ほぼ半日で終了した定休日の仕込み
今日は、定休日でしたが、明日のお弁当や、明後日のご予約の関係で、沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。
いつものように、活魚売場に一番最初に向かうと、
生簀の前に並んでいた発泡スチロールの中に、
大分県産の鱧が4本あり、仕入れることにしました。
落ち鱧と呼ばれ、水槽など死んでしまったものですので、お腹の中に残っているエサの臭いが回らないようにするため、
は
はらわたを出しておきましたが、たまには、時既に遅しということもあります。
発泡スチロールにあるのは、
この売場で仕入れた佐賀県産の小肌と、
別の売場で仕入れた岩牡蠣で、岩牡蠣の産地は、
宮崎県でした。
その後、ひととおりの仕入れを終えたので、魚市場から帰ることにし、【佳肴 季凛】に戻り、仕込みをすることにしました。
自分は仕込みを始めたのですが、その頃、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、
夕べ出来なかった個室の掃除をしてくれていました。
掃除を終えた真由美さんは、
真空調理する帆立と、
お浸しにするフルーツトマトの下拵えをしてくれました。
その頃、自分は開き終えた小肌に塩をしたら、大根、胡瓜、人参を糠漬用に包丁し、
これらを、
糠床に漬け込みました。
そうこうしているうちに、
帆立とフルーツトマトの仕込みが終わったので、
鱧を卸すことにしたのですが、
このまま冷蔵庫にしまい、骨切りは明日することにしたのですが、
頭や骨などのアラは、焼いてから出汁を取るため、掃除しておきましたが、鱧の出汁については、こちらをお読み下さい。
その頃、真由美さんは、明日のお弁当の準備をし始め、
折を並べ終えたら、
揚物の鯵に新挽(しんびき)粉をつけ、
お新香と生の本鮪の南蛮漬を、
カップに持り付けてくれ、冷蔵庫へ。
お弁当といえば、昨日の時点で、
焼物のサーモンの西京漬、煮物、海老の酒煮を仕込んでおいたので、自分は、
先付のもろこし豆腐を仕込んだり、
刺身のつまや、サラダ素麺の野菜、
酢の物に使う蛇腹胡瓜を、仕込んでおきました。
包丁を使う仕込みも終わったので、米を研ぎ、お弁当の料理に使う道具を準備しておきましたが、
ガス台の上には、
仕込みの合間を見ながら、
夕飯用のおでんの鍋を、火にかけておきました。
そして、最後に、
包丁を砥ぎ終え、完全に終わったのは、
お昼過ぎでした。
それでも、今日は真由美さんが手伝ってくれたこともあり、洗い物などの雑用もせずに済みました。
ただ、彼女の手助けがない“休日出勤”の日もあり、そういう時はたいへんですが、手抜きを出来ない不器用な性分ゆえ、半ばあきらめていますし、全てはお客様のためですので、そういう姿勢を崩すわけにはいきません。
★☆★【キムチ鍋バージョンのふぐちり】☆★☆
ポン酢で仕立てるのが一般的なふぐちりですが、夏向けのふぐちりとして、【キムチ鍋バージョンのふぐちり】を、ご用意致しました。
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【ふぐ料理】だけでなく、他のコースでも、ご用意が可能です。ご予約の際に、お申し付けください。
仕入れもお弁当も、鱧(はも)
昨日に引き続き、今朝も、沼津の魚市場に仕入れに行って来ましたが、着くと、いつものように、一番最初に活魚売場に向かうと、
生簀の前に、
生簀などで死んでしまった落ち鱧と呼ばれている大分産の鱧が、3本ずつ2つの山で並んでおり、
少し小さめでしたが、状態が良さそうなこちらを選び、
お腹に残っているエサのにおいが回らないよう、はらわたを出しておきました。
また、明日のご予約用に、今日も活かしの鱧を仕入れることにし、
生簀の中から、
この1本を選り、
秤にかけてもらったら、
そのままブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、持ち帰られるようにしておきました。
仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、
活かしの鱧は、
そのまま水槽に入れておきました。
この鱧は、明日のご予約用のものですが、この時点では活きていても、明日まで活きている保障はなく、魚市場の休みの土曜日に、【鱧料理】のご予約を頂く場合、
