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もっとおいしいお話し

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初夏に、昼ふぐ

5月も半ばを過ぎ、初夏というより、夏を思わせる陽気ですが、そんな今日は、ランチタイムに、

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ふぐ料理の御予約を、頂きました。以前お話ししたことがある“昼ふぐ”なるものです。

 

料理内容は、基本的には同じで、ふぐ刺の他のふぐ料理は、

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ふぐちり、

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唐揚をお出ししました。

 

この時季ですので、先付でお出しした生の本鮪(那智勝浦産)は、

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義山(ぎやまん)と呼んでいるガラス製の器に盛り付けました。山葵がないのは、お出しする時に、生の本山葵を盛り付けるからで、

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引き終えてから、乾かぬようにラップをしたふぐ刺と共に、冷蔵庫にしまっておきました。

 

ただ、冬季というより、10月から4月半ばくらいまでは、御予約なしでも、ふぐ料理を御用意しているのですが、この時季は、要予約とさせて頂いておりますので、ふぐ料理をお召し上がるご希望がございましたら、御予約をお願い致します。そんな当店のふぐ料理は、こちらをご覧下さい。

 

一般的に、ふぐと呼ばれるのは、天然であれ、養殖であれ、とらふぐのことですが、とらふぐをはじめ、ふぐ類は、他の魚のように、身に脂が乗ることはなく、一年を通じて、殆ど味の差がありません。

 

ですので、いわゆる旬というものは、無いとは言えるかもしれません。ふぐちりをメインにし、その後、雑炊に仕立てるので、温かい料理というイメージが強いのは、事実ですが、あえて、ふぐONLYのコースにせずに、

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和牛のしゃぶしゃぶを小鍋仕立てにして、御食事を、

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すっぽん雑炊にするようなアレンジも、可能です。このようなコースの料理である『特別会席』(要予約)については、以前お話ししたことがあります。

 

ところで、明日は、

三重2本

三重県から、この2本のとらふぐ(天然)が入荷するので、

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まな板周りを養生しておきました。

 

ということで、明日は、定休日ですが、仕込みと相成りましたが、萌え燃え・・・❤の気分に浸れるので、それもまた、いとよろし。

鱧あり、ふぐあり

沼津の魚市場に行く時、余程のことがない限り、一番最初に向かうのは、

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生簀のある活魚売場で、今朝も、そうでした。生簀の前の発泡スチロールを見ると、

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予め注文しておいた鱧が4本あり、目方は、2,6キロで、中国産でした。この鱧は、“落ち鱧”と呼ばれ、生簀の中や、輸送中に、死んでしまったもので、自分は、揚物などに仕立てます。

 

また、今日は、活かしの鱧も、

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注文しておいたので、

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生簀には、2本で、1,05キロの鱧が、泳いでおり、これも、中国産でした。落ちにも、活かしにも、“47-9”という札が貼られていますが、これは、自分の市場での買い番です。

 

本音を言えば、国産の方が望ましいのですが、例年、国産の入荷が安定するまでは、中国産の方が、安定しているので、出始めの時季は、このような状況になるのが、殆どです。

 

活魚売場の次に向かったのが、地物を中心に扱う売場で、この売場にも、

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簡易的な生簀があり、

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トラフグと書かれた札が、3枚あり、それぞれの目方は、0,6キロ、0,7キロ、0,9キロでした。これらの魚は、焼津や御前崎の定置網で水揚げされたものです。

 

また、これら以外にも、『塩徳丸』という西伊豆の定置網で水揚げされた魚も入荷しており、

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この中に、

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フグと書かれてた札を見つけ、 確認したところ、しょうさいふぐでした。

 

“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、この2文字だけは、如何なる時でも、見過ごすことは出来ませんし、見過ごすということは、“ふぐに魅せられし料理人”の名折れ以外の何物でないのは、言わずもがなです。

 

いくら鱧が、シーズンを迎えたとは言え、萌え燃え・・・❤にさせてくれるのは、どんな種類であれ、ふぐしかありません。となれば、仲買人と作戦会議をし、セリに臨みました。

 

結果は、

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0,6キロのとらふぐと、しょうさいふぐをセリ落としてもらうことが出来、

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どちらも締めて、持ち帰ることにしました。

 

【佳肴 季凛】に戻り、活かしの2本は、

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そのまま、

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水槽に入れておきました。

 

