を中心に扱う売場で、この売場にも、
簡易的な生簀があり、
トラフグと書かれた札が、3枚あり、それぞれの目方は、0,6キロ、0,7キロ、0,9キロでした。これらの魚は、焼津や御前崎の定置網で水揚げされたものです。
また、これら以外にも、『塩徳丸』という西伊豆の定置網で水揚げされた魚も入荷しており、
この中に、
フグと書かれてた札を見つけ、 確認したところ、しょうさいふぐでした。
“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、この2文字だけは、如何なる時でも、見過ごすことは出来ませんし、見過ごすということは、“ふぐに魅せられし料理人”の名折れ以外の何物でないのは、言わずもがなです。
いくら鱧が、シーズンを迎えたとは言え、萌え燃え・・・にさせてくれるのは、どんな種類であれ、ふぐしかありません。となれば、仲買人と作戦会議をし、セリに臨みました。
結果は、
0,6キロのとらふぐと、しょうさいふぐをセリ落としてもらうことが出来、
どちらも締めて、持ち帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻り、活かしの2本は、
そのまま、
水槽に入れておきました。
仕込みの目途がついたこともあり、
2本のふぐを卸したら、
4本の落ち鱧を卸し、ランチの営業後、
鱧には欠かせない下拵えの骨切りをし、
休憩することにしました。
休憩後、水槽から、
2本取り出し、
卸しました。活きた鱧の身は、このように白くて、透明がかっており、先程の落ち鱧とは、一目瞭然です。
骨切りをし終えたら、
鱧料理の定番である“落とし”に仕立てるため、骨切りをし、包丁しました。
また、今日は、
鱧を召し上がるお客様とは別に、ふぐ料理のコースの御予約も頂いていました。
ご予約時間にあわせ、夕方卸した鱧は、
鱧料理の定番の落としに仕立て、
今夜のコース料理の刺身でお出し、鱧以外のものは、生の本鮪(那智勝浦)、湯葉で、三点盛りでした。
また、落ち鱧は、
天ぷらにして、お出ししました。
5月も半ばを過ぎ、初夏というより、夏を思わせる陽気となりましたが、秋から冬の食材の天然のとらふぐと、夏の食材の鱧を、一度に味わえるのも、限られおり、これもまた、一興かもしれません。
仕入れは、鱧&蛍烏賊のみ
先日お話ししたように、明日から、3日連続で、団体のバスツアーのお客様が見えるので、今日は、定休日でしたが、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
いつものように、生簀のある活魚売場に向かうと、
生簀の前に並んでいる発泡スチロールの隅の方に、
中国産の鱧(0,45キロ)が1本あったので、
仕入れることにしました。“47-9”というのは、市場での自分の買番です。
その後、別の売場に行き、
富山県産の蛍烏賊を、
仕入れることにしました。普段なら、1枚か2枚なのですが、バスツアーのお客様にお出しする刺身で使うので、
4枚仕入れることにしました。普段なら、他にも、小物類や冷凍ものなどを仕入れるのですが、今日の仕入れは、これだけでした。結果的に、鱧を仕入れたものの、元々の予定では、蛍烏賊のみで、何年も魚市場に通っていながらも、1種類だけの仕入れというのは、もしかすると、初めてのことかもしれません。
【佳肴 季凛】に戻ると、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
蛍烏賊の目玉、くちばし、背の筋を、取り除いもらいました。
蛍烏賊の下には、
温まらないように、バットに氷を入れてあります。
その後、真由美さんは、
座敷と、
テーブル席のセットを始め、募集型のツアーのお客様ですので、グループごとに、御席を御用意しました。
一方の自分は、
先付の“白子豆腐”を仕込みました。使っている白子は、真ふぐのものです。
その後、刺身の妻に使う大根などを、
桂剥きにし、
包丁しました。
その頃までには、
真由美さんは、揚物の海老と鯵の衣を、つけ終えていました。
その後、自分は、鱧を卸してから、
骨切りをし、
米を研いだり、デザートのムースに仕込む苺を、フードプロセッサーにかけ、
使った包丁を砥ぎ終えました。
そして、最後に、
明日の器を出し、
それぞれに、付箋を貼っておきました。