落としと呼ばれる代表的な鱧料理の落としをご用意出来ない場合もあるので、ご予約の際に、この旨を必ずお伝えしております。
ところで、今日は、お弁当のご注文を頂いていたこともあり、この後、お弁当の仕上げに取り掛かることにし、鰆(さわら)の西京焼、玉子焼などを仕上げたのですが、
今日は、口取りに、
鱧の南蛮漬を使うことにし、
このようなお弁当が、仕上がりました。
鱧の南蛮漬や鰆の西京焼を盛りつけた口取り、
その隣には、
鶏肉の照焼、
煮物、
御飯(昆布御飯)を盛り付けたのですが、盛り付けは、
いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんでした。
仕込みの目途がついたこともあり、
3本の落ち鱧を卸すことにしたのですが、ランチの営業時間も近くなっていたので、
骨切りは、後回しにすることにしました。
ランチの営業が終わり、休憩する前に、
骨切りをしていなかった昨日の鱧も、
今日の鱧と共に、骨切りをしておき、
尾に近い部分は、
鱧しんじょう蒸しに仕込むため、
身と皮に分けておきました。
明日は、土曜日ということもあり、魚市場が休みなので、鱧の入荷はないものの、鱧しんじょう蒸しを仕込んだり、水槽の鱧を卸すので、鱧無しの一日ということにはなりません。
★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★
当店では、お中元、お歳暮、手土産などの贈り物や、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送可
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
合計5本の鱧(はも)の産地は、徳島、大分、山口
6月も半ばとなると、沼津の魚市場に着いた頃には、
夜も明けており、水揚げされた魚を仕分け、セリの準備に追われている光景を見ることもしばしばです。
その後、いつものように一番最初に向かう活魚売場では、
到着した鱧の仕分けに追われており、
発泡スチロールから、活きた鱧を取り出し、
締めてから、
神経を抜いていましたが、こうするのは、死後硬直が遅れ、鮮度を保つためです。
活きたまま送られてきても、中には、死んでしまったものもあり、こういう鱧のことを、
落ち鱧と呼んでいるのですが、この2本を仕入れることにしました。
お腹の中にエサが残っている場合もあり、そのにおいが回ってしまうと、使いものにならなくなるので、
その場で、はらわたを抜いておきましたが、この2本の落ち鱧は、徳島県産でした。
その後、生簀の前を見ると、
大分産の落ち鱧があったのですが、このサイズが5本で、1,9キロというのは、量り間違いであるのは明らかでしたので、この中から、良さげな2本を選び、
先程同様、
はらわたを抜き、
持ち帰れるようにしておきました。
また、活かしの鱧も必要でしたので、
1本だけでしたが、自分好みのものを選び、
秤にかけてもらいましたが、この鱧は、
山口県産のものでした。
結果的に、合計5本の鱧にはじまり、その他の仕入れも終わったので、魚市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ると、
活かしの鱧は、夕方まで、
水槽に入れておくことにしました。
ところで、先程の写真で、鱧の隣にあったのは、
貝類の売場で仕入れた岩牡蠣で、
産地は、2本の落ち鱧と同じく、
徳島県産でした。
普段なら、鱧に限らず、魚の仕込みは、出来るだけ早く終えるのですが、ランチのご予約が何組かあったので、骨切りを後回しに、
冷蔵庫にしまっておきました。
そして、夕方になり、
水槽の鱧を取り出し、締めてから、
神経を抜き、
卸してから、骨切りをし、
鱧料理の定番でもある落としに仕立てるため、包丁しておき、今夜の特別会席のお客様に、
生の本鮪(宮崎・油津)と共に、お出ししましたが、落ち鱧は、
鱧しゃぶや、
天ぷら、
鱧しんじょう蒸し、
鱧ざくなどに仕立てお出ししました。
普段なら、仕入れた日のうちに、骨切りをしておくのですが、他の仕込みがあっただけでなく、お客様にお出しする料理に追われてしまったので、
約2本分の鱧の骨切りは、明日に持ち越しとなりました。
明日も、魚市場へ行き、鱧を仕入れてくる予定ですが、骨切りがさらに増えるのか、それともそのままなのかは、神のみぞ知る・・・。
★☆★ マクロビオティックバージョンのかき揚げコース ☆★☆
当店では、「賄いを食べてみたい!」というSNSでのコメントから、お品書きにないランチメニューとして、
マクロビオティックバージョンのかき揚げコース(おひとり 1,500円)をご用意しております。料理内容などの詳細については、こちらをお読み下さい。
定休日前の仕入れ
月曜日が定休日ということもあり、日曜日に沼津の魚市場に行くことは、少ないのですが、お中元用の『鰯の丸煮』のご注文を頂き始めていることもあり、今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。
いつものように、一番最初に活魚売場に行くと、
生簀の前に、
落ち鱧(徳島)が1本あり、仕入れることにしました。
落ち鱧とは、生簀などで死んでしまった鱧のことで、お腹にエサが残ったままのこともあるので、
その場ではらわたを抜きましたが、このようにするのは、エサのにおいが回って、使い物にならなくなるのを防ぐためです。
しかしながら、時には、においが回ってしまい、それこそ煮ても焼いても、使い物にならないこともあるので、落ち鱧を仕入れる時は、それなりの覚悟が必要ですが、そういう鱧にあたるのは、20本に1本あるか無いかのような感じがします。
その後、別の売場に向かうと、
真鰯が入荷しており、
宮城県石巻産の真鰯で、昨日お話しした真鰯と同じ産地でした。
中を確認すると、
自分好みのサイズでしたので、
2ケース仕入れることにしたのですが、冒頭にもお話ししたように、定休日前ということもあり、今朝の仕入れは、鱧と真鰯だけで、『佳肴 季凛』に戻ることにしました。
仕入れは、鱧と真鰯と言ったものの、今朝は、知り合いの西伊豆・仁科の漁師さんから、
鰤(ぶり)の若魚であるわらさをもらったので、実際の魚は、3種類ということになり、まさに、“早起きは三文の得”です。
鱧とわらさの下拵えを終えたら、真鰯に取り掛かることにし、頭を落とし、はらわたを取り除いたら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
水洗いしてもらいました。
そうこうしていると、ランチの営業時間となり、合間を見ながら、真由美さんに、
真鰯を鍋に並べてもらい、
最後のクッキングシートをかぶせたら、
落とし蓋をし、
水と、
酢を入れ、超々弱火で、普段なら“二日間の長旅”となるのですが、明日は定休日ですので、間を挟んで“三日間の長旅”に出ることとなり、仕上がりは、火曜日の予定です。
そして、ランチの営業時間が終わり、お昼御飯を取ることにしたのですが、
当然、頂き物のわらさをふんだんに使ったわらさ丼にしたところ、これまた“早起きは三文の得”となりました。
こんな賄いを食べることが出来るのも、魚市場へ通っているからこその恩恵で、この世界に身を置いてから、魚市場へ通うことが基本と教えられ、今があります。
料理人である以上、仕入れを人任せにすることは出来ませんし、それをしたら、魂を捨てたようなものです。
早起きは楽ではありませんが、魂を捨てるわけにはいきません。
仕入れたものが、自分の魂で、それをお出しする立ち位置が、自分の求めんとする居場所にして、よりどころなのです。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
活魚売場で、鱧(はも)と蛸(たこ)
今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行って来ましたが、いつものように最初に向かったのが、
活魚売場で、生簀の前には、
水槽などで死んでしまった鱧(はも)が、4つに分けられ、並んでいましたが、こういう鱧のことを、落ち鱧と呼んでいます。
大分県産の3本(1,3キロ)、
山口県産の1本(0,8キロ)、
大分県産の5本(2,4キロ)、
産地は書かれていませんが、訊いたところ、大分県産の5本(3,35キロ)があり、
これらの中で、自分が選んだのは、
2,4キロ(5本)の大分県産の鱧で、
お腹の中に残っているエサのにおいが回らないよう、その場で、はらわたを抜いておきました。
その後、生簀を見ると、今日は、
蛸(たこ)の入荷が多く、
愛知県産にはじまり、
福井県産や、
地元の静岡県沼津市木負(きしょう)産と、
3つの産地の蛸が、
入荷していました。
これらの中から、仲買人にセリ落としてもらった蛸が、
愛知県産の2,5キロののもので、
そのまま活かして、持ち帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
ネットから取り出し、
目やはらわたなどを取り除いたら、
大根卸しと炭酸水を入れておいたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、ぬめりを取ってもらいました。
蛸の仕込み方については、以前お話ししたことがあるので、そちらを読んで頂きたいのですが、前編と、後編に分かれており、前編がこちらです。
そして、一方の後編が、こちらです。
真由美さんが蛸の下拵えをしている頃、自分は、
鱧を水洗いし、
卸したのですが、落ち鱧ということもあり、中には、
このように、尾の部分に血が回っているものもありました。
ただ、落ち鱧にはよくある想定内のことで、そんなこともあり、活きた鱧の値段とは比べものにならない値段で、仕入れることが可能ですが、こういう面もあるのです。
その後、
鱧の下拵えに欠かせない骨切りをしたら、
冷蔵庫へ。
その頃までには、
蛸の仕込みも終わり、ランチの営業時間となりました。
ランチの営業も終わり、お昼御飯を食べることにしたのですが、鱧や蛸と共に仕入れてきた三陸産の真鰯と、鱧を天ぷらにして、
on the 冷やし蕎麦・・・♬
明日は、沼津の魚市場は休みなので、魚の仕入れはないものの、今朝の真鰯で『鰯の丸煮』を仕込まなくてはなりませんが、早起きがないのが、何よりです。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
鱧(はも)しんじょう蒸し用の鱧
今朝、宅配便で、
届いたのが、
愛知県産の鱧(はも)でした。
中を開け、
予定通り、
6本の鱧が入っていましたが、自分の要望で、
はらわたを抜いてもらってあります。
このようにしてあるのは、活〆の鱧でも、死んでしまうと、お腹に残ったエサのにおいが身についてしまい、使い物にならないからです。
取り出して、
水洗いをし、
卸したのですが、今日の鱧は、鱧しんじょう蒸しに仕込むので、
大きさも様々で、
骨切りをし、冷蔵庫へ。
また、頭や骨などのあらは、焼いてから出汁を取るため、
ぬめりや血などを掃除し、
昨日仕入れた淡路島産の鱧のあらと、一緒にしておきました。
明日は、沼津の魚市場に行き、産地は未定ですが、鱧を仕入れてくる予定で、6月に入ったこともあり、鱧のトップシーズンも、いよいよです。
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ふぐあり、鱧ありの日曜日
今朝は、
沼津の魚市場に行き、
大分県産の鱧(2本)と、
この生簀の中から、淡路島産の鱧も、
同じく2本、仕入れました。
日曜日は、築地などの中央市場が休みということもあり、陸送便の魚も少なく、入り用のものもなかったので、小物類や冷凍ものを仕入れ、市場から帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、
2本とも、
水槽に入れておきましたが、ザルに入れたままなのは、夕方使う時、つかまえやすくするためです。
その後、ランチの営業が終わったら、
夜の『ふぐ料理』と、『特別会席』のお客様にお出しするふぐちりを盛り付け、冷蔵庫にしまっておきました。
休憩を取った後、今朝の鱧を卸すことにしたのですが、
この2本は、鱧料理のマストアイテムとも言うべき“落とし”に仕立てるためのもので、
活きた鱧でないと、花が咲いたようにならないので、必ず活きたものを使わなくてはなりません。
卸してから、骨切りをし、
冷蔵庫へ。
その後、
ふぐ刺を引き終え、お客様がご来店になるのを待つばかりとなりました。
月曜日が定休日の当店にとっては、一週間の終わりでもある日曜日は、鱧あり、ふぐありの一日でしたが、定休日明けの火曜日(30日)は、
お昼だけでなく、
夜もふぐ料理の御席があり、ふぐに始まり、ふぐで終わった一週間でした。
明日は、定休日ですが、ご予約を頂いたこともあり、夜のみ営業しますが、今日市場へ行ったので、早起きの予定もないだけでなく、水曜日から今日まで、5日連続だった4時起きからも解放されるのが、何よりです。
淡路島産の鱧(はも)&北海道産の銀鰈(ぎんがれい)の西京漬
今朝も、沼津の魚市場に行って来ましたが、一昨日の水曜日から、3日連続ですので、少々お疲れモードが入っていますが、そんなことは言っていられません。
今日も、活魚売場に最初に行き、
生簀を確認すると、
山口県産の鱧と、
淡路島産の鱧が、入荷していました。
それぞれを、
確認したところ、
淡路島産の鱧の中にいたこの鱧が、
良さげな感じでしたので、
秤にかけた後、
ブクブクをセットした発泡スチロールに、
入れてもらいました。
3日連続ということもあり、仕入れそのものも少なかったので、この後、魚市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ると、
水槽に入れておき、仕込みをすることにしました。
そして、仕込みをしていると、
宅配便で、北海道から荷物が届いたのですが、
袋から取り出したのは、
北海道産の銀鰈で、目方は、
4,4キロで、締める時、尾の付け根にも、包丁を入れるのですが、
浮き出るほど、脂が乗ってる魚で、先日の真ほっけ同様、西京漬に仕込むため、仕入れたのです。
また、銀鰈というのは俗称で、カラスガレイというのが標準和名で、
このような鋭い歯があり、荷物が届くまで、一日半かかることもあり、
えらと、
はらわたを抜いてもらってあります。
鱗が細かいので、
金ダワシを使って、鱗を取ったら、
頭を落とし、卸すことにしました。
鰈や平目は、平べったい魚ですので、
このように、
背の部分から、
包丁を入れていき、
背を卸し終えたら、お腹の順に、
包丁をいれていき、
5枚に、
卸します。
卸し終えた身は、
縁側の部分を切り外し、
このような切身にしました。
ただ、三角形に近い形をしているので、目方こそ同じでも、
このような切身に、
なってしまいます。
その後、脱水シートにしばらく挟み、冷蔵庫にしまっておいてから、
入数を書き、西京味噌と共に、真空パックしておきました。
また、卸し終えたアラの部分を、
出汁を取るために、焼いている時、頰の部分をほじくり出して、試食したのですが、脂が乗っているだけでなく、その歯応えは、最高で、西京漬の仕上がりに、かなりの期待が持てました。
さらに、身の切り落としや、縁側の部分は、適当な大きさに包丁して、
紅蓼、葱と和えて、晩酌の肴にしたのですが、まさに白身のとろと言うべき味わいで、このままというより、丼ものにした方が、さらに美味しく食べられそうでした。
ところで、先日の真ほっけの西京焼のお話しを読まれた方達から、その西京漬のご注文を頂いたので、明日北海道から届くことになっている10本の真ほっけを、
西京漬に仕込みます。
ところで、明日(3日)のランチは、
都合により、お休みさせて頂き、夜は通常通り営業致しますが、その都合なるものについては、明日お話しします。
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一ヶ月振りの活かしの天然とらふぐ
昨日に引き続き、今朝も、
沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。
昨日同様というより、いつものように、一番最初に向かったのが、活魚売場で、
大分産の鱧(はも)が入荷していましたが、ご覧のように2本とも、落ち鱧と呼ばれている死んでしまった鱧で、お腹のエサのにおいが回らないよう、その場で、
はらわたを抜き、別の売場に、
行きました。
この売場も、活魚売場のようなものではないものの、
生簀があり、中を覗くと、
静岡県焼津産の天然とらふぐ(1,5キロ)が、入荷していました。
1本しか入荷していなかったので、不安ながらも、仲買人と作戦を立て、セリに臨むことに、
再び別の売場に向かうと、
島根県産の鯵(あじ)が、
入荷しており、揚物用に仕入れることにしましたが、揚物用とは言っても、刺身でも何ら問題のないレベルで、こういう素材こそ、加熱してこそ、真価が発揮されるのです。
そうこうしているうちに、セリが始まる時間となり、売場に戻り、
様子を見ていたら、難なくGET!
活かしの天然のとらふぐを仕入れるのは、一ヶ月ぶりのことですので、いつも以上に、萌え燃え・・・気分で、
発泡スチロールに海水を入れ、
とらふぐを入れ、魚市場を後にしました。
昨日も仕入れに来たので、魚の仕込みは、とらふぐ、鱧、鯵の3種類だけで、
鱧から始めることにしましたが、仕込みの順番は、単なる気分だけではありません。
気分だけなら、とらふぐから卸したいのですが、いかに段取り良く、仕込みを終わらせられるかが、もっとも大事なことですので、その日によって、仕込みの優先順位は、自ずと変わらざるを得ないのです。
鱧を卸していると、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、まな板周りを養生してくれ、
鱧の骨切りをすることにしました。
骨切りを終えたら、
鯵の仕込みに取り掛かり、頭を落とし、はらわたを抜いたら、
真由美さんが水洗いをしてくれ、身の後は、
焼いてから出汁を取るため、頭の掃除もしてもらいました。
鯵の頭の掃除の様子を尻目に、
とらふぐを締め、
放血。
そして、
まな板の鯉ならぬとらふぐに、萌え燃え・・・
卸したところ、
オスではあったものの、この時季にして、そのサイズから、産卵に関与し、オスの役目を終えたと思しき白子(精巣)が、出て来ました。
真偽のほどは分かりませんが、次世代に、萌え燃え・・・のDNAを繋いでいた上で、卸したとするならば、ひと安心し、
真由美さんが水洗いしたものを、
手直しし、拭き上げ、
とらふぐの仕込みが、終わりました。
そうこうしているうちに、ランチの営業時間となり、合間を見ながら、
鯵を3枚に卸し、
鱧と鯵のあらを、出汁を取るため、こんがりと焼いておき、今日の魚の仕込みは、これでお仕舞いとなりました。
日本料理では、色んな意味で、魚の仕込みがかなりのウェイトとを占め、その仕入れも然りで、その日の相場などにより、値段も乱高下することも、日常茶飯事です。
魚市場に行くと、ハラハラドキドキになることも多いのですが、思わぬ掘り出しものに出くわすこともあります。
この世界に身を置いた時から、魚市場に通っており、今日までかなりの年月が経ったのですが、その始まりは、築地でした。
“三つ子の魂百まで”とか、“雀百まで踊り忘れず”とは、よく言ったもので、早起きよりも夜更かしの方が、得意中の得意の自分でも、魚市場に行くのは、何故かそんなことも苦にならず、明日も、魚市場へ行くので、このあたりで、お暇(いとま)させてもらいます。
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ポン酢で仕立てるのが一般的なふぐちりですが、夏向けのふぐちりとして、【キムチ鍋バージョンのふぐちり】を、ご用意致しました。
キムチの辛さが、淡白な天然のとらふぐを引き立ててくれる新しい味わいです。
【ふぐ料理】だけでなく、他のコースでも、ご用意が可能です。ご予約の際に、お申し付けください。
皐月晦日&英語版のホームページ
今日で、5月もお仕舞いで、平成29年もそろそろ折り返し地点が近づいてきましたが、そんな今朝は、
沼津の魚市場に仕入れに、行って来ました。
いつものように、一番最初に向かったのは、
活魚売場で、
生簀などで死んでしまった“落ち鱧”と呼ばれる鱧(大分産)が、1本あったので、
小肌(佐賀)と共に仕入れたら、
鱧のはらわたを抜いておきましたが、こうするのは、お腹の中に、エサがある場合、においが回ってしまい、使い物にならない場合があるからです。
この後、ひととおりの仕入れを終え、帰る準備をし始めると、セリが始まり、何となく眺めていたら、
さばふぐが目にとまり、
運良く、
セリ落としてもらうことが出来ましたが、このさばふぐは、桜海老で有名な静岡県由比産のものでした。
その後、『佳肴 季凛』に戻り、小肌を開き終え、塩をあてている間に、
鱧を卸し、
骨切りを終えたら、
さばふぐを卸すことにしました。
さばふぐのような小さいふぐは、背びれと尾びれを落とし、
頭の付け根に、
包丁を入れたら、
ぐる剥きといって、頭と皮を一緒に取り除くのですが、毎度のことながら、この役目は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
剥き終えたさばふぐを、
水洗いし、
拭き上げ、
さばふぐの仕込みが終わり、その頃までには、
小肌も酢に漬け終え、ランチの営業の準備に取り掛かりました。
ところで、先日、
『英語版のパンフレット』という記事の中で、その時、英語版のホームページについてもお話ししましたが、一昨日から、そのページを公開し、このようなものとなっております。
ご覧頂ければ、お分かりになると思いますが、全部のページの英訳ではなく、パンフレットをスマートフォン対応にした簡素なもので、日本を訪れる前に、本物の日本料理を知り、体験して頂くためのものです。
日本料理を生業とし、富士山の麓で、日本料理という日本文化を担うというより、富士山と日本料理という二つの世界文化遺産の恩恵を享受する者として、一人でも多くの外国人の方に、それらの素晴らしさを知ってもらうための努力を怠るわけにはいきません。
延いては、日本人が失いつつある日本文化の素晴らしさを後世に伝えられるよう、日々の仕事に打ち込みたいものです。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は6月1日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。