仕込みの目途がついたこともあり、

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2本のふぐを卸したら、

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4本の落ち鱧を卸し、ランチの営業後、

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鱧には欠かせない下拵えの骨切りをし、

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休憩することにしました。

 

休憩後、水槽から、

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2本取り出し、

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卸しました。活きた鱧の身は、このように白くて、透明がかっており、先程の落ち鱧とは、一目瞭然です。

 

骨切りをし終えたら、

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鱧料理の定番である“落とし”に仕立てるため、骨切りをし、包丁しました。

 

また、今日は、

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鱧を召し上がるお客様とは別に、ふぐ料理のコースの御予約も頂いていました。

 

ご予約時間にあわせ、夕方卸した鱧は、

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鱧料理の定番の落としに仕立て、

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今夜のコース料理の刺身でお出し、鱧以外のものは、生の本鮪(那智勝浦)、湯葉で、三点盛りでした。

 

また、落ち鱧は、

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天ぷらにして、お出ししました。

 

5月も半ばを過ぎ、初夏というより、夏を思わせる陽気となりましたが、秋から冬の食材の天然のとらふぐと、夏の食材の鱧を、一度に味わえるのも、限られおり、これもまた、一興かもしれません。

“ジャンボちゃん”こと、超特大とらふぐのコンビは、富山県氷見産

今日は、沼津の魚市場の帰りに、

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宅配便の営業所に、

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立ち寄り、

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富山県氷見から届いた荷物を受け取り、【佳肴 季凛】に戻りました。

 

戻るや否や、

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中を見ると、

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予定通り、

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2本の“ジャンボちゃん”こと、超特大のとらふぐ(天然)が、現れました。となれば、萌え燃え・・・❤

 

左側の“ジャンボちゃん”の目方は、

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4,4(22)キロで、右側のそれは、

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6,2(5)キロでした。( )でくくってある数字は、誤差が生じるので、 伝票上は、切り捨てられています。どちらの写真も、送り主の魚屋さんが、送ってくれたものです。

 

萌え燃え・・・❤の気持ちを抑えながら、“ジャンボちゃん”を卸す前に、

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仕入れて来た蛍烏賊(富山)、鯵(鹿児島)、帆立(岩手)などの仕込みをしました。

 

その後、“ジャンボちゃん”を卸すことにしたのですが、

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2本共、

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メスでした。これまで、何度かお話ししていますが、“ジャンボちゃん”の殆どは、メスです。オスとメスの成長のスピードに、違いがあるのが、その理由とも言われています。

 

その後、水洗いし、拭き上げ、

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“ジャンボちゃん”のコンビの仕込みは、終わりました。

 

昨日お話ししたように、鱧の入荷が始まり、夏の気配を感じますが、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、“ジャンボちゃん”をはじめ、天然のとらふぐが一番なのは、今更語るまでもありません。

天然のとらふぐの白子の下拵え

昨日は、真空パックして、冷凍庫にしまっておいた天然のとらふぐの白子を、

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蒸してから、

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裏漉しし、

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ボウルに、

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移し、

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専用の袋に入れ、

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それぞれ、

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目方を書き、

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真空パックして、冷凍しておきました。

 

当然、ここまでの間に、味見をしたのですが、濃厚にして、繊細な味わいは、他の食材には無いもので、例えることが出来ませんし、それこそが、萌え燃え・・・❤としか言い表せない所以そのものです。

 

仕込んだ白子は、“白子豆腐”として、近いうちに、お出しする予定です。見た目は、しょうさいふぐの白子で作った白子豆腐と似ていますが、その味わいは、別物ですし、天然のとらふぐの白子のそれをお出しするのは、実は、開店8年弱にして、初めてのことです。

 

まだ、冷凍庫には、下拵えしていないものがあるので、しばらはお出し出来そうですが、数には限りがあるということだけは、御承知下さい。

9,8キロの“ジャンボちゃん”こと超特大とらふぐ(天然)のひれ

先日、富山県氷見産の9,8キロの“ジャンボちゃん”こと超特大とらふぐ(天然)のお話しをしましたが、そのひれは、後日、

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板に貼り付け、

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干しておきました。

 

2,3日すれば、完全に乾くので、はがすのですが、はがしたのは、昨日のことで、風が強く、飛んでいってしまいそうなのを見て、

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かなり焦りました。理由は、いうまでもなく、自分は仕入れたとらふぐの中でも、最大のものだったからです。

 

はがしたら、

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袋に入れ、

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“ジャンボちゃん”の目方と、

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産地を書いておきました。

 

また、これまでの最大記録だった“ジャンボちゃん”達のひれは、

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これらで、今回の記録更新までの最大のものは、

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三重県産の8,0キロで、その次が、

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焼津産の7,5キロで、その次が、

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三重県産の7,3キロでした。

 

これらの“ジャンボちゃん”達は、それぞれについて、お話ししているように、それなりの想い入れがあり、それは、自分の天然のとらふぐへの萌え燃え・・・❤の想いを支えてくれている魚屋さん達への想いでもあります。

 

「売ってくれて、有難う」、「買ってくれて、有難う」という双方の信頼関係があってこそ、商売の取引は、成り立つものだからです。

 

生身の人間同士の付き合いとは言え、これまでに、不都合という不都合は、殆どありませんが、仮にあったとしても、それを乗り越えてこそ、初めて、信頼関係が生まれるものだと、自分は思っています。

 

とりわけ、自分は、天上天下唯我独尊にして、我儘の塊ですが、そんな性分を、理解してくれて、取り引きしてくれていることは、言葉に出来ないほど、嬉しいものです。勝手極まりない性分とは言っても、一度たりとも、値切ったことはありませんし、これだけは、商売上の付き合いでは、御法度だと思っています。

 

そんな自分に、こよなく愛す天然のとらふぐを売ってくれている魚屋さん達に、この場を借りて、感謝の気持ちを、お話しさせて頂くと同時に、いつの日か、10キロUPというより、定かではない日本記録を更新出来るよう、お願いさせて頂きます。

ふぐラーメン

先日、Facebook友達が、

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こんな写真を、

このラーメン達。
どんな味なのか、非常に気になる。。。

食べたことある方は?(笑)

 

こんなコメントと共に、投稿していました。

 

“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、二つの『ふぐラーメン』なるものを、素通り出来る理由など、何一つ無いので、その時点で、お取り寄せをしてみることにしました。

 

そして、今日、

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届いたのです。箱の側面には、

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『キリンラーメン』と、書かれているのですが、この会社は、最初の写真のように、摩訶不思議な名前のラーメンを、販売しているのです。この会社は、【小笠原製粉】という名前で、詳しいことは、こちらを、御覧下さい。

 

そして、箱を開け、

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二つの『ふぐラーメン』を、

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取り出しました。左側が、

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“ふぐ刺ししょうゆ味”で、右側が、

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“ふぐ鍋みそ味”でした。

 

それぞれの裏面の成分表示を見ると、“ふぐ刺ししょうゆ味”は、

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このように書かれており、“ふぐ鍋みそ味”の方は、

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このように書かれていました。実食しなければ、本当の味は、分からないものの、この時点で、大方の予想はつきました。というより、案の定でした。

 

また、開梱した際、

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この会社が販売しているラーメンのシールも、

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同封されており、ホームページで、予習をしていたものの、

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そのバラエティに富んだラインナップには、

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ただただ、目を見張るばかりで、

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絶句状態でした。

 

昼前に届いたこともあり、お昼の賄いに食べみることにしました。袋から、

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取り出し、麺は、全く同じものでしたが、それぞれのスープを、

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水と一緒に、鍋に入れ、火にかけました。インスタントラーメンは、麺を茹でたお湯で、スープを入れて、仕上げるのが、一般的ですが、それぞれの味をみるために、このようにしました。

 

別の鍋で、麺を湯がき、それぞれのスープに、

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茹で上がった麺を入れ、試食したところ、・・・・・(無言)。

 

ごく普通のインスタントラーメンで、少し軽めの味でした。

 

これで、終わりでは、お話しになりません。というより、ここからが、本題です。そこに

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日本酒と共に蒸した天然のとらふぐの白子を、

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裏漉し、

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白子のペーストを作ったら、

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刻み葱とふぐ皮を盛り付けたら、

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先程の裏漉した天然のとらふぐの白子を入れると、

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このように仕上がりましたが、これだと、見た目にも、美味しそうには、見えないので、

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焼いた天然のとらふぐの白子と、天日で干してから、こんがりと炙った天然のとらふぐの尾びれと、ふぐ皮、万能葱を盛りつけ、仕上げました。

 

肝心の味ですが、先程の・・・・・(無言)ではありませんが、語るでもありません。美味しいとか、そうでないとかではありません。ふぐの美味しさを、全く感じることが出来ませんでした。ただ、この感想は、案の定でしたし、ふぐは、ちりこそが、一番だということを、再確認出来ました。

 

先程の表示にあるように、この会社が、製造しておらず、販売のみのようですが、そんなことを、とやかく言うつもりはありません。何故なら、商売のやり方は、人それぞれだからです。

 

ただ、これが、ふぐというよりも、数多くの食材の中でも、最高ランクでもある天然のとらふぐの味だと思われるのが、厄介なのです。ふぐ粉末こそ、入っているようですが、ふぐの味ではありません。

 

ですので、これを、ふぐの味だと、思わないでもらいたいのです。この会社に、恨みも辛みもありませんし、あくまでも、自分の立ち位置と、かけ離れているだけのことなのです。

 

ご興味、ご関心のある方は、お取り寄せて、召し上がってみて下さい。

 

☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★

毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。

s-ラジオエフ

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放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。

富山県氷見産のとらふぐトリオ&真ふぐコンビ

今日も、昨日に引き続き、沼津の魚市場に仕入れに、行って来ました。最初に、貝類を扱う売場行ったのですが、

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今日入荷していた岩牡蠣は、全て宮崎県産でした。この中にある20入と書かれた発泡スチロールの中から、

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この11個を、

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選り抜きました

 

その後、別の売場に行き、

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ほや(石巻)、

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鯵(島根)、

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稚鮎(琵琶湖)を、仕入れました。昨日も、市場に来たので、今朝の仕入れは、この4種類でした。

 

その後、市場を後にし、帰りに、

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宅配便の営業所に立ち寄ると、ちょうど荷物が到着しばかりで、この中に、

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自分宛ての荷物があり、

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富山県氷見から、送れられてきたものです。日中、初夏を思わせるような陽気の時もありますが、朝晩、気温がそれほど上がることもないので、クール便ではなく、常温で送ってもらっています。

 

一番の理由は、クール便の代金が、ネックだからです。氷見からは、何度も送られてくるので、合計すると、結構な金額になってしまうのです。

 

『佳肴 季凛』に戻り、中を開けると、

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氷も溶けておらず、このような状態で、とらふぐ3本と、真ふぐ2本が入っていました。

 

それぞれの目方ですが、

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4キロUPの“ジャンボちゃん”こと、超特大とらふぐ(天然)が、

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2本と、“大ちゃん”改め、“BIGちゃん”の目方が、

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2,9キロでした。“BIGちゃん”の目安は、2,5キロ以上4キロ未満です。

 

そして、

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2本の真ふぐの目方は、

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1,3キロでした。かくして、とらふぐトリオと、真ふぐコンビのオーナーになれたので、

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萌え燃え・・・❤

 

先ず、前座として、真ふぐを卸すと、

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1本がオスで、白子が、入っていました。

 

そして、真打のとらふぐの登場です。

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1本目がオスで、白子がたわわ・・・。2本目が、

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メスでした。隣りでは、いつものように、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、水洗いしてくれていました。

 

そして、最後の1本からは、

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再び、白子がたわわ・・・。白子(精巣)は、無毒なので、食用可能ですが、真子(卵巣)は、有毒なので、食べられません。というより、食べると、痺れます。

 

その後、身だけなく、

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白子も、

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拭き上げ、“ジャンボちゃん”のあらの部分を、

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今夜のふぐ料理の唐揚やふぐちりで、

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お出ししました。これだけ大きいと、ふぐ特有の旨味は抜群で、加熱することで、さらに、旨味は増します。ちなみに、刺身は、先週入荷した9、8キロの“ジャンボちゃん”のものでした。

 

そして、最後に、自分は、ふぐの神様に、

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こんなことを、お願いしました。

 

ふぐの神様へ。

今日の特大白子を、Wでお供えします。

後生ですから、いつか、10キロUPの“ジャンボちゃん”を、抱きしめさせて下さい。

 

先週の記録更新から、一週間経ちました。一週間天下に終わるのか、未来永劫、天下が続くのか、それこそ、ふぐの神様のみぞ、知る。

その後の“ジャンボちゃん”こと、超特大の天然とらふぐ(富山県氷見産)

先日、9,8キロの超特大の天然とらふぐこと“ジャンボちゃん”が、富山県氷見から入荷したことをお話ししましたが、ふぐ刺に仕立てるため、三枚に卸した身は、身皮と呼ばれる薄い皮を取り除いたら、

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晒に包(くる)んでおきます。というのも、とらふぐの身は、水分があるだけでなく、繊維質も多いからです。

 

天然のとらふぐを、刺身に仕立てる場合、卸してから、最低でも、二日、出来ることなら、三日ないし四日ぐらい経たないと、ふぐ刺特有の歯応えと甘味を、堪能することは出来ないので、このようにするのです。

 

この“ジャンちゃん”が、入荷したのが、木曜日だったので、晒を交換したのは、正確な回数を覚えていませんが、最低でも、5,6回、交換したと思います。

 

明日が定休日であるだけでなく、程良い状態になったので、晒に包み直したら、

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専用の袋に入れ、

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真空パックしておき、普段、生の鮪をしまっておく発泡スチロールに、

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氷を敷いてから、

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生の本鮪と一緒に、

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入れ、この上に、

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氷を乗せ、

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目一杯になったら、

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蓋をして、冷蔵庫にしまいました。ちなみに、一緒にしまっておいた生の本鮪(銚子産)の赤身は、

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こちらでした。

 

このように、凍らない0度の状態だと、身質の変化が少なく、個体差はあっても、魚そのものの美味しさを引き出せるだけでなく、長持ちさせることが出来ます。

 

そして、記録更新の“ジャンボちゃん”が、明後日の火曜日に、お目見えします。当然のことながら、料理に仕立てることを、考えるだけで、萌え燃え・・・❤

9,8キロの“ジャンボちゃん”こと、超特大とらふぐ(天然)は、富山県氷見産

今日は、

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沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。構内を歩いていると、

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静岡県由比産のふぐ類が、

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色々と、入荷していました。

 

とらふぐをはじめ、

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しまふぐ、さばふぐ(2本)、

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しょうさいふぐ、

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そして、最後の箱には、

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しょうさいふぐとさばふぐ(1本)が、入っていました。これらは、全て天然ものです。

 

まるで、富山県氷見産の“ジャンボちゃん”こと、超特大とらふぐ(天然)が、

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入荷し、これまでに、自分が仕入れたとらふぐの最大の記録を更新する前祝のような気がしてならず、昨日のお話しの最後の件は、このことでした。ちなみに、これまでの最高記録は、去年の3月に入荷した三重県熊野産の8,0キロのものです。

 

この“ジャンボちゃん”が入荷することが分かった以上、昨日から、萌え燃え・・・❤というよりも、MAX萌え燃え・・・❤の自分でしたが、それでも、市場に並んでいる色んなふぐを見た以上、当然素通り出来ず、

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とらふぐをセリ落としてもらうことが、出来ました。他は、あえて強気に出なかったこともあり、セリ落としてもらうことは出来ませんでした。今日は、主役になれなくても、それでも天然のとらふぐですので、ウォーミングアップで、萌え燃え・・・❤

 

その後、

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宮崎県産の岩牡蠣など、ひと通りの仕入れをし、魚市場から、帰ることにしました。

 

そして、帰り道に、

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宅配便の営業所に立ち寄り、

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この発泡スチロールを、

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受け取り、『佳肴 季凛』に戻りました。

 

ただ、今日はお弁当を仕上げなくてはならなかったので、逸(はや)る気持ちを抑え、

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お弁当を仕上げ、佐賀産の小肌などの仕込みを終え、中を開け、

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“ジャンボちゃん”が、姿を現し、取り出すと、

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身体中をアドレナリンが駆け巡ると、萌え燃え・・・❤

 

そして、

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抱きしめると、その抱き心地は、得も言われぬもので、∞(無限大)で、萌え燃え・・・❤

 

魚市場で仕入れて来たものと、比べてみると、

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これほどまでに、違いました。また、10キロ近くなるまでには、一説によれば、10年掛かるとも言われているだけでなく、天然のとらふぐの寿命が、10年とも言われているので、まさに長老で、このような“ジャンボちゃん”に巡り会えたことは、かなりの幸運だと言っても、過言ではないかもしれません。

 

最初にくちばしを切り落とすと、

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その大きさは、野球のボールほどでした。

 

ここまでの大きさだと気になるのが、性別で、

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メスで、このような真子(卵巣)が、出て来ました。ちなみに、“ジャンボちゃん”は、メスであることが殆どで、このことは、雌雄の成長の度合いに違いがあるからだとも、言われています。

 

真子は、猛毒ゆえ、食べることは出来ませんが、その大きさが気になったので、

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秤に乗せると、

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2,5キロ近くあり、全体重の4分の1ということになり、まさに、“泳ぐ生殖腺”としか、言い様がありません。

 

ここまで大きいと、同じく不可食部位の肝臓も、

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然りで、

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その目方は、

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約1,2キロでした。この二つの内臓で、全体重の3分の1以上もあるというのは、驚くばかりです。卸し終えたら、

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水洗いをし、胴体の部分も、

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秤に乗せると、

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2キロを、僅かに超える大きさでした。その後、

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拭き上げ、胴体の長さを比べてみると、

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一升瓶よりも、太くて、長さもありました。

 

さらに、

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三枚に卸し、秤に乗せると、

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片身で、800グラム弱で、もう片身も、

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ほぼ同じ目方で、合計で、約1,5キロということになり、さらに、身皮と呼ばれる、皮を取り除くと、刺身にする部分になるのですが、その目方はもっと減ります。

 

約10キロあっても、刺身に出来る部分は、1割しかありません。このことは、とらふぐに限ったことではなく、他の魚も、程度の差こそあれ、刺身が、決して安いものではないのは、お分かり頂けると思います。

 

また、ふぐ料理自体が、安価なものではないことの理由でもあり、このことについては、以前お話ししたことがあります。

 

三枚に卸した身は、

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身皮をつけたまま、晒にくるんで、冷蔵庫にしまうことにしました。晒にくるむのは、水分を取りぞくためで、こうしないと、美味しいふぐ刺に仕立てることが出来ないからです。

 

その後、

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ふぐ皮の棘も取り終えました。また、ひれも、当然大きく、

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今朝の由比産のものと比べると、

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その違いは、

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これまた、一目瞭然です。

 

かくして、記録更新が、出来たものの、願わくば、10キロ以上の“ジャンボちゃん”を仕入れ、抱きしめたいのですが、ここまでのものは、水揚げ自体も多くなく、いつになるか、全く分かりません。

 

それ以上に、多くの人に、天然のとらふぐの美味しさを、知って頂けるよう、努力と工夫をする姿勢を保ち、ふぐ料理に限ったことではなく、本物の美味しさを、伝えられるよう、精進し続けたいものです。

今日のふぐは、殆ど富山県氷見産

今日は、お弁当の仕上げと盛り付けから、一日の仕事が始まりました。

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サーモンの西京焼や玉子焼を仕上げ、その後、

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揚物を、仕上げました。この揚物は、真ふぐの唐揚で、富山県氷見産のものです。

 

その頃、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、宅配便の営業所から、先程の真ふぐと同じ産地の富山県氷見から届いた荷物を、

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取りに行き、戻って来ました。

 

その頃には、

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鶏肉の照焼も仕上り、盛り付けを、真由美さんに任せ、発泡スチロールを開け、

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取り出したのが、

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この3本の天然のとらふぐでした。何度も見ても、この姿には、萌え燃え・・・❤

 

それぞれの目方ですが、

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一番大きいもので、5,0(48)キロの“ジャンボちゃん”で、その次が、

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3,3(08)キロと、

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2,5(91)キロの“大ちゃん”でした。これらの写真は、発送前に、送り主の魚屋さんが、送ってくれたものです。

 

また、これまでにも、お話ししているように、2.5キロ以上4,0キロ未満のものを、“大ちゃん”、4,0キロ以上のものを、“ジャンボちゃん”と呼んでおり、結果的に、“ジャンボちゃん”が、1本と“大ちゃん”が、2本でした。

 

その頃には、

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お弁当も、

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このように、

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仕上がりました。

 

その後、

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道具類の洗い物をし終えた真由美さんは、

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卸し終えた“ジャンボちゃん”達の水洗いを手伝ってくれ、そのおかげで、

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ランチの営業時間前までに、3本のとらふぐの仕込みを、終えることが出来ました。

 

そして、ランチの営業時間中、合間を見ながら、一昨日の定休日に、棘取りを済ませておいたふぐの皮を湯引きし、

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それぞれの部分ごと、

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手分けをし、

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包丁し終えました。ちなみに、この2割程度が、氷見産のものです。

 

その後、自分は、

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今日の3本分の皮の棘と、

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ひれの下拵えも終えることが、出来ました。

 

そして、今日と同じく、明日も、

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お弁当から、一日が始まるだけはないので、

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まな板周りを養生しておきました。

 

明日は、ついにというか、いよいよというか、久し振りに、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、身も心も、萌え燃え・・・❤となり、身体中をアドレナリンが駆け巡る予定です。

 

この続きは、明日・・・。

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