ちなみに、明日から、三日間のバスツアーのお客様の献立は、
このようなものです。
一斉に来店されるので、バス旅行の団体のお客様に、ミスすることなく、料理をお出しすることは、かなりハードですが、それでも、明日は、三日間の中で、一番人数が少ないので、ウォーミングアップとしては、好都合かもしれません。
活鱧、入荷
今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。いつものように、一番最初に、
生簀のある活魚売場に向かうと、
“落ち鱧”と呼ばれている、輸送中や生簀で死んでしまった鱧は、3本ありました。札に書かれているように、中国産の3本で、目方は1,6キロでした。死んではいても、状態が良かったので、仕入れることにしました。
“落ち鱧”が入荷しているとなれば、活きたものも、入荷しているはずですので、別の生簀を見ると、
蓋をされているマスが、
ありました。これらのうちの2つを見ると、
鱧が、
うじゃうじゃと入っていました。
先程の“落ち鱧”同様、中国産で、この中から、
この1本を選り、
秤にかけたら、
籠に入れてもらい、他の魚を仕入れるため、別の売場に、向かうことにしました。
ひと通りの仕入れを終え、戻ると、
自分の買番が書かれており、
ブクブクをセットした発泡スチロールに、
移し、持ち帰る準備をしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
水槽に入れておきました。
また、3本の“落ち鱧”は、
卸してから、
骨切りをしました。
今夜の会席料理の揚物として、
天ぷらにして、お出ししました。このお客様は、鱧のみでしたが、別のお客様には、鱧だけでなく、
ズッキーニも、一緒にお出ししました。
活鱧が、沼津の魚市場に入荷し始めたこともあり、当店の【鱧料理】も、始めることにしましたが、鱧の入荷は、天候や市場の休みなどに左右されることもあるので、御予約をお勧め致しているだけでなく、今お話ししたような状況もあり、100%のお約束が出来ないこともあるので、予め、お問い合せ下さい。
暦の上では、既に夏を迎えていましたが、鱧の入荷が始まったこともあり、夏の食材の入荷も、本格化してきます。この移ろいこそが、どこまでいっても、日本料理の魅力以外の何物でもありません。
今季初入荷の鱧は、チビとらと同じ愛知県産、そして那智勝浦産の生の本鮪
昨日(金曜日は、
沼津の魚市場に行き、その帰りに、
宅配便の営業所に立ち寄り、
二つの荷物を受け取ってから、『佳肴 季凛』に戻りました。
『佳肴 季凛』に戻り、最初に、取り出したのは、
魚市場で仕入れてきた鹿児島産の鯵と、
富山県産の蛍烏賊でした。魚市場で仕入れたのは、これら以外には、冷凍ものだけでした。
その後、宅配便で届いた一つ目の発泡スチロールを開け、
取り出したのが、
自分が“チビとら”と呼んでいる500グラム以下の小さい天然のとらふぐと鱧でした。
御覧のように、“チビとら”が、6本で、鱧が5本で、どちらも愛知県産のもので、鱧は、今季初入荷でした。“チビとら”と言えども、天然のとらふぐですので、もちろん、萌え燃え・・・の気分なのは、言うまでもありません。
どちらも、活〆にされたものですが、鱧は、
はらわたを取り除いてあります。自分の要望で、このようにしてもらってあるのですが、その理由は、鱧の内臓に、餌が入ったまま、死んでしまうと、その臭いが、身についてしまうことが、あるからです。
そして、二つ目のものに入っていたのが、
和歌山県那智勝浦産の生の本鮪でした。
鯵の仕込みが終わったので、水洗いを、女将兼愛妻(!?)の真由美さんにお願いし、自分は、
“チビとら”を、卸すことにしました。鯵の水洗いを終えた真由美さんは、その次に、
“チビとら”の水洗いをしてくれ、その頃までに、自分は、
鱧を水洗いし、卸し終えたので、
鱧の下拵えで欠かせない骨切をすることにしました。今日の鱧は、“鱧しんじょう蒸し”に仕込むので、骨切を終えたら、
身を下にして、
皮目が上になるようにしておきました。これに、
刷毛で、小麦粉をつけました。
その頃、真由美さんは、
鱧の身を乗せる“しんじょう”を、丸く形に取っていました。“鱧しんじょう蒸し”については、こちらをお読み下さい。
その後、鱧の身を乗せ、蒸気の上がった蒸器で、15分弱蒸すと、
このように、仕上がりました。
前回お話しした岩牡蠣ではありませんが、暑いような寒いような陽気とは言え、季節の移ろいを、感じる今日この頃です。
松茸の土瓶蒸し用の鱧(はも)
前回の記事で、お話し出来なかった鱧について、今日は、お話しします。
昨日、沼津の魚市場の活魚売場に行くと、
予め注文しておいた鱧が、
既に、用意されていました。御覧のように、大分県産で、0,5キロの大きさのものでした。そのまま、
海水を入れ、ブクブクをセットした発泡スチロールに、
移して持って帰ることにしました。この時季になると、鱧の入荷は、かなり少なくなるだけでなく、その料理方法は、色々とありますが、自分がお出しする時は、土瓶蒸しに使います。“鱧と松茸の土瓶蒸し”については、こちらをお読み下さい。
『佳肴 季凛』に戻り、
中から取り出し、
締めてから、卸し、
鱧の下拵えで欠かせない骨切りを、しました。
土瓶蒸し用の器に、
包丁した松茸を入れたら、
鱧を入れ、その上に、
松茸を乗せ、準備しておきました。ちなみに、昨日の松茸は、カナダ産でした。
はっきりしたことは言えませんが、鱧の入荷は、そろそろ終わりに近づいており、目安としては、松茸の入荷とほぼ同じで、それは、冬の訪れでもあります。
明日で、10月も終わりますが、日中は、汗ばむこともあり、冬の気配は、まだのような気がしますが、こういう陽気の方が、一気に寒さを感じるようになるかもしれません。
★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★
当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。
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鱧と松茸の土瓶蒸し
今朝は、沼津の魚市場に行き、
活かしの鱧(2本)と、
落ち鱧(1本)を、
仕入れてきました。落ち鱧とは、死んでしまった鱧のことです。ご覧のように、和歌山産のもので、活かしの2本も、
同じく和歌山産でした。
夏場の鱧は、皮も身も柔らかいのが特徴ですので、
鱧料理の代名詞でもある“落とし”にして、味わうのです。ですので、活かしの鱧が入荷しても、“落とし”に仕立てることは、殆どありませんし、お客様からのご注文やお問い合せがあっても、お勧めすることは出来ません。
ですが、これからの時季の鱧は、産卵を終えたこともあり、身に厚みが増し、脂も乗っているので、夏場の鱧にはない味わいがあり、そんな鱧を味わう料理の一つが、鱧と松茸の土瓶蒸しです。
鱧と松茸は、出会いものと称され、絶妙の相性を見せるので、晩秋の頃まで、味わうことが出来ますが、鱧の旨味と松茸の香りを存分に味わうには、土瓶蒸しが一番です。
鱧の下拵えですが、今日の場合、
袋から、
取り出し、
〆ました。その後、卸してから、骨切りをして、
適当な大きさに包丁したら、もう一つの主役である松茸を、
用意しました。国産のものが望ましいのですが、この松茸は、中国産のものです。国産に比べ、香りが乏しいので、量を多くすることで、そこを補うようにします。
器に包丁した松茸を入れたら、
鱧を入れ、その上に、
再び、松茸を入れます。そこに、
鱧のあらで取った出汁を注ぎます。出汁は、塩、薄口醤油、味醂、日本酒で、味を調えたものです。出汁をはったら、蓋をして、
蒸気の上がった蒸器で、10’程度蒸します。仕上げに、
三つ葉をちらし、
再び包丁し、弦(つる)を付け、
包丁したすだちを添え、熱々を、供します。
蓋を開けたと同時に広がる風味は、秋が巡って来た幸福感そのものです。時折、日中暑い日もありますが、朝晩は、涼しさというよりも、寒さを感じる時もあります。
そんな季節の移ろいを感じながら、旬を味わうのは、日本料理の大きな魅力の一つです。また、初夏から晩秋までの長い間に、味わいが変化する鱧のような食材は、意外と少なく、料理人にとっては、別の魅力があると言えるかもしれません。
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2015.9.24|鱧(はも) 